九州産交グループの産交バスが運行します、熊本～天草（本渡）間の快速「あまくさ号」専用車と言いますと、現在は自社発注車では上の画像にあります、元は新八代～宮崎線「Ｂ＆Ｓみやざき」で運行されておりました日野セレガ（画像１、熊本２００か・９９１、画像２、熊本２００か・９８８、いずれもＱＲＧ－ＲＵ１ＡＳＣＡ）が主力車両として運行されております。
これらは、現行型の車両に関しましては後方にパウダールーム付きトイレが付いておりまして、しかも一般路線バス扱いでもありますので、熊本桜町バスターミナル～熊本駅間のような短距離区間でも乗車可能であります。やはり、高速路線バスからの転用車でもありますので、そう言ったパウダールームまで備えた車の転用は明るい所ではないかとも思う所でもあります。
また、西日本車体（西工）９２ＭＣ架装車の日野セレガに関しましても、元々は熊本～福岡線「ひのくに号」の専用車として導入されまして、その後各路線に転用されておりまして、「あまくさ号」向けにも実際に見られております。しかし、こちらは画像の車（熊本２２か３２－９６、ＫＣ－ＲＵ３ＦＳＣＢ）のみとなっておりまして、最後の活躍を行っております。
尚、今年早々まで初代の日野セレガ（画像は熊本２００か・９００、ＫＣ－ＲＵ３ＦＳＣＢ）も健在な姿を見せておりまして、新旧の「あまくさ号」専用車が存在しておりましたが、この車とともに同形式の熊本２００か１０－５９が揃って阿蘇営業所に転属しておりまして、インバウンドを中心に利用者が多く見られております「阿蘇登山線」で最後の活躍を見せております。
さて、九州産交グループが運行します「あまくさ号」に使われていた車には、画像のいすゞスーパークルーザー（九州産交バス所有、熊本２２か２３－１３・いすゞＰ－ＬＶ７１９Ｎ）と言った車もかつては見られておりました。今回は、既に在籍はしておりませんこの車に関しまして、皆様にご紹介してまいります。
この車は、平成元年に他の２台とともに導入されました車でありまして、翌平成２年に運行を開始しました熊本～佐賀・唐津・嬉野線「おおあそ号」専用車として導入されました車でありました。特徴としましては、Ｎ尺と言う事もありまして、ショートタイプとなっていたのが大きな特徴でもありましたが、他にも福岡～熊本線「ひのくに号」などでもこの塗装で見られてもいました。
しかし、担当しておりました「おおあそ号」は、元々が利用者が少なかった事もありまして、この「おおあそ号」は運行開始から２年後の平成４年に廃止されておりまして、元専用車は各路線に転用されておりました。
この車に関しましても、末期には画像の「あまくさ号」や「空港リムジン」などに使用されておりまして、車体の柄も登場時と同様の柄が残されておりまして、「おおあそ号」時代の名残を残しておりました。ちなみにかつて専用車時代は、以下画像の空いた部分に「ＯＡＳＯ（最初の「Ｏ」には上のラインが付きます）」のアルファベット文字が付いておりまして、この塗装はその後「さいかい号」・「やまびこ号」などにも採用されまして、同様の塗装が大分バスでも採用されていた事もありました。
車内は、４列シート・トイレ・テレビ・ビデオ付でありまして、トイレは後方に設けられておりました。実際に私も「あまくさ号」時や、当初の「おおあそ号」時にも乗車しておりましたが、それらを考えましても時代を感じさせる車であった事を覚えております。
その後、この車は廃車となっておりまして、残念ながら画像しか伺わなくなっております。
しかも、２０数年間も使用していた事もありまして、それほど使用する適任路線があった事が長く続く要因ではなかったかなとも思う所ではあります。
今回は、九州産交バスに存在しましたショートタイプのいすゞスーパークルーザーに関しましてご紹介しましたが、私自身平成２２年当時に「あまくさ号」に乗車した事もありましたし、さらには「おおあそ号」にも乗車していたからこそ紹介したこの車でもありましたが、２０年以上経過しましても名残も残っていたなど印象的な車でもあったようにも思います。本当に、こういった短尺のスーパークルーザーの存在も導入台数はそう多くなくても、適任路線があった事も大きい所ではあります。本当に、様々な車がこの「あまくさ号」に走っている事を伺わせておりますが、ご覧の皆様もこの車も存在していた事を存じていただければと思います。
