ヒトのiPS細胞で動物の体内に臓器作る研究 実施へ~ネズミの体内でヒトの臓器 東大の計画を了承 | Just One of Those Things

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科学オタクの主婦が科学物のデータを集めて取り上げております、科学もの報道データ編。
 

iPS細胞・・・と来ているので、これまでのデータを取り上げますと・・・。
 
iPS細胞から作った目の角膜移植 条件付きで了承 国の部会」、「拒絶反応起きにくいiPS細胞 ゲノム編集で作製成功 京都大」、「iPS細胞応用のALS進行抑制期待できる薬 臨床試験を開始」、「iPS細胞から作った網膜の細胞移植「安全性確認」と発表」、「iPS使った心臓病の臨床研究を申請 慶応大」より。
 

それ以前のまとめは「再生医療シンポジウム「車より安いiPS細胞を」山中教授」にて。
 

これより本題です。

 

ヒトのiPS細胞を使って移植用の臓器を動物の体内で作り出すことを目指す研究について、国の専門家会議は23日、実施を了承しました。こうした研究が認められるのは国内では初めてで、研究を申請した東京大学のグループは年内にも始めたいとしています。
 

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ヒトのiPS細胞で動物の体内に臓器作る研究 実施へ
2019年7月24日 14時36分 NHK

ヒトのiPS細胞を使って移植用の臓器を動物の体内で作り出すことを目指す研究について、国の専門家会議は23日、実施を了承しました。こうした研究が認められるのは国内では初めてで、研究を申請した東京大学のグループは年内にも始めたいとしています。
 
研究は、東京大学の中内啓光特任教授のグループが計画し、文部科学省の専門家会議に申請していました。
 
研究計画ではまず、ネズミの受精卵の遺伝子を操作し、すい臓などの臓器を作れなくして、そこにヒトのiPS細胞を注入します。
 
この受精卵をネズミの子宮に戻して出産させると、生まれてきた子どもは、例えば、すい臓になる部分では、ネズミの細胞は増殖せず、代わりにヒトのiPS細胞によってすい臓ができると考えられています。
 
この研究計画について専門家会議は24日、実施を了承しました。
 
国内ではヒトの細胞を入れた動物の受精卵を動物の子宮に戻すことは禁止されていましたが、ことし3月に解禁されていて、実施が認められたのは今回が初めてです。

ただ、動物の体内で作られた臓器をヒトに移植することなどは禁止されています。
 
研究グループでは年内にもネズミでの研究を始め、将来的にはヒトの体の大きさにより近いブタでも同様の研究を行いたいとしています。
 
中内特任教授は「ヒトと動物の細胞が混じった生き物を作ることに不安を感じるかたがいることも分かっているので、慎重に進めるよう心がけたい」と話しています。

■研究の最終的な目的は…

今回了承された研究の最終的な目的は、移植に使うヒトの臓器を動物の中で作り出すことです。
 
現在、臓器移植は亡くなった人などから臓器の提供を受けて行われていますが、移植が必要な人に比べて提供が少ないことが課題になっていて、動物の受精卵にヒトの細胞を混ぜた「動物性集合胚」を使って、動物の体内で臓器を作り出す研究を実現させることが期待されています。
 
その一方、「動物性集合胚」を子宮に戻して出産させることについて、生命倫理の専門家からは、ヒトの神経を含む脳を持った動物などが生まれる可能性があるとか、ヒトと動物の細胞が混じった生物を生み出すことで、人間とは何なのかという定義があいまいになるといった懸念が出されてきました。
 
中内特任教授のグループでは、懸念があることを踏まえ、ネズミの脳にヒトの細胞が30%以上含まれていた場合には出産させないなど、2年間飼育して慎重に調べながら研究を進めるとしています。
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朝日新聞より・・・。

 

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iPS使いネズミの体内でヒトの臓器 東大の計画を了承
朝日新聞社 2019/07/25 09:00
 

©朝日新聞社 ラット体内で人間の膵臓を作るイメージ

 ヒトのiPS細胞を使ってネズミの体内で人間の臓器を作る研究について、文部科学省の専門委員会は24日、東京大グループの計画を了承した。人間と別の動物が混ざった生物が生まれるなどの懸念から、これまで国内では禁止されていた。将来、移植用臓器を動物の体内でつくる技術につながる可能性がある。

 計画は、東京大医科学研究所の中内啓光特任教授らが申請。一部の臓器ができないように遺伝子を操作したネズミの受精卵に、ヒトのiPS細胞を入れ、「動物性集合胚(はい)」という特殊な胚(はい)を作る。それを代理母のネズミに移植し、赤ちゃんの体内でヒトの膵臓(すいぞう)などを作ることを目指す。出産後、最長で2年間観察する。
 
 母体内である程度育った段階で、赤ちゃんの脳を調べ、ヒトの細胞の割合が30%を超えた場合は実験を中止する。肝臓や腎臓でも試みる。将来、臓器のサイズが人間に近いブタやヒツジの体内で人間の臓器を作れれば、慢性的に不足する移植用臓器として使える可能性がある。

 こうした研究について、国は2012年から専門家による議論を開始。研究の目的や、対象にする動物の種類のほか、宗教学者の意見を聞くなど、社会的、倫理的な課題も検討した上で今年3月、「人と動物との境界があいまいな生物が生まれないように必要な措置をとる」などを条件に、指針を改正して研究を認めた。

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ついにここまで来ましたね。

 

実は、風邪と暑さでパテております・・・。

 

次は、究極に溜まりに溜まったネイチャーを取り上げます。

 

 

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