Cycle-Life(旧:おやじ、自転車ロードレースを走る)
自転車ロードレースを趣味としていた50歳越えのオヤジの二輪車ライフを綴るブログです。

環境変化により、自転車はロード=サイクリング、MTB=林道サイクリング&コーヒーライドを、オートバイが追加されてそれでは星空ウォッチングをしようかな…と思案中です。どちらにしても二輪車が好きなオヤジです。

日々の備忘録としてこのBLOGを残していきます。誰得?な備忘録ですので、内容もその類のものですしマイペースな更新になると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

以前の林道探索時に出会った猟師なオジサマとの話しから、それ以降は林道探索時の装備品に 熊撃退スプレー を加えています。熊が市街地付近にも顔を出す今日この頃ですが、我々は逆に “彼らの生活圏にお邪魔している” といえます。ゆえに当然のことながら熊は “どこにでもいる” と思うほうが自然な考え方だと思われます。MTBでの林道探索程度のことで熊撃退スプレーって大袈裟なのでは?と思われるかもしれませんが、自分よりも強い生物から自分の命を守るという観点で見ると、反撃できる道具を持つことはそう “大袈裟なこと” でもないと思えます。逆に丸腰で入り込む方が “無謀” とも思えるようになっています。

 

さて、その熊撃退スプレーですが、現在はフレームバックかステムバックに入れて運用していますが、個人的にはその運搬方法に納得している訳ではない…というのが正直なところ。そのスマートではない運用方法に対する解決策がやっと見つかったので、今日はそれについての備忘録をポストしておくことにします。

 

 

街中ではフレームバックに入れて(隠して)、林道ではステムバックに入れ替えてすぐに出せるように

 

その解決策とは単純明快で、ボトルにはボトルケージがあるように、熊撃退スプレーにもスプレーケージがあればいい…ということ。既製品にその用途となる製品は幾つかありましたが、高価すぎたり(海外製品)、長期欠品で手に入らなかったり、見た目がスマートじゃなかったりで却下されていき、既製品ではどうにもならない状況に陥ります。残る選択肢は、自力で何とかするしかない…ということで、既製品をカスタムして作ることにしました。

 

ボトルとスプレーなので直径が全然違い、ボトルケージの単なる流用はかなりの無理があります。しかし、この熊撃退スプレーには 使うべき時にすぐに取り出すことができる という絶対条件があるので、それを考えるとボトルケージは一番いいベース素材と考えられます。取り出す際に、ロックを外す等のアクションを必要とせず、かつその状態でも熊撃退スプレーをしっかりと把持できる固定力もある…他にその条件を満たすものが思い浮かびません。ということで “使えそうな” ボトルケージ探しが始まります。

 

MODULA JAVASLIM CAGE / TOPEAK

 

一般的なケージはどれをとってもダメなものばかりでしたが、TOPEAKに幅の調整ができるケージがあったことを思い出します(以前、自転車仲間が使っていたので)。MODULA CAGEという名の製品でしたが、調べるとそれは対応ボトル外径が51mmからと熊撃退スプレーの外径約52mmに対応できそうではありましたが、ボトルと熊撃退スプレーの形状の違いから、固定力という点で少しの工夫が必要と思われました。他はないかとTOPEAK HPを見ていると MODULA JAVASLIM CAGE と銘打つ製品があったので、その詳細を調べてみるとこちらの方が可能性を感じる内容です。対応ボトル外径は上部58mm・下部60mmと少し大きめではありますが、上部はゴムバンドで固定する構造だったので、こちらの方が色々とやりようがあるのではないかと。ある種の “直感” のようなものもあり、他に良いモノが見つかっていなかったということもありで、とりあえずこれを入手してみようということに。税込定価 2,420円でしたが、使えるかどうかもまだ未確定なモノの入手ということで、メルカリを利用してコスト削減を図ります。

 

手元に届いた製品に熊撃退スプレー単体を差し込んでみると、やはりガバガバで上部ゴムバンドの効果も全くない状態。失敗か?と思いましたが、まじまじとこのケージを眺めていると、熊撃退スプレーに付属している専用ホルスター(ベルト類にひっかけて使用するタイプ)がキレイに嵌るんじゃないか?ということで、嵌め込んでみると…思った通りのジャストフィットです。

 

ケージ内径と専用ホルスター外径がピッタリ!

 

真っ暗だった視界に明るい光が差し込んでくる…とはまさにこの時のこと。専用ホルスターをこの MODULA JAVASLIM CAGE に固定できさえすればすべてが解決します。そこで次の問題は、専用ホルスターをどうやってMODULA JAVASLIM CAGEに取り付けるか?です。というのも、ネジで固定する方法が一番手っ取り早いのですが、ネジ頭が専用ホルスター側に飛び出てしまうと、それが邪魔になって熊撃退スプレーを専用ホルスターに差し込むことができなくなってしまうからです(それ程タイトに熊撃退スプレーは専用ホルスターに収まっているわけです)。

 

とりあえず入れてみた…図(まだ固定はしていません)

 

対応策を探すために各部サイズを計測すると、専用ホルスターの各部はおおよそ1.6~2.0mmの厚みがあります。ネジ固定が可能な部分のケージ側の厚みはおおよそ10mm。採寸結果から使えそうなネジをストックから探しますが、無かったので地元のそれ系のお店まで購入に行きます。

 

 

購入してきたのがこのサイズのタッピング皿ネジです。ネジ頭部の厚みが約2.0mmだったので、専用ホルスター側に皿ザグリも可能だろうし、そうできれば熊撃退スプレーとの干渉もしないだろうと。

 

作業的には、まずはベルト類にひっかける部分は必要ないので、熊撃退スプレーの把持に必要な部分の直上(赤の点線)で切断しました。

 

 

その次にネジ止めするところに専用ホルスター・MODULA JAVASLIM CAGEの両方ともに2.5mm径の下穴を開けて、その後に皿ザグリ加工を施します。この加工には7.0mm径のドリルを使用しました(貫通させてしまわないように注意)。

 

 

上下部各2カ所の計4カ所での固定を予定して穴を開けて皿ザグリ加工を行いましたが、最終的には上下各1カ所の計2カ所での固定にしました。下穴の方向をミスると、ネジ頭が突出する形でネジが入り、熊撃退スプレーと干渉してしまうことになるので、専用ホルスターと垂直になるように下穴を開ける必要がありますので、ご注意を。

 

突出したネジ頭… これが干渉して熊撃退スプレーが入らなかった…

 

別穴を開けて、最終的には上下1カ所ずつの計2カ所での固定に

 

これで専用ホルスターのMODULA JAVASLIM CAGEへのネジ固定作業は完了しましたが、まだ不要部分があったのでその切り落とし作業をします。

 

 

底のこの部分も不要なので切り落とします。この部分は、ボトルを把持する可動式フレームが取付けられていましたが、その可動式フレームも不要です。

 

 

切り落とした面のバリ取りや角を滑らかにして仕上げたら作業は終了です。これで希望した通りの「熊撃退スプレー用ケージ」ができあがりました。専用ホルスターでしっかりと熊撃退スプレーも把持されていますし、必要な時にはシングルアクションで熊撃退スプレーを引き抜くこともできます。

 

 

 

さらには、上部のゴムバンドを一番短い部分で留めると、必要時の引き抜きに何ら問題のない状態で、さらなる把持力のアップが可能です。

 

 

できあがったこの 熊撃退スプレー用ケージ は、TWOFISH社のQUICK CAGE ADAPTER(クイックケージアダプター)でトップチューブに取付をします。

 

 

幅広ベルクロで好きな位置にケージを取付けることが可能ですので、今回はトップチューブにしましたが、フロントフォークに取り付けることもできます。

 

 

熊撃退スプレーを引き抜く方向が手前になるようにしたかったので、でき得る限りトップチューブ前方に取付をしました。スプレー上部が下向きにはなりますが、グラベルでも落ちてこないかは実際のライドで要確認ですが、手で引っ張ってもそれなりの抵抗があるので大丈夫かな?と思います。

 

 

アダプター裏面のフレームと接する部分はラバーが張ってあるので、ベルクロをキツめに留めてあげればズレることもなさそうです。

 

来週末には、走行中の落下等の実地検証のためにどこかの林道に繰り出してみようと思います。そこで、熊に出会ったときのために、ホルスターから抜き出して安全ロックを解除して…の予行演習もやっておかなければ。笑い話ではなく実際にやっておいた方がいいそうです。リアルに出くわした時には、その恐怖心でまともに動くことができないそうですし、安全ロック解除に手間取ったっていう話しも聞きますからね。

SuperCaliberで出掛ける際に持っていく荷物(パンク修理キットやコーヒーセット、ときにはインスタントラーメンを食すためのクッカーセットなど)はバックパックで運んでいました。しかし、もっと身軽な形で(バックパックを背負わずに)乗りに行きたいという理由からフレームバックの導入を決めて海外通販で発注をかけてありましたが、発注から約3週間後に手元に届きましたので、サイズ感などを備忘録として残しておこうと思います。

 

 

 

Triangle Frame Bag / ACEPAC社

 

事前のサイジングでは、ボトル2本を積載した状態でも運用できると思われたのでこの製品を選んだわけですが、実際にはどうなのか?届いた製品を早速取付けて確認をしてみました。

 

 

これは、Triangle Frame Bag に運搬予定の道具類を収納した状態のものです。この状態ではダウンチューブに取付けたボトルケージに触れるところまでバックがきています。ケージ位置は上・下の2つを選べますが、シートチューブにもう1本のボトルを積載するためには、上の位置にしかつけることができません(ダウンチューブ側ケージと干渉するため)。この状態での最大積載量を稼げるパターンとしては、シートチューブに750mlボトル、ダウンチューブには550mlボトルというものでしょう。予想していた通りでしたが、実際にボトルを積載した状態かこちらになります。

 

 

一応、積載可能で運用面でも問題はありません。ただ、かなり斜め方向への出し入れになるので、それを許容できるタイプのケージである必要があります。それと、ダウンチューブ側ボトルの先端部がバック底面に “食い込むかたち” になってしまいますので、その分はバック積載容量の減少につながります。もし、ほぼ満載状態での運用となる場合は、ダウンチューブ側にボトルの積載は諦めざるを得ないと思っていいでしょう。私の場合はそもそもの積載量が多くはないので、収納方法の工夫で全く問題にはならない程度でした。

 

ちなみに、このフレームバックに収納するものは、現時点では修理キット類がメインで、コーヒーセットの類はシートバックに収納予定。

 

 

上記の全ての物品が、ボトル2本を積載した状態でこのバックに収納できます。ただ実際には、熊撃退スプレーを収納するのは街中の移動時くらいで、現場ではステムバックに入れる運用方法になりますので、熊撃退スプレー1本分の収納スペース的余裕が生まれる感じになります。

 

収納容量は 2ℓ です

 

すぐに取り出せなきゃ意味がないのでとりあえずココで 納得してはいないけど…

 

熊撃退スプレーの収納位置がいまいちで納得いっていませんが、暫定的にステムバックに。もう少しスマートな方法を考えていこうと思います。

 

 

この Triangle Frame Bag / ACEPAC社 に関しては、購入前のイメージとほぼ一致する満足するものでした。各種国内サイトも日本の代理店である FUKAYA(フカヤ) でも欠品で入手不可能だったので海外通販を利用して何とか入手しましたが、価格も手頃ですし、製品としての満足度も高く、いい製品だと感じています。

 

 

次回は、同じくACEPAC社のDrop Post Bag(ドロップ ポスト バック / サドルバック)についてをポストする予定でいます。

初の林道探索から約1か月後の2025年07月12日に2度目の探索に出かけました。今回のポストはその時の備忘録です。

 

 

 

Ride.02 猿ケ馬場線 + 四阿屋線 Date:2025/07/12

 

青線:林道  黄色線:ダート

 

 

02-1 猿ケ馬場(さるがばば)線

 

千曲市八幡から 猿ケ馬場線 で聖湖までのぼります。この林道は “善光寺街道” と呼ばれる古の街道で、松尾芭蕉も善光寺を訪れた際に通った道とのこと。全線舗装されている平均勾配11度の林道です。

 

 

国道403号線から外れたところにある高速道路の高架下がその入り口。ここから林間をひたすらのぼります。平坦区間などはなく淡々と平均勾配11%をひたすらに。

 

 

平均勾配は別にして、この猿ケ馬場線は走って気持ちがいい林道だと感じます。途中には古の街道の名残がのこっているので、それらを見ながらノンビリと進みます。

 

これがグラベル道なら最高なのですが…

 

火打石茶屋跡

 

 

ここから姨捨SA方面に林道が伸びているのを確認できるので、次回はこちらの林道探索も予定しています。

 

 

 

聖湖側の入り口

 

全線舗装されていますし、外気温が 30℃越えでもほぼ全線が林間なので涼しい。勾配がもう少し緩やかでダートだったら最高の林道でしたが、それはそれです。

 

古峠より

 

聖湖を通過して一本松峠方面に下り古峠から麻績村に降ります。猿ケ馬場線をノンビリ走り過ぎたために、時間が予定よりも経過していましたが、麻績村のコンビニまで少々迂回して補給休憩をしてから、メインイベントの四阿屋線の入り口に向かいます。

 

 

 

02-2 四阿屋(あずまや)線

 

 

筑北村から青木峠トンネル手前までの約18kmの林道で、最初と最後がダートで、中間区間は舗装路がメインとなっています。筑北村坂井の入り口には獣対策のゲートがあり、自分で開けて林道に入ります(きちんと閉めることを忘れずに!)。

 

 

少しの間の舗装道を上り切るとその先はダートが待っています。

 

 

地道に標高を上げつつ進むこちらの林道では気持ちのいいダートを楽しめました。眺望は必ずしもいいとは言えませんが、色々と雰囲気が変わり飽きのこない楽しい林道…という印象です。

 

落ち葉が硬く敷き詰められたかのような路面は走っていても心地が良い

 

迫力のある切り通し

 

 

上りが終わりに近づく頃にダートも終わりになり、青柳城址公園に辿り着きます。ここにもゲートがあり入り口同様に自分で開けて通り抜けます。

 

奥が林道の方向

 

この先は全線舗装路で、2つのHCをこなして青木峠の終点まで進みます。途中に東山展望台と丸山展望台の2つの展望台があり、ここで眺望を楽しむことも可能です。当日は猛暑日だったがゆえに、たとえ標高1,000m越えの場所とはいえ暑くそんな気も起きませんでしたが、もう少し気温が落ち着いた季節になったら、きっとここで美味しいホットコーヒーが飲めのではないかと思います。

 

丸山展望台より

 

今回はコンビニで調達した缶コーヒーで我慢…

 

この丸山展望台を過ぎると終点の青木峠までは下りがメインとなります。ダートの状況としては激しいガレ場などはありませんが、所々にそこそこ大きい石が転がっていたりするので、気を抜かぬように。

 

青木峠側の出口

 

これにて当日のメインイベントは終了となり、舗装道路利用で青木村から上田市と進み、上田市からは千曲川サイクリングロード(CCR)経由で長野市まで帰りますが、この区間でDHバーのポジション確認&調整を行います。このCCR区間では、ほぼ全線に渡って若干のヘッドウィンドでしたが、こういう状況がDHバーの恩恵を受けるに最適な状況といえます。通常のMTBポジションとは明らかな違いを体感できます。パワー的にも楽ですし、巡航速度も上がります。重量的には500g少々の増加にはなってしまいますが、それ以上の恩恵を享受できるパーツだと実感しています。とは言え、MTBで長距離を走るということを目的としている人に限定されるメリットだと思うので、そうでない方にはデメリットでしかありません。その辺の評価は自己判断でお願いいたします。

 

ということで、林道探索2回目は、総走行距離:116.78km 獲得標高:1,605m な内容で終わりました。できることならもう少し近場に林道はないかな?ということで、次回はそういう林道を探索する予定でいます。

2025年の夏は SuperCaliber の出番が多い。2022年03月の納車以降2025年07月現在までの約3年とちょっとの間で片手で数えられる程度にしか出番がなかったこの SuperCaliber が、今年はもう既にその出動回数を軽く超えています。その理由は色々とありますが、その一つに “標高を上げると涼しい” というものがあり、その一環として 林道探索 をするようになったということがあります。今日はその林道探索で走った林道についての備忘録を残しておこうと思います。

 

 

 

Ride.01 林道 陣場平線 date : 2025/06/07

 

 

県道406号入山小市線を終点の安茂里側から上り、小田切支所を越えて少し進んだところの分岐から「余五将軍駒つなぎのイチイ」を目指して進んだ先に「林道 陣場平線」の入り口があります。

 

 

距離は約5.2kmと長くはなく、ダート率も約10-15%程とさほど高くはありません(上記地図の黄色枠区間がダート)。入口から林道坪山線との合流ポイントである下峠まではすぐですが、ソコソコの勾配が続きます。下峠以降は等高線に沿う形で少しずつ標高を上げる感じなので急激な斜度変化などなく気持ちよく走れますが、眺望についてはあまり期待しない方が良いでしょう。木々の間から遠くの山々を見ることができるポイントはありますが、ホント所々です。路面状況としては、落ち葉や枝、石が多く、ロードバイクでは来たくない道ですが、MTBやグラベルなら全く気にならない状態です。途中からダートになりその後にまた舗装道に戻りますが、それらの区間も状況はさほど変わりません。全線通しての個人的な感想としては、木漏れ日の中を涼しく気持ちよく走れる林道 といったところでしょうか。

 

撮影:DJI Neo

 

舗装道を下り行き着くのが林道陣馬平線の終点・地蔵峠。登山道が付近にあるので、駐車場として利用できる広場があります。近くには山城跡もあるので行ってみようと思いましたが、それはまた後日に…とし、その日は、日陰を見つけて COFFEE TIME を楽しむことにしました。

 

 

撮影:DJI Neo

 

林道プロフィールとしては下記のような感じとなっていて、黄土色区間がヒルクライムゾーン。平均勾配6.4%とGARMINさんは言っていますが、体感的にはもう少し緩やかな感じがします。

 

 

鬼無里への繋ぎとしての利用や、他の林道とのループもできるかも知れません。この林道陣馬平線と繋がっている林道坪山線・林道坪根線・林道中峠横川線などを探索したのちに、色々と検討してみようと思います。

 

先週末、比較的近くに見つけた林道の現状確認のために試走にいきました。その際、山中で出会った農家で猟師な地元の方と話した「クマ対策」についての備忘録を残しておくことにします。

 

 

市内在住のサイクリストにとっては定番のヒルクライムポイントを越えていったところで集落が点在している山間地域にある林道2本に、状況確認のための試走に SuperCaliber で出掛けました。事前にインターネットで調べてみたのですが、それら2本の林道に関しての情報はそう多くはありません。並走する道路(自身もロードバイクでのトレーニングルートとして利用している道)も整備されているし、その林道の距離もそう長くないので、そんなに人が入り込んでいくような林道ではないのだろうな…と想像はしていました。ただ、近場にあって気軽に走りに行ける林道という意味でこれらを繋げて走れるといいのかな?と思ったので、とりあえず試走に行ってみるかという軽い感じで。

 

 

行ってみると、シングルともダブルとも言い切れない感じの道幅で、かつ所々に手入れの行き届いていない箇所があり、実際問題として車の通行は不可能。MTBでも草を搔き分け進む場面が多数あるような感じの林道でした。その林道を9割方進んだところで前方にスーパーカブが目に入ってきました。その傍らには男性の姿も。山菜取りの方かなと通り過ぎる際に一応挨拶をしたところ、話しかけてきたので、脚を止めてしばしの異文化交流タイムを。

 

 

話しを聞くと、その男性は県の委託を受けてクマなどの罠による捕獲をおこなっているそうで、その時も罠を見て回っている途中だとのこと。そんな方と話をする機会もあまりないので色々とその手の話しを聞いたりしているなかで当然クマの話しにもなります。その男性自身も3頭ほどのクマを罠で捕獲したことがこの山でもあって、そのクマたちは捕獲地点でまた自然に帰しているとのこと。殺処分していないから個体数は減少しておらず、少なくとも野に放たれた捕獲体験のある3頭のクマがこの山にはいるということや、その他にも彼自身のこの山でのクマ体験談を聞かされたので、信じるに足りるクマ情報という認識になり、「まあ大丈夫でしょう~」という甘っちょろい認識に近い状態であった自分が怖くなってきます。

 

 

その男性にMTBで林道に入っている我々にできる対応策は何かあるのか?を聞いてみました。ちなみに現時点での私の対策としては「熊鈴」くらいしかありません。彼曰く、熊鈴も “ないよりはマシ程度” との認識でいた方がよいと。人慣れしていないクマには効果があると思うが、最近のアーバンベアー化したクマたちは、ラジオや熊鈴といった類の  “常時鳴っている音” には反応しにくくなってきているように感じるらしい。信じたくないことだけれども、もし人肉の味を覚えたクマだった場合は、“餌”の居場所を知らせている音にもなりかねない…とも。さらには、不意に出会った際に 走って逃げるなんてことは不可能 だと思えとのこと。クマの走るスピードはとても速く、状況次第ではウサイン・ボルトでも敵わないらしい。MTBでも林道をそんなに速く走ることはできない。

 

 

まとめると、熊鈴はもっていても然程の役には立たない場合もある(ないよりはあった方が良い)。もしその状態でクマと出会った場合には、正しい対処法を行ったうえで、クマが自らどこかに行ってくれる “奇跡” にかけるしかないそうです。

 

それじゃあまりにも…ということで、ほかに能動的にできる対策はないかを教えて貰うと、鎌やナタ、ナイフなどを持ち歩くことで、万一襲われてしまった際の生存確率を “ほんの少しだけ” 高めることはできると。要は対抗するための武器を持てということのようですが、さすがに鎌をもってMTBで林道走る訳にもいかないし、そんな恰好で街中を走っていたら警察官に職質を受けそうだ(苦笑)。そこで話に出てきたのが “熊撃退スプレー” なわけです。

 

これも生存確率を少し高めてくれるだけのアイテムだけれども、鎌・ナタ・ナイフの類のものよりは、生存確率への影響度や携帯性でみると現実的ではないかということで、帰宅後にこの熊撃退スプレーについて調べてみましたが、大型種であるヒグマに効果のあるものは危険物扱いになっていて街中で持って歩いていると職質対象となるみたいな記述も散見されるような代物のようです。本州にいるツキノワグマは、小~中型種であるため、そこまで強力なものでなくても効果があるということのようですが、実体験のないことを想像で考えなくてはいけないので、やっぱり分かりません。なので、いま山岳ガイドをしている昔の友人にその辺のご意見を貰っているところ。

 

この熊撃退スプレーのお値段は総じて6,000~10,000円あたりの価格帯で販売されています。高いか安いかはその方の価値観で異なるでしょうが、個人的にはこの位のコストなら良いのかなと思ったりします。まあ、熊撃退スプレーを持ち歩くかどうかの判断はもう少し先にはなりますが、ことクマ対策ということに関しては、もう少し真剣に考える必要があるかも知れないと思った先週末のMTB林道探索ライドでした。