2021年の1月終わり、仕事を絡めた旅話は6話目。
渋温泉「歴史の宿 金具屋」の話を続けている最中。
恒例のこれまでリンク集から。
渋温泉 歴史の宿 金具屋 <その1> 到着、そして先に朝食のお話
渋温泉 歴史の宿 金具屋 <その2> 鎌倉・浪漫・龍瑞・部屋の湯
毎年来ている金具屋さんだが、その浴場をブログではちゃんと取り上げてきてなかった(^^ゞ
まずは前回、いつもの大浴場や露天風呂、そして部屋のお風呂まで紹介。
残すは5つある貸切風呂。
ちなみに貸切風呂はどれも、宿泊客は予約などしなくとも空いていれば何度でも入ることが可能。
最初に取り上げるのは、一番新しくリニューアルした「斎月の湯」。2018年に今の形になった。
渋温泉 歴史の宿 金具屋 <その3> 斎月の湯
場所は鎌倉風呂へ行く手前にある。
文化財の建物「斎月楼」の中にあり、その名前を冠する浴場。
5つある貸切風呂の中では一番大きな規模。そして先述通り一番新しい。
新しいが木材をふんだんに使った脱衣場はムードたっぷり。
この浴場の由縁は以下をご覧あれ。
かなりの時間をかけてリニューアルしていたのを目撃していたので、とても楽しみにしていた浴場
洗面所の意匠、その横のガラスブロックなど、さすがの統一感。
その洗面所、湯のカランをひねると。。。
当たり前のように源泉が出る
後ほどチェックする浴場の湯よりも、タマゴ風味がくっきりとあった。
では浴場内へ。
浴場内には淡い芒硝臭が漂っていた。
湯気で不鮮明なのはご容赦を。
お風呂の壁画と言えば富士山だが、見事なタイル画。
床もタイル仕様で、波のある湖に見立てている。
富士山の左の白い月は湯気を通す空気穴であり、見立てである(写真では見切れており実際の空気穴はもう少し左)。
新しい浴場でここまでやっているのは他で見たことがない。お見事
そして浴槽はまさに舟。
中ほどにあるのは舟の櫓ならぬ浴槽の温度を変化させる板。
先に洗い場をチェック。
カランからは源泉。
金具屋ではもう当たり前のこと。
無色透明な湯は使用源泉が「金具屋第1ボーリング及び金具屋第2ボーリングの混合泉」。
露天風呂の龍瑞や泊まった部屋に引かれていたのと同じ自家源泉である。
混合泉の状態で、源泉温度97度の含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。
両源泉はよく似ているのでほとんど差は無いようだ。
浴場に掲げてあったのは第1ボーリングの方。
それによると源泉温度97度、pH8.1、成分総計1.717g/kg。
湯口に近い方で浴槽の温度を測ってみると。。。
42.6度となかなか理想的な適温。
ちなみにもちろんかけ流しである。
この船尾の部分の浴槽で温度を測ってみると。。。
42.2度とそれほど変わらない
湯口は舟の舳先の部分にある。
魅惑の焦げ硫黄臭がある
淡いタマゴ味、ごく僅かにダシ味も感じた。
蛇口が2つ並んでおり、源泉と加水用の水。
ごく僅かな量で加水されて温度調整されていた。
この状態がデフォルトかどうかは不明。
まず湯口の温度を測ってみると。。。
54.5度と浴槽投入には理想的な温度まで下げられている。
加水前の源泉の温度も測ってみた。
60度。
加水をやめて源泉投入を僅かに絞れば加水なしでできそうではある。
わりとスベスベ感を感じた。
灰色~黒色の湯の花も少し観察。
意匠に凝った素晴らしい浴場。
貸切でゆっくり入れ、源泉も魅力的。
どの浴場も値打ちたっぷりの金具屋さんだが、ここはひときわアピールがあった
次回も貸切風呂の話が続く。
渋温泉 歴史の宿 金具屋
長野県下高井郡山ノ内町平穏2202
0269-33-3131
【斎月の湯】
<源泉名:金具屋第1ボーリング及び金具屋第2ボーリングの混合泉>
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性・低張性・高温泉)
97度
pH8.1
成分総計 1.6~7g/kg
加水かけ流し
焦げ硫黄臭、淡タマゴ味、微々ダシ味あり
灰色~黒色の湯の花少しあり
スベスベ感わりとあり
2021年1月入湯
※数値はH30分析書より