矢吹丈は植木等のファンであった。
鑑別所で受けた心理テストで「両親は無責任、植木等」と答えて、その植木等にあこがれていようだった。
すると両親の無責任を批判するより、自由を与えてくれた意味で両親をプラスに評価しているようにも見えた。
Y!Japan 植木等 矢吹丈 ファン
鑑別所で受けた心理テストで「両親は無責任、植木等」と答えて、その植木等にあこがれていようだった。
すると両親の無責任を批判するより、自由を与えてくれた意味で両親をプラスに評価しているようにも見えた。
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一方の星飛雄馬は少なくとも左腕投手時代には、監督やコーチの命令より一徹の教えを優先し、野球で敗れると一徹を憎むという意味では、大リーグボール3号による左腕の破壊までは「一徹に作られた野球人形」から抜け出せていなかったようだ。
星飛雄馬は1970年の前半戦、阪神戦で花形に大リーグボール2号を打たれた。原作のKC17巻、文庫10巻「強いやつが勝つ!」ではこのとき、飛雄馬は「いまのおれときたらどうだ。花形のバットに一撃された消える魔球がはいそれまでよとばかりレフト場外に消えたとたん、まだベンチから指示もないのにとことこマウンドをおりちまった」、そして大リーグボールが邪道だと言い、野球は本来大きな男が力をぶつけ合うものだと言ったあとで、「おれは野球をバッテリー間だけの小手先だましの手品にだらくさせた!手品なんてたねが割れちまえばもうおよびじゃない」とも述べている。
おそらくは飛雄馬が心の中で思ったことだろう。
Y!Japan 梶原一騎 植木等
おそらくは飛雄馬が心の中で思ったことだろう。
Y!Japan 梶原一騎 植木等
のちに飛雄馬は1970年後半戦、大リーグボール3号で復帰したあと、観客から「マウンドの魔術師」と称賛され、一部メディアが引田天功との対談を計画(『巨人の星』KC第19巻、文庫第11巻)。
さらに1978年の大リーグボール右1号のときは阪神のロメオ・南条が「こんな手品の相手にはならん」と言っていた(『新巨人の星』文庫第6巻)。
さらに1978年の大リーグボール右1号のときは阪神のロメオ・南条が「こんな手品の相手にはならん」と言っていた(『新巨人の星』文庫第6巻)。
最終的に飛雄馬は「手品」としての魔球を切り札とするのが自分の個性だと割り切ったようである。
ところで「はいそれまでよ」は明らかに植木等の歌「ハイそれまでョ」から来ているし、「およびでない」も植木等が『シャボン玉ホリデー』でやった定番のギャグであった。
また『巨人の星』文庫第9巻を観ると、1969年末、大物トレードの噂が流れ、町の人が中日の江藤や近鉄の土井のトレードの噂を話題にし、「このぶんだともっとあっとおどろくタメゴローがまちかまえていそうだぜっ」と言っており(169ページ)、さらに1970年正月、花形から大LB2号の正体を聴かされた村山実監督は「巨人の川上監督や星投手が今のわれわれの会話をきいたらほんまあっとおどろくタメゴロウやろ」(249ページ)。いずれもKCでは第15巻に収録されていた。
「あっと驚くタメゴロー」はハナ肇のギャグである。これは1969年のギャグなので1969年末から70年初めまでを扱った『巨人の星』で出てくるのは当然だ。
一方「ハイそれまでョ」「およびでない」は1960年代初め、『巨人の星』の連載が始まる前の作品で、梶原一騎は単なる当時の流行でクレージーキャッツのギャグを台詞に入れたわけではなく、『巨人の星』開始前から意識していたのだろう。
一方「ハイそれまでョ」「およびでない」は1960年代初め、『巨人の星』の連載が始まる前の作品で、梶原一騎は単なる当時の流行でクレージーキャッツのギャグを台詞に入れたわけではなく、『巨人の星』開始前から意識していたのだろう。
ところで藤子不二雄Ⓐの『忍者ハットリくん』でもケン一の「なんでアル?ライオンデアル」という台詞がある。
「みんなが青春を!」
1969年の日本シリーズ。飛雄馬は消える魔球で巨人の優勝に貢献したが、1969年秋に完成した大LB2号は1970年のシーズン開幕時には「タネが割れた手品」で「もうお呼びじゃない」状態になっていた。2号完成のタイミングが悪すぎた。
Twitterkyojitsurekishi(虚実歴史研究家)-2012年10月31日 00時06分
〔午前0:06 · 2012年10月31日〕
/劇画王梶原一騎BOT(@kajiwara_bot)さん / Twitter/
「では…植木等といこうか。おれは植木等のファンでね。とくにあの無責任とかいう歌が大好きなんだ。両親イコール無責任ってのは…な、いい答えじゃないか」【矢吹丈『あしたのジョー』】 #kajiwara
@kajiwara_bot もし矢吹丈の父親が植木等だったら、ジョーはやはり少年院に送られていただろうか。むしろ楽しい親子になっていたのではなかろうか。
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