こんにちは。kuromiです。

このブログでは、私が27歳の時に膵腫瘍(SPN)と宣告されてから、30歳で膵体尾部切除術をうけるまでの闘病記をアップしています。

 

すい臓の病気を指摘されてからの経緯は初投稿の記事にも記載しています。

 

少しでも、参考になれば幸いです。

 

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2016年10月。

たまたま行った近所の病院で受けた”腹部エコー検査”により、すい臓に直径3cmの腫瘍が見つかりました。

 

腫瘍が見つかってから、札幌市内の総合病院に行くまでの経緯に関しては、前記事に記載しましたが、、、

 

残念なことに、①病院選びを失敗したこと& ②セカンドオピニオンなどを利用して、自分に合うお医者さんを探さなかったことが、つらく長い”すい臓がん”との闘いを招くことになります。

 

紹介状をもらって大病院へ行く時の注意点

紹介された市営の某病院は、札幌でも有数の大病院でした。

 

病床数:670床。

1日に1,600人近い人が外来に来る総合病院で、さまざまな診療科を網羅しています。

 

 

私は紹介状を持って、”消化器内科”を受診しました。

 

…が、この時も失敗の連続。

 

日ごろ病院に行き慣れていないので、「どうやったらスムーズに診察してもらえるか」、「どうすれば患者(自分)にとって最大の利益を得られるか」を、わかっていなかったんです。

 

 

1.診療開始時間ではなく、受付開始直後に訪問しよう。

紹介状を書いてもらって病院に行くのが初めてだったので、初診時はすごく緊張していたのですが、驚いたのが”待ち時間の長さ”です。

 

職場に半休をもらって、診療開始時間から10分以内には病院受付にいったのに、「ご予約の患者様優先~」とのことで、診察室に通されたのは、約1時間50分後でした。

 

当時、私は新しい会社に転職して2週間ほどしか経っていなかったので、有給もなく、試用期間中の身。

 

「毎回こんなに診察まで時間がかかっていたら、仕事(本採用)に支障がでるんじゃないか・・・」と通院するのが不安になったのを覚えています。

 

反省ポイント①:初診の時は、待ち時間短縮のため、診療開始時間の20~30分前には受付を済ませると良い。

 

大きな病院の多くは、”診療開始時間”の20~30分前から”受付”を開始している場合が多いです。

 

2回目以降は予約での通院なので、待ち時間はだいぶ短縮されましたが、”初診時”はカルテを作ったり、検査をしたりと、診察までにどうしても時間がかかってしまうそう。

 

(参考:病院はなぜこんなに待たされるのか | 日経ビジネス

 

最初の診察時は、時短のために、できるだけ、受付だけでも早めに済ませると良いと思います!

 

…まあ、2回目以降、予約していても、毎回1時間ほどは待たされたんですけどね(^_^;)

 

2.事前にお医者さんの情報を調べておくべき。

また、今すごく後悔しているのが、「事前にお医者さんの情報を調べて行かなかった」ことです。

 

紹介状を書いてもらう時、「消化器内科 ●●先生」という形で、医師を指定して書いてくれる場合もありますが、私は特に医師の指定をしてもらっていなかったので、予約患者の少ない先生=若手の先生に案内されました。

 

若手の医師が悪い…というわけでは無いですが、経験が薄い分、コミュニケーションがとりづらかったです。

 

 

初診当日。

 

長い待ち時間を経て、やっとの思いで診察室に通されると若い男性の医師がいました。

 

診察待ちの間に撮ったCTやレントゲン写真、血液検査の結果から、やはりSPN(Solid-pseudopapillary neoplasm)という膵腫瘍の可能性があるとのことで、MRIと胃カメラの予約をするよう言われました。2時間近く待ったのに、診察は5分で終了。

 

当時、私は本当にひどい”腹痛”と”下痢”で悩んでいたので、

「腹痛と下痢で困っているんですけど、なんとか緩和できないでしょうか?」

と相談してみたのですが、

 

「それはIBSだそうなので、かかりつけの病院で対応してください」

とあっけなく返されました。

 

当時は「患者さんがいっぱい居て大変だろうし…」と思ったのですが、1点すごく気になったのが、その医師が、ほとんどパソコンを見ていて、目が合うことも無かったこと。

 

なんだか機械的な気がして、相談しづらいなと感じたんです。

 

「まあ、仕方ない」と、この違和感をスルーしたことが、後々の人生を左右することになります。。。

 

反省ポイント②:病院に行く前に、その病院に居る医師の中でどの医師に診て欲しいかチェック。外来担当日を確認した上で受診すると良い。

 

 

2週間後。予定していたMRIと胃カメラの検査を終えて、診察に向かいました。

 

診断はやはり「SPN(Solid-pseudopapillary neoplasm)」。

 

医師からは「SPNはそんなに体に害はないけれども、10%の確率でになる可能性もある。手術した方が良いから、2週間以内に外科を受診するように」言われました。

 

 

ただ、この時の私は転職してまだ1ヶ月。

 

SPNの手術を受けると、2~3週間入院が必要とのことだったので、

「転職したばかりなので、手術するのを、半年の試用期間が終わってからにできないか」と相談しました。

 

すると、医師は「体のことを優先してください。」と。

 

私 「でも、10%の確率でしか、癌にならないんですよね?」

 

医師 「10%と言っても、癌になったら命にかかわるので、すい臓の腫瘍は発見されたら手術するように推奨されているんです。手術はしなくちゃいけないので、ご家族に来てもらって、一緒に外科に行ってください。」

 

私 「私は親とも疎遠で、家族に来てもらうことは難しいです。それに独身で、自分で生計を立てているので、働けないと困るんです。」

 

医師 「でも、手術はしないといけないので、来週の金曜に外科の予約をいれますから。親御さんにもこの機会に連絡して、一緒に話を聞いてもらってください。」

 

このやり取りで診察は終了。

 

とりあえず、予約票をもらって家に帰りました。

 

 

でも、納得がいかなくて。。。

 

医師が言う「手術しなくちゃいけない」という言葉の意味が当時はよくわかりませんでした。

 

今では、医学的な見地から言うと、10%の確率というのが、決して低くはない確率だとわかるのですが、素人考えで、「10%ということは100人中90人は大丈夫ということだ」と楽観的に考えてしまいました。

 

また、”すい臓”という臓器の特殊性、すい臓の病気を患った場合の生存率の低さ、膵癌の深刻性も理解していませんでした。

 

何により、医師の言い方がマニュアル的で、私の人生(QOL)や家庭の事情、経済的な問題などを考慮してくれていない。話が通じないということに不信感が募りました。

 

「会社をクビになったらどうするの??」

「入院費や治療費は??」

「親と疎遠なのにはそれなりの事情があるのに、家族だからの一言で片づけられたくない」

「命さえ助かればそれでいいのかな??」

 

家に帰る道中、そんな疑問や不満がフツフツとわいてきました。

 

 

翌週の金曜。外科の予約日。仕事が忙しかったこともあり、予約をキャンセル。

 

「10%しか癌にならないなら、90%は大丈夫」と、再度予約を取ることをしなかったんです。

 

 

・・・そして3年半後、極度の”めまい”と”発熱”、”吐き気”、”背中痛”で再度この病院を受診します。

 

その時は、診察待ちの時に体調が悪くなり、倒れてしまったので、ベテランの先生が担当してくれました。そして、CT検査の結果、腫瘍が直径3cmから6cmに肥大化し、悪性と言われるサイズになっていたので、即検査入院に。

 

 

ベテランの先生は、すい臓という臓器について教えてくれ、手術が必要だということもきちんと説明してくれました。私の仕事や家庭の事情に関しても、よく話を聞いてくれました。

 

先生の話を聞いて、色々とクリアしないといけない問題はあるものの、手術しようという気持ちになりました。

 

そして、「なんで3年半前にこの先生の診察を受けれなかったんだろう。この先生が最初から担当医だったら、、、」と、

初診時にどの医師に診てもらいたいか、事前に情報収集しなかったことを後悔しました(´;ω;`)

 

 

信頼できる医師に出会えるかどうかによって、人生は大きく変わるのかもしれません。

 

 

同じ病院と言っても、医師によって診察のスタイルや対応が違ってきます

 

大病院となればなるほど、さばかなくてはいけない患者数が多いので、一人当たりに割ける診察時間も短いです。

 

そんな時、大事なのが”医師との相性”。

 

名医にも色々ありますが、”コミュニケーションがとりやすい医師”かどうかも非常に重要だと思います。

 

ぜひ、これから紹介状を持って病院に行くという方は、事前に医師の”評判”や”専門分野”などをチェックして受診してみてください_(._.)_

 

 

3.納得できなかったら”セカンドオピニオン”

紹介状を書いてもらった病院で、納得のいくような対応をしてもらえなかった場合、すぐにデータを渡してもらって、他の病院に”セカンドオピニオン”に行くのも良いと思います。

 

私は、最初の担当医と合わず、3年半も膵腫瘍を放置してしまいました。

 

結果、身体への負担が少ない”腹腔鏡手術”では対応できないくらい、腫瘍は大きくなってしまうし。

 

危うく腎臓に転移して、腎臓まで摘出しなくてはいけない危険にさらされました。

 

 

「大丈夫だろう」と病気を放置した私が一番悪いです。これに関しては、自分の責任以外の何物でもないと猛省しています(´Д⊂ヽ

 

 

でも、コミュニケーションがとりやすい、”相性が良い医師”、”質問しやすい雰囲気を作ってくれる医師”と出会えていたら…。

 

”きちんとした説明”を受けることができていたら…。納得が出来なかった時に、”ほかの病院を受診していたら…”などと思うんですよね。今となっては、完全にタラレバなんですけど。。。

 

 

現に、既出の病院では画像診断しかしてもらえなかったので、低悪性腫瘍(SPN)と診断されたのですが、3年半後に転院した時、生体検査を受けたことで、SPNではなく、もっとリスクの高い悪性腫瘍だと分かるんです。

 

 

反省ポイント③:納得できなかった時は、やっぱり”セカンドオピニオン”を利用しよう。

 

 

病院選び、医師との出会いで患者の人生は変わります。

 

”セカンドオピニオン”って言い出しづらいですが、、、

 

担当医との関係に悩んでいる人や、説明に納得がいかなかった人は、これからの人生のために試してみてください<(_ _)>

 

(参考:実際に他の病院でセカンドオピニオンを受けたい方へのアドバイス | 日本心臓財団

 

 

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次に続く。

 

 

◆過去記事一覧◆

① 私がすい臓(膵体尾部切除)の手術をうけるまで

② すい臓に腫瘍が発覚!そして、病院選びで大失敗・・・