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ふぇりっくす日記

2013~ MMORPG「ArcheAge」のプレイ感想
2014~ ゲームブログのはずが迷走中

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まだ、たまに遊んでる三国志13PK。

 

在野(侠客・商人など)以外は統一以外にクリア条件がないうえに、都市の兵が自動で増えて負傷兵もどんどん回復するゾンビ軍団が相手なので、兎に角ラッシュするのが定石のゲームなのですが…。

 

最近は一武将プレイから転じて、君主で一都市篭りプレイをしております。

 

新武将で、理想威名を張遼固有の「驍名震天」にすれば、飛将軍と君令の効果で素早く進軍できます。

一都市だから兵糧補給ができないけど、同盟国領土を通ってけっこう遠征できますね。

 

群雄割拠シナリオで長安を占拠すれば、後漢皇帝の効果で存在感がアップするから、うまく行けば丞相の地位も狙える。

 

あと、ちまちま人口を上げようとしてみたのだけど…。

この遊び方で災害(特に疫病)が起こると、ごっそり減るので萎えますね。(;´Д`)

 

都市人口は、兵役人口と非兵役人口の合計で決まります。

(出陣して私兵以外の兵役人口が減ると、その分は一時的に都市人口が減る。

 勢力の私兵は人口に関係ない。ただし、在野時の私兵は旗揚げ時に兵役人口にプラスされる。)

 

兵役人口だろうと、非兵役人口だろうと都市人口なので、税収に対するプラス効果は同じです。

まぁ、人口増えるほどプラス効果はしょぼくなるので、街が発展してるような気分になる程度なんですけど。

 

このあたりは、PKの編集機能で検証すると分かりやすい。

 

増加兵役は、ゲーム進行時に細かく数字が変わってますが…他都市との民心の相対評価ぽいですね。

ゲーム序盤で民心1000にすると(相対的に他が低いので)ガンガン上がる。

非兵役人口も民心の相対評価で上下するらしく、ゲームが進むと民心1000+都市技術の人口増加・小と人口増加・中を合わせても微妙に700人とか減ったりしてます。

 

都市技術の人口増加と民心最大値増加のどちらが良いか、検証はできてませんが…。

うーん、たぶん民心最大をあげたほうが人口は増え続けるのかなぁ。(これも未検証、というか途中で疫病が起きやがった)

 

君令のなかには人口増加もありますが、常時同じ威名を使用しないし、驍名震天ないと遠征きつい。

まぁ逆を言えば、驍名震天で遠征しないときは基本的に天下名将ですかね。

これで人口が増えるし、私兵もガンガン雇える。私兵ならいくら使っても人口に影響しない。

たとえ籠城続きで都市内政や民心が壊滅しようと、兵役人口10万は都市人口として維持できるので、私兵だけで戦えばいいんですよ。

(たぶん)

 

うーん、むかし一度、一般武将縛り(同志もなく、誰かを指揮してと頼まれても頑なに断る縛り)で遊んでる時に主君の劉備が董卓に殺されて、後継の関羽達とギョウに篭って30年くらい一都市防衛するハメになった謎の水滸伝プレイがあったのですが…。

(年に一回の特権で出陣し、ひたすら防衛しつつ隙を見つけて神火計弓兵で単独特攻して上党を落とし、落とした都市の金を着服し、ギョウの軍資金と兵を補充するという綱渡りを30年くらい続けていた。仇敵である初代皇帝の董卓は病死し、次代以降の皇帝も病死や主人公たちに打ち取られ7代ほど変わり、最終的には、主人公の私財取引で兵力が5万以上になると関羽が自重せずに攻撃に転じてしまい防衛が崩壊した)

 

あの時の人口がどうなってたのか、チェックしておけばよかった。(;´Д`)

内政は間違いなくボロボロだったので、民心も人口もかなり減ってたと思うのですが。

 

 

仲間武将の構成を試行錯誤

 

一都市篭もりの場合、武将数は最低、主人公を入れて3人かな。

2人までだと、さすがにきつい。

 

3人いれば、主人公+お供1人で遠征して、1人は留守役にできる。

 

基本的に外交をしっかりやって同盟国を助ける。

勝手に同盟国の戦いに参戦していく感じですね。

 

まぁ、なぜか城攻めの援軍に行ったら自分の城になることがあるので、そうなりそうな時は途中で撤収しますけど…。

 

 

3人構成の場合、個人的には…。

 

・主人公 驍名震天(平時は天下名将や官吏系で蓄財など、状況に応じて変える

        弓兵 鳥丸猛射 和気生財(交渉UP)

・仲間一 国士 槍兵 士気回復 合理徹底(内政速度UP)

・仲間二 怜里狡猾 弓兵 守備弱化 神算鬼謀(士気、兵数UP)

 

これが一番強いかな。

仲間一が遠征用のお供で、前線のタンク槍兵。戦術で回復や敵行動不可持ち。士気回復(采配1)がほんと便利。

主人公は兵数1000~3000で奮闘スキルを活かした鳥丸猛射アタッカー。

長安プレイなら弓騎兵があるので、鬼神や剛勇無双になる必要はなし。

仲間二は居残りで内政とかコツコツやりますが…、天下統一間近になった「自領一都市VS残り全て」での最終兵器ですかね。

もともとタンク槍+鳥丸猛射だけでもクソ強いんですが、これに守備弱化と石兵(怜里狡猾の戦術)が加わると、特に長安防衛戦なんかで負ける気がしないというか…。

 

まぁ、三人構成はギリギリ感あって楽しいのですけど。

シナリオや同盟国の状況によっては、手が回らなくなったり詰みやすいかも。

 

なので現在は、6人構成とかで試行錯誤。

 

・主人公 驍名震天(平時は天下名将や官吏系で蓄財など、状況に応じて変える)

               弓兵 鳥丸猛射(采配4) 和気生財(交渉UP)

・仲間一 明鏡止水 弓兵 単体挑発(采配2) 神算鬼謀

・仲間二 万夫不当 槍兵 守備弱化(采配3) 豪胆猛進

・仲間三 鬼神    弓兵 火攻計  (采配5) 遠征補佐

・仲間四 国士    槍兵 士気回復(采配1) 合理徹底

・仲間五 天下名将 弓兵 逆境采配(采配4) 兵站管理

 

こんな感じ。

弓兵は1000人程度でもいける。(守城兵器や斉射采配で喰らうから3000まで増やしてもよいけど)

槍はタンク役なので3000人以上、できるだけ多いほうが良い。

 

三人構成の怜里狡猾は石兵戦術が目的でした。

それを外して明鏡止水に変えているのは、仲間が多くて采配戦闘の中で2方面に展開できるから。

端的に言えば、一方で火攻計を使いながら、もう一方で単体挑発→守備弱化→鳥丸猛射のコンボを決めるため。

 

しかし後半のシナリオで曹操軍と対峙するためとはいえ、守備弱化を全開で使う構成に…。

してみたら、メチャクチャ強すぎたですよ。(;´Д`)

 

特に、単体挑発と組み合わせて使うと、防御系や士気維持系の戦法を封じることもできて、堅陣や布陣が無い敵には圧倒的。

主人公の鳥丸猛射も凶悪さを増し、湧いてくる曹操軍を次々と溶かす。

 

ただし、少し難点があって仲間二の万夫不当さんの士気がけっこう下がるんですよね。

こいつは国士の槍兵タンク(文官)と違って一騎打ちでバシバシ討ち取ってくれるんだけど、タンクよりむしろアタッカーになっとる。

やっぱ真のタンクは士気回復(采配1)がないと務まらないと判明しました。

 

仲間三は、鬼神じゃなくて剛勇無双でもよかったかも…。

というか、むしろ3レベルの剛勇で移動速度が増すから、やっぱそっちが正解か?

さらに4レベルの剛勇無双で戦術地点を取ると味方全体(同盟国も含む)に士気プラス10が(采配消費なしで!)連発できるという。

これ、考えてみたら主人公と二人で同盟国の采配戦闘に参加して、士気だけ上げて去っていくのも…ありなんですよね。

遠征時の兵糧切れの去り際とかに…。

 

いまのところ、キャラのイメージで「剛勇無双より鬼神だよなぁ…」と、なっているのですが。

よく考えたら、神速陣も使える意味でキャライメージと違和感がないし、今度は剛勇無双に変えようかな。

威名の響きに違和感が有るだけですから。

 

ところで、この仲間三の火攻計(采配5)は、かなり当たりでした。

鬼神になる前の弓兵のままでも、けっこう使えますね。

森に兵数の多い部隊がいたら、とりま燃やしとく。

明鏡止水の極祈祷陣があれば采配4で行けるので、祈祷陣の采配回復量の高さと合わせて3~4発くらい連発できることも。

2万くらい率いてた夏侯惇を、ほぼ損害ゼロ(自軍は火計の巻き込みで20人ほど減ったのみ)で完封してました。

まぁ夏侯惇が一心不乱に森中の陣を攻めてたのが大きんだけど。

 

単発だと火牛計のほうが削るのですが、そちらに采配7使うと主人公たちのメイン戦線に采配が回せないので(特に明鏡が開花する前は)、火攻計で良い感じだと思います。火の継続ダメージでも兵や士気を削れます。

森を進軍してくる敵を、基本的に一人で攪乱できるのは助かる。

 

仮に森に大群が来ても、国士槍タンクでもつけとけば、なんとか防いでくれます。

というかこの構成だと、国士槍は射網陣と医療陣が使えることや戦術地点の制圧を除いて、ほぼほぼ空気(本陣と両戦線のヘルプに行ける位置)で終わることが多い。

 

仲間五の天下名将さんは基本的に留守役です。

自動戦闘を観察してると、士気回復や鼓舞、後方支援、王佐とか持たせても士気や兵数が思うほど回復しないんですよね。

というか、兵回復技能使ってるのに全く回復しないんですよね。戦法をどうするか思案中。

 

ただし威名は確定。

主人公たちの遠征時に内政や外交、防衛の時間稼ぎ(自動戦闘)を担うので、私兵を1人でも連れておけば攻撃防御にボーナスがつく名将系統は鉄板です。采配でも自軍勢に加えれば仲間全体の私兵持ちが強くなります。(軍勢が違うと同じ戦場でも効果なし)最終的に天下統一目前の軍を相手に一都市防衛するので、采配でも役立つ威名です。

 

こいつの戦法をどうするかなぁ。(´・ω・`)

士気回復役が不足しているので、逆境采配(4)、鼓舞(3)、後方支援(4)、軍略支援(5)、王佐(6)、堅守采配(6)あたりが候補。

そして神医(5)。

 

鼓舞は劣勢だと凄まじく使えますよね。

基本で士気30を範囲回復。絆があれば最大36も回復。

これを采配3で出来るのは、すごい。

自陣がボコボコ壊されてる状況でもいちおう凌げるという。

ただし、いちど士気が上がると使い道が皆無。

 

堅守采配は…防御上昇量と効果時間がやたら長いのは良いのだけど、采配6が重たく攻撃力には貢献が低い。

これは却下かな。

 

王佐も采配6で重いのだけど、籠城時にタンク槍の負傷兵が多くなると使いどころが出てきそう。

絆効果も含めて、最大3割くらい回復。

負傷兵3000人で、1000人ほど回復か。

これだけ回復すれば、士気回復持ちの槍タンクだと粘れますな。(囲まれても、けっこう粘る子なので)

 

かなり前に、王佐の回復量が落ちたと勘違いしてましたが、医療陣のように固定数値で回復せずに、負傷兵の中から割合で回復するんですね。長らくタンクとか使わず少数精鋭騎兵で頑張ってたので、よくわからなくなってた。

 

ただし単体の負傷兵回復だけなら、王佐よりも神医の「全回復」がぶっちぎりですが。(汗)

神医の場合、戦法編集してないにも関わらずゲームバランスと世界観を壊してる感じがして、使用を封印したほうがいいかも。

 

逆境采配は、一番使いどころが多そう。

本来、主人公に持たせても良いくらいの性能なんですが…。

(ただし弓兵であれば鳥丸猛射があるため、それほどでもない。逆境では走りながら射撃とかできないし)

 

既に攻撃力は凄まじいものがあるので、やはり回復系統がいるのが良いのでしょうかね。

 

最終防衛戦(兵士はゾンビなので将を殺すしかない)を戦い抜くために、兵士回復の王佐か神医でしょうか。

そして、太守プレイで6人全員が出陣して良い状況なら、鼓舞と逆境采配も候補になる感じでしょうか。

直接民主制を導入した元気会のこととかも書いてたら5000千字を突破してた記事です。(汗)

 

「NHKから国民を守る党」(N国党)という、世の中に出てきた頃はおかしな政治勢力と思われながら、今では小学生すら面白がって真似をする「NHKをぶっ壊す」というパワーワードと共に支持層も急拡大して、とうとう国会議員も当選した党があります。

 

 

NHK内のスタジオで「NHKをぶっ壊す」を連呼する立花考志代表。

(参議院議員に当選)

 

この政権放送は、既に320万以上の視聴。

 

単純に面白いし、庶民に響くことを語っている。

それを心理学的に考察している動画もあります。

 

 

立花さん。いろいろ考えてやってるのだなとは思ってましたが、ここまで学問的な論理と一致してると面白いです。

心理学の理論を知りつつ狙ってやったのか、たまたま理論と一致したのかは知りません。

しかし実際に現象が起きてるしそれが理論に裏打ちされてるのがいいですね。

 

選挙後のアベプラも参考になるかな。

 

 

とまあ、3つ動画をペタペタ貼ったわけですが。

これらを参考にしつつ自分の考えも書いておきましょうか。

 

(学術的な理論とかじゃなく、庶民の感想です)

 

 

直接民主制と憲法改正に関与

さらに丸山ほだか氏を勧誘

 

N国党、けっこう無茶苦茶に見えることを言ってます。(;´Д`)

 

政党要件を満たす勢力になったとはいえ、まだ一議席ですからね。

一見すると「NHK関係ねーじゃん」とツッコミたくなる題目でもある。

しかも多数派工作のために、大批判を浴びた丸山ほだか氏にラブコールを送っている。

 

私の基本的なスタンスだと、ひたすらツッコミを入れていくのですが…。

立花さんの動画で話しを聞いてたら、わりと納得できるところが何とも言えず…。

 

結論を先に書くと、

N国党に関しては全部いいんじゃねーかな…という感想になってます。

 

もちろん基本的には

・直接民主制  → それだけは止めとけ、松田公太氏の元気会の時もさんざん批判した。スイスとか弊害多い

・憲法改正発議 → とりあえず自衛隊を明記とか安全保障上一歩も進んでない議論でも記念受験的にやっとけ

・丸山ほだか氏 → 相手にするな、干しとけ

 

こんな感じなんです。

しかし、N国党ということで考えると、全部やってもいいんじゃないかなと。

 

大前提に、スクランブル放送が実現したら立花氏は政治家を辞めると言っております。

N国党も解散(というか、残った人が勝手にやるぽい)という方針が明言されています。

 

なので直接民主制については、この「期限付き政党の実験」という感覚で緩く見てます。

どうせ直接民主制を本気で続ける人は多くないと思いますし。部分的に残る感じかな。

あまくで党内の直接民主制であって法令化を目指すとかではないですから、N国党の戦略と含めて考えると批判するのも野暮かなという観点も。

 

憲法改正は、スクランブル放送を自民党に呑んでもらうための引き換え条件で乗るようです。

自民党側は今回の選挙で参議院の議席が4つ足りなくなったという一般論ですので、そこで交渉ができると考えている様子です。

(ただし、公明党が本当に改憲に賛成するのか…という根本的な謎はありますから一般論でいいのかは不明)

 

丸山ほだか氏については、議員を5人以上にするためなのだとか。

公職選挙法における政党要件を満たすことで「NHK討論に出演できる」という謎の展開になります。

 

まあ、確かにこれは面白そうですよね。w

 

政党要件と言っても、公職選挙法基準と政党助成法基準があるそうです。

下の動画(6月13日時点で【祝】要件達成と言ってるw)を見るまでよく知りませんでしたが、今回N国が達成したのが政党助成法基準の政党要件のようです。

 

 

議員数5 or 選挙得票数2%(1人以上の国会議員)

さらに得票数2%も比例区と選挙区で別れるため、選挙区に候補を大量投入してそちらで2%超えを達成。

 

これを前回の統一地方選のN国や、幸福実現党というサンプルをもとに勝てると計算。

 

選挙区に大量投入することで比例票も増える。

その大量候補の出馬資金をYoutube動画だけで1億円、10日ほどで集めてしまう。

しかも立花氏個人の選挙運動に使った金は20万だけ。

 

どんだけ策士やねん。(;´Д`)

 

立花氏が「早く国会議員辞めたい」と言ってて嘘っぽくないのは、「自分の選挙運動に20万しか使ってない」ということもあるのかも…。

 

それはともかくNHKの日曜討論に出演ということを考えると、公職選挙法基準で5人の議員を集める必要がある。

そのための丸山ほだか氏。

 

立花氏自身が 「毒をもって毒(NHK)を制する」 という自覚があると言ってた中で(つまりN国党が毒であると自分で言ってる)、そこに丸山ほだか氏を加えるのは…………まぁ、それならいいんじゃないかなと。

 

自民党や立民、維新など長期的に運営する党がやったら批判しますけどね。

 

N国党は目的や期限が明確化してて、なりふり構わまず日曜討論に出て行く戦略のようですし。

「毒を持って毒を制する」と言い切ってる勢力に綺麗事で批判しても無意味ですしね。

 

 

というかまあ、日曜討論に出てほしいし。ヽ(・∀・)ノ

 

 

あとは、直接民主制も微妙に絡んでくるというか。

癖の強そうな丸山ほだか氏とか、逆に左派系議員が入っても、党内直接民主制なら「必ずしも議員の色に染まっていく党ではない」ということですからね。立花氏自身も「ウイングの広い自民党もあるし、左右に関わらず入ってもらいたい」というスタンス。

 

それでいて、所属議員の発信の自由などは担保されるでしょうから、そりゃ丸山氏にも悪くないでしょうし。

立花氏もあんまり綺麗事言ってなくて「金の力で来てもらう」と非常に分かりやすい。

(政党助成金の要件を満たした政党に議員がひとり加わると2千万追加があり、それは来てくれたらあげますよ…という取引らしい)

 

こういう政治家にありそうな裏事情(資金)について、動画視聴者やアベプラ視聴者にも変に濁さず 「国会は数の力が重要」 「NHK討論に出る」 と、そのための手法として割り切ってやってるのは、けっこう好きですね。

 

 

いろいろ面白いから、丸山ほだか氏の問題とか、この際どうでも良くなったかな。ヽ(・∀・)ノ

 

 

※ 私はツイッターで丸山ほだか氏はボロカスに批判しています。今後も彼個人はアルコール依存克服を除き応援しないと思います。

 

 

松田公太氏の元気会

 

直接民主制の前例としては、松田公太さんの「日本を元気にする会」(元気会)がありました。

アントニオ猪木さんとか山田太郎さんが所属してたところですね。

 

私は、みんなの党の頃から松田氏や山田氏は応援していました。(今は特に応援してないが)

しかし応援してる時ですら、元気会の直接民主制はボロクソに批判してた。

 

支持率0%じゃねーか。バーカバーカ、みたいなゴミ扱い。

 

まあ支持率0は気の毒でもあるのだけど、支持率0の直接民主って、どんな民意なんだよ…。

という根本的な問題から、外の人に面白そうだと思わせて呼び込む仕掛けが無いことまで含め、ほぼほぼ壊滅的にダメというか。

(崩壊する前にクソ真面目に民主主義を考える的なマンガ冊子を作ってて、これはもうダメだなと。変なとこで真面目すぎるんだよ)

 

それで、冒頭に3つ貼った動画の3つ目。

3分くらいかな、三浦瑠麗氏が 「松田公太さんの政党が続かなかった」 という感じのことを指摘しているのですが、これは直接民主政党が失敗したと言えるのか、個人的に微妙なんですよね。

 

自分は外から批判して 「もっと、こうすりゃいいんじゃねーの」 と無責任に気楽に書いていたので、中で議論はしてませんが外部の人を取り込んでいく勢いのなさは確り見てました。

 

松田氏が主催した安保法制に関する議論(ニコ生で議論前と後にアンケをとるなど実験をしていた)も見て、かなり問題点も見つけて外からの意見書を送ったりしていました。

 

そういう意味で、「そもそも出来ることをあまりしていない」というのはあります。

直接民主制を行っている党員数を朝生で突っ込まれて、松田氏が焦りながら 「すでに3桁を超えて4桁になった」 とか言ったあたりで 「いま1000人超えたくらい…て、分り易く言ったら格好悪いと思ったのか」 と、痛々しい感じはありました。

 

まあ初期段階では何人集まるとか全く読めないでしょう。

たしか元気会は何の根拠もなく20万集めるとか言ってて「4桁」を越えたあたりで伸びなくなった。

N国は同じ轍を踏まないように読めない初期目標は濁しながら、まずは 「面白そう!」 と思ってもらえる宣伝をしたり、実際にゲーム性があるシステムにしないとダメでしょうね。

 

もし議論のプラットフォームだけ整えて真面目な感じが出来ても、元気会みたいに1000人くらいしか集まらなかったら意味ないから。

 

元気会の見通しが厳しくなった所属議員の山田太郎氏(自民で今回当選)の番組をけっこう見ていましたが、結局のところ彼は独自に「表現の自由を守る会」を作って、結局個人で2万人を超えるサポーターを集めています。

 

表現の自由を守る会 公式

https://hyogen.jp/

 

番組の中で元気会の立ち上げに深く関わった山田氏自身が 「もう元気会はどうでも良くなった」 的なことを言ってしまうくらい、ワンイシューで簡単登録だと人の集まりが違うと体感していた。

 

(元気会の直接民主制に実名登録が必要であり、それをするまで中の議論サンプル的なものすら見れない、なので外部が興味を持つこともありえないという悪循環があった)

 

 

こういった様々な、 「直接民主制普及のためにあまり手を打ってない」 (何もしてないわけじゃないが、外部から興味がもてない)がありました。 ただしこれは細かく観察してた私が書いているもので、大切な部分は別のところにもあります。

 

5人しか居なかった所属議員が抜けてしまう

 

神奈川の元参議院議員で、今回落選した井上義行さん。

小田原北条祭りでも元気よく手を振ってる姿を拝見したことがありますが、安倍首相の元秘書だそうです。

 

この方、元気会に所属してたのですが自民党に行ってしまいます。

 

これで政党要件を失って、資金的に行き詰まった可能性。

(松田氏が経営者として成功しているので断言は避けておきます)

 

仮に資金的に余裕があっても支持率0%のまま数少ない党員が抜けていく。

みんなの党時代から一緒にやってた行田郁子氏も会派は参加してくれても党には入ってくれてない。

党員は20万くらい掲げていた目標に遠く及ばず1000人くらい。

 

こういう状況では、「直接民主制党は失敗する」 と言い切れるかは微妙です。

 

というか、そもそも、この政党は一度も選挙を戦っていません。

元みんなの党の議員の行き場がなくなったので看板を変えて集まった。

結成時から 「みんなの党の解党」 という負の遺産に引きずられていた勢いのない政党でした。

 

元みんなの党の支持者が熱烈に支持したわけでもなかったですし、中には私のように批判してた人すらいます。

 

 

ネットの情報発信力の違い

 

オタク票を集めたと言われる山田太郎氏(自民で当選、元気会にも所属してた)がネットドブ板選挙を展開して得票を伸ばしたということになってます。

 

もちろん山田太郎氏のSNS活用は他の多くの議員に比べて優れているでしょう。

しかし山田氏は結局、2016年の参議院選挙で落選しており、そのため今回は自民党で出馬しています。

 

「ネットの力で」本当に伸びたのは、N国の立花考志氏のほうが圧倒的かなと思います。

 

 

 

あくまで一つの情報ですが、Youtubeの登録人数で比較すると。

 

立花孝志氏 18万  (毎日のように更新)

山田太郎氏 4800 (ほぼ毎週のように動画配信)

 

和田政宗氏 5400 (自民党、動画配信が活発)

やながせ氏 4700 (維新、音喜多氏とともにネット動画配信が活発)

 

 

他の「ネットを有効活用してる議員」と比べて、桁が二つ違う情報拡散力。

 

 

N国は元気会と違って

・選挙に勝って勢いがある

・政党助成金の要件を失う可能性がほぼ無い

・Youtube配信という強力な武器がある

 

これだけあれば、松田公太氏の時と同じになるとは単純に言えないと思います。

 

もちろん松田氏の政党を批判していた自分としては、「人々に直接民主制が面白いと思ってもらえて集まってもらえるか」 という出発点のところから懸念材料はあります。

 

松田公太氏や山田太郎氏、そして当時東京都議だった音喜多氏も、自分たちは面白いと思って始めたものの、彼らの意識高い系の感覚ほどに人は集まりませんでした。しかも先述したように、外部の人を誘う方法まで面白味が無かった。というか中で何をやってるか外から議論のサンプルすら見れなかった。

 

このあたりをN国の勢いとか面白いアイデアで克服するとか。

あるいは元気会と違って長期運営が出来る見込みなので焦らずどっしり進めていくとか…でしょうか。

 

 

まあ私としては小難しそうな直接民主制の推進より、N国党がNHK討論ですき放題言いまくる展開があれば、それで十分ですけど。

先日発売された文藝春秋8月号を読みました。

事前に目当ての記事は特になく、読んでて気になった所の感想です。

 

 

目次は以下のサイトに。

【文藝春秋 目次】<徹底討論>年金崩壊すべての疑問に答える/八千草薫がん闘病手記/家族という病 橋下 徹 佐藤 優 他

https://bunshun.jp/articles/-/12688

 

サイトから一部抜粋して、7人が寄稿している特集に注目。

 

  ◎スクールバス殺傷、元農水次官息子刺殺……
 「家族という病」を治す七人の提言>

  僕は元農水次官を責められない 橋下 徹

  メディアや世論にも病理がある 佐藤 優

  ひきこもりは「犯罪者予備軍」ではない 古市憲寿

  「リベラル社会」が男たちを追い詰める 橘玲

  「一人で死んでくれ」は被害者の心の叫びだ 三浦瑠麗

  ひきこもりの「家庭内暴力」は止められる 斎藤 環

  我が子を「ゲーム依存」にしないために 樋口 進

 

まずは、ここの感想を書きます。

 

最初にパラパラと眺めた(読んでるわけでない)時の印象として、「なんで橋下徹氏と佐藤優氏が、古市憲寿くんと三浦瑠麗さんの前座になってるんだよw」などと勝手にひとり苦笑していたのですが。

 

7人分きっちり読んだら、ほんとに「前座」というか、出来のよくない記事から並べてあるんですよね。

 

 

ゲーム依存の話は、すごく重要

 

良かった記事から紹介しておくと。

 

斉藤環さんと樋口進さんは甲乙つけ難いというか、それぞれの専門家としての見識を思う存分ふるっておられる。

ページ数も多いし、内容を鑑みても間違いなくこの特集の目玉です。

 

特に樋口さんのゲーム依存に関する研究は、最近ようやく注目されるようになっているので重要。

 

私のこのブログは元々ゲームブログです。

最近はそれほどやってないけど、依存症全開の時にオンラインゲームの記事を書いてた身として言わせてもらえば、樋口さんの専門家としての見解にはだいたい同意します。

 

細かいことは樋口さんの記事に詳しいので省きますが、

「通常の人が余暇の時間にゲームを楽しむ」 と 「ゲームに依存して生活が壊れる」 の違いを分けて考えることが肝要ですね。

 

川崎の事件の時にツイッターで「ゲームと犯罪は関係ないじゃん」という見解を開陳してた人(自民党で立候補する山田太郎氏の周辺や、立憲民主で立候補する亀石倫子氏の周辺、弁護士アカウントも含む)に対して私が凄く違和感を抱いたのは、犯人の数少ない特徴に家庭用ゲーム機と携帯用ゲーム機があり、スマホやPCなどの通信機器がないのに「無関係」と言っていたこと。

 

普通にゲーム依存症だろ、と。

 

(本も数冊しか出てきてないし、テレビとゲーム以外に何やって過ごしてたのだと…)

 

元農水事務次官の事件が起こる前から、私はツイッターで山田太郎氏たちを批判していました。

さすがに元事務次官の件があってから少しすると、新聞各紙もゲームとの関連付けを無視できなくなっていったようですが。

注意深く観察していると、報道がネットに配慮してゲームとの関連付けを控えていたんですよね。

 

繰り返しますが、普通にゲーム依存症でしょうよ。(2件とも)

 

ゲーム依存が先でひきこもりになったのか、ひきこもりが先でゲーム依存になったのかは、あまり重要ではありません。

「ゲームに現実逃避してひきこもりが長期化した」

これが鉄板で、大切なことは「ゲームと関係ない」と関連付けをやめることではなくて、偏見を助長しないこと。

 

(ゲーム内容そのものが暴力性を助長する、とかの偏見を排する意味では山田氏たちの主張も一理あります。

ハリウッド映画等、すべて考慮しないと特定の分野の狙い撃ち、オタク差別になりますしね。)

 

そういうバランス感覚を持ちながら、樋口進さんの研究や提言に耳を傾けることが大切だ・・・とういことになります。

 

特に自民党で立候補する山田太郎氏のように「漫画・ゲーム・アニメ」の文化を守ろうと訴えてる人(&その界隈の支持者)は、依存性から人を守るという観点が抜けてはダメでしょう。ゲームさえ擁護すれば人は守らなくて良いとなれば本末転倒です。

 

 

今までツイッターの論調を見て懸念してましたが、今回文藝春秋が良い記事を掲載してくれて幾分安堵しました。

社会的に大切なのは、このような議論です。

 

 

橋下徹氏の問題

 

古市憲寿氏や佐藤優氏が、いかにも優等生な記事を書いてたのに比べると、橋下徹氏の論点は目を引くものだとは思いました。

 

もう一度、それぞれの記事タイトルを確認すると。

 

 僕は元農水次官を責められない 橋下 徹

 メディアや世論にも病理がある 佐藤 優

 ひきこもりは「犯罪者予備軍」ではない 古市憲寿

 

これですからね。(;´Д`)

 

ただまぁ、古市氏の記事とかは・・・もう新聞で色んな人が書いてるような内容だから。

あんまり触れる気にならない。

 

少し異色の存在として三浦瑠麗氏があって、彼女自身の「命すら奪われそうになった」という昔の被害経験を踏まえて書いているだけに、今回はかなり良い記事だったかなと。

 

(前の号の、皇位継承議論は本当に本当に酷かったけど…)

 

 

橋下氏の記事に戻りますが、かなり欠陥が多かったですね。

 

6人目の論者である斉藤環先生(筑波大学教授)にあっさり論破されていました。

 

橋下氏の論調だと、

「こいつは物騒なことを起こしそうだから殺してOK」

という、大変まずいことになってしまうというのが斉藤氏の指摘。

 

私も、下手すりゃオウム真理教のポアの思想と同じようになるな・・・と思いました。

 

「自分で殺してでも止める」というギリギリの判断。

これはたぶん目の前でナイフを振り回してるような奴に警官が発砲するとか、そういう極限のレアケースでようやく認められるもんじゃないんですかね。

 

「こいつは人を殺しそうだから、いま殺しとく」 こんなん論外です。

 

 

 

あとは橋下氏自身が記事の中で半ばセルフ論破しちゃってるのも、痛々しかったです。

 

橋下氏は、規範を示して教育することが大切という主張。

それで社会が変わると。

 

・・・なのだけど、「人を巻き込んで殺すな」という規範は教育すれば浸透すると言う一方で、より好ましい規範「自殺するな、人を殺すな」というのは理想を振りかざしてるからダメだと切り捨てる。(なんでそうなる)

 

飲酒運転が云々と過去の事例を出したり頑張って持論を展開してますが、規範を浸透させて社会が変わる橋下理論が本当なら、より好ましい規範でOKじゃないですかー。

 

まあ、個人的にはどんな規範でも教育だけではすべて解決しないと思いますので、より好ましい規範を認めつつ橋下氏ならではの建設的な寄稿をしたほうが良かったのではないかと思います。

 

文藝春秋という媒体で「橋下氏ならでは」という内容を勝手に想像すると、政治経験者、しかも自治体の長であった経験を踏まえて、支援体制を強化する際の専門家との連携や、役所や議会で行き詰まりがちな部分(突破方法があれば、それも)とか。

一般読者にはいまいちピンとこないかもしれないけど、政治家や支援者が参考になるようなモノだと思います。

 

今回のように、後から出てくる斉藤氏に論破される「かませ」として橋下氏を使うのは、ポテンシャルを活かせずもったいないと感じた次第です。

 

(まあ、橋下さんが「批判されたら反論しないと気がすまない病」で変な理屈を捻り出した感がありますが)

 

 

 

永田鉄山&恐竜!

 

「家族という病」という内容だけに、明るい気分になれない7人の特集記事だったので、途中で箸休め的に他の記事も見ました。

 

 

けっこう面白かったのが、

 

 【特別企画】昭和魔人伝 桁外れの男と女

 永田鉄山 怪文書に殺された「陸軍の至宝」 早坂 隆

 

早坂さんのツイッターを調べたら、本も出してるんですねー。

 

 

 

あとは340頁からの、恐竜の記事がすごく良かったですね。

 

 「恐竜」の常識が変わった<「むかわ竜」東京上陸!>  万城目学

 

ぶっちゃけると、これがイチバン面白かった。

唸りながら本を読んでました。

 

日本の恐竜研究史上、最大の発見 「むかわ竜」

(日本では恐竜の化石は出てこないと言われていたが、出てきた)

 

これはちょっと、見に行きたいかなと。

 

 

すぐ横で三国志展もやってるとか。

 

 

一日潰すつもりで、遊びに行こうかなと思うわけです。

うっかり図録を買わなければ…たぶん財布は大丈夫。 (買ってしまいそうな予感)

文藝春秋7月号、皇位継承についての議論が載っていました。

内容も少し触れつつ、思うところを書いておきます。

 

 

というか、この表紙・・・なに?(;´Д`)

虫なのか鳥なのか、よく分かりません。

 

理科の授業で顕微鏡を覗いてるような、謎の絵ですな。

 

 

 

(この表紙の絵が何を意味しているのか、

裏表紙とかさんざん探して10分くらい消費したが分からず・・・orz)

 

 

 

討論者たちの顔ぶれ!

 

表紙がめっちゃ気になりますが…。(汗)

本題に入りましょう。

 

討論者については、記事の冒頭から引用しておきます。

なんとなく立場もわかりますし。

 

保坂正康
ノンフィクション作家
「女性天皇には賛成、女系天皇には消極的です」
 
所功(ところいさお)
京都産業大学名誉教授
「前例のない女系天皇の検討は次代に委ねるべきです」
 
百地章
国士舘大学特任教授
「女系を認めれば、男系で一貫してきた伝統が断絶する」
 
本郷和人
東京大学史料編纂所教授
「女性天皇が誕生すれば、女系天皇の誕生も止められない」
 
三浦瑠麗
国際政治学者
「客観的状況として男系維持はもはや困難です」

 

 

以上の5人。

 

ちなみに、自分は男系継承支持者すね。

ただし、「絶対に男系維持」とは限らず、「男系が途絶えたら女系も容認すればよい」くらいには変化可能です。

そうじゃないと、運任せで次代に滅ぶ可能性も高いから。

そして、その前に旧皇族の復帰ができるなら、やったほうが良い。

 

このあたりの意見て、たぶん世間的には、ガチガチの保守系なんでしょうね。

 

皇室に対する敬意はそんなに無いかもしれないので、敬称とか適当ですが。

(記事中でも、さん、くん、呼びします。

三浦さんは朝生と違って「陛下」とか敬称つけてますな。山猫根性どうした)

 

たぶん旧皇族の復帰については、

「いつカードを出すか」と「そもそもカードがあるのか」という論点はあるのだと思います。

 

旧宮家の内情を知らないので適当に書くと、

「カードがあるなら、さっさと出したほうが良い」というのが私見です。

もちろん実際はカードでなく人間なので、ご本人が嫌でなければ。

 

継承候補者が居なくなってから復帰だと、急すぎて、やはり国民全体は困惑するかなと。

ある程度早めに復帰してもらって、当人が継承するというより次代に備える。

その間に国民にも慣れ親しんでもらうという感じでしょうか。

 

もうひとつは、女性皇族との結婚という可能性もあるのかな。

つまり女性天皇、女性宮家を認めつつ男系を維持する方策。

その時までは、切り札として取っておく感じですかね。

 

ただし、その時の女性皇族に対して結婚相手の強制感は漂います。

 

わりと最後の手段なので、

個人的には「カードがあるなら、さっさと出したほうが良い」です。

支えを強くしとこうぜ…という感じですね。

 

・・・まあ、どうせ成り行き任せなんでしょうけど。

 

 

記事の印象

 

「あの百地章さん」(日本会議系)が一番良かった。

(;´Д`)

 

保坂さんと所さんは、うん、まあ、なるほど。

 

三浦瑠麗さん、どうした…。(汗)

 

個人的にはジェンダーの事も安全保障も他のことも、わりと見解が合うことが多いのですが。

皇位継承に関しては、かなり違和感があるかな。

見過ごせない点が散見されるため、あとで幾つか引用しつつ指摘します。

 

本郷和人さんも、微妙。

学識はある人なんだろうけど、記事の中の議論では、継承と関係ない部分で無理に押してた印象があります。

 

この人については、ここで書いておく。

継承の儀で仏教儀式が無いから違和感とか言ってますが。

さすがに仏教系儀式は皇統の正当性を確認する際に必要不可欠ではない部分でしょうに。

 

歴史的に見られた仏教系の即位灌頂(そくいかんじょう)の儀式は、密教系で、神仏習合思想がありきで成り立つもの。

だから神話から続く皇統の物語と不可分であるとまでは言い切れない。

現代の感覚として神話は神話なんだけど、いちおう物語としてそれを受け継いでいる。

その文脈では大嘗祭は今でも意味があり、それに「後付け」の仏教系儀式を並べないと違和感があるというのは、ちょっと無理があるのではないでしょうか。

 

というか、そもそも神仏習合そのものが、はしりの神身離脱説(苦しむ神が輪廻から解き放たれたいと願う話)から推察できるように「仏教の布教を目的とした」ところから始まり、護法善神なんて仏教の守護者としての神という扱いだし、結構やりたい放題やってます。

もちろん神道の社殿も思想も仏教の影響を強く受けていますが(仏教だけでなく儒教や道教の影響もありますが)、混ざり、取り込まれ、反発する作用もあって形成されてきた流れを考えると、なんで一緒にやらないとダメなのでしょうか。本郷さんは「万世一系の物語に都合の悪い仏教を捨てた」などとのたまっていますが、神仏習合の経緯を見ればむしろ仏教にも先述した不都合がありますし、万世一系の物語の観点で「仏教が不都合」というのは、どういう理屈なのか示されていません。氏族受容はともかく国家仏教としては後から乗っかってきたのではないですかね。それとも宗像・沖ノ島祭祀の最古の段階(4c後半)から仏教が日本を支配してたのか。そのうち「アブラハムの墓は日本にある」とか言い出しそうで恐いです。

 

本郷さんは上皇の熊野参詣なども触れいていますが、天皇が神社参拝することは近代まで避けられていた慣例であったことも(知ってるでしょうに)あえて触れずに話してるのでしょうか。参拝(天皇の場合、親拝でしょうか)はせず、伊勢神宮も含む特定の神社に勅使(奉幣使)は送ってる。明治になって急に神道が…という話を好む人は、このあたりを無視するようですが。

 

もちろん日本は歴史的に仏教が強かったので、それを否定しても意味がありません。

まあ、だから江戸幕府に宗門改帳とか認められて戸籍管理を手伝ったりしてたわけで。

それが近代化に伴って管理が政府に一元化されたり、改革期には既得権者が失うものもあったのでしょう。

 

少し脱線しましたが…。

継承の儀とは(近世まではともかく現代的な意味では)、あんまり仏教関係ないよなー、という話ですね。

 

 

あと一つ、本郷さんはエマニュエル・トッド氏との会話を引きつつ「婿取り婚」について触れています。

これについても「皇室の歴史であったことなの?」という疑問があるのですが…。

 

話のすり替えじゃないの…これ。

知識は一般の人より多いのだろうけど…。

彼の理屈、ど素人から見ても繋がっているように思えない。

こじつけとすり替えの達人ですか。

 

 

三浦瑠麗さんの発言

 

三浦さんも問題だらけかな。

 

少し引用(以下、引用は発言者を書いてフォントを変えます)

 

かつては側室が多数いれば子どもがその分多く生まれるので、必ず一人は男子が誕生するだろうという見込みが立てられていたのに、今はそういう状況にはないことです。「後継者争いを避けるため」という「男系男子長子原則」の存在理由がそもそも成り立っていません。そこで出てきたのが、「愛子さまがいいのか」「悠仁さまがいいのか」という議論です。何となくの感情として、今の家督を継いでいらっしゃる今上陛下と雅子さまの子どもである愛子さまではなく、悠仁さまに皇位がわたることに違和感を感じる人が多いわけですね。

 

もう、この文章だけで支離滅裂になってませんかね。

 

「後継者争いを避けるため」と男系男子長子原則の存在理由をあげつつ、直後に「愛子さまがいいのか」「悠仁さまがいいのか」という議論があるという話にもっていく。

 

現状、悠仁くんで一本化される流れなのに、余計な設定をあげて後継者の争議を促進してる。

しかも「何となくの感情」で話されても…ですよ。

 

そこに百地章さんが反論するのですが。

 

皇室は国民の意識から乖離してはいけないにしても、我々の現代的感覚だけで皇室のあり方を議論してよいものでしょうか。例えば「愛子天皇」を望んでいる人のなかには、「男女平等」「女性の社会進出」という次元で考えている方もいますが、それでよいのか。「女性天皇」は過去にも存在しましたが、在位中は未婚のままでした。そんな過酷な条件を押し付けてまで天皇になっていただくのは、それこそ「人権無視」ではないですか。

 

どっちかというと、こういう台詞を三浦さんに期待してたんだけどな。

(なぜか百地さんのほうが女性の権利を主張しているという…)

 

所さんは

男系男子にこだわりすぎると、悠仁親王の後に男子が生まれなければ行きづまり、現皇室から遠い傍系に移らざるをえなくなると思われます。

 

と言ってます。

「現皇室から遠い傍系」とは旧宮家のことですね。

 

そして再び三浦さん

 

「女性天皇」を認めても、「皇位の安定的継承」が根源的に解決するわけではない、ということですね。悠仁さまに、もしお子さんが生まれなかったら、あるいは女の子のみ生まれたら、そこで皇統が途絶えてしまう。悠仁さまと配偶者は相当な重圧を感じられるでしょう。皇室はそもそも身分制ですから、「男系」が良くないとまでは言いません。ただ、客観的状況として「男系」維持が困難だろうということ。それに、現代では保守派も自分の「家」の感覚で「世継ぎは普通男だろ」と投影しているんだと思いますね。皇統の伝統だけではない。一般社会の常識の変化は、今後影響を及ぼすでしょうね。

 

所さんが「現皇室から遠い傍系」と言ってるあとに、「皇統が途絶えてしまう」と旧宮家がないものとして議論している。

橋下徹さんでも「女性皇族と旧宮家の男性の結婚」には触れているので、その観点を三浦瑠麗さんが知らないはずはない。

 

「客観的状況として「男系」維持が困難だろうということ。」

ここは、まあそうだと思います。

運任せで、だから生まれる子供の結果によっては女系もありかなと私は思います。

(上述したとおりです)

 

三浦さんの現代の保守派についての分析は、たぶん全く間違っていると思います。

彼らは皇統を一般の常識で考えない、という前提で維持しようとしているでしょう。

 

「だったらさっさと側室を復活しろよ」とは思いますけども。

 

まあ制度的には無理だとしても、皇族男子の誰かにバカ殿を演じてもらって、子作りしまくるとかですね。

それを宮内庁とかに手引きさせるとか。

どこかの段階で、なりふり構わずやるしかないんじゃないすかね。

 

 

 

三浦さん以外の流れも少し

 

所さん

そもそも歴史上、側室でなく正室の后妃から生まれて即位された男系の子息は、わずかしかいません。江戸時代では、明正女帝と後桜町女帝の二方だけです。以後、大正天皇まで側室庶子が皇位を継いでいます

 

百地さん

(前略、親王家が支えになってきたことなど)
ところが、今はその「支柱」が存在しない。「女性天皇」「女系天皇」をめぐる議論で不審に思うのは、「旧宮家から皇族を」という選択肢もあるはずなのに、推進派がこれを意図的に隠しているように見える事です。

 

保坂さん

平成の初め頃に旧宮家の何人かに会ったことがあります。復活には及び腰の印象でした。

 

所さん

「旧宮家の復活」は、本質的に皇室と国民の区別を不明確にしますから、私は好ましくないと考えます。(中略)戦後降下した十一宮家も、男子不在により五家が消滅してしまい、残る旧宮家でも必ず男子が生まれて続くとはかぎりません。

 

百地さん

旧宮家の方々はGHQの圧力で皇籍離脱させられたのだから別と見るべきです。そのうち、東久邇、久邇、竹田、賀陽の四家を合わせると、戦前より男子の数は増えているし、二十代以下の若い人は八人もいますよ。

 

実は増えてるじゃねーか・・・ということが発覚。

あの百地さんが思いのほか言い返してますな。

 

本郷さん

そもそも「我々の祖先が男系を繋いでいこうと努力してきた」という見方自体が間違っていると思います。おそらくそういった意識はなく、女性天皇を置くことが“イヤ”だったというだけです。

 

根拠ないのに、やけに自信満々ですな。

 

保坂さん

それは相撲などの神事のように、儀式を執り行う際に女性を不浄なものと考えていたからですか。

 

本郷さん

そうではなく、つまるところ、朝廷には「伝統万歳」という意識があったのでしょう。天皇は男性が多い。それを踏襲したかっただけです。ですから、女性を天皇に立てるというのはまさしく非常事態でした。「男系」か「女系」かという発想ではなく、単に「女性天皇はイヤ」だった。そもそも「男系」「女系」という発想は、明治以降につくられた考えです。「男系を守る」という意識などとくになかったはずです。

 

 

「はずです」

推測かよ。(;´Д`)

 

 

百地さん

その解釈は疑問ですが、歴史的事実として「男系」でつながってきた。私はそこに不思議なもの、かけがえのなさを感じます。英国の王室には同族婚があって、王族は王族としか結婚できなかった。それに対し、日本では早くから同族婚の習慣が崩れました。そこでなお、皇室を一般の社会から区別するために、「男系を続けるしかない」と直感的に感じていたのではないか。私は、そのように先人たちが守ってきた伝統を大事にしたい。

 

私としては百地さんの「直感的」も微妙なんだけど。

 

百地さんは英国王室の同族婚に触れていますが、新羅の骨品制という身分制もあります。

王族同士の結婚が前提という縛りがあるから、結局は続かなくなってしまう。

それに比べると、日本は「生き残るため」に、したたかに慣習を崩したり維持したり、意図的だと思いますけどね。

男系を崩してたら藤原氏あたりに早々に呑まれてたでしょう。

 

 

再び三浦瑠麗さん

 

三浦さん

「天皇」が権力を持たない憲法上の存在となった今日において、跡目争いで戦乱の世となる心配はない。それでもなお「男系男子」を望む合理的理由は、「悠仁さまや秋篠宮さまの継承権を否定して、皇位を取り上げるのはどこか物騒だ」という程度の理由しかあり得ません。それでもなお「男系を守ろう」という感情があるとすれば、その奥底にあるのは「高貴な女性が民間人の男性とセックスするのは嫌だ」という気持ちでしかない。つまり、「斎宮は処女でなければならない」という処女信仰と結びついているのではないでしょうか。

 

本郷さん

それは否定しようがありませんね。

 

 

えーと…。

とりあえず本郷さんは否定しろよ。(汗)

 

今の時代に戦乱にならないのは誰もが同意するでしょうが、論争になるのはどうでもいいの?

私は継承者の正当性で意見が分かれるのは良くないと思うけどなぁ…。

 

仮に秋篠宮さんや悠仁くんがスルーされた結果、保守層に「カルバラーの悲劇」みたいな悔恨体験が残って国内分裂が起こってもいいんかいな。さすがにイスラムみたいに殺し合いまでには発展しないだろうけど、無用な憎悪の応酬は好ましくない。下手したら変な政治結社ができるだけなんじゃないのか。(かつて木村草太さんが奥平氏との会話で懸念したように)

 

さらに三浦さんの「それでもなお…」以降の文章は、何と突っ込んだらいいのか。

 

個人的には「女性皇族しかいなくなったら女系に変えればよい」と思っています。

 

そこまでは伝統で行こうよ、保守派も(男系を)諦める状況になれば無用な分裂がないよ、と思っているので、セックスとか処女信仰とか的外れのことを言われてもポカンとしてしまいます。

 

もちろん場合によっては私が容認する女系にしても、その時に残された女性皇族の自由を奪うという問題はあります。

私が(勝手に)三浦さんに期待しているのは、その時の女性皇族を気遣う言葉なんですが…。

 

今回の記事で言えば、百地さんが言及した(先に赤字で示した)ような見解ですね。

なんでここで、保守とリベラルが逆転しているのか。個人的には不可解な現象であります。

 

 

もう少しだけ続きを

 

百地さん

憲法に、天皇の存在は「国民の総意」に基づくとある以上、皇室は国民の意思から乖離してはいけません。しかし、憲法論的に見ても、「総意」と「多数決」は同じではありません。

 

三浦さん

それなら皇室の“内々感”を大事にし、伊勢神宮での儀式などは大々的にやらない方がよかったのでは?

 

百地さん

いえ、宮中祭祀は皇室にとっての基本です。大嘗祭も、長年にわたって世襲に伴う不可欠な儀式だと認識されてきました。

 

このあと、本郷さんが仏教儀式がなんたらと言い出すのですが。

それについての私見は先述してあるので割愛。

 

ここでの三浦さんと百地さんの意見を見て思うのは、

「国費でなくてクラウドファンディングでやればいいんじゃね?」

ですね。

 

誰がどうやって募集かけるのかとか、普通に考えたら無理筋ぽいんですけど。

 

次期天皇が「即位式やる金ねーからクラファンします!」

とか言いだしたらシュールで面白いじゃないですか。

 

(めっちゃ集まりそうw)

 

政教分離とか言って訴訟を起こす人もいなくなるでしょうしな。

 

※(1)

 

 

 

話題の「主戦場」という映画を見てきました。

感想等を書いていきますが…まずは、慰安婦問題に対して自分がどんな認識だったのかを記します。

 

以前は、それなりに問題意識を持って見ていました。

けど、最近はサッパリわからない状態。

朴裕河(パクユハ)さんの『帝国の慰安婦』という本を読むあたりまで、関心を維持していましたが…。

 

2015年の日韓合意時の感想

「ま、こんなところじゃね?どうせ米国の介入がないと両国とも妥協できないわけだし。どこかで手打ちしないと」

 

その後の流れ、怒涛の日韓関係悪化

「・・・もう、わけわからん(汗)」

 

徴用工とかレーザー照射とか場外乱闘が凄まじく

「いあんふもんだい、もうにっかんかんけいはどうにもならないのではないでしょうか。わたくしにはさっぱりわかりません」

みたいな、考えたくもない問題になってしまった気がします。

 

私も忙しいんですよね。

三国志13を遊びたいし、ワールドトリガーが連載を再開したからオフィシャルデータブックを購入して熟読したり、約束のネバーランドがアニメ化されたのでコミックを読み返したり、猪瀬直樹さんを見習ってXvideosの研究をしたり…。

 

※(2)

 

いや、Xvideosはどうでもいいんですよ。「禅とマインドフルネス」のほうが大事ですよね猪瀬さん。

というか、そろそろ真面目に書かないと、社会問題に関心を持つ読者さんに怒られちゃいますよね。

 

 

映画「主戦場」は公平な映画なのか

 

めっちゃアンフェアだと思います。(おいw)

個人的には江川紹子さんの見解に近い。

 


 

注目すべきは3つ目のツイートですかね。

「それでも日本は謝罪すべきか?」 「私はイエスだけど」

この立場の人が、「作りのあまりのアンフェアさにうんざり」という批判をしているわけです。

 

これら一連の江川紹子さんツイート(上は全てではありません)に対しては賛同者だけでなく異論、批判も多くあります。

その一部ですが、想田和弘さんのツイートを紹介。

 

 

想田さん曰く

・アンフェアで何が悪いんだ。

・ジャーナリストの役割は、彼らの嘘を暴くこと。

 

次に「主戦場」を批判している山岡鉄秀さんのツイートを確認。

 

 

…えっと確か想田さんの主張は。

 

・アンフェアで何が悪いんだ。

・ジャーナリストの役割は、彼らの嘘を暴くこと。

 

山岡鉄秀さんのツイートを見てしまうと、想田さんの自爆感はけっこう凄いですね。

 

アンフェアであることの不味さは監督自ら「偏ったジャーナリスト的なものになる事はありません」と申し出て取材してることで明白です。

さらに想田さんの言う「彼らの嘘」が歴史改竄主義者を対象としていても、朝日の誤報とかもあったので、それは歴史の改竄ではなかったのかよ…とか、いろいろツッコミどころはありそうです。

 

まあ…、(汗)

 

発信力の強い方たちの感想ばかり見るよりも、もっと色んな感想がありますので参考にしましょう。

映画に関するレビュー記事。(ネタバレのあるレビューは、初期状態では伏せられており、任意で開けます)

https://filmarks.com/movies/83222

 

ぶっちゃけると、私のブログを読むよりも、ここのレビューを丁寧に見たほうが面白いと思います。

私としては別に思う所があるので、それを記しておきたいと思いますが…。

 

ここではとりあえず、

レビューから少しだけ、引用させていただきましょう。

 

 

もうひとつ。

 

 

映画を見た人の間では、わりと好評です。

確かに分かりやすく、観る人を引き込む部分はある。

私も見て損はない映画だと思います。

ただし江川紹子さんと同様、問題点も多いと感じましたので、それは後述します。

 

 

 

秦郁彦さんの未出演について

 

ここは個人的に、そんなに重要でないという結論になりますが…。

いちおう場外乱闘を少し見ておきましょう。

 

まず映画の監督であるミキ・デザキさんと、上記ツイートの山岡鉄秀さんの意見が少し食い違うので確認。

 

ミキ・デザキ氏の発言

荻上チキさんのラジオ番組 (session22の22分10秒あたり要約)

「秦氏が度々ハードルを上げてきた」

https://www.tbsradio.jp/363390

 

4月4日の試写会、記者会見時(月間Hanada6月号、山岡鉄秀さんの記事から要約)

「取材のため連絡すると奥さんに夜電話くれと言われ、アメリカ人の慣習で夜電話に気が引け、翌朝かけたら怒られて取材取り消し」

 

もう、この二つだけで何か少し違う話になってますね。

両方ともデザキさんの発言なんですけど…。

 

未出演の経緯について、もう少し確認しましょう。

以下の動画6分40秒くらいから、山岡鉄秀さんが説明しています。

 

※(3)

 

山岡鉄秀さんによると

「秦さんは断ったという認識ではない」

ということになるそうです。

 

よく分かりませんが、アンフェアな作りになった経緯において、ミキ・デザキ監督はケチを付けられても仕方ないのかもしれません。

 

さて、私が「秦氏の未出演は、それほど重要ではない」と思った理由ですが。

 

秦郁彦さんと吉見義明さん、この二人は既に2013年にsession22というラジオで直接議論しているんですよね。

(吉見義明さんは映画「主戦場」で、かなり長い時間語っている学者。反対陣営の学者が出ないためアンフェアとの批評されている)

 

他の方のブログに書き起こしがあるので、確認できます。

http://radio-critique.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/session-22tbs20.html

 

また、このブログの書き手の解説を見ると、吉見さんサイドに好意的であることが分かります。

ですから、念のためにネットで見つけた静止動画(ラジオの音声)もリンクを貼っておきます。

こっちの視聴者はコメントが右寄りです。これでバランス取れる(?)かな。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm24444064

 

うーん、ニコニコ動画のブログへの埋め込みが分からない。(汗)

 

まあ、これを見て私は

「秦さんが出演しても、吉見さんを切り崩すほどの切れ味はない」

という印象を持ちました。

秦さんの論法が2013年と同じなら、映画でも同じように苦しい展開になる。

 

だから映画の作りがアンフェアであることは指摘できても、それは場外乱闘で「アンフェア!取材の時の話と違う騙し!」等の批判でデザキ監督に一本取ったということで、慰安婦問題における議論では右派の問題点は残り続けるでしょう。

 

6年ほど前のsession22の秦氏と吉見氏の議論からも相当にやられてるという印象があります。

映画「主戦場」においても右派のロジックは随分と批判されていますが、秦さんが出てひっくり返せるとは考え難い。

 

 

論点と流れ

 

映画では、

・20万人という数字はどうか

・軍の強制はあったのか

・性奴隷という表現

について、議論を深めようと試みています。

そして20万については根拠が明確でないとしつつ、強制と性奴隷の概念で右派をボコボコに批判していきます。

 

右派論客の矛盾や人権意識の欠如など、これでもかと指摘していく流れです。

さらに現代的な人権意識だけでなく、当時の国際法に照らしてもダメであったとメッタ斬りにしていきます。

これはこれで意義があることなので、観る価値がある映画だと思います。

 

後半になるほど左派の学者が語る時間が長くなって、フェアなディベートでは無いことはハッキリします。

それから慰安婦問題での重要時を幾つも飛ばし、日本会議系の陰謀論チックな流れになります。

 

まあ、ケント・ギルバードさんや櫻井よしこさんなど名だたる(?)右派論客が出てくるので、それだけで面白いかな。

杉田水脈さんの自爆とか、相変わらず凄まじいものがありますし。

 

とはいえ、個人的にはもっと別のことに関心があります。

「主戦場」や、それを支持する左派にも、やはり問題はあると思うのです。

 

 

慰安婦問題に対する「ふたつ」の捉え方

 

まず普通に考えると、「日本と韓国」あるいは「否定派(右派)と肯定派(左派)」という意味での「ふたつ」の捉え方があるでしょう。

 

もう少し考えると違う視点もあるでしょう。

「二国間の外交問題」「普遍的な人権問題」という捉え方もある。

ここを切り分けるか、切り分けないか。

 

個人的には「二国間の外交問題」は、もうどうにもならないと思っていますので、「普遍的な人権問題」という文脈で少なくとも日本国内の左右のコンセンサスを作る努力はしたほうが良いのかなと思います。旧日本軍や現日本政府の断罪あるいは免罪を目的としない(政治目的化しない)、もっと前向きな何かがあるはずです。

 

世界中にある(あった)同様の問題を拾っていく作業など。

これは日本の過去の問題を矮小化したり、韓国も抱える問題を批判するためでなく、もっと別の形で教訓を得る糧とできないか。

共通の認識は作る努力は、不可能ではないかもしれません。

 

さて、そういう前向きで理想主義的な見解は置いて、ここからは「主戦場」や左派に批判的な見解も書いていきます。

 

慰安婦問題を訴える側が「普遍的な人権問題」と掲げながら、ある時は立場を変えて「二国間の外交問題」として日本の批判を始めると、韓国自身の問題はどうなのだと攻撃を考える人がいてもおかしくありません。そして日本の右派の一部は実際、その点を指摘して「韓国は結局、反日がしたいだけ」というスタンスをとっているようにすら見えます。

 

本当に普遍的な問題なら、同種のあらゆる問題に同様に取り組まないとおかしいでしょう。

 

映画「主戦場」で少し触れられていたように、旧挺対協はベトナムに謝意を表明しています。

(※4)

しかしこれは、旧挺対協が日本の謝罪行為であるアジア女性基金を「日本政府の正式謝罪ではない」と批判した立場を考えると、二重規範と言わざるを得ないでしょう。この様なことが日本の右派を怒らせてしまうという点は、きちんと考えないといけないのかもしれません。

 

ところが映画「主戦場」では、そのたあたりのことは触れません。

(※4で紹介した記事のような、批判的な視点があることも触れません)

 

これでは映画が「普遍的な人権意識」に根ざしたものではなく、「二国間の外交問題」を韓国側の視点から見ていると言われても仕方ないのではないでしょうか。片方に不都合な批判を回避して一方だけを批判しているからです。

 

また日本の左派陣営に見られがちな「朝日だけが慰安婦問題を報道していたわけではない産経もやってた」という主張も、それで朝日の問題が矮小化できるでしょうか。右派がライタイハン(韓国によるベトナムでの戦争犯罪)などの問題を持ち出して日本の罪を矮小化する態度と何が違うのでしょうか。

 

「朝日だけでなく産経も」を言うならば、「旧日本軍の問題だけでなく、韓国軍の問題」を同時に言わないとおかしいでしょう。

都合のいい時だけ「どっちもどっち論」で逃げようとするのは左右ともにやっているのではないでしょうか。

 

「歴史修正主義」というレッテル貼りも安直すぎます。

ここも「主戦場」と左派に二重規範があります。

 

朝日新聞は2014年8月に、慰安婦と挺身隊を混同していたことを認めて該当記事を撤回しました。

映画「主戦場」では、慰安婦20万人説の根拠が不明確などと結論づけていますが、挺身隊との混同についてきちんと扱っていません。本来、日本の議論では20万人説はその混同から来ているという指摘があるのですが、そこをスルーしていまう。それでは何故、日本の右派が韓国や朝日新聞に対して怒っているのか、朝日にバッシングがあったのか、きちんと説明できていない。そして右派のみっともない間違いだけは指摘して歴史を書き換えようとする人達「歴史修正主義者」と一方的にレッテルを貼ります。

 

20万人説を流布した人たち(鵜呑みにした欧米メディアを含む)は、「歴史修正主義者」ではないのでしょうか。

 

「20万説は間違い、勘違いであって、歴史修正ではない」、等の言い訳は通じるでしょうか。

それが通じるのであれば、いま「歴史修正主義者」と言われている人達の間違いは、やがて同じ言い訳で通してしまえるのでは?

 

この見方には

「どっちもどっち論」に落とし込む問題や、両論併記の問題も指摘されるでしょう。

 

「ホロコースト否定論者」の意見を併記すると、それを信じていしまう人が居る。だから無視するのが良い、という考えがあります。

(先にリンクを貼ったsession22、主戦場を紹介している最近のもので、荻上チキさんが触れている考えです)

 

この指摘については私自身の勉強不足もあって悩ましいところです。

率直に言って、両陣営のどちらが多く嘘ついているのか判断できません。

 

ですから、あまり自信を持ってではありませんが、「まあ、両方ともけっこう嘘はついてるよね。たぶん」くらいのことは言えるのかなと思っています。そして自分たちの嘘は棚に置いて「売国新聞、嘘つき」とか「歴史修正主義者」とかレッテルを貼り合っているように見えます。

 

両方とも凄く怒っているし、なんで怒っているのかは理解できたほうが良い。

そう考えると、右派が怒るもっともな理由も(挺身隊との混同、20万人説の一人歩きとか)散見されますし、荻上チキさんの紹介したような片方をバッサリ切り捨てるスタンスが本当に正しいか、かなり疑問を感じてしまいます。

 

そしてやはりこれは、いつまでも「二国間の問題」として扱うことが弊害になっているのかな・・・と思ってしまいます。

政治問題化するから、自分の望むゴールに到達するために事実を置き去りにする人が多くなる。

 

さらに合意ができても結局ぶっ壊れる始末。

もう無理筋な「二国間の問題」は放り投げてしまって、「普遍的な人権問題」として分かり合える人の間で分かりあっていくしかないんじゃないかと思います。

 

日韓の慰安婦問題に関しては、両方に嘘(間違い含む)や相手へのレッテル張り、二重規範、合意形成への破壊衝動、不誠実さ、不信の増幅などがあると思われます。拗れるところまで拗れて、さらに悪化する予感しかしません。無理はしないでいいでしょう。

 

「主戦場」では、最初のほうで元慰安婦の女性が日韓合意に反発している場面がありますが、韓国政府関係者と思しき人に、「なんで自分たちに知らせず勝手に合意した」という趣旨で怒っている。

 

でもそれって韓国政府の手落ちですよね?

しかし映画では日本側の謝罪への努力とか無視されるわけです。

上に添付した江川紹子さんのツイートでも、アジア女性基金にきちんと触れてないことを批判しています。

さすがにこれは、アンフェアか否かで済む話ではない。

片方の側に立って、分断と対立を煽ると評されても仕方ない部分はある。

 

歴史的な日本の間違い、そして現代日本の右派の悪い部分を指摘するのは良いことだと思います。

(繰り返しますが、この点だけでも「主戦場」は見る価値があります)

 

しかし、映画の後半での迷走が著しく、まるで日本(安部政権)が日韓の合意を破壊したような印象操作になっています。

もちろん安倍氏の過去の発言などは問題ですが、2015年の合意も安倍政権の時です。

それなら何故、安倍政権と日本会議周辺の右派が壊したことになるのか、きちんと説明されていません。

 

これでは

「結局、奴らは合意を破壊したいたけだ。考えを変えるつもりはないのだ。」

という宣伝がされているだけで、実際に妥協や合意形成、謝罪に向けた動きがあっても評価されないとなれば、余計に右派が頑なになるだけではないでしょうか。

 

傍論ですが、映画では日本会議に関わる宗教が神道系だけでないことも、きちんと触れていません。

※(5)

けっこう雑にレッテルを貼ってて、誇張された筋の悪い陰謀論という印象はあります。

まあ、自民党の改憲草案とか滅茶苦茶ですし。映画が全部間違ってるとは思いませんけど…。

 

 

また江川紹子さんのツイートに戻りますが「日系人収容は米国の国内問題」との指摘があります。

これ、私は映画見てる時に気付かなかった点です。

映画を見てしばらく「これは日本はダメじゃん、米国を見習わないと」と普通に思いました。

でも、江川さんのツイートを見て考えて、日本政府も国内問題でお詫びするときは普通にしてるよな・・・と気づきます。

 

政府の「おわび」明記=旧優生保護法めぐり安倍首相談話-強制不妊

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019042400936&g=pol

 

たまに「おわび」とかもするんですよね。

これを考えると、映画の安部批判が適切か。ひとつの判断材料にはなるでしょう。

 

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(以下、2019年5月12日15時すぎに追記)

この記事を書いたあとに確認したら、旧優生保護法という国内問題以前に、2015年の日韓合意で普通に「お詫びと反省」していますね。3年半くらい前のことだから、よく分からなくなっちゃってました。

 

「心からお詫びと反省」 安倍首相が日韓首脳電話会談で表明

https://www.sankei.com/politics/news/151228/plt1512280068-n1.html

これがあっても、「主戦場」で日本は間違いを認めず謝らないと批判されていたわけですな。

恣意的にも程があります。

(追記おわり)

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とはいえ、私は安倍政権に関して積極的に支持はできませんけどね。

 

この記事の冒頭に載せたツイート(※1)のように揶揄したい気持ちも凄くわかるというか、上皇陛下が退位される時の読み間違いなんて滑舌が悪いにもほどがあるだろうとか、天野絵で7人の侍とかツッコミどころ満載です。

(※6)

 

しかし批判するなら、やはり適切な批判でないと。

批判者のバイアスの掛かり方を見透かされて、場合によっては逆効果ではないでしょうか。

安倍総理を悪魔化したい人達がそこに無頓着だと、そのノリについていけない中間層は離れていくと思うんですよね。

 

それでは結局、与党の思うツボです。

 

 

おわりに

 

映画「主戦場」の批判部分もかなり多い内容でしたが、江川紹子さんや想田和弘さん、山岡鉄秀さんのツイート、上念司さんやケントギルバードさんの番組、荻上チキさんのsession22、さらに映画を観た方々のレビューなど、様々な意見を参考にさせていただきました。

 

「主戦場」という映画そのものが後半になると慰安婦問題から外れていく「場外乱闘」(筋の良くない陰謀論)になっている印象はありましたが、映画を鑑賞した方々の「場外乱闘」まで含めて楽しめるという意味もあり、やはり見といて損はないと思います。

 

そして、初めて「月間Hanada」なる右翼雑誌を買ってしまいました。

立ち読みしたら、思いのほか山岡鉄秀さんの記事が良かった。

 

なんだか商売左翼と商売右翼のいい鴨になってる不覚者という感がありますねぇ…。

 

 

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※(1)

画像は拾ったネタツイートです(念のため)。

このブログ記事と、ほとんど関係ありません。

ただ個人的にこういうネタは、左右どちらを揶揄するものでも面白いと思ってしまいます。

(ブログ記載時で当該ツイートのリツイート5千、いいね1万以上)

 

※(2)

「なぜXvideosをブックマークに?」猪瀬直樹氏に聞いた

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1705/29/news118.html

この記事で猪瀬さん自ら経緯を説明しています。

そうか、週刊誌の依頼で調査していたのか!それなら仕方ないな!

猪瀬さんは調査のためにXvideosを眺めたとしても、おそらく禅とかやって煩悩を断ち切っていると思われます。

逆に考えると、彼のスカシた態度「賢者モードkeep」の秘密はXvideosで煩悩を処理していた可能性もあるのですが、そこはあまり邪推しないほうが良いと思われます。

 

※(3)

動画は5本あるそうですが、私は3つしか見ていません。3つは発見できた。

どうも動画番号の振り間違え等があったらしく、訂正したとか番号がズレたままとか、詳細は不明。

動画の上念司さんは「主戦場は見なくて良い、全てネタバレします」という立場。

しかし個人的には「主戦場も右派の反論(月間Hanada6月号、山岡鉄秀さんの記事など)も興味があれば自分で見る」ことをオススメします。

なぜなら左右両陣営とも、自分たちに不都合な部分の言及を避けている様に見えるから。

私が見た3つの動画からは、主戦場で描かれていた「右派にとって不都合なこと」を幾つも無視していた様な印象があります。

 

※(4)

「挺対協」から「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」に改名したそうです。

 

幾つか参考記事を添付しておきます。

 

挺対協、ベトナム大使館前で「韓国軍の戦争犯罪を謝罪します」

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/28474.html

 

この記事に記されている内容を普通に見ると、立派な行動であると受け止めることができます。

そして一方、記事の下にあるFacebookのコメントのように

「挺対協ではなくて韓国政府が日本政府みたいに謝罪賠償しなきゃ意味がないんだが?」

という見方もできるでしょう。また、下の記事なども参考になるかもしれません。

 

「ベトナムに必死に謝ってます」挺対協必死のアピールの本音は?

http://ianfukangaeru.blogspot.com/2017/10/blog-post.html

 

ダブルスタンダードに対して、冷静(あるいは批判的)に見ている人たちもいます。

それを知らずに映画「主戦場」の内容を絶賛することは、冷静さを欠く態度であると私は考えます。

 

 

※(5)

日本会議に集まる宗教団体の面々――シリーズ【草の根保守の蠢動 第3回】

https://hbol.jp/28320

神道系は確かに多いけど、仏教系もけっこう多かったりします。

こういう点が抜けてるから、なんか雑な陰謀論だなーと。

 

 

※(6)

さすがにこれは、馬鹿みたいですよね。

FFっぽいの狙ってんのかよ。

 

というか、天野喜孝さん。こんなことやる余裕があるなら、アルスラーン戦記の絵を最後まで描いて欲しかったですよね。

というか、アルスラーン戦記の休載が長すぎて、天野さん嫌になっちゃったんですかね。

というか、アルスラーン戦記の原作。あの投げやり的な終わり方とか、ほんと田中秀樹さんの劣化が激しくて、どうしちゃったんですかね。

というか、アルスラーン戦記のアニメって、風塵乱舞(原作6巻)で止まってるんですけど、いつになったら王都奪還やるんでしょうね。

というか、このブログってFF14のβテストで飽きてしまってArcheAgeというオンラインゲーム(韓国産)を始めたのがキッカケだったので、政治問題はともかく文化的には日韓が必ずしも険悪ではないと信じたいのですよね。まあArcheAgeも日本人ばかり(たぶん)のサーバーでしたし、そのゲーム以外は韓国ゲームよく分からないのですけど。

 

というか、いや、もういいか。