届いていても「見返せなかった」災害時 緊急速報メール~災害拠点含む3つの病院で自家発電機が故障 | Just One of Those Things

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科学ものの報道のデータを取り上げる枠ですが、急遽予定を変更したので、大雨・台風19号の検証データを取り上げます。
 
科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズより、自然災害編。
 
台風19号の検証されたデータの報道を取り上げます。
 

 

11月7日。甚大な被害が出た台風19号の豪雨災害の際、「緊急速報メール」として、スマートフォンなどに届いた気象警報や避難情報を、「見返すことができなかった」という声が、被災地で相次いでいることが分かりました。中には避難が遅れて危険な状況に陥った人もいて、携帯各社が対策に動いています。
 

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届いていても「見返せなかった」災害時 緊急速報メールの課題

2019年11月7日 19時31分 NHK
 
©NHK

甚大な被害が出た台風19号の豪雨災害の際、「緊急速報メール」として、スマートフォンなどに届いた気象警報や避難情報を、「見返すことができなかった」という声が、被災地で相次いでいることが分かりました。中には避難が遅れて危険な状況に陥った人もいて、携帯各社が対策に動いています。

「エリアメール」とも呼ばれる「緊急速報メール」は、国や自治体が携帯事業者を通じて気象警報や避難情報をスマートフォンなどに一斉送信するもので、先月12日から13日にかけての台風19号の豪雨災害でも相次いで送信されました。
 
NHKは、豪雨災害の被害を受けた宮城県大崎市と丸森町で「緊急速報メール」をどのように活用したのか、聞き取り調査を行いました。
 
その結果、調査に答えた83人のうち68人が、緊急速報メールを見ていたものの、見た人の3分の2に当たる44人は「見返すことができなかった」と答えました。
 
見返せなかった人の中には、避難が遅れて自宅が浸水する直前まで家にいたという人もいました。
 
携帯大手3社によりますと、見返すことができない理由は、表示された画面を消すと情報が消去される機種があるほか、メールを保存する専用のアプリをインストールしていなかったり使い方を知らなかったりするケースが多いということです。
 
携帯大手3社の中には対策を進める動きも出ていますが、急速に普及している緊急速報メールの使い方をどう周知するかが課題になっています。

■見返せず 避難遅れた人も

緊急速報メールを見返すことができず、避難が遅れたという人もいました。
 
台風19号の豪雨災害で宮城県大崎市鹿島台の自宅が床上80センチまで浸水した高橋直治さん(41)は、台風が接近した先月12日夕方ごろにスマートフォンで緊急速報メールを何度か受信しましたが、十分には確認しませんでした。
 
夜になって雨が激しくなったためにメールを見返そうとしましたが、どこに表示されるか分からず、見返すことができませんでした。
 
翌日午前0時ごろになると、緊急速報メールがさらに相次いで届くようになり、大きな受信音で不安になって外の様子を見ると、玄関の前が15センチほど浸水していました。そのため家族を起こして急いで避難したといいます。
 
当時、大崎市は先月12日の午後3時に避難準備情報、午後9時半に鹿島台の住民への避難勧告、13日午前1時に避難指示をそれぞれ出し、緊急速報メールで知らせていました。
 
高橋さんは「当時は自分にも慢心がありましたが、メールを見返せていたらもう少し早めの行動はできたと思います。スマホやメールの使い方を事前に分かっていないと本当に使いたいときに使えないと感じました」と話していました。

■機種によって違う確認方法

携帯大手3社によりますと、緊急速報メールを確認する方法はスマートフォンの機種によって異なります。
 
iPhoneの場合、通知として受信することはできますが、消去のボタンを押したりスワイプしたりすると見返すことができません。
 
グーグルの基本ソフト、「アンドロイド」を搭載したスマートフォンでは、NTTドコモの「災害用キット」やKDDIの「au災害対策」など、専用のアプリを使うことで保存して見返すことができます。
 
従来型の携帯電話、いわゆる「ガラケー」の場合、機種によってはメールの受信ボックスに保存されますが、アプリが必要な場合もあるということです。
 
いずれも機種によって細かい使い方が違うケースがあり、携帯各社はホームページなどで確認するように呼びかけています。

■対策の動きも

携帯大手の中には、対策に乗り出すところも出ています。
 
「au」を展開するKDDIは、iPhoneでも使えるアプリ、「プラスメッセージ」で「緊急速報メール」が保存されるように、システムの改良を進めているということで、実現すればスマホの機種を問わず「緊急速報メール」を確認できるということです。
 
KDDIパーソナル事業本部の服部誠マネージャーは「緊急速報メールは東日本大震災の時は緊急地震速報を伝える役割が大きかったが、去年7月の西日本豪雨以降、自治体が避難指示などの連絡で利用するようになった。それに伴い、避難の対象地域や避難場所などを見返すケースが増えてきたので分かりやすく伝える方法を考えたい」と話しています。
 
一方、NTTドコモは「不便をかけて申し訳ございません」としたうえで、iPhoneでは通知を消さないか、通知の画面をスクリーンショットで画像に残すことを勧めています。
 
ソフトバンクは「コメントを差し控えます」としています。

■専門家「不十分さ否めない」

災害時の情報発信の在り方を研究している東北大学災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授は、緊急速報メールについて「とても有効なツールだが、不十分さは否めない。通知が消えてしまうということを住民に知ってもらうことが重要だ」と話しています。
 
そのうえで、「災害や避難に関する情報はさまざまなメディアで見られるようになったが、住民が必ずしも知らない現状がある。自治体が行う避難訓練などに合わせて、こうした情報を使いこなす訓練も行うことが大切だ」と指摘しています。
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11月11日。ことし9月に千葉県を直撃した台風15号では広い地域で停電が続きましたが災害拠点病院を含む少なくとも3つの病院で非常用の自家発電機が故障していたことが分かり、専門家はさらなる対策が必要だと指摘しています。
 
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災害拠点含む3つの病院で自家発電機が故障 千葉
2019年11月11日 12時08分 NHK
 
©NHK

ことし9月に千葉県を直撃した台風15号では広い地域で停電が続きましたが災害拠点病院を含む少なくとも3つの病院で非常用の自家発電機が故障していたことが分かり、専門家はさらなる対策が必要だと指摘しています。

9月の台風15号では千葉県内で多くの病院が停電し、非常用の自家発電機が稼働しましたが、館山市や鋸南町などにある災害拠点病院を含む少なくとも3つの病院で停電が復旧する前に自家発電機が故障し、医療機器の一部が使えない状態になっていたことがNHKの取材で分かりました。
 
病院によりますと突然の運転停止や燃料漏れがあったということで、老朽化や長時間の使用で負荷がかかったことなどが原因とみられています。
 
病院などの非常用電源は法律で定期的な点検が義務づけられ、負荷をかけて試運転する点検もありますが運転時間については明確に決まっておらず、故障した病院でも長時間正常に作動するかは確認できていなかったということです。
 
病院の防災に詳しい摂南大学の池内淳子教授は「定期点検を行うのが基本だが、故障も想定して早期に復旧できるよう専門の担当者の数を増やして、整備や管理を徹底するなどさらなる対策が必要だ」と話しています。

■燃料が漏れ出し故障した病院は

台風15号の影響で停電した千葉県鋸南町の鋸南病院では、当時およそ20人が入院中で、非常用の自家発電機を稼働させましたが、1日ほど経過したところでパイプから燃料が漏れ出し、故障したということです。
 
そのため、故障の翌日に電源車が到着するまで、照明や多くの医療機器が使えない状態が続きました。
 
病院によりますと、故障した自家発電機は製造から40年たっており、年に2回程度法に基づく定期点検を行っていましたが、長時間使用できるかまで確認していなかったということです。
 
また、専門知識を持った管理担当者もおらず、対応できませんでした。
 
鋸南病院の高橋美則事務長は「連続運転は想定していない点検だったので、長時間の使用はまさにぶっつけ本番になってしまった。故障は本当に想定外で大変戸惑いました」と話していました。
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検証シリーズは少しずつ取り上げております。ご了承くださいませ。最新情報を知りたい方は、下記をご覧くださいませ。今後も続きます・・・。
 
 
※今後に役立てるために、昨年の豪雨と同じく、データを取りあげつくして、後でまとめてデータベース化します。
 
≪家族のペットのための国の動き≫
ももこひめさんより。
※落ち着いたころ、ペットを守るための防災対策の記事でこれらの記事を取り上げます。
 
 
※現在、台風19号の検証データが溜まっているため、科学データ編をお休みしています。
 
次は、究極に溜まりに溜まったネイチャーを取り上げます。
 
 
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