ドイツ人はなぜ、年収290万円でも生活が「豊か」なのか、について考える
YouTube大学でおなじみ中田敦彦氏も紹介していた本、ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのかについて、ドイツに7年住む私の肌感をお伝えしようと思う。前提として、私はこの本をまだ読んだことはない。多くのビジネス書は本の内容は普通なのに、書店で目を引くために編集者が勝手に著者の意向と違ってインパクトのあるタイトルを点けられていることがよくあるので、今回もその類ではなかろうか。と毛嫌いしていたのだが、ユーチューブ大学を拝見していい本なのだろうなと思いこの記事を書くに至った。タイトルをそのまま鵜呑みにすると、「ドイツで暮らすと低所得者でも将来の不安もなく、好きな時に好きなだけ飲み食いし、遊びまわることができるのか!?」と感じる。無論、そんなわけはなく。今回はなぜそのような結論に至っているのか、予想と現実を紹介していく。私がドイツで長年暮らして感じる主観では、ドイツ人が豊かに生きている理由は主にこの二つだ。1.ドイツ人は割と節約家が多く、お金を使わない遊びを楽しんでいる。2.マウントが少ない(ように感じる)この二つに重点を置いて解説していく。日本には遊ぶ場所がいっぱいある。都会に行けばデパートは日曜にも営業しているのでショッピング、遊園地、温泉、その他レジャー。そして交通の便が良すぎて都会へ足も運びやすい。晩になると夕食を外食し、居酒屋。その後カラオケ。私も帰国したときにはハメを外して夜遅くまで遊んでいた。万札に羽が生えたように飛んでいく。。。確かに日本のレジャー、サービス、交通、とてつもなく素晴らしい。海外行ったことがある人なら日本の退屈しなさは世界一だと思えるはずだ。大人の遊びフルセットを注文すると、交通費に1000円昼食代に2000円ショッピング30,000円居酒屋4000円カラオケ2000円と、週末に出費が多いのではなかろうか。逆にドイツ。日曜にはスーパー、デパート、その他商業施設、すべて閉店。例外はほぼ無しだ。喫茶店などは開いているが、喫茶店でお茶を飲んでも仕方がないし。。。夜遅くまでバカ騒ぎをしたら警察へ通報されるし、そもそも夜の街中は治安が悪く、うろつくことも出来ないため、移動時間は日中に限られる。確かに知り合いのドイツ人でも「休みの日はショッピングに行きます」という人は少ない気がする。中には買い物が好きという人もいるだろうが、必要に迫られて物を買っているイメージだ。つまり、お金を使うチャンスが少ないのである。言い換えると、ドイツはめっちゃ退屈。まぁ、ベルリンやハンブルクなどは日曜でも遊べる場所があるかもしれない。散歩、散歩、ハイキング前述の通り、お金を使える時間帯が制限されるということは、お店の開いていない日曜は、散歩、ハイキング、ツーリングなど、比較的お金を使わないことをするしかない。逆に私生活でお金を使うところがあるとすれば、オートバイに乗ったり、いい自転車を買ってサイクリング、釣り、キャンプなど、アウトドアのレジャーを楽しんでいる人が多い印象だ。私も例に漏れず。見た目でマウントされない日本人女性のインタビューで、「化粧をしないと外出なんてできない。すっぴんは服を着ていないのと一緒」と一言。都会に限った話ではあるだろうが、特に女性は、周りからの見た目への配慮の量がとてつもなく多い。「醜い」より「綺麗」なのが良いのはもちろんだが、少しでも気を抜くと周りから白い目で見られるのは生き辛い世の中だな、とは思う。女優の武井咲がドラマで指輪をアップにして映された際、指毛を剃っていなかった事で軽く炎上したことがあるのを覚えている。半数は「そんな些細なことで炎上するのか!?」という武井咲をフォローする形での炎上だったが、ドイツだとあまり無い部類の炎上の仕方だなぁ、と感心した覚えがある。「見た目に厳しい」というのは側面的な視点で見ると印象は悪いが、それゆえにアイドルグループやK-Popなどの文化や経済の発展にもなっている故、悪い側面だけではないが、一般人として生きにくいのは確かだ。「豊か」とは、どういうことなのか?年収290万という数字は少ないと思える。しかしながら、著者の示す豊かさは、年収とは別で考えられているのではなかろうか。私の家賃込み年間生活費は日本円にすると150万円程度である。年収もそこそこある。しかし、金額だけでは比較できない要素がドイツにあるのは確かだ。有給30日はもちろん、上司、部下の関係、不要な飲み会、エトセトラ。ドイツの職場は労働者が気持ちよく働ける。(場所と環境による)仕事によるストレスが日本に比べ少ないことにより、買い物依存になるリスクが少ないと言える。だが、貯まりに貯まった貯金の使いどころが年に1度の海外旅行だけでは人生味気ない気がするのは私だけだろうか。私の肌感だが、ドイツに比べ日本は一人当たりの出費がかなり多い。出費が多いのは、それはそれで経済が回って素晴らしいことだが、個人としては出費はできるだけ抑えて、物を買うときは慎重になってほしい。話が右往左往してしまったが、私が言いたいことは、「大事なお金、使うときは慎重になろうぜ」って話です。