NO.3031 SL引退も引き続き活躍の場が見られます、50系による、豊肥線団体臨時列車撮影記録 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 ご覧の皆様もご存知のように、3月23日の運行を持ちまして、熊本~鳥栖間を運行してまいりました「SL人吉」は運行を終了しまして、間もなく2ヶ月になろうとしております。

 

 「SL人吉」は、これまでもご紹介しましたように、元々は熊本~人吉間で運行されておりましたが、令和2年の「熊本豪雨」によりまして運行区間の肥薩線が非常に大きな被害を受けた事に伴いまして、熊本~鳥栖間に運行区間を変えておりました。

 

 しかし、牽引機関車であります、熊本車両センター所属の8620形蒸気機関車58654号の老朽化によりまして運行を終了、3月23日は博多駅まで延長しまして運行されておりまして、多くの鉄道ファンが最後の雄姿を見守った事は記憶に新しいのではないでしょうか。

 

 そして、専用客車であります、同じく熊本車両センターに所属します50系700番台客車も、前任の「あそBOY」のウエスタン風から、大正風の車内に改装されておりまして、画像のような形となっております。この時は、1月に運行されておりました八代→熊本間の団体臨時列車に乗車した際(NO.2989他参照)の画像ではありますが、58654号引退前に乗車する事ができてよかったと思っております。

 

 (3号車車内)

 

 (1号車、黒色の革シート)

 

 (同、茶色の布シート)

 

 (2号車、緑色の布シート)~写りで青くなっています

 

 こちらの画像は、フリースペースとなっております、3号車の展望ラウンジであります。ここには椅子が見られておりますが、奥にあります小さい椅子はキッズチェアでありまして、子供さんにも展望できるような策が取られている事がわかるのではないでしょうか。

 

 これら車のこの後でありますが、58654号に関しましては今後整備の上、安住の地となります人吉市内におきまして保存される事が決まっております。一方、専用客車50系700番台客車3両に関しましては、引き続き臨時列車や団体臨時列車で使用されておりまして、この5月のゴールデンウィーク時も久大線で快速列車として運行されていた事が記憶に新しいのではないかと思います(この話題は後日ご紹介します)

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、その「SL人吉」専用客車を使いました団体臨時列車が4月中運行されておりましたが、このうちの一つの列車を辛うじて収める事ができておりました。今回はその模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 今回運行されておりましたのは、「50系客車で行く!豊肥本線の魅力発見旅」と言う名称で、4月21日に大分駅から熊本駅まで運行されていたものでありました。

 

 また、4月19日夜(20日未明)から4月20日朝には「夜行列車で行く!50系客車豊肥本線の旅」として熊本駅から大分駅まで、さらに4月20日日中には「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」の企画で、「50系客車特別運行!門司港への旅」として大分~門司港間を往復してもいまして、2(3)日間にわたって熊本~大分~門司港間を運行しておりました。

 

 

 ここからは、乗車の模様をご紹介してまいります。今回スタートは画像の武蔵塚駅でありました。と言いますのも、この日福岡から高速路線バス「ひのくに号」で武蔵ヶ丘バス停までやってきておりまして、それから徒歩で武蔵塚駅へとやってきておりました。

 

 (駅舎画像は過去撮影)

 

 この日は雨のち曇りの予報ながら、時々雨が降っておりまして、一時は激しく降るほどでありました。そんな中ではありましたが、キハ200系気動車で運行の429Dに乗車しまして、立野駅へと目指します。

 

 

 14時32分、429Dは肥後大津駅にやってまいりましたが、ここで18分も停車します。尚、本来は一つ前の列車に乗車しまして立野駅へと向かう予定でしたが、私自身の予定の甘さもありまして福岡を発つ時点で遅れてしまっておりまして、結果団体臨時列車の立野駅入線を収める事は不可能となっておりました・・・。

 

 

 肥後大津駅では、長い停車時間もありまして、雨の中ではありますがキハ200系気動車の両先頭車(14番ユニット、キハ200-14+キハ200-1014)を収めておりました。ちなみに、この車の前任は佐世保車両センターに所属していた車でありまして、元は「ハウステンボスライナー」として橙色のカラーを、その前は「SSL塗装」として青地のカラーであった車でもあります。それにしても、キハ200-1014のスカートの赤い部分が大変目立っているのがわかります・・・。

 

 (「ハウステンボスライナー」時代の14番ユニット)~平成24年撮影

 

 (「SSL塗装」時代の14番ユニット)~平成23年撮影、「長崎龍馬ラッピング」が施されておりました

 

 

 また、この肥後大津駅の3番ホームでは南阿蘇鉄道のMT-4000形気動車向けに折り返しの停目が置かれております。これは一日2往復運行されております乗り入れ列車のためでありまして、この駅で折り返す事からこうした停目が置かれております。

 

 (MT-4000形気動車)~乗り入れ列車は2両で運行しています

 

 

 肥後大津駅を発ちまして15分、429Dは立野駅へとやってまいりました。今年に入りまして、この南阿蘇地区訪問は「SUGOCA大回り」で「あそぼーい!」を利用した回(NO.3011他参照)を含めまして4回目となっておりまして(うち1回は地区の旅行にて)、最近よく訪れている所の一つに入っていると言ってもいいかと思います。

 

 (駅名標は2月撮影)

 

 429Dが立野駅に着いた時点で、既に団体臨時列車はホームに入線しておりました。尚、団体臨時列車がいつ発車なのかは把握しておりませんでしたので、駅に着いたらすぐにこのように収めておりました。

 

 その後、429Dは宮地駅へ向けて発って行きました。その際はスイッチバックを経て向かう事になりますが、正直「ハウステンボスライナー」の塗装時に熊本所属となった姿を収めたかったなと思っていただけに残念ではありました。それでも、「赤塗装」となりましても再会できただけでも良かったとは思っております・・・。

 

 (画像が乱れております、申し訳ありません)

 

 

 さて、すぐには発車しませんでしたので、客車の姿を収めておりました。この「SL人吉」客車も今後どうなるのかはまだわかりませんが、それでもまだまだ活躍する姿が見られただけでも良かったでしょうか。

 

 (3号車、オハフ50-702)

 

 (1号車、オハフ50-701)

 

 こちらは牽引機であります。今回は同じく熊本車両センター所属のDE10 1206号機とDE10 1207号機のプッシュプルで運行されておりまして、結果機回しは不要と言う事になっておりました。それにしても、このJR九州のDE10形ディーゼル機関車も、40年以上経過しながらもまだまだ使用する機会がある事がわかるような姿でもありましょうか。

 

 (DE10 1206)

 

 (DE10 1207)

 

 所で、DE10 1207のデッキ部分には竹がひっかかっておりました。こうした姿は最近よく各地で見る姿でありますが、それほど自然に挑んでいる一方、保線の方もしくは業者の草刈りもちゃんとやっているのかなと言う印象さえも感じさせられるような姿でもあります。実際列車に乗車していましても、「ガザッ」と言った音も聞こえておりますので。

 

 

 この後は、先頭部分が収められる場所にも移動しました。ただ、実際にはその「先頭部分」しか収める事ができず、編成全体は収める事はできませんでした。しかもこの画像を収めた途中で激しい雨にもたたられる事にもなりましたので、条件としては最悪の条件の中で収めておりました。

 

 この後、汽笛の末で団体臨時列車は熊本駅へ向けて発って行きました。時間までも把握しておりませんでしたので、まさに行き当たりばったりと言った事にはなりましたが、それでも収める事ができていただけでも良かったでしょうか。

 

 

 立野駅に戻りまして、熊本方面の列車でありますキハ220形気動車2両編成(436D)に乗車しまして終点肥後大津駅(16時03分着)に戻ってまいりました。

 

 すると、2番ホームに団体臨時列車の姿がありまして、まだ熊本駅へは戻っていない姿が見られておりました。正直、もう肥後大津駅を出ていたと思ってもいただけに、再び停車シーンが収められただけでもラッキーではありましたでしょうか。

 

 

 このあと、16時05分頃に宮地行き431Dとなります熊本駅からの回送列車が肥後大津駅1番ホームにやってまいりました。ちなみに、本来この列車は2番ホームに入る事になっておりますが、この日はこの団体臨時列車がいた事もありまして、1番ホームに乗場変更がなされておりました。

 

 そんなこの列車は、先述の14番ユニットと同様、長崎地区に所属経験がありました13番ユニットでありました。そのため、座席は複数のカラーのカラフルなシートが見られておりますが、

 

 よく見ますと黒地のシートの姿も見られておりましたが、これは熊本車両センターにも所属車両があります1次車(元直方所属車)に見られるシートでありまして、何らかの理由でシートが一時的に1次車のシートに換装されていたようでありました。こうしたパターンは過去に811系電車に813系電車のシートが付けられていたと言った例もありましたのでわからなくはありませんが、やはりカラフルなシートの中にこうしたシートがあれば違和感を感じさせる所でもありましょうか。

 

 

 こうして、回送列車が入ってすぐに団体臨時列車は肥後大津駅を発ちまして、熊本駅へと向かって行きました。この団体臨時列車の熊本駅着は16時51分でありましたが、この後の熊本行きの列車(肥後大津駅16時22分発)に乗車しまして熊本駅17時01分到着の時点では既に熊本車両センターに回送されておりまして、これら編成の姿を収めたのもこの肥後大津駅が最後となってしまっておりました・・・。

 

 

 今回は、元「SL人吉」専用客車であります、50系700番台客車の豊肥線の団体臨時列車撮影の模様をご紹介しましたが、「SL人吉」が運行を終了しましても、こうしてまだまだ活躍する機会が与えられている事がいいのではないでしょうか。やはり、連結相手でありますDE10形ディーゼル機関車がまだまだ健在ぶりを見せている事がこうした運行につながっているのではないかと思っておりますので。しかし、客車自体も古くなっておりますので、今後いつまで活躍の場を与えられるのかはわかりませんが、SLなき今、50系客車自体貴重な車でもある分、引き続きの臨時列車・団体列車の活躍を願いたいと思っております。