科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズ。先月から行ってきた水害における危機管理シリーズを続けたいところですが、命に係わるネグレクト問題を優先するとしました。
ネグレクトについて詳しく知りたい方は、「ネグレクトについて」をご覧ください。過去に取り上げた記事もリンクを貼り付けてあります。今回は、「動物のネグレクトの事例を見ながら対応策を考察する:その1」から「動物のネグレクトの事例を見ながら対応策を考察する:その2」、それから「動物のネグレクトの事例を見ながら対応策を考察する:その3」に引き続き、これまでの事例を取り上げながら対策法を考えます。
今回はホームレス猫のネグレクトの事例です。
≪結果、毒殺されるに至ったホームレス猫のネグレクトの事例≫
■ネグレクトの動物を救出しなかったらどうなるのか?:1つの事例編
上記の対策法は、私が保護できれば毒殺されることはなかったと思います。皮膚病になることもなかったでしょう。お家の子にしてほしいという猫の望みもかなえられたでしょう。今回は上記の事例をもとに、防止するための対策を考察します。
「かわいそうだから」という理由で、餌を与える方が多いと思いますが、与える以上、周りに迷惑をかけず、自分が飼っているペットと同じく、責任をもって行ってください。
突然怒鳴られるくらいならまだいいのですが、町内に住む方の怒りから毒殺されることもあります。
上記では、猫がトイレをする場所がないので、コンクリート化されていない通り道や人の家の敷地内の土の部分にトイレをしていたので、その糞と悪臭で、町内の中で問題になっていました。両親の話では、糞を取るだけでなく、臭いを取るために薬をまいたり洗剤をまいたりと大変だったようです。
もし、注意されたり、突然怒鳴られたなら、猫の習性から被害を被っている可能性が高いので、話を聞いて、対応策を出し、理解を得るように努力して、ひたすら行動するのみです。
猫は繁殖力が高いですから、生後6か月前後からは不妊・去勢手術が必要です。オスは去勢手術が必要ないと思われている人もいるとは思いますが、避妊手術をしていない猫に妊娠させる可能性があるので、必要だと私は考えています。諸問題を発生させないためには必須です。
「避妊・去勢手術をするのは、かわいそうだ」と思われるかもしれませんが、増えすぎることで、周囲の住民の皆さんに迷惑をかけることになったり、医療費が払えないなどで管理が行き届かなくなったりでネグレクトに至ったり、近親交配で遺伝子の問題から病気を持ちがちな子などが生まれてくる可能性も高くなります。つまり、目先のかわいそうか、起こるであろう結果がかわいそうか、どちらがかわいそうかという話です。
避妊・去勢手術はデメリットよりメリットの方が多いのです。
避妊・去勢手術の費用の問題を持たれている方は、募金を募ったり、安くできる病院を探したり、手術の免除をもらえる団体に加入するなど、策は山ほどあります。動物病院の中には、「野良猫ですが」とか「保護したんですが」というと、「安くするから、どんどん連れてきて」という獣医さんもいます。
そして、「かわいそうだ」と餌を与えるぐらいなら、本当にそう思うのなら、病気や怪我をしたときは、動物病院に連れて行ってあげてください。
これも、避妊・去勢手術のときと同じで、野良猫や保護猫に理解を示し、医療費を安くしてくれる動物病院もあります。少なくとも、福岡・宮崎・鹿児島にはあります。(対象の地域の方はご紹介します)
猫の医学専門書などにも「餌をあげた時点で飼い主だ」と書いていましたが、そんなものを読まなくても、私の両親のように「餌を挙げてるんだから、飼っているのと同じで責任がある」と認識する人もいます。
ちなみに、私の経験上では、ホームレス猫は餌を与えてもらうと、その人の家の子になることを強く望みます。家に入ってきてごはんを盗み食いしたホームレス猫でも、その人の家の子になることを強く望みます。かつて捨てられた猫だった先住猫と喧嘩してでもその人の家の子になることを強く望みます。
ですから、「かわいそうだ」で餌を与えるのなら、極力、その子を我が子として迎え入れるか、不可能なら動物保護団体に相談するか、里親さんを募集されるようお願い申し上げます。
少なくとも、上記の事例のような結果に至ることがないよう、ただただ心から祈るのみです。
まわるのに時間がかかったため、本日も水害対策についての危機管理シリーズを取り上げることができませんでしたが・・・。溜まりに溜まった恒例のネイチャーは今から取り上げるに取り掛かります。