L'HOMME DU TRAIN -列車に乗った男- | たとえばボクがキミを小さなレンタルビデオ店アルバイトだと見下したとして、それが何か??

L'HOMME DU TRAIN -列車に乗った男-

 フランス映画


Cast.

Jean Rochefort, Johnny Hallyday


Rating 星星星


 つまらないとさえ感じてしまうほど、何の変化もない毎日を送る、おしゃべりだが孤独な老人マネスキエは、ある日列車に乗って現れた、ワケありそうで無口な男ミランと街で出会う。  まさに正反対な人生を歩んできた二人だったが、お互いに惹かれ、様々なことを語り合う。  互いの人生に少なからず憧れを抱きながら、やはり現実と向き合わざるを得ない二人。  しかし、これまでの決して短くはなかった人生を振り返る瞬間が訪れたとき、それは、やはり叶わなかった人生を歩みたいと再度願う二人にとって、運命の時間となった・・・


 立場の違う二人の熟年男性の憧れ・葛藤・諦め。  若い自分には共感できるような点は、残念ながら、まだあまりなかった。  ただ、男がいつでも、夢のような人生(なりたい自分としての、別の人生)を心に抱いているというのは、よく分かる。  物語は、「土曜日まで」の時間を淡々淡々と、二人のやり取りを中心に進んでいく。  言葉も音楽も必要最低限、あとは二人の表情が語ります。  でも十分に表現してくれています。  “年を経るほど、輝きは増す”  う~ん、感慨深い。

『髪結いの亭主』をはじめ、パトリス・ルコント監督作品は7本目の出演となるジャン・ロシュフォール、渋い。  ジョニー・アリディも渋い!  ラストシーンは賛否両論あるようですが、観終わってしばらくすると、「あのラスト、イケてたな」という感じになってくる…はず。  アメリカの映画にゃ、こういう作品見かけません。  ヨーロッパだから、フランスだから、そしてルコントだから、なしえたと思います。

個人的には結構好きなんですが、絶対に万人受けはしない、でも一度は観ていただきたいという思いで、☆3つ!