THE COOLANGATTA GOLD -ルーカス・ルーカス-
Rating
「クーランガッタ杯」 それは世界一過酷と言われる、42.195kmの鉄人レース。
この大会に優勝するという、父も成し得なかった夢に向け、トレーニングを続けるルーカス兄弟アダムとスティーブ。 父親が兄に期待する一方で、弟スティーブは兄のトレーニングのためのペースメーカーとして、常に自己を抑えてこなければならなかった。 しかし、ある事故をきっかけにスティーブは、父のためでも兄のためでもなく自分のために、今まで真剣に向き合ってこれなかったレースに本気で挑むことを決意する・・・。
男の二人兄弟って、育てるの難しそうですよね。 しかも歳の近い兄弟だとなおさら。 『北斗の拳』でラオウも言ってました。 「兄弟なら違う道を行け」と。 彼は、弟トキと共に兄弟そろってリュウケンに学んでしまった時から戦う運命であったと、後に振り返っています。 『北斗の拳』って本当にイイ漫画ですよ。 力がすべての時代を生きた男たちが織り成す、愛と友情の物語なんです!! …と、余談に力が入ってしまいましたが、今回の映画では、兄と違う道を進もうとする弟に対して、父親が不用意に(いや、父親なりの?)意見をしてしまう辺りから、少しずつ話が動き始めます。
クライマックスには、 えっΣ(゚д゚;) それでいいの? と思いたくなるようなことが起き、最初は「ありえないでしょ!!」と思っていましたが、弟や妹ってのはワガママを言ってるようで、家族の心のバランスもちゃんと考えているんだろうな、と考えさせられました。 弟や妹の皆さん、実際のところはどーなんですか??
お父さんの迫真の演技はすばらしかったです。 また、物語の冒頭でスティーブにはかわいい彼女ができるのですが、彼女が前面に出てくることを抑えていたのも、映画自体が [軽い恋愛モノ] に成り下がることを防いでおり、良かったように思います。 1984年の映画。音楽やダンスは少々ダサめです(笑)
- 武論尊, 原 哲夫
- 北斗の拳 (1)
- ユニバーサルミュージック
- 北斗の拳 DVDスーパープレミアムBOX 余計だった??(笑)
GUARDING TESS -不機嫌な赤いバラ-
Cast.
Nicolas Cage, Shirley MacLaine
Rating
元大統領夫人で超ワガママな老女テスの身辺警護を勤めて3年、ようやく任務を終えてワシントンに戻ったダグであったが、「彼を気に入ってるから」というテスの希望と、彼女に借りのある大統領の命令により、もう3年の警護を任されることになってしまった。 毎日いやいやテスに付き合わされ、衝突も絶えないのだが、少しずつお互いを理解しようとする気持ちも生まれつつあった。 そんな折、警護の隙を突いて、テスが誘拐されてしまう・・・。
年齢や性別を超えた友情を描いたハートフルコメディである。 テスが誘拐されるものの、この映画にはサスペンス的な要素も、アクションの要素もありません。 最後に、ちっちゃな、本当にちっちゃな感動があります。 そこに辿りつくまでの時間を、なんとなく楽しむ映画です。 観れば幸せな気分になります。 シャーリー・マクレーンが、ワガママではあるが、キュートで、人前では 「元ファーストレディ」 として毅然に振る舞い、それでもダグの前では弱音も吐くこともある、愛らしい元大統領婦人の役を見事に演じています。 加えてニコラス・ケイジ演じる、困りながらも婦人について行く、怒ってても温かみがある、素敵なキャラクター。
この作品は、映画としては ☆3つ くらいかと思うのですが、私がニコラスの演技を好きな理由のほとんどが作品全体に表れている点、また主演の二人の演技が素晴らしいので、一見の価値ありということで ↑ を付けました!! 英語の勉強にもなるでしょう。
ぜひ借りてみてください(o^-')b
RICOCHET -炎の銃弾-
Cast.
Denzel Washington, John Lithgow
Rating
新米警官ニックの放った一発の銃弾によって、刑務所に送られた上、赤っ恥をかかせられた凶悪殺人犯ブレイク。 一方、ニックは一夜にして英雄となり、異例の昇進を果たしてゆく。 獄中のブレイクは、ニックへの復讐心に狂い、7年目についに脱獄する・・・。
イカれた復讐魔の様々な手口により、次第に追い詰められてゆく主人公を演じているデンゼル・ワシントン。 とにかく彼がカッコいい!! デンゼルが大好物の私としては、☆4つ にしたいぐらいなのですが、今回は我慢しました。 彼は本当に良い役者だと思いますし、他の作品もどんどん紹介していくのでお楽しみに♪
ジャケットはなんだかダサいですが(笑)、今作は『ダイ・ハード』の製作者の手によるものなので、アクションが好きな方にはおすすめです。 ストーリー展開もスピーディーで、最初から最期まで飽きずに楽しめる作品です!
黄泉がえり
Cast.
草なぎ剛, 竹内結子
Rating
九州阿蘇のふもとで、驚くべき現象が頻発していた。死んだ者が、死後も自分のことを想い続けてくれた人の前に突然現われるのである。 厚生労働省に勤務する川田が、故郷でもある現地に向かい調査を開始。 次第に明らかとなっていく事の真相とともに、よみがえった者たちが現世にいられるタイムリミットが刻々と迫っていた・・・。
邦画が得意ではない自分だが、これは観たいと思っていた作品の一つだった。 この作品こそ観る人それぞれの過去のあり方によって、観方・印象も異なると思われるのだが、その上で、自身の感想を述べたいと思います。
“泣ける映画” と思われるような作品ですが、劇中の人物や事象に感情移入して涙が出てくるようなものではありませんでした。 涙が流れてくるのは、映画が終わり、エンディングロールも終わった後の後、ふと個人的な感情に走ってからです。
昨年末に愛猫を亡くしました。 兄妹猫の兄の方、アドニスです。 まだ飼い始めて一年半しか経っておらず、何もしてあげられなかったことを悔いました。 それまで猫を飼った経験が無かったこともあり、健康管理もしっかりしてあげることができませんでした。 「純血種の猫は弱い」とはよく言われることなのですが、急に体調が悪くなったかと思ったら、その一週間後に逝ってしまいました。 最期の一日は、病院から連れ帰り、自宅で看取ることはできましたが、今でも後悔は尽きません。
…猫と人を一緒にしちゃマズかったかな? いや、心を通じ合わせたことがある限り、一緒でしょ。 自分の死も、大切な誰かの死も、いつ訪れるか分からないものです。 いつ来るか分からない以上、死に際して、後悔は少なからずついて回るでしょう。 その後悔を引きずらず、かといって亡き人への想いを捨てることなく、新たなスタートへの勢いとするためには、彼らと生前から本気で向き合うことが大切でしょう。 本気ってのは、別に 「松岡修三並みの熱さで」 ということではありません。 中途半端はイカンということです。 親とも友達とも恋人とも、本気で付き合うことが、自分の人生を明るいものにしてくれるでしょう。 彼らの生前も死後も。 映画の中とは違い、故人がよみがえることは無いのが現実。 亡くなってからじゃ遅いのです。
…なんか、当たり前のことを長々話しちゃいました。 でも、「当たり前のことをする」のが大変なんですよね。
映画自体はなんてこと無いんですが、そんなことを考えさせられる一本でした。 アドニスの妹アンジェリーナをひざの上に抱えながらの更新でした。
HITCH -最後の恋のはじめ方-
Cast.
Will Smith, Eva Mendes, Kevin Sussman
Rating
通称 “デート・ドクター” と呼ばれるヒッチの仕事は、好きになった女性にうまくアプローチできない冴えない男性の相談に乗り、独自のアドバイスをすることで、純愛を助けるデート・コンサルタント。 一方、有名大物女性の恋愛事情をすっぱ抜くことを仕事とし、自らも恋愛不信・男性不信の記者サラは、ヒッチと出逢い、気の利いたアプローチをされたことで、少しずつ恋愛にのめりこんでいくが、ヒッチがあの「悪名高い」デート・ドクターだと知ってしまう・・・。
すべて計算済み? それともあれがヒッチという男なのか? とにかく序盤でサラ相手に見せる、ウィル・スミス演じるヒッチのアプローチはスゴイ。 個人的にはトランシーバーの演出が素敵だと思いました。 太っちょの会計士アルバートに伝授する恋愛ルールも見ものです。 ストーリー展開は先が読めてしまうような簡単なものですが、逆に言えば、簡単なストーリーだけに、字幕には出てこない心模様や、動きを楽しむ余裕が生まれるでしょう。
ウィル・スミスとエヴァ、どちらもよい演技でした。 撮影を楽しんでた感じがエンディングの壊れたダンスから伝わってきます(笑) エヴァは、私の好きなデンゼル・ワシントン主演の『タイムリミット』にも出てるので、そちらもよろしくお願いしますね。
「ルールNo.1、まずは観ること♪」
WHALE RIDER -クジラの島の少女-
Cast.
Keisha Castle Hughes
Rating
“祖先はクジラにのってやってきた”
その神秘的な勇者伝説を信じるマオリの一族。 代々、男子を族長としてきた一家の長男ポロランギは双子を授かったが、産後すぐに、男の子は母親を連れてこの世を去ってしまう。 残ったのは一人の女の子。 父親は、男子の誕生を待ちわびていた祖父の反対を押し切り、その子に勇者と同じ 「パイケア」 という名を与え、家を離れた。 祖父はパイケアを大切に育てながらも、後継ぎ問題となると、族長になるべきは男子であるとし、孫娘の存在を受け入れられず、困惑を隠せないでいた。 それとともに、次第に家族の心は離れ離れになる。 誰よりも伝統を愛し、大好きな祖父に認めれたいパイケアの純粋な気持ちが、ある奇跡を呼ぶ・・・。
非常によくストーリーがまとまっていた印象です。 監督は以前紹介した『スタンド・アップ』 のニキ・カーロ。
ところで、人間は海やクジラを見ると心が安らぐものなのでしょうか? 不思議です。 深い感動を呼ぶ作品とは言えないのですが、どこか素朴で懐かしい感動に満たされてしまいます。 加えて、主演の女の子がキュートです♪ そのケイシャ・キャッスル=ヒューズは今作が初の映画出演にもかかわらず、アカデミー賞主演女優賞に最年少でノミネートされました。 彼女と彼女の家族役の人たちは、まるでドキュメントを見ているかのように自然な演技を見せてくれます。 本物の家族だったように思えて仕方ありません。
劇中の様々な場面で垣間見れるマオリ族の歌・踊り・衣装・生活様式などを楽しみながら、現代の生活ではときどき忘れそうになってしまう “伝統” に思いを馳せる機会にもなるでしょう。 オススメの1本です。
ASSAULT ON 13 PRECINCT -アサルト13 要塞警察-
Cast.
Ethan Hawke , Laurence Fishburne
Rating
大晦日のニューヨーク郊外。 老朽化のため、この日を最後に閉鎖されることになっていた“13分署”だったが、4人の犯罪者を乗せた護送車が、悪天候のために立ち往生し、緊急に13分署を訪れた。 その中には、警察殺しで逮捕された大物犯罪者ビショップが含まれていた。 緊張感の中で迎える新年。 そこへ、武装した何者かが包囲・襲撃してきた。 敵は集団、味方は警察4人と犯罪者4人。 外部との接触不可能。 果たして、何人が生きて元旦を迎えられるのだろうか・・・
ぜ~んせん期待していなっかったが、結構楽しめたというのが正直な感想。 よくあるストーリー、よくある幕引きなのですが、その点の物足りなさを、イーサン・ホーク演じる「警察殺しを許さない」警察と、ローレンスの演じる利口な悪者の存在感、また予想を裏切る絶望加減がカヴァーしてます。 個人的には、ローレンスには刀を振り回してほしいんだけどな(笑) (▼ヘ▼;)
THE ROYAL TENENBAUMS
Cast.
Gene Hackman, Anjelica Huston, Ben Stiller, Gwyneth Paltrow
Luke Wilson, Owen Wilson, Bill Murray, Danny Glover
Rating
かつては 「天才ファミリー」 として有名だったテネンバウム一家。 しかし、自称「ろくでなし」、世界一自分勝手な父ロイヤルの、家族への過ちと裏切りにより、3人の元天才児たちは、それぞれが心にトラブルを抱えた大人に成長してしまった。 離散状態の一家だったが、ロイヤルが妻を取り戻したいがためについた 「もう長くはない」 というウソから、家族は22年ぶりに再会した。 名前だけが彼らのつながりとなってしまった今、彼らに心の絆は芽生えるのだろうか・・・?
まずは、この豪華な出演者たちに驚かされる。 ジャケットを見ただけでも、彼らが映画の中で「何かやらかしてる」と想像できる。 こんなに詰め詰めで写ったジャケット、他に見たことないもん!!(笑)
まるで小説か絵本でも読んでいるかのように、チャプターによって区切られながら、坦々と進んでゆくストーリー。 そして、心の病気を抱え、ほど良くイカれたキャラたちが誘う、シュールな笑いの数々。 衣装やセット、色使いなんかも素敵です。 少しだけ元気が欲しい時にオススメです♪
父親としては失格なものの、次第に家族への愛が湧きあがってくる事を確信してゆくロイヤルを見ていて、ふと思い出したニュースがありました。
「日本の父親が子どもと一緒に過ごす時間は、世界的に見ても少ない」 そうです。
仕事で忙しい…などなど理由は様々でしょうし、子ども達が将来そのような理由を理解してくれる時が来るとは思いますが、子どもには、お父さんからでないと学べないこともたくさんあります。 子どものときに接してあげられなかった分は、あとで取り戻すこともできないでしょう。 結果として、映画の中のようにまで、ひねくれるとは思いませんが…(笑) 世のお父さん方、お子さんといっぱい遊んであげてください!!
う~ん、なんか硬くなっちゃったなぁ。 映画の内容はこんな硬いものじゃないです。 雰囲気を楽しむ映画ですね。 映画が好きな人は楽しめると思いますが、評価は分かれそう(^▽^;) 映画じゃなくて、ドラマにしたほうが面白かったかもな。 観てみて下さい☆
PIRATES of the CARIBBEAN ~呪われた海賊たち~
Cast.
Johnny Depp , Orlando Bloom, Keira Knightley, Geoffrey Rush
Rating
え? 今ごろ? と、多くの方が思われるでしょう。 すみません、今ごろです。
でも、お店で 「これ、面白いんですか?」 と聞いてくる『パイレーツ~』初心者のお客さん、実は結構多いんですよ! Part2は現在公開中、Part3も製作中という話、そして何より↑の質問に答えられるようにしておきたいという思いから、今回ご紹介するに至りました。
ストーリーは、イギリス海軍提督の娘エリザベスという、ひとりの少女が黄金のメダルを手に入れたことから始まる。 ある夜、美しく育ったエリザベスの住む町が海賊によって襲われた。 目的は彼女の持つメダル。 鍛冶屋のウィルは、エリザベスを守るため、海賊に立ち向かうが、なぜか不死身の彼らの前に倒れ、エリザベスごとメダルは奪われてしまう。
海賊を追いたいウィルは、町の牢屋に囚われていた、一匹狼の海賊ジャック・スパロウ、 …失礼、キャプテン ジャック・スパロウと手を組むこととなった。 その頃エリザベスは、伝説の海賊船ブラックパール号の上で、彼らの不死の秘密を知る・・・。
2時間半の映画。 ちと長いが、飽きずに楽しむことができる。
ジョニー以外には演じられないと考えてしまうほど、怪しくも素敵な演技で描かれたジャック・スパロウ。 彼の行動を追うことで、観る側は映画に引き込まれてしまう。 彼の不思議で笑える登場のシーンから、すでに観衆の心は彼のものなのだ。
ジャック・スパロウ以外にも、特筆すべき点は多数あった。 海賊ならではの気まぐれさからくる、ハラハラ展開のストーリー。 ジャック・スパロウとウィルが剣を交える場面を始めとする、音楽と動作の絶妙なマッチ。 月の光が差し込む洞窟での戦闘シーンにおける、映像美。 …などなど。
ストーリー・音楽・映像ともに楽しく素晴らしい、子どもから大人まで、夢のある人なら誰もが楽しめる作品である。
ただ一つ残念だったこと、それは、教わるものが何も無かったということ。 Disneyが手がけた今回の作品。 毎回、子どもから大人まで、観る者すべてに生きるためのヒントを与えてくれる、そんな作品をDisneyに期待しているのは、私だけだろうか? Part2・3に期待するところでもあります。
ちなみに、今回のオーリーは弓矢を一切使用いたしませんので、ご安心ください(笑)
THE LAST SAMURAI
Cast.
Tom Cruise, 渡辺 謙, 真田広之, 小雪, 中村七之助
Rating
南北戦争で活躍したが、その後時代に取り残された、過去の英雄ネイサン・オルグレン。 そんな彼が、軍隊の近代化、そして維新後も抵抗し続けるサムライの残党を討伐することを切望する日本政府によって、教官として雇われる。 サムライの長である勝元と一戦交え、捕虜となってしまったオルグレンだったが、山奥の村で生活しながら見た勝元の武士としての心・人間性、サムライたちの日々の生活・修練・礼儀・あたたかさ、そして自然の中からも、不可解ながらも“確かな力” “神聖な何か”を感じ、心を動かされ、自ら「武士道」を学び始める。 一方、大量の銃や大砲、新兵器を装備した政府の軍隊は、村の手前まで進行してきた。 戦わずして退くことのできない男たち。 彼らはひたすら前進した!!
予想していたより全然良かった♪ 2時間半と少々長い映画でしたが、メリハリの利いた構成で、観やすかったと思う。
戦場での経験から、戦の悲しみと神の御意思への疑問をいだきながらも、なお戦争に生きるオルグレンを演じた今回のトム。 役作りには相当努力したことだろう。 トム、渡辺謙をはじめ全ての出演者たちから、意気込みの伝わってくる作品でした。 ・・・と、能書きを並べればキリがありません。 とにかく完成度の高い作品でした。 特別に一つだけ挙げるとすれば、赤・青・緑・黄・白といった色、その一色で飾ったカットが要所要所に織り込まれていたのが美しく、とても印象的でした。
日本近代化の波の中を生きた、最後のサムライ・スピリット。 あとは、自身の目でご確認あれ。