お盆休みの話はまた改めて。
暑さでボーっとしてるので、冬の話をば。
2020年2月、まだコロナ禍が蔓延する前に訪れた信州から北陸へ抜けるハシゴ湯旅。
酷暑の中、季節外れも甚だしい雪景色をお楽しみあれ~
まずは長野県北安曇郡、名だたる湯が湧く小谷村へ。
白馬乗鞍岳の麓にある白馬乗鞍スキー場近くの宿、若栗温泉「乗鞍荘」から。
白馬乗鞍温泉の若栗温泉という位置づけらしいが、ここでは若栗温泉とのみ表記。
若栗温泉 乗鞍荘
着いたのは朝の7時20分頃。
公式の立寄り入浴時間の開始よりずいぶん早い。
事前に電話をし、超フライングでの立寄り入浴を認めてもらったのだ
立寄り入浴料は600円。
もちろん旅館なので宿泊がメインであろう。
宿のホームページが無くなっており、宿泊料金などは不明。
そのあたりは要確認で。
通常は朝9時からなので、1時間40分もフライング
同じくフライングを検討される方は必ず事前に確認を。
広々としたロビーにはなんと池まである。
源泉が投入されているわけではない。
ソファもゆったり。
他の客は見かけなかった。
浴場は男女別に内湯が1つずつ。
ではゆっくりさせてもらいます!
そういうわけで、先客は無し。
脱衣所も十分に広い。
後からのお客もおらず、終始独り占めで入ることができた。
10人は楽に入れそうな、これまた広々とした浴槽。
床はヒタヒタ状態
寒い中やってきた甲斐がある。
洗い場はシャワー付カランがちょうど10セット。
写真とメモが無いので、カランから源泉は出なかったのだろう。
ほぼ無色透明~僅かに白っぽくささ濁った湯は、源泉名がそのまま「若栗温泉」。
源泉温度58.6度、pH7.5のナトリウム-炭酸水素塩温泉。
つまり純重曹泉。
成分総計1.413g/kgの内、炭酸水素イオンが837.8mgを陰イオンのほとんどを占める。
硫酸イオンは26.5mgしかない。
後はナトリウムイオンが317.9mgと陽イオンのほとんど。
鉄Ⅱイオンが2.4mgあるあたりは風味や沈着に影響しているのか。
他の紹介を見たところでは、湯が茶褐色系にやや濁っていることもあるようだ。
ぼくが訪れたときは誰も入ってない朝一の湯だけに、きわめて新鮮な状態だったと思われる
この源泉を少量の加水でかけ流し使用。
オーバーフローはザンザンとあり、炭酸水素塩らしい茶クリームがかった沈着が床に大きく広がる。
浴場内全体に仄かな鉱物臭っぽい金気臭が漂っていた。
分析書では塩素消毒ありになっていたが、そんな野暮な風味は全くなかった。
おそらく掃除のときだけに使用とかなのであろう。
浴槽内の温度を測ってみると。。。
41.9度と朝早くからお見事な湯守仕事。
凍えた身体にはこのぐらいから入りたいという温度だ。
こちらの浴槽には湯口が2つある。
投入している源泉はもちろん同じなのだが、微妙に温度を変えていた。
まずは上から落としている方の湯口から。
「源泉あついです。飲泉できます。」となっているので、こちらで風味を確認。
金気臭と僅かなタマゴ臭、さらにごく僅かなアブラ臭があった。
鉄味と僅かなタマゴ味、僅かな甘味も感じた。
湯口の温度を測ると。。。
44.7度。
源泉温度よりすでに10度以上低いが、加水してこうなのかは分からない。
もう一つの隅にある湯口はピンボケ失礼。
オレンジクリーム色の沈着も美しい。
こちらの温度を測ると。。。
43.3度と若干低い。
熱い方が源泉そのまま、もう一つのこちらのみ加水を施した湯口にして全体調整として欲しいが、果たして実際はどうか。
体感的にはほぼ完全かけ流しのような充実感がった
メモを書き忘れているが、当然しっかりとしたスベスベ感があったはずだ。
夜中の運転の疲れを吹き飛ばしてくれる、何とも爽快な湯だった
帰り際に温泉スタンドの看板を発見。
スタンドはどこかと探してみる。
それらしいバルブはあったが、現役かどうかは分からなかった。
若栗温泉 乗鞍荘
長野県北安曇郡小谷村大字千国乙5506-1
0261-82-3073
立寄り入浴料 600円
9時~20時(最終受付19時半)
<源泉名:若栗温泉>
ナトリウム-炭酸水素塩温泉 (低張性・弱アルカリ性・高温泉)
58.6度
pH7.5
成分総計 1.413g/kg
ほぼ無色透明~微白色ささ濁り
金気臭、微タマゴ臭、微々アブラ臭あり
鉄味、微タマゴ味、微甘味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
加水かけ流し
2020年2月入湯
※数値はH19の分析書より