ドイツの給料や税金って、どんなもん?
ドイツへの移住を推し進めているこのブログではあるのだが、税金の話を逸らして移住を考えるとは言語道断。ドイツはほかの欧米諸国と同じく、税金はとて~も高い。源泉徴収も保険も消費税も何もかも高い。今回は給料から天引きされる保険や税金について実例を交えながら解説してゆきたい。このブログはこのようにドイツ、または欧米でのライフスタイル、ガジェット、お金、趣味を気ままに更新しているので、良かったらフォローのほど、よろしくお願いします。目次1.額面の給料はパッと見よさげ2.Lohnsteuer(直訳すると、給料税金)3.既婚者か、独身か、子供の有無で給料が大きく変わる4.単身でドイツへ移住してくる人はクラス15.クラス1は一番税率が高い6.4種類の社会保険7.最終的な手取り8.まとめ額面の給料はパッと見よさげ情報通の若者が欧米やオーストラリアへ移住したがる一番の理由はこれ。今はオーストラリアへの出稼ぎが流行っていて、とある若者があるニュース番組で「月収は80万円です」キリッと自慢げに答えておられたインタビューは記憶に新しい。かくいう私も、いま日本で働いている同世代の人たちよりは給料は良いはず。現在住んでいるシュレスヴィヒ ホルシュタイン州の平均月収は3193ユーロと、1ユーロ158円で計算すると50万円を超える。年収で計算すると600万円。ボーナスなしでこの額面だから、同窓会へ行くとさぞ鼻が高いことだろう。しかし悪夢はこれからだ。その日人類は思い出したヤツ(税金)らに支配されていた恐怖を…鳥籠の中に囚われていた屈辱を……Lohnsteuer(直訳すると給与税)日本でいう、源泉徴収の立ち位置だろうか。ドイツの給料明細のいいところは、名称と目的がはっきりしているところ。母の給料明細を一度見せてもらったことがあるのだが、まぁーなんとも複雑で、その指し示す言葉も曖昧だったことを記憶している。閑話休題、ドイツの給与税、こちらは日本と同じく収入や住む地域によって多少の違いがある。平均給料の3193ユーロで給与税を計算すると385,67ユーロとなる。既婚者か、独身か、子供の有無、その他で給料が大きく変わる先に述べた給与税は、あくまで未婚者、そして子供がいない個人の場合だ。ドイツにはSteuerklass(税金のクラス)という1から5のレベルでクラス分けをされている。そのクラスを変えるには、結婚、または離婚、子供を出産した場合などである。単身でドイツへ移住してくる人はクラス1私も19歳からドイツへいて、結婚できそうな人と巡り合えてはいるのだが、彼女が大学を卒業して就職するまで待っている状態なので、入籍はしていないので、未だにクラス1である。海外移住しようか悩んでいる方々は独り身の場合が多いので、暫くは「僕、私はクラス1なんだ~」とぼんやり覚えていてほしい。仕事が決まって働き始めると、上司が必ず「あなたは結婚していますか?」と聞いてくるが、セクハラではなく、給料を振り込むときの税金のクラスを知りたいだけなので、どうか警戒しないであげてほしい。(笑)クラス1は一番税率が高いこれは私の経験不足ではあるので深くは解説しないが、巷ではクラス1が一番給与税が高額である。基本的には給与額から14パーセントだそうだ。そして4種類の社会保険ドイツの社会保険は高い。社会保険の内訳と名称は、Krankenversicherung (医療保険) 14%Pflegeversicherung (介護保険) 3,4%Arbeitslosenversicherung (失業保険) 2,6%Rentenversicherung (年金保険) 18,6%給料明細には表記されないが、雇用主も労働者一人ひとりに社会保険料を支払っている。つまりは、労働者は実際の社会保険料の半分のみを支払っていることになる。ドイツで月収3193ユーロの社員を一人雇うとなると、その社員一人に約4000ユーロも支払うことになる。そして気になる手取りは次の章で。最終的な手取り条件をまとめると、未婚者、子供なし、給料は平均なシュレスヴィヒ ホルシュタイン州在住の人間の手取りは、、、2120.83ユーロ!少ない!非常に少ない!日本円に換算すると(1ユーロ158円で計算した場合)33万5千円なので、一聴すると聞こえはいいのだが、このレートは日本で買い物をしないと円安バブルを堪能することはできない上、ドイツの物価は日本に比べてすこぶる高い。経済的幸福度は日本の新卒で手取り25万円の若者と大して変わらないと思う。まとめ以上、海外への出稼ぎの光と闇、主に闇の深い税金と社会保障の記事をまとめてみた。幸い、私は家賃も安いところに住めているし、子供も今はおらず、個人で車を所有する必要もないので家計は火の車ではないのだが、ドイツの物価で2000ユーロちょっとの手取りでは贅沢な暮らしはできないと思った方がいいだろう。このようなネタはメディアでは確実に取り扱っていない内容なので、読者様には有効なんじゃないかな、と勝手に想像している今日この頃。出稼ぎを考えている方は、住む場所を変えるだけで本当にそんなに給料が変わるのか、今一度慎重になって考えてみてほしい。※記事の長さ、そして需要を考えた結果の解説量なので、「他にもこんな税金があるよー」や、「この解釈は危険だよー」というコメントはお控えください。