※赤湯温泉「旅館歌丸」は2023年内に閉業しました
2023年5月に相方とゆるり巡った福島と山形の温泉旅シリーズ。
赤湯温泉界隈をうろうろしております。
いつもの様に、まずはここまで行程のリンク集から。
<初日>
かこい食堂(食事)
<二日目>
大内宿(観光)
天国茶屋(食事)
おしょうし処 しげ坊(食事)
<三日目>
つけものと手打ちそばの伊澤(食事)
急遽閉業を知って訪れた「近江屋旅館」のある赤湯温泉を一度離れ高畠町で知人のお店でお蕎麦をいただき、再び赤湯温泉へ。
先に訪れたその「近江屋旅館」の前を走る国道399号を東へ。
カフェレストランを左(北)に少し入ったところにある「旅館歌丸」が次の目的地。
宿の名前「歌丸」はオーナーさんの苗字みたい。へぇ~。
創業などは不明。
専用のサイトなどは見当たらず。ブログは見つけたけれども内容は全く読めない状況。
いや、そんなことよりこの投稿前に検索し直したら、グーグル情報だと「閉業」に。
赤湯温泉の旅館紹介にも載っておらず、どうやら投稿をもたついている間に閉業してしまったのだろうか
…赤湯温泉旅館協同組合に確認したところ、2023年中に閉業されたとのこと。詳しい月日は確認できませんでした。
そういうわけで、「近江屋旅館」に続き「旅館歌丸」も思い出投稿となってしまいますm(__)m
本来なら営業中に投稿できたものの、まいどの遅さで後の祭りとなりスミマセン。
以下は閉業情報なんてつゆ知らない状況で進めていきます。
立派な宿の多い赤湯温泉の中では近江屋旅館と同じように親しみやすい雰囲気なこちらのお宿。
恒例の到着半顔写真は撮り忘れ。同行の相方は入浴せず休んでいるとのこと。
赤湯温泉 旅館歌丸 <前編>
結果的に女湯と男湯の両方に入ることができたので写真が多くなり、前編と後編に分けてお送りします。
案内を乞うと満面の笑みで女将さんが出迎えてくれた。
とっても感じがよく、家庭的な雰囲気。
泊まったら落ち着けるだろうな~。部屋数は10室らしい。
立寄り入浴料は500円。
立寄り可能時間はオフィシャルなものがわからず、紹介サイトでは10時~15時になっていた。
ロビーの大きなボンボン時計は現役。
灯りの傘などミッドセンチュリーな魅力。
ここで女将さんに、今は宿のお客はみんな出ているので男湯でも女湯でもお好きにどうぞとのこと。
女湯にある垢すりタオルも使ってちょうだいと言われる。
浴場の途中には広間もあり、休憩もできそう。
泊まるとここで食事なのかはわからず。
男女別に内湯が1つずつのみ。
お好きにどうぞということならば両方いただきましょう
まずは奥の女湯から。
脱衣所写真は撮り忘れ。
女将さんが行ってた垢すりタオルはこちら↓。
せっかくなので一つお借りしました。
脱衣所からはガラスで浴室内が見えるようになっている構造。
そして男湯との境はすりガラス。
その浴室は変形扇形のこじんまりとした浴槽が1つ。
大きな窓は葦簀で覆われている。
これは女将さんによると、この葦簀をやめると直射日光が入りすぎて浴室内がサウナ状況になるそう。
葦簀越しの渋い明るさの中の入浴も悪くないでしょう
洗い場にはカラン&シャワーが2組。ただし実質は右側のみ使用できる状況。
左側は最初からホースがつながれている。これについては後述。
カランを捻ると。。。
源泉が出た
ではその源泉のお話。
無色透明な湯は源泉名が「森の山源泉、森の山2号源泉」。
2源泉の混合泉となり、これが赤湯温泉の基本源泉で各宿や公衆浴場に配湯されており、先に訪れた「近江屋旅館」と同じ。
掲げてあった分析書も同じだったので、以下のスペックはコピペとなります。
源泉温度60.4度、pH7.3の、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。
成分総計の表記はなく、溶存物質総量が1.911g/kg、蒸発残量物が2.146g/kg。
この湯を完全かけ流しにて使用。
あれ、ホースから浴槽に注がれているけどと思った方、ぼくも最初は加水かなと思ったのだけれどもちょっとお待ちください。
オーバーフローの量もまずまずで、黒い沈着が存在感を示している。
浴槽の温度を測ってみると。。。
43.8度とちょっと熱めだけれども、加水などせずそのまま入りたい温度。
成分の数値を簡単に抜粋。これもコピペ。
陽イオンはナトリウムが514.2mg、カルシウムが157.1mg、カリウムが11.4mg、リチウムが1.6mg。
陰イオンは塩化物が933.5mg、硫酸が133.1mg、炭酸水素が92.8mg、フッ素が3.2mg、臭素が2.7mg、硫化水素が1.5mg。
遊離成分はメタケイ酸が80.6mg、メタホウ酸が8.3mg。
溶存ガスが遊離二酸化炭素が7.3mg、遊離硫化水素が0.8mg。
総硫黄を計算すると、約2.21mg。
浴槽の下部に穴が開いており、方向的に男湯と湯が行き来するようになっている。
そして扇のかなめ部分にある湯口。
沈着などの存在感はあるものの、ここから湯は出ていなかった。
最初は加水と思ったホース。
ここから源泉がそのまま注がれておりました
素敵な焦げ硫黄臭。
そして淡いながらしっかりとした昆布茶ダシ塩味。
小野川とは少し違うのだけれども、こちらも素晴らしい風味。
このホースの元を辿ると洗い場のカラン。
カラン調整の時点で加水はしていなかったはず。
そのホースの温度を測ってみると。。。
48.2度。
源泉温度と比べると少し低いものの、風味はしっかりあったので加水なしでしょう。
しっかりとしたスベスベ感が素晴らしい。
白や灰色の湯の花も少し観察。
赤湯温泉の極上な魅力をしっかり味わえる小さな浴槽。
これだけでも満足できたのだけれども、やはり貪欲に男湯へ。次回に続く。
赤湯温泉 旅館歌丸 ※2023年内に閉業
山形県南陽市赤湯2968-1
0238-43-3029
立寄り入浴料 500円
立寄り入浴時間は要確認(10時~15時?)
<源泉名:森の山源泉、森の山2号源泉>
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(低張性・中性・高温泉)
60.4度
pH7.3
蒸発残留物 2.146g/kg
無色透明
淡い焦げ硫黄臭あり
淡塩味、淡昆布茶ダシ塩味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
白や灰色の湯の花あり
完全かけ流し
2023年5月入湯
※数値はH26の分析書より