le diner de cons -奇人たちの晩餐会-
Cast.
Jacques Villeret, Thierry Lhermitte, Francis Huster
Rating
出版社の社長ピエールは、毎週水曜日に晩餐会を開いている。 その名も「奇人たちの晩餐会」。 参加者は毎週必ず一人奇人を招待してくること、それがルール。 誰もが認める “おバカ” を連れてきた者が勝者であり、お互いの連れてきた人間の変人ぶりを楽しんでいた。
今夜もピエールは大物をGETし、自信満々で準備を進めていた。 しかし、ピエールの突然のぎっくり腰により、彼は晩餐会の “客” との忘れえぬ一夜を過ごすことになった・・・。
“本気でバカを見つけたい”
な、な、なんちゅーあり得ないセリフ!! こんなセリフから、この映画は幕をあける。
不謹慎な内容が多いんだけど、もらい笑いというか、思わずほくそ笑んでしまう痛快ストーリーの一本。 でも、決してやりすぎていないところが魅力。 よくあるじゃないですか、大袈裟なキャラクター設定とか突飛な舞台設定とか。 ああいう作品とは一線を画す、緩やかさを持ったコメディ映画です。
そして、最後の10分は胸に響きます。 「バカ」だと思っていた相手に教えられてしまう、「非バカ」の人間。
“利口は疲れる” その通り! おバカでいいじゃないですか♪
フランス映画ですが、いい映画には 「とっつきにくい」 なんて無い! 今までフランス映画を避けてた方でも、コレを観たら、フランス映画に対する印象が変わっちゃうかも☆ 面白いです! お店でも自分のオススメコーナーに並べちゃいました(´∀`) 観るべし!!
*主演のジャック・ヴィレールは、惜しくも昨年亡くなられたようです。
もう観られない彼の演技、今後も過去の出演作品をチェックして、堪能しようと思います。
*ちなみに今回の映画はメール友達のまりさ推薦movieでした。 Thanks, まりさ
POSEIDON
Cast,
Josh Lucas, Kurt Russel, Emmy Rossum, Richard Dreyfuss
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大洋を航行する、海の神 “ポセイドン” の名を冠した豪華客船。 大晦日の夜、華やかに催される祝宴、そして新年へのカウントダウン。 しかし、それは破滅へのカウントダウンでもあった。 “Happy New Year!!”の声から程なくして、ポセイドンは大波に包まれ、真っ逆さまに転覆していった。 大きなシャンデリア、大規模な調理のためのガス設備、ディスコで使用される大量の電気、それら全てが災いし、地獄絵図と化す船内。
救助など待っていられない。 行動することで、己と愛する者の命を救おうと考えた数名による、引き返し不可能の脱出劇が今始まる。
油断もスキもない映画っていうのが第一印象。 波に飲まれるシーンに始まり、巨大な船内の映像、次々と起こる二次的災害、そして凄絶な最期を遂げる犠牲者たち。 途切れることのない緊張感と迫力で、最後まで楽しませてくれる。 久々に良質なパニック映画を鑑賞したという感じ。(誉めすぎか?) あんまり内容はないけどね。。。 でも大きな画面で見たら楽しいんだろうなぁ! 人間の体の70%は水でできている、そして地球の大地に対する海の割合は70%、なにか運命めいたつながりさえ感じられるのに、なぜ人は水に苦しめられなきゃいけないんだろう。。。不思議だ。 まぁとにかく、『パーフェクト・ストーム』や『Uボート』などを手がけた、海洋モノの巨匠とも言われる、ウォルフガング・ペーターゼン監督による超大作です。 お試しあれ♪
*個人的にはカート・ラッセルに注目してました。元消防士っていう役もウケます。 『ステルス』のジョシュ・ルーカスや『オペラ座の怪人』のエミー・ロッサムなんかも出ていて、役者だけでも楽しめます。
唯一の子役コナーくんは、『ファイアーウォール 』で私がダメ出しした少年ですね。 今回は迫真の演技で良かったです。 成長しました。
ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST -カッコーの巣の上で-
Cast.
Jack Nicholson
Rating
1963年9月 一人の男がオレゴン州立精神病院に連れられてきた。 男の名はマクマーフィ、刑務所での強制労働を逃れるために狂人を装い、この病院に移送されてきたのだった。 院長に怪しまれながらも、なんなく患者の一員として迎え入れられることができたマクマーフィだったが、彼の思っていたほど、精神病院での生活は楽なものではなかった。 絶対的な権限を持って君臨する婦長、無気力な患者たち、絶対遵守の規則と生活のリズム…。 そんな中、次第に苛立ちを覚えた彼は、様々な手段をもって病院側に反抗し、その行動が少しずつ患者たちに心を取り戻させ、マクマーフィ自身も、患者たちの間で信頼される、リーダー的な存在になっていった。 しかし、病院側が脅威となる彼を放っておくはずもなく、間もなくして電気ショック療法が開始されるのだが・・・
精神病院って、実際はどうなんでしょうか? 映画の中のように規律に厳しく、個人の意見も尊重されない場所なのでしょうか? 相手は頭のイカレた、自分ではまともに行動できない人たちだから? この作品は75年製作なので、70年代まではこういう傾向の病院もあったってことなのかな?
なんだか、知らないままでは記事が書けないという気になってきた。 …ということで、ネットを利用して調べてみる。 フムフム。 私は素人ですし、聞き流してくださっても結構なんですが、日本にも少なからず患者を無意味に拘束するようなことの多い精神病院があるようです。 電気ショック療法も最近まで用いられていたようですし。 精神病院が、患者たちを社会から隔離するためだけの施設になってしまうことだけは避けられるよう、国や病院当事者の方々には頑張っていただきたいと思う。
ところで、今回の作品が伝えるのは、精神病院の実情だけではありません。 常に冷静に「いつもどおり」な日常の押し付けに徹する婦長、生活パターンの変化は不安につながると思い込み、毎日単調な生活を送る患者たち、そしてそんな中に飛び込んだ、健全な目・客観的な意見としてのマクマーフィ。 これらから見えてくるのは、それぞれ権力・社会システムの一部としての一般の人々・この映画の言いたいこと、とも受け取れます。 権力の下、私たちは現状維持が与えてくれる安定に甘んじることが多々あります。 「厄介を被ることになるくらいなら、少々窮屈だけど、現状のままでいい」と。 そこに喝を入れているのが、マクマーフィ。
象徴的なシーンもあります。 重い水道台を持ち上げて窓を割り、脱走すると言い出すマクマーフィ、しかし持ち上がらない。 「やっぱり無理だ」と冷めてしまう患者たちに対して、マクマーフィは 「少なくともオレはやろうとしたぞ」 と言い捨てます。
その後、患者たちは徐々に人間味を取り戻し始めるのですが、話は進行し、マクマーフィもシステムの一部、つまり本当の患者にされてしまう時がきます。 あの死に限りなく近い表情は、忘れられないと同時に、人が社会システムの一部にされてしまうことの恐怖を伝えています。
・・・と、ここまで話しておくと、この作品の内容理解の助けになるかと思います。 あとは皆さんがレンタルビデオ店に走り、お家でこの映画を楽しみ、ラストを吟味するだけです。 私は初めて観た時、全然内容が理解できなかったんですが、考えるうちに、なぜこの作品が傑作と言われているのか分かりました。 なかなかストレートには、意味が伝わりにくいのでマイナス点にしましたが、精神病院の現状の描写から、社会への批判までを表現しているこの作品は、心に訴えかけるメッセージを持った、深い作品だと言えます。 製作は、まだ20代だったマイケル・ダグラスです!!
TURNER & HOOCH ~すてきな相棒~
Cast.
Tom Hanks, Mare Winningham
Rating
小さな港町の捜査官スコット・ターナー。 独身で、異常なほど神経質な彼の身辺は、完璧なほど整理整頓されていた。
都会への転属を数日後に控えていたある日、ターナーと仲の良かった船上生活者のエーモスじいさんが何者かに殺されてしまう。 さっそく捜査に取り掛かろうとするターナーだったが、じいさんのとんでもない忘れ形見、そしてこの事件の唯一の目撃者でもある“不細工犬”フーチを泣く泣く引き取ることになってしまった。 性格も正反対の一人と一匹。 彼らは事件を解決できるのだろうか?
先日は若かりし頃のアル・パチーノの作品を拝見しましたが、このトム・ハンクスも若いですね。 細い顔にくるくるパーマ≧(´▽`)≦ ここ10年くらい、シリアスな演技もこなす俳優として、すっかりオスカー俳優的な貫禄の彼ですが、この作品ではモンスターのような巨大犬と一緒に、コメディタッチのドタバタ劇を見せてくれます。 フーチも賢いです、すっかりトムと共演してました。 神経質な主人公と、荒っぽく大雑把な相棒。 ドタバタにならないわけがありません!
物語的には、刑事サスペンスものの様相を呈してはいるのですが、事件解決に向けて次第に深まるターナーとフーチの友情が描かれていたり、中途半端な方向に向かいそうになりながらも、まぁわりと巧くまとまっていたように思います。 そういう設定なんだし、割り切って考えれば大丈夫! トム・ハンクスが好きな人なら十分に満足できる作品でしょう。 この頃の大人と子どもの魅力を兼ね備えたトム・ハンクスの演技は、トム好きでなくとも、一見の価値ありカモです♪
DOG DAY AFTERNOON -狼たちの午後-
Cast.
Al Pacino, John Cazale
Rating
午後2:57 ニューヨーク。
白昼堂々、三人の男たちが銀行を襲ったが、現金はすでに本社に送金され、ほとんど残っていなかった。 さらに一人は怖気づき逃走。 そこへ完全包囲を知らせる警察からの電話が入った。 途方に暮れ、戸惑いながらも、追いつめられた二人は意外な行動をとった。 取り囲む250人の警官を相手に、人質9人を取って全面対決することを選んだのだ・・・
1972年に実際に起こった事件をモデルに製作された作品です。
まだまだ若かったアル・パチーノが、汗だくになりながら、悪知恵の働く犯人を演じている。 だが、彼が演じる犯人ソニーの特徴は、悪知恵だけにとどまらない。 ヒステリックになったり、人質をはじめ相手に対する思いやりを持っていたり、その複雑な感情が次第に見え始める。 さらには、ゲイであるということまで浮き彫りになる。 加えて、共犯者のサル。 ベトナムからの帰還兵であり、塞ぎこみ屈折した、不安定な心情の役柄である。 そんな彼らが、不条理で哀しく、満たされない現状を打開しようと犯行に及んだのが今回の事件であり、絶望感に似たものを伝えている。
さらにはテーマとして、人質と犯人の心理や、事件に群がる群衆とメディア、警察がサルを「悪」と決め付けたことに表される人間の習性、また当時話題となっていたアッテカ刑務所での暴動事件など、様々な要素が織り込まれているのだが、なかでも血・金・ニュースなどに対する人間の“狂気”がハッキリと描かれていたのが、印象的だった。
俳優たちの演技は◎! 実話に基づいていることも手伝って、ストーリーや構成も文句ない。 ただ、事件の追い方など、メディアを通してニュースを観させられているような感じになることもあり(それも演出だし、楽しめる点でもあるのですが)、少々ドキュメンタリー的な雰囲気もあるので、途中退屈に感じてしまう方もいるでしょう。 そこをマイナス点としました。
「狼になれなかった犬」のお話。 ちなみに、原題を訳すと「夏も盛りの暑い午後」みたいな感じでしょうか。 暑さの中、舌を出している犬の顔が想像できる。 観るたびに味が染み出してくる傑作。 これは5年に一度くらいのペースで観直したほうがいいかも知れない。。。
ソニーが最後に、自分が人質として取っていた人たちを眺めている、その表情が忘れられない。
JARHEAD
Cast.
Jake Gyllenhaal, Jamie Foxx, Peter Sarsgaard, Chris Cooper
Rating
祖父も父も戦争に参加した経験があり、当然のように自分も18歳で海兵隊への入隊を果たしたスウォフォード。 基地での“慣行”や厳しい訓練を経て、斥候狙撃隊に配属された。 1990年、イラクのクウェート侵攻により湾岸戦争が勃発しようとする中、彼らの部隊もサウジアラビアに赴いたのだが、敵と遭遇することもなく、“待つ”だけの仕事の繰り返しの日々に、当初の士気はストレスとなって、彼らを蝕んでいった・・・
ジャケットの写真からも分かるように、ジャンルは戦争映画。 原作も実際に湾岸戦争に参加した兵士の告白本だということですが、従来の戦争映画とは異なり、訓練のシーン以外で、銃弾が飛び交ったりすることもなければ、戦車が進行してきたり、戦闘機に空爆されるようなシーンもありません。 ここで描かれているのは、ただひたすらに続く“待ち”の時間だけです。
「訓練で磨いた腕を試したい」 「敵を全滅させたい」、戦争に参加している限り、そう思ってる連中がいるのは当然だと思うし、またそれくらい強い意気込みがなければ、帰国する頃には棺の中なのかもしれない。 「命を懸けるだけの何か、最高の生き方がそこにある」と感じ、従軍する若者たち。 では、戦場で感じることのできる「最高の生き方」って何なのか? 彼らは、自分たちに戦闘の機会が訪れないことに、苛立ちを感じ始める。 「敵を一人でも殺さないと戦争じゃない!」というような通念、「国のために敵を殺す!」という意識、そして殺す機会さえもないことへのフラストレーション。 どれをとっても戦争は空虚で、悲惨で、戦闘に関わることがなくても、戦争が人の心に与える影響は計り知れない。
うん・・・そんなとこなのかなぁ、この映画の言いたいところって。 青春映画や、ドキュメンタリーを見ているかのような時間感覚でした。 映画を観終わって、考えることはたくさんあるのだが、見ていて面白いというような映画ではありませんでした。 やはり、私は『ランボー』が一番好きです。(1ね!1だけ!)
とは言え、様々なレビューを見た限りでは、「最高」と評価されている方も多かった。 私の映画経験値が足りないだけか? ぜひ皆さんのこの作品に対する感想をお聞かせください。
L'HOMME DU TRAIN -列車に乗った男-
Cast.
Jean Rochefort, Johnny Hallyday
Rating
つまらないとさえ感じてしまうほど、何の変化もない毎日を送る、おしゃべりだが孤独な老人マネスキエは、ある日列車に乗って現れた、ワケありそうで無口な男ミランと街で出会う。 まさに正反対な人生を歩んできた二人だったが、お互いに惹かれ、様々なことを語り合う。 互いの人生に少なからず憧れを抱きながら、やはり現実と向き合わざるを得ない二人。 しかし、これまでの決して短くはなかった人生を振り返る瞬間が訪れたとき、それは、やはり叶わなかった人生を歩みたいと再度願う二人にとって、運命の時間となった・・・
立場の違う二人の熟年男性の憧れ・葛藤・諦め。 若い自分には共感できるような点は、残念ながら、まだあまりなかった。 ただ、男がいつでも、夢のような人生(なりたい自分としての、別の人生)を心に抱いているというのは、よく分かる。 物語は、「土曜日まで」の時間を淡々淡々と、二人のやり取りを中心に進んでいく。 言葉も音楽も必要最低限、あとは二人の表情が語ります。 でも十分に表現してくれています。 “年を経るほど、輝きは増す” う~ん、感慨深い。
『髪結いの亭主』をはじめ、パトリス・ルコント監督作品は7本目の出演となるジャン・ロシュフォール、渋い。 ジョニー・アリディも渋い! ラストシーンは賛否両論あるようですが、観終わってしばらくすると、「あのラスト、イケてたな」という感じになってくる…はず。 アメリカの映画にゃ、こういう作品見かけません。 ヨーロッパだから、フランスだから、そしてルコントだから、なしえたと思います。
個人的には結構好きなんですが、絶対に万人受けはしない、でも一度は観ていただきたいという思いで、☆3つ!
VERONICA GUERIN
- Cast.
- Cate Blanchett
- Rating
意気揚々としているヴェロニカが何者かに襲われるところから始まる。
1994年、麻薬による犯罪発生率は、アイルランド史上最高に達していた。 約1万5千人が麻薬を常用していたという。 アイルランド最大の発行部数を誇る新聞社の記者であるヴェロニカ・ゲリンは、街を蝕む麻薬犯罪の実態を取材するため、たった一人で危険な地域に入っていた。 子ども達までもが麻薬の犠牲者となって、犯罪を犯し、尊い命を落としていく現実。 ジャーナリストとしての使命感に駆り立てられた彼女は、取材のタブーを一切無視し、疑わしきものへの突撃取材と、つかんだ事実の徹底的な報道にひた走る。 そのようなヴェロニカと彼女の記事は、大きな反響を呼び、メディアと世論を味方につける一方で、麻薬組織にとっては、次第に目障りとなっていった。 そして、彼らの暴力のよる警告が開始されたのだった・・・
ここにも一人、闘う女性がいました。 叩かれても叩かれても、恐怖心を抑え、使命と感じるもののために立ち上がる勇気。 例えば、テレビのドキュメンタリー番組で、幼い子ども達が売人として働いていたり、注射器で遊んでいるのを見たら、胸は痛むだろう。 実際に現場に立って見ても、やはり心に突き刺さる衝撃があると思う。 しかし、テレビの前では好きなように意見を言えても、現場では言えないだろう。 現場で見た場合、哀しいかな、私なら見て見ぬフリをする、行政に任せる、いつか改善されることを願うなど、他力本願なことを考えながら、そんな地域はすばやく駆け抜けてしまうだろう。 首を突っ込めば何をされるか分からない。 その点、この実在した女性記者ヴェロニカの、自分や家族が危機に瀕しても、権力や暴力に負けず、人々の知る権利と、悲惨な境遇にある子ども達の元気に生きる権利を守るために、毅然と組織に立ち向かい闘う姿勢は、観る者すべて心に “信念” の大切さや “情熱” を思い起こさせてくれるでしょう。 ア○ゾンのレビューにいい言葉があったので、失礼ながら載せさせてもらっちゃいます。
皆が彼女のように生きることは無理だと思う。
ただ、彼女のような生き方を選ぶ人の
追い風になることはできる。
うんうん、いい言葉だ(^~^)
ただ、残念なことにこの映画、あんまり面白いってワケじゃないんですよね。。。
展開は2時間ドラマを見ているような感じで、見せ場もこれといってあるわけでなく、盛り上がりには欠けてしまう。 伝記的な映画って評価も難しいです(^_^;) ケイト・ブランシェットの目の綺麗さは文句無しに5点満点なんだけどな。
*背表紙に、コリン・ファレル写ってますけど、彼は2秒くらいしか出てきませんので、ファンの人はご注意を。
INFERNAL AFFAIRS/無間道
Cast.
Tony Leung, Andy Lau
Rating
18歳の二人の青年、ヤンとラウ。 それぞれ同時期に、警察とマフィアに身分を隠すことを命じられ、皮肉な運命で結ばれた二人。 10年後、大きな麻薬取引が行われるという情報を、マフィアに潜入するヤンから受けた警察は、組織の一斉検挙のために動き出していた。 緊張感の漂う追跡が展開されていたが、警察側に潜入するラウから機密情報がマフィア側に流れたことで、取引は中止、検挙も失敗に終わってしまう。 双方に内通者の存在が明らかとなった今、裏切り者探しに乗り出す警察とマフィア。 潜入捜査官とマフィア内通者という形で、運命を入れ替えられた二人の男の対決が迫る・・・
エリート警察官 -実はマフィアの内通者
マフィア幹部 -実は潜入捜査官
…という、今までありそうでなかった(?)設定がgood♪ まさにこの設定の産物とも言える緊迫の連続に加え、ラストでは、いい意味で観る者の予想を裏切り、虚しさを残していきます。 やっぱり刑事モノの映画は、ハッピーエンドじゃつまらない。 哀しいけど、こういうのに限ります。 でも脚本が素晴らしいので、観終えた後の余韻がイイんです。 時間も飽きのこない長さですし、胸を張って“満足できる”と言えるでしょう。
香港映画だからでしょうか、普段「アジアの映画は苦手」という方でも、気軽に楽しめると思います。
ちなみに…
インファナル・アフェアは、この後Ⅱ・Ⅲへと続いていきます。 気になって、Ⅱの背表紙見ちゃいましたが、 …フムフム… 内容は “ヤンとラウの衝撃の過去” らしいです! これまた面白そうです!! また観たらUPしますね☆
あと…
この作品のハリウッドによるリメイクは決まっていたんですが、ついにヴェールを脱ぎました!
アメリカでは今年、日本でも来年春には公開されるということなのですが、監督マーティン・スコセッシ、製作ブラッド・ピットとジェニファー・アニストン(元夫妻ですw)、今回のヤンとラウにあたる役は、レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンが演じます。 そのほか、ジャック・ニコルソンや、マーティン・シーンといった大御所も出てくるようです。
それにしてもスコセッシは、ディカプリオが好きですね。。。 どうなるんだろ
ハリウッド・リメイク版『THE DEPARTED』楽しみにしましょう!
THE IRON GIANT/アイアン・ジャイアント
Rating
アメリカ、メイン州の小さな港町。 ここでは最近不思議な事件が頻発していた。
お母さんと二人暮らしの9歳の少年ホーガースはある夜、森の中で事件の原因でもある鋼鉄の巨人に遭遇し、その命を助ける。 自分が何者かも分からない巨人は、その大きな体をもて余した赤ん坊そのもの。 巨大で力持ち、でも無邪気で人なつっこいその巨人とホーガースはたちまち友達になるのだが、町では“巨大ロボットを目撃した”という噂が広まり、ついには政府のエージェントまで派遣されてきた。 ホーガースは、変わり者のスクラップ芸術家ディーンと協力して巨人を隠し通そうとするのだが・・・
まず一言 ・・・良かった。
たまにはアニメをオススメしたっていいでしょ。 大好きなんだから!
子ども達の素直な心を育てるには、ディズニーやドラえもん、それかこういうのが一番だと思います。 …コナン? あぁ、あれは面白いけどダメ。 ひねくれた子になる。 話の展開も遅いし。 いい加減、話の核心に迫ればいいのにね。 ブツブツ
さて、今回の作品に話を戻すと、監督はアメリカの人気アニメ『ザ・シンプソンズ』の製作監督としてだけでなく、ディズニーアニメ『Mr.インクレディブル』でも一躍有名になったブラッド・バード。 ストーリーは、いわゆる【いつものやつ】なんですが、正直なところ大人でも全然楽しめます!!
巨人はどこからやってきたのか? 何のためなのか? そんなこと関係ない! カッコいい巨人と仲良くなりたい! そんな素直な少年の心は、私たち大人の中にも、理屈抜きに少なからず残っていて、これまた無邪気に振舞う巨人の行動を、いつまでも観ていたいという気分になる。 一方、遊びの中で、スーパーマンになりたいと思い始めたものの、ある時自分の真の姿に気付き、葛藤しながらも、止まることのできない巨人の姿がある。 誰だってスーパーマンになりたい、でも現実は違う。 巨人の悲しい表情への本当の共感は、大人にしかできないようにも思う。 冷戦下、ロシア衛星スプートニクが打ち上げに成功した頃、という時代背景もミソですね。
巨人は無口ですが、その豊かな表情から全て伝わってくるし、説明が必要なところでは、ホーガースがしっかり代弁してくれています。 会話のテンポもディズニーに負けておらず、楽しいものになっていますし、素敵なシーンも盛りだくさん♪
そうそう、声優陣も豪華なんですよ! ジェニファー・アニストンやヴィン・ディーゼルが起用されています。 でも正直、巨人役のヴィン・ディーゼルは・・・ ギャラ泥棒です。 ←要チェックww
「なりたい自分(=未来)は自分で選ぶもの」
アニー賞(アニメ界のアカデミー賞)9部門独占受賞のこの作品、 ぜひ楽しんでみてください☆