2011 フランスへの旅 7. ドーヴィル・トゥルーヴィル
さて、ルーアンから車を走らせること1時間とすこし。
ドーヴィル Deauville に到着しました。
ドーヴィルといえば、
ハイソなパリっ子の避暑地。
映画『男と女』の舞台。
シャネルが、最初にブティックを開いた場所。
そんなイメージです。
まずは、ホテルにチェックイン。
メルキュール ドーヴィル オテル デュ ヨット クラブ
Mercure Deauville Hotel du Yacht Club
2 rue Breney, 14800 Deauville
今回、日程的にフランスの連休とぶつかってしまったため
(6月2日が祝日で木曜なので金曜を休みにして連休にする人が多い)
ホテルを探すのが少し大変でした。
大手のホテル予約サイトでは、空き室のあるホテルはほとんどない・・・
が!
日本人にとっては6月はまだまだバカンス時期ではありません。
日本の旅行会社がとってある枠には、まだ空きがあったのです!
ラッキー ![]()
メルキュールは言わずと知れた大手のホテルチェーンなので、
ふつうに清潔だし、受付の人も親切でした。
時刻は16時過ぎ。
日の長いフランス、まだまだ時間はあります。
まずやってきたのは、鉄道の駅。
駅の名は、トゥルーヴィル・ドーヴィル駅。
ドーヴィルとトゥルーヴィルは、駅をはさんで、隣合わせの街なのです。
見るからに歴史のありそうなこちらの駅、
雰囲気たっぷりの素敵な駅でした。
赤いまあるい時計と、
濃い青のドア。
おもちゃのようなかわいらしさ。
ボール遊びができちゃうくらい広々、のんびりな駅。
写っている二人のおじいさま、わかりますか??
なんと二人とも全く同じ格好をしているんです!
そして二人とも、左手には折り畳み式の椅子を持っています。
双子のおじいちゃんが、ゆったりした時間を過ごしに、
この駅に通っているのかしら・・・
なんて、ロマンチックな想像をしてしまいました。
構内の窓口には長蛇の列。
これからみなさん旅立たれるのでしょうか。
窓口の上には、古い街の地図が。
川(?)を挟んで
左がドーヴィル、右がトゥルーヴィルです。
まずは、トゥルーヴィルを散策。
早速見えてきたかわいらしい海辺の町。
トゥルーヴィルは、大好きなサヴィニャックの住んだ街。
(フランスの人気ポスター作家、レイモン・サヴィニャックです)
彼の絵が、街のいたるところにあるというのは知っていました。
でも、ガイド本もなにもなく、出会えるものなのかな??
しかも、明らかににぎわっている表通りよりも、
一本裏通りに入りたがる彼。
え~こんなとこ歩いててだいじょぶかな~~~・・・
あっ!!
![]()
出会えました~ ![]()
サヴィニャック!!
すてき~~~ ![]()
ポストカードでも、画集でもなく、
街中のなんてことない壁に彼の絵が描かれているなんて、贅沢すぎます。
そしてまた歩いていると・・・
はっけん!
こっちにも!
なんだか宝探しをしているようでたのしい ![]()
とあるお店(?)のウィンドウ。
赤い文字で書かれた MERCI がさりげないのに味があります。
中はまだ改装中? なモノクロのバー。
前にいるボーダーのマダムも、白黒コーディネート!
偶然??わざと??
いつも妙に感心してしまう、フランスの色彩マジック。
そしてきました、
フランスでは初!の夏のビーチです ![]()
みなさんブロンゼ(日焼け)中~ ![]()
もうすっかり夏です。
海岸沿いの散歩道には、サヴィニャックの絵が等間隔に配されています。
(プロムナード・サヴィニャック Promenade Savignac)
写真では、後ろの建物の壁にもサヴィニャック。
(ホテル・フロベール Hotel Flaubert)
どこかのお金持ちの方の別荘らしき豪華な建物がたくさん。
こんなところにおうちを持てるなんて、うらやましい・・・
ペタンクやってます。
最初、砂の中に入るのにちょっと抵抗があった私。
(足が汚れるしそのあと靴はくの気持ち悪いし・・・ 笑)
でも、せっかくのバカンス。
せっかくの海。
はいっちゃえ~
ぺたぺた、
ぺたぺた。

久々のこの感触。
気持ちよかったです。
貝殻ひろいなんかしちゃったりして。
ん!?
ムール・・・・!???
![]()
ムール貝って、こういうふうに落ちてるものなんですかね・・・?
ちょっとびっくり。
海岸沿いには、カフェやレストラン、お土産物屋さんなどが
たくさん並んでいます。
海と言えば、やっぱりマリニエール (ボーダー)。
よく彼に、
「ニホンジンはボーダー大好きだよね」
って言われますが
確かに、今の日本人はフランス人よりもボーダー率高いような気もします。
かくいう私もボーダー好き。
クローゼットはボーダーだらけ 笑
さて、
そろそろドーヴィルにもどりますか。
トゥルーヴィルのすぐお隣なのに
がらっと雰囲気が変わるドーヴィル。
「ドーヴィルはパリジャンばっかだよ!」
という彼の言葉もあながち間違いではなく。
止まっている車のナンバーは
かなりの確率で
ソワソント・キャーンズ!! ![]()
![]()
(75は、パリのナンバーなのです)
そして並んでいるのは、パリでもおなじみ、高級メゾン。
ルイ・ヴィトン
エルメス
他にもたくさん。
地方ならではの、木組みの建物がステキでした。
しかし、みんなわざわざドーヴィルまできて
パリにもあるお店でお買い物するんですかね・・・?
まあ、普段買い物する余裕がなくて、
ここでゆっくり見て買うのかもしれないですけど。
カフェの名前が「カフェ・ド・パリ Cafe de Paris」(パリのカフェ)
だったりするのも、
せっかくパリを離れたのに??
と思ってしまったり・・・ 笑
おハイソなリゾート地といえば!な
カジノもあります。
(カジノはトゥルーヴィルにもありました)
ちょっとジャック・ドゥミの『天使の入り江』を思い出しました。
(ジャンヌ・モロー主演の、カジノが舞台の映画です)
ここからもう少しあるけば、
ドーヴィルの海岸に出れるのですが
このとき、かな~~~り疲れていたわたし・・・
「emiko、このまま海岸に行く?
それともどこかで休む?」
「や、やすみたい・・・」
![]()
ああ・・・
あと少しであの『男と女』の海岸が待っているというのに・・・!
体力ない自分がうらめしい・・・
だばだばだ、だばだばだ、だ~ば~だ~・・・
(誰もが知るこのメロディー、
『男と女』のメインテーマです)
というわけで、
アヌーク・エメごっこはまたの機会にとっておくとして
カフェでしばし休憩。
彼は、ビール (レフ Leffe)。
ビールごとにグラスも違う、ベルギービール。
レフは、画像にもあるイラスト通り、修道院のビールですね。
私は、ペリエ。
この瓶のラベルデザインは、ローラン・ギャロスでした。
(テニスの全仏オープン)
ペリエのラベルは来るたびに違うので、
楽しみのひとつです。
このとき、私の目線の先に座っていた
イケメンゲイカップルが気になってしまって・・・
そんなところもリゾート地の雰囲気を盛り上げます 笑
すでに20時はまわっていたかな?
寒くなってきたのでいったん上着をとりにホテルに戻り
&足も洗ってさっぱりしたところで
再び夕食へでかけました。
トゥルーヴィルに戻ってきました。
この観光案内所に、サヴィニャックの原画が展示されていたりしたようで・・・
(帰ってきてから知った)
く~気づかなかった・・・
21時前後は、特に日の長い夏の夜だと
一番レストランもにぎわっている時間帯。
海岸沿いのお店もほとんどうまっています。
そんななか、運よくちょうどテラス席にすべりこめたお店で
17ユーロのムニュを注文。
前菜は、お魚のテリーヌ。
メインは、ムール貝&フリット ![]()
このムールはけっこうこぶりで、
意外と完食できました!
(フリットは少し彼に進呈しましたけど・・・)
デザートは、ムース・オ・ショコラ。
ちょっと重かったけど・・・
がんばって食べました。
海辺の町で、海の幸を食べる幸せ。
まんぞくまんぞく ![]()
すっかり日が暮れてしまいました。
帰りに、もう一度海岸をおさんぽ。
うすーいブルーグレーに
ほんのりピンクがまざったような空。
控えめな街の灯り。
う~んヨーロッパ。
風になびくトゥルーヴィルの旗。
今日は、一日で三つの街を満喫。
またそのうち、一つ一つゆっくり訪れる機会があればいいな。
特に、トゥルーヴィルはもう一度訪れたい街となりました。
明日も2つの街が待っています。
8へつづく
2011 フランスへの旅 6. ルーアン
4日目。
起きたのは8時くらいだったかな?
今日明日の2日間は、ノルマンディー地方へ小旅行にでかけます ![]()
ノープランな、先を急ぐ旅ではないので、比較的ゆっくり。
身支度をして、
お庭で朝ごはんをいただきます。
わたしは、パン・オ・ショコラ。
彼は、ニュテラでタルティーヌ。
スペシャルサイズ、780g!![]()
今日も、いいお天気 ![]()
猫のノエルをひざにのせ、のんびりしあわせな朝のひととき。
今回、私が行きたいと言っていたのは、 オンフルール と エトルタ 。
宿泊するのは、ドーヴィル。(近辺で、唯一ホテルの空きがあったので)
一番遠いのはエトルタで、
一番近いのはドーヴィル。
どういうルートで行くのがいいか話し合った結果、
1日目 彼の実家 → ルーアン → ドーヴィル・トゥルーヴィル (ドーヴィル 泊)
2日目 ドーヴィル → オンフルール → エトルタ → 彼の実家
というコースになりました。
さ、ルートも決まったし、
出発しますか 
![]()
(あ、車です)
照りつけるつよ~い日差しに、手足に日焼け止めを塗るのを忘れていたことをくやみながら
1時間くらいであっというまに到着。
最初の目的地、
ルーアン Rouen です。
街の中心地には、木組みのおうちがたーくさん。
このおうち、かたむいてます!!!
窓枠もそれにそった形。
平行四辺形の窓!!
こんな家初めて見ました。
ルーアンと言えば、有名なのがこちら。
ノートルダム大聖堂 La Cathedrale Notre- Dame
実は今回、ルーアンにも立ち寄るなんてことは全く思ってなかった私。
下調べもぜんぜんしていませんでした。
彼の家にあったノルマンディーのガイドは一応持ってきていたのですが、
フランス語でみっしりのページを車の中でじっくり読む気にもならず・・・
彼について歩くのみ。
なので、というと言い訳がましいですが・・・
その場にいるときは気付かなかったのです・・・
かの、有名な絵画のモチーフの目の前にいることを・・・!! ![]()
↓↓↓
そうなんです、ルーアン大聖堂といえば、
クロード・モネの連作、「ルーアン大聖堂」。
あたしってば、モネのこの絵は何度か実際に目にしていたのに・・・!
しかも微妙な淡い色彩の変化が好きで、モネの絵の中でも特に興味深く思っていたのに・・・!
日本に帰ってきてから知ったなんて、がーん ![]()
もちろん、それを抜きにしても、十分感動しました。
ゴシック様式の代表ともいわれる、すばらしい聖堂です。
トリコロールな配色。
とても気に入った、赤と青のステンドグラス。
やわらかな光の入る、静かな美しさ。
そしてルーアンでもう一つ有名なのは、
こちら。
大時計 Gros Horloge です。
街中に突如として現れる美しい大時計。
(写真は、どうやら裏側だったよう・・・
ここでも下調べの甘さが
)
分針がなく、時針のみ。
ちょうど12時をさしています。
アーチ形の門の天井には、羊の彫刻が。
かつて羊毛貿易で栄えていたルーアン。
市の紋章にも、羊のモチーフが使われているそうです。
![]()
さて、そろそろランチにしますか。
といっても、ルーアンのお店なんてわからない私たち。
近くにあったヴァージンメガストアでガイド本を見てみたのですが
いまいちこれといったのかない。
ぐるっと歩いて気になったお店に入るか~
とぶらぶらり。
と、こんなかわいい看板発見。
木組みのパステルカラーもすてき。
楽器屋さんでした。
なんて素敵なウィンドウ ![]()
好みすぎる。
こんな、ふるーい木組みの建物もたくさん。
ん?大聖堂??
ちがうよね・・・
こちらは サン・マクル教会 だそうです。
(もちろん帰って調べた)
んん??大聖堂???
ちがうよね・・・・
こちらは、サン・トゥアン教会だそうです。
お恥ずかしながら、
ただ彼について歩いていただけなので、
自分が今どこにいるかなどの情報が全く頭になかった私。
(地図も持ってませんでした)
大聖堂は大きいから、
小さな街をぐるぐるしてたら何度も違う方向からぶつかるものなのかと
思っていました 笑
だってどれも同じように見えてしまうんです・・・
それにしても、なんか違うような・・・
と、ブログ記事にするにあたりネットで調べたら、
案の定別物・・・
どんだけ・・・じぶん・・・
![]()
結局、サン・マクル教会脇の、
レストランが立ち並ぶ界隈にあるクレープリーに入りました。
ラ・ヴ-ト・ミュージカル La Voute Musicale
236 Rue Martainville 76000 Rouen
店名の通り、店の建物の上には円天井 (la voute)が。
注文したのは、じゃがいもとカマンベールチーズと、ベーコンのクレープ。
テラス席だったので、風でレタスがとび気味でしたが 笑
おいしかったです。
さ~、ルーアンも堪能したし
(もっと下調べしてたら、ジャンヌダルクの火刑の場所とか行きたかったけど・・・)
お次は ドーヴィル・トゥルーヴィルに向けて出発です。
と、その前に、
マルシェでおやつ用にフルーツを調達。
スリーズを買いました ![]()
7へつづく
2011 フランスへの旅 5. ジェルブロワ
3日目のつづきです。
風は強いものの、
晴れて気温があがってきた中でブロカント見物をし、
若干つかれてきたので。
次なる目的地、ジェルブロワへ行って
ゆっくりしようということになりました。
ジェルブロワに行くのはこれで3回目かな?
一回目はこちら 。
二回目は、去年スクーターで通っただけ。
フランスの美しい村の一つで、
バラのきれいなすてきな場所です。
ちょうど季節的にも、バラが満開。
ところどころで小さな展覧会をやっていたり。
雰囲気のある素敵なカフェがあったり。
心癒される空気に包まれています。
少し高台になっているところに、
羊が放牧されている見晴しのいい場所があったので
ここに敷物をしいてごろ~ん。
う~んきもちいい ![]()
自然の中で何もせず横になるって
ほんとうに贅沢な時間。
パリのような街中でも
公園や芝生があればどこでもねっころがる(!?)
フランス人にとってはあたりまえのことかもしれませんが
東京に住んでいるとこういう時間の過ごし方はまれ。
お金をかけずとも、
こういうところで本を読んだり
おしゃべりしたり
ほんとに寝ちゃったり(・・・は、危険?)
と、向こうから小さな女の子とお母さんが歩いてきました。
横たわるあたしたちを見て、女の子は突然
芝生の上に寝っころがりました。
まねっこです 笑
お母さんがいくら急かしても
なかなか起き上がらない。
「2歳にしてこれよ!」とお母さんも笑ってました。
うーんフランス人、こうやって育っていくのね・・・
![]()
家路につく前に、
ジェルブロワ近くに住んでいる
彼の幼なじみのお宅を訪問。
実はこの訪問に、若干緊張していたあたし。
ハイ、自分の語学力のなさについての不安です・・・
![]()
いつも、彼のお友達やほかのフランス人に囲まれたときに
会話に入っていけないさみしさとくやしさを感じていて。
だからこそ、そのくやしさを語学習得のバネにすればいいとは思うのですが
日本で日々忙しく過ごしているのをいいわけに
なかなか向上しないフランス語力・・・
やっぱり、この日もこの壁にぶちあたりました。
言葉の問題関係なく、どこにいっても大丈夫な
超オープンマインドの人もいますが、
あたしはそのタイプではありません・・・
言葉の壁にさえぎられて、
ついおとなしーくなってしまいます・・・
それがくやしいし、なさけない。
日本語だったら、あたしだってもっと社交性あるのにーーー!!!
って思ってしまう。
なんだか疲れも手伝って
あとでちょっとだけ涙もでてきちゃったり。
![]()
はー。
この壁を今より少しでも低くすることがいつかできるんだろうか・・・
自分の今後を考える意味でも、
今のあたしの中ではけっこう大きな問題。
語学のことだけじゃなく、いろいろ、いろいろ・・・
この日の晩御飯は(例によってすべて彼が用意)
お昼のソーセージの残りと、煮たレンズ豆と、サラダ。
と、デザートに、お昼のケーキと一緒に買ってきていたマカロン。
おなかがふくれると、ちょっと元気回復。 ![]()
明日からノルマンディーへ小旅行に出かけるので、
今日はもう寝なきゃ!!
そう、落ち込んでいる暇はありません。
せっかくのバカンス、たのしまなきゃね。
![]()
6へつづく・・・


































































