2020年2月、冬のハシゴ湯一人旅は姫川温泉の湯を巡っている途中。
ここまでの流れをば。
姫川温泉の朝日荘の後は、すぐ隣にある日帰り専門施設の「瘡の湯」へ。
「瘡の湯」は「くさのゆ」と読み、広い意味で傷、もう少し突っ込めば腫物やデキモノの湯ということになろうか。
2014年にできたばかりの、コンクリート打ちっぱなしの今どきな建物だ。
以前こちらは「ホテル水雅荘」という宿があり壁画がユニークな浴場だったそうだが、未湯のまま廃業。
浴場自体は現在も残っているらしい。
裏にはやはり川を挟んで大糸線が見える。
朝日荘の隣ではあるが、使用源泉が違うようなので、立寄らせてもらうことにした。
「源泉かけ流し温泉」の文字は安心感があるね~
姫川温泉 瘡の湯
10時ちょい前に到着。
営業時間は冬期で10時~18時。
そう言うわけで、ぼくが一番湯をいただけた
ちなみに夏期は9時半~19時となる。
祝日でない木曜が定休日。
入浴料は600円。
後述するがちょっとしたサービスが付く。
受付の小窓があったが、ここは無人。
広間の奥が受付になっていた。
こちらで管理の女性に若干フライング入浴を認めてもらい、入浴料を手渡した。
浴場は男女別に1つずつ。
壁の掲示物は後程見させていただくとして、まずは一番湯へ急ぐ!
それでは浴場へ。
もちろん先客は無し。
10分ぐらいは独り占めにできた
なおやはり湯気で不鮮明なのはご容赦を。
数人が入れる浴槽が1つ。
その手前にかけ湯槽がある。
もちろん源泉が投じられており、コップも置いてあるので飲泉もできる。
洗い場は4セット。
シャワーは1つだけ。
シャンプー系は完備。
カランを捻ると。。。
源泉が出た
この浴槽の左手に外へ出られるガラス戸があり、露天風呂があるかと思わせる。
露天風呂はなく、クールダウン用のデッキ的なコーナーだった。
ここで座りながら大糸線に走る列車を待つのもよかろう
それでは源泉の話。
無色透明な湯は源泉名が「松本砂防 瘡の湯代替」。
2kmほど離れた新潟県糸魚川市にある源泉地から引いているらしい。
源泉温度50.0度、pH6.9のナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉。
成分総計は1.663g/kg。
ナトリウムは276.2mg、カルシウムは114.7mg、炭酸水素イオンは570.4mg。
他に目立つイオンはマグネシウムの36.8mgや遊離二酸化炭素の120.5mgあたりか。
浴槽内の温度を測ると。。。
42.6度と適温。
一番湯なのでもちろん新鮮さは申し分ない。
たとえ一番湯でなくても、こちらの湯は常に新鮮であろう。
写真では分かりにくいがドバドバなオーバーフローなのだ
それほどでもないと思ったあなた。
排湯パイプもあるのに、浴槽からも溢れて出ているのである
この投入具合↓を見ていただければお分かりいただけよう。
香りは微妙で表現が難しい。
僅かな金気臭と僅かな薬臭っぽさがある。
炭酸の名残りの甘酸味があり、特に甘味は顕著。
僅かだが炭酸のシュワ感もあった。
全体的に特徴的なエグ味を少し感じられた。
ちなみに湧出量は560リットル/分とのこと。
湯口そばで温度を測ると。。。
43.2度と、浴槽の端の温度とあまり変わらない。
投入量の多さ、引き湯でのよい塩梅での温度変化が分かる。
わりとしっかりとしたツルスベ感があった。
隣の朝日荘のメイン浴槽とは明確に違う。
同じく朝日荘の露天風呂の湯に少し似ているが、タマゴ系がいないのでやはり違う源泉ではないかと思った。
後客が入ってきたあたりで撮影をやめ、ゆっくりモード。
そして広間で休憩させてもらう。
管理の女性に湯の感想などを述べていると、お茶とゆで卵をいただいた。
チラシでの手作り容器、久しぶりに出会った
姫川温泉 瘡の湯
長野県北安曇郡小谷村北小谷9922-2
025-557-2120
入浴料 600円
冬期 10時~18時
夏期 9時半~19時
木曜休業(祝日営業)
<源泉名:松本砂防 瘡の湯代替>
ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉 (低張性・中性・高温泉)
50.0度
pH69
成分総計 1663g/kg
560リットル/分(動力揚湯)
無色透明
微金気臭、微薬臭あり
炭酸の名残りの甘味と弱酸味、特徴的な淡エグ味あり
僅かに炭酸のシュワ感あり
しっかりとしたツルスベ感あり
完全かけ流し
2020年2月入湯
※数値はH31の分析書より