饒舌パタヤ!第2回公演
役者であり、上野毛のコージーなバー風和利のオーナーである
原田篤君の作・演出による
~これからの僕達の生きる道~ 真・妖鬼大決闘!を観に、
昨日、中目黒のキンケロシアターに。
第一回公演の「スーパーヒーロー朝倉良太郎」では
人類の将来を支配してしまうような劇的な効果を持つ
“新薬”をめぐっての善と悪の攻防を、
意匠を凝らしたアクションシーンを骨格として
歌あり、涙あり、笑いありのエンターテイメントに
仕立てていたが、
本作でもアクションシーンは健在であった。
風和利のカウンターの中で働き、
饒舌パタヤの劇団員である井上善晴君は稽古の末に
前作から一皮むけた演技が光っていたし、
同じく風和利で働いている大川麗奈さんも、前作同様
静から動、仮面から素顔への劇的な演技が健在であった。
スーパーヒーロー朝倉良太郎でも今作の真・妖鬼大決闘でも
演出家としての立場で原田篤君が舞台で演技する場面は
自ら限っているが、
今回妖怪の“ぬらりひょんの兵二”として篤君が
人間の真(まこと)に伝えたかった
「過去にとらわれず、今日からの生き方に全力をつくす」に
今回の作品のテーマである“~これからの僕達の生きる道~”を
感じた。
若さが爆発するアクションシーンや、オートバイの並走シーン、
舞台全体に漂う妖気、
力の面では絶対的な強さを持つ鬼、
個々の力は弱いが個性に富み団結力では強みを持つ妖怪、
そして人間、
過去にとらわれず、常に前を向いて生きる事、
饒舌パタヤの第3回公演が楽しみである。
イヌホウズキ 多彩な帰化植物
霜降が過ぎ、来週7日は立冬となる今日の早朝、
多摩川の川面から細かい霧が、放射冷却で冷やされた
朝の空気に向かって立ち上っていた。
河原では沢山の帰化植物が逞しく成長し、
1940年代に日本に帰化したとされ、
今朝も花穂の赤みが増していたセイバンモロコシや、
20世紀はじめに観賞植物として移入されたとされ
大小の穂状の黄色い花が満開となっているセイタカアワダチソウは
大きくて目立つが、
史前帰化植物としてかなり以前に日本に入ってきたとされる、
イヌホウズキも、白く小さな花、花の後で結実するグリーンの実、
熟して黒っぽくなる実で、今が見ごろである。
このイヌホウズキの学名はSolanum nigrum、
ラテン語でナス族を示すSolanumと
同じく黒っぽい、黒色を意味すNigrum=nigraを
組み合わせた、その実の色彩の通りの“黒いナス”。
イヌタデ、イヌガラシ、イヌムギ、イヌホウズキと
イヌを接頭語としている植物はイヌが付かない植物と
似てはいるが食用としては適さず、“役に立たない”との意味を
持つようであるが、このイヌホウズキはなかなか愛嬌があり、
親しめる。
食用としてのナス科の植物の筆頭は勿論
ラテン語でMelon(メロン)+genesis(成る)、の意味を持つ
学名Solanum melongenaのナス、
そして塊茎、塊茎状の意味のtuberosumをつけた
Solanum tuberosum のジャガイモがある。
確かにジャガイモの花とイヌホウズキの花そしてナスの花は
良く似ていて、食用にすることはあまりないがジャガイモの
花から生る小さな実も、どことなくイヌホウズキと似ている。
秋晴れの気持ち良い朝、今日も道路わきでイヌホウズキが
静かに白い花を咲かせ、目立たないが、小さな青い実、
そして熟した黒紫の実をつけている。
バンコック・デンジャラス
この作品を振り返ると、
冷静で完璧な暗殺者を演じようとしていたニコラス・ケイジの暗く
思いつめた表情が、悲劇的なラストを暗示していたと思い当たった。
4つのルール
1) Don’t ask questions
2) There is no right and wrong
3) Don’t take an interest in people outside of work
4) Know when to get out, and walk away rich
質問は無し、善悪は無し、堅気の人々とは関わらない、
引き際を知り、引退後は悠々自適に暮らす。
小さな悪事を日々の糧として、バンコクの底辺で暮らす、自分と良く似た
心情を持つタイ人の若者を初めて自分の弟子にようにして育てる過程で、
仏教国であり、まだまだ貧富の差があるが教育水準の高いタイの
この若者が発したある言葉が、ニコラス・ケイジ演じる暗殺者Joeが
守り通してきた“4つのルール”を破るきっかけとなった。
広いスペースに作られた人工の公園を囲むように、
最先端の建築技術を駆使した高層ビル群が立ち並ぶ
ショッピングセンターやオフィース街を目にすると、
東南アジアの先進国タイの首都バンコクの発展を感じるが、
一方で、
日用雑貨、靴、衣料品、食料品を売る小さな露店が、
さほど広くは無い歩道を挟んで立ち並び、通り抜けるのも困難な程、
人で溢れているアーケードや、
バンコック庶民の台所でもある安くて美味しい小さな屋台が並ぶ路、
そして日が暮れるとネオンが輝き多くの人でごったがえす歓楽街
もバンコクの伝統的な姿。
香港出身の双子の映画監督バン兄弟がタイに移り住んだ後の、
2008年にハリウッド映画として製作した本作は、
殆どのシーンをバンコクで撮影し、庶民の街バンコクが持つ
猥雑な面を敢えて強調することで、
作品全体に弱肉強食の暗黒社会で生きる者の不気味さを漂わせ、
それと対比して先進都市バンコクで慎ましやかに暮らす人の
はかなさ、美しさを描いていた。
チャオプラヤー川を上下する乗り合い定期船から見える
多くの美しい寺院、街のあちこちに点在する伝統的寺院、
香港、ジャカルタ、マニラ、クルアランプールの
どこにもないバンコクの姿は敢えて映像として使わず、
伝統的水上マーケットが並ぶ水路でのチェースはあったが、
ハリウッド映画でありながら、アクション場面では
香港映画の伝統を受け継いだ、
約40億円の製作費をかけた上映時間100分の作品なので
B級とは言えないが、
敢えて言えば、ステレオタイプのバンコクを強調し、
アクションシーンに力を入れた“B級”映画
ともいえようか。
多彩な顔を持つバンコクの一面を観るのも
面白い。</span>








