ALIVE -生きてこそ-
Cast.
Ethan Hawke, Vincent Spano, Josh Hamilton, John Malkovich
Rating
1972年10月に起きた、“アンデスの奇跡”と呼ばれた実在の事件に基づいて製作された。
ウルグアイの学生ラグビーチームを乗せた飛行機が、気流の悪化により墜落しアンデス山脈で遭難した。33名が運よく生き残ったのだが、数日後、頼みの捜索が打ち切られてしまったことをラジオで知る。厳寒の高地で日に日に体力を奪われ、飢えにも苦しんだ彼らは、先に亡くなった仲間を“食べる”ことで、この極致を乗り切ることを決断した。
映画の始まりに、ジョン・マルコヴィッチが語っていることでもあるのだが、事件を知った多くの人々が言ったであろう、「自分があそこにいたら死んでいただろう」という言葉。 極限の状態下、実際にその場にいたら、自分がどのような行動をとるか誰にも分からない以上、それは本当に意味の無い言葉である。
人間を食べる。そのことに抵抗があって、この映画を観るのを避ける人もいるだろう。しかし、それは劇中の人物達だって同じだ。その決断にいたるまでに、相当の葛藤があった。 ただ、“生きる”ということには、それ以上の意味と重みがある。 「さぁ、食べたからには動くぞ」という言葉が印象的。 彼らはアニマルに成り下がって終わるわけにはいかなかった。 自分達の足で救助を呼びに行き、72日間後に奇跡の生還を果たした若者達のストーリー。 彼らの姿を観ることは、先に述べた抵抗をも忘れさせ、「死を受け入れること」、また「生きていることのありがたさ」を私達に実感させてくれる。
*ちなみに、人を食べることがメインではないので、グロテスクな映像も全然ないですし、家族でも安心して観れる良作だと思います♪
THE FINAL CUT
Cast.
Robbin Williams, Mira Sorvino
Rating
近未来、ゾーイチップなるものを誕生と同時に脳に埋め込むことにより、その人の全生涯の記憶を、つぶさに記録することが可能となった。 その人が亡くなると、故人の記憶は編集者によって短くまとめられ、追悼式の際に美しい思い出として上映されることが、一部の人々の間では常識となっていた。 そんな折、依頼を受けた腕利き編集者アランは、故人の記憶の中に、幼少より自分を苦しませている出来事に関する映像を見つける。
まず舞台設定だが、近未来っぽくない(`ヘ´#) 制作費足らなかったのでしょうか?残念です。 地位や権威のある人の場合、その死後にチップをめぐって対立が起こる。また、一人の人生を美化し、上映という形でまとめてしまうことで、良くも悪くも、記憶や思い出を共有する他の誰かが犠牲となり、過去を押し殺して生きなければならなくなる。 そのような問題がゾーイチップをめぐる話から明らかとなってくるのであるが、何より問題なのは、この映画が中途半端なこと! 「ゾーイチップの問題」に話の重きを置くのか、あとから浮上してくる「アランの求める真実」に絞るのか、ハッキリしてもらいたかった。
記憶は曖昧で、ときに人を困らせることもあるが、曖昧ゆえに人生にも味が出るのだろう。デモの掲げる[LIVE FOR TODAY] そう、他人や自分が後から確認するために生きるのではない。
yamakashi
Rating
アフリカの言葉で「超人」を意味する[YAMAKASHI]。 朝日の昇り始めたパリの高層ビル壁面に、彼らの姿はあった! 警察が駆けつけるも、彼らの人並みはずれた運動量に、為すすべ無し。その姿に子ども達からの人気も絶大なものだったのだが…
冒頭、劇中で警察が言うには、日本に[七人の侍] アメリカに[荒野の七人] フランスに[七人のヤマカシ]あり、ということで、期待して観始めたのだが、残念ながら、物語のキッカケとなる事故の辺りから、早くも内容・演技が希薄になってくる。
CG等は使っていないし、彼らの動きは確かに素晴らしいので、軽いアクション映画としてなら、ある程度は楽しめるかも。
Sin City
Cast.
Bruce Willis, Jessica Alba, Mickey Rourke, Benicio Del Toro, Elijah Wood
Rating
憎しみと裏切りが支配する「罪の街(Sin City)」では愛さえも闘い!! それは分かった。ほんで?? …という感じ。
ある日、Sin Cityでは絶滅してしまったはずの「愛」に出会った、3人の男たちの命がけの闘いを描いているのだが、暴力シーンが多すぎるし(しかも、かなり凄惨な手口ばかり)、原作のコミックスを読んでないから分からないんだけど、今回の120分では伝えたい内容があったとしても、不完全燃焼で終わってしまった…という印象だ。 今作で良かったのは、怒りと愛を背負い疾走するキャラクター達に躍動感があったことと、光と影を彩る鮮烈な映像美。 コミックスがそのまま映像になったようで新鮮だった。アクションとして観るだけなら楽しめると思う。 あと、ジェシカ・アルバはムチャクチャ可愛いから、目の保養になります♪
次回作があるとかないとか!!そちらに期待しましょう。
BIG FISH
Cast.
Ewan McGregor, Albert Finney, Billy Crudup, Jessica Lange, Helena Bonham Carter
Rating
自分のお父さんやお母さんの人生、それまで歩んできた道のり。 自分に、もの心がついてからのことならなんとなく知っていても、それより前のことになると、写真などからの知識として得たことくらいで、両親の口から彼らの人生のストーリーを聞いたことがある人は、とっても少ないんだと思う。
それを子どもが小さい頃からお伽話のように話して聞かせたのが、この映画の主人公である、お父さんだ。彼のお話は、息子が大きくなっても、息子や周囲の人たちを相手に止むことはなかった。彼を面白い人と言う周囲の人たちとは違い、作り話ばかりで「本当の父を知らない」と思い続けていた息子だったが…。
ティム・バートンと、彼を支えるスタッフたちによる脚本また映像と音楽を1時間半あまり堪能し、エンディングを迎える頃に、なぜだか理由の分からない涙が流れる。 お父さんお母さんがご健在な方は、彼ら自身の口からストーリーを語らせるよう、それとなく仕向けてみるのもいいでしょう。それが大きく膨らませられた「お話」でなくても、面白おかしいものでなくても、自分にとっては何より素敵で魅力あるストーリーなはず。 また、不幸にも両親、またはどちらかでも亡くされてしまっている方にも、彼らの生きた証を再確認してあげられる、よい契機になるのではないでしょうか。
HUSH -沈黙のジェラシー-
Cast.
SYRIANA
Cast.
George Clooney, Matt Damon, Jeffrey Wright
Rating
ブログを開始して以来の難関にぶつかる。数行ではストーリーを説明できない…(@Д@;
そこで、DVD背表紙の見出しを貼り付ける。「石油利権をめぐる地球規模の欲望と陰謀を暴いた全米激震の社会派サスペンス!」 …違うだろ!! 「アメリカのやり方に全世界激震!」でしょ!! それも少し違うのかな。 石油の値が上がった云々と日常騒いでる裏で、非日常の出来事が、現地では日常のこととして、世界中で繰り広げられているのだと思う。 これが現実、これがリアル。
初めはバラバラに描かれている登場人物同士が、物語の終盤に来て、利害関係とともにつながりを現した時には、もう遅い。 画面での光景とともに、心が哀しみと虚しさで満たされる。衝撃が胸に突き刺さる。
代替燃料の開発に伴う石油輸出国の焦りをはじめ、現在の中東世界を覆う問題を知る機会にもなるであろう良作なのだが、どうにも内容が難解で、万人受けしないかもというところが、残念で仕方ない。最後まで諦めずに観る、また時間を作って何度か観てみることで、きっと各人のこの映画に対する評価は上がるはず! でも、「あとで…」は絶対ダメ! 今このタイミングで1度は見るべき映画だと思います。
ABSOLUTE POWER -目撃-
Cast.
Clint Eastwood, Gene Hackman, Ed Harris, Laura Linner,
Rating
内容は単純明快! イーストウッド扮する泥棒が、潜り込んだ屋敷である事件を「目撃」してしまう。立場上、黙って逃げるしかないのが泥棒だが、彼は違う。 相手が「Abusolute Power(絶対権力)」を行使して悪を貫く姿に、静かな怒りをたぎらせ始める。
「貴様からは絶対に逃げんぞ」 イーストウッドの昔ながらの決意シーン、格好良かったなぁ!!
『24』の前大統領夫妻役の二人が、そろって脇役として登場していたことが、ちょっと嬉しかった(笑)