2020年夏の湯旅の話は福島の湯ノ花温泉が続いている。
4つの共同浴場を順に紹介。
前回も触れたが、10年前に訪れたときのことはこちらをどうぞ。
今回の石湯は4つの共同浴場の中では一番有名であろう。
リニューアルされているのだが理由は後程。
まずは恒例のこれまで行程リンク集。
石湯は湯端の湯からみると、対角線上に一番離れている。
湯ノ岐川に沿うように、あるいは眺めながらもちろん徒歩で向かう。
これ↓は湯ノ花大橋からの眺め。
そしてこれ↓は旧石湯橋。
もう車は通れない。
この橋から上流を眺めると。。。
川の中には大きな岩がいくつもあり、なかなか見事な景観だ。
そして下流の方を眺めると。。。
見えている小屋が石湯。
川ぎりぎりぐらいの立地。
実は令和1年10月に猛威を振るった台風19号で湯ノ岐川が氾濫。
石湯の建物は完全に流されてしまった。
地元の方や有志の協力により同じ場所に12月には復興。
現在も義援金を募っている。詳細はこちら。
そんなリニューアルされた石湯を再訪するのも、今回の旅の大きな目的だった。
そういうわけで、建屋はまだピカピカ。
どうやら規模は以前と同じようである。
ちなみに石湯前のバス停はあるが、離れた位置。
本数もご覧の感じなので、バスで来られる方は綿密な計画が必要そうである。
湯ノ花温泉 石湯
中へ入る前に回りを観察。
建屋は流されたが堅牢な土台はそのまま。
結果的にキレイになった共同浴場、ありがたくいただくことにする。
石湯は混浴。
構造的にも男女別にはできそうにない。
浴槽が石を削って作られている構造のため、中の構造も以前とほぼ変わらないのではないか。
浴槽周りのコンクリートは手が加えられたようで、後で見るサブ浴槽?への湯道などは変わっている。
入浴料は湯端の湯で触れたように、1日なら200円、宿泊して2日に渡って入るなら300円。
入浴券を購入できるところの一覧が貼ってあった。
訪れた時点でこれらの中のどれだけの宿が営業していたかは不明。
なおお気づきの方もいるかもしれないが、このあたりは苗字が星という方が多い。
本家亀屋のご主人も星さんだった。
入浴可能時間は6時~22時。
ぼくが来たときは無人で終始独り占めができた。
脱衣所も男女などに分かれているわけではない。
石湯はやはりこの角度からであろう。
湯口は石の下からと、向かって右からの2つの他、足元からも湧出しているはずである。
前回訪れたときは足元からの気泡を確認できたのだが、今回は気泡としては確認できなかった。
この浴槽の左側の衝立の向こうに小さな浴槽がある。
基本的にはメイン浴槽からの流れ込みであり、構造的に湯温はやや低い。
今回はメインばかり入っていた。
そう言えば前回はこちらに地元のおばあちゃんが入っていて、セミ混浴みたいな状況だったな~。
それにしても、建屋の外と中両方に圧倒的な存在感を持つ岩。
ご神体である。
ぼくも思わず手を合わせた。
無色透明な湯は源泉名がそのまま「石湯」。
撮影したH27の分析書がピンボケになってしまい、以下の数値が違っていたらごめんなさい。間違いが分かったら後に訂正します。
源泉温度56.6度、pH8.1の単純温泉。
成分総計は0.872g/kg。
自然湧出で、湧出量は5.5リットル/分。
完全かけ流しにて使用している。
激熱で有名なこちら、浴槽の温度を測ってみると。。。
46.1度と確かにかなり熱いが、これなら入れる
湯口の1つで風味チェック。
淡い焦げ硫黄臭があり、亀屋の浴場や湯端の湯と同じように、淡いが塩ダシ味&タマゴ味の美味しい源泉
湯口の温度は。。。
56.1度と分析書の数値とあまり変わらない。
パリっとした熱さはあるものの、しっかりとしたツルスベ感も心地よい。
女性はなかなかハードルが高いと思うが、やはり唯一無二な湯、浴場である。
次回はまた足元からの湧出状況を確認したい。
湯ノ花温泉 石湯
福島県南会津郡南会津町湯ノ花500
0241-64-5611(南会津町観光物産協会 舘岩観光センター)
入浴料 宿泊入浴券300円 (2日間有効で4つの共同浴場に入浴可)
一般200円 (1日間有効で4つの共同浴場に入浴可)
※商店か宿で購入
6時~22時
基本的に無休
<源泉名:石湯>
単純温泉 (低張性・弱アルカリ性・高温泉)
56.6度
pH81
成分総計 0.872g/kg
自然湧出 5.5リットル/分
無色透明
淡焦げ硫黄臭あり
淡塩ダシ味、淡タマゴ味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
完全かけ流し
2020年7月入湯
※数値はH27の分析書より