NO.3001 2.12、南阿蘇鉄道MT-2000形/MT-3000形、団体臨時列車撮影リポート | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 南阿蘇鉄道高森線の話題をこれまでもご紹介しておりますが、これまでNO.2997NO.2998の2回では、昨年7月から運行されております最新鋭車両でもありますMT-4000形気動車に乗車しまして、復旧後初めて利用しました立野→高森間の話題を、そしてNO.2999、記念すべきNO.3000では、同じく昨年7月からMT-3000形気動車3010号におきまして木曜~日曜、及び祝日に運行されております「サニー号トレイン」に乗車しました話題をご紹介しておりました。

 

 今回ご紹介しております南阿蘇鉄道高森線は、平成28年の「熊本地震」におきまして、高森線の西側で大きな被害を受けておりましたが、その後中松~高森間で再開、そして令和5年7月に全線で運行を再開しておりまして、私自身もその令和5年7月に撮影するために足を運んでおりましたが、去る2月12日に全区間乗車も果たしております。

 

 まずMT-4000形気動車では、全線運行再開に伴いましてJR豊肥線との乗り入れも行っておりまして、朝に2往復が運行されております。それ以外は、立野~高森間の運行となっておりまして、この高森線では主力車両に位置付けながら運行されております。尚、MT-4000形気動車は今年新たに2両が導入されておりまして、近く運行を開始する事にもなります。

 

 また、MT-3000形気動車3010号「サニー号トレイン」は、ご覧の皆様も「サニー号」からお判りの方もいらっしゃるのではないかと思いますが、この熊本県出身の漫画家であります尾田栄一郎氏が描きました、漫画「ワンピース」にも出ております海賊船「サウザンドサニー号」から取っておりまして、この漫画の主人公「ルフィ」をはじめとします「麦わらの一味」の姿を車内外でも見る事ができる列車でもありまして、今回復路で利用しておりました。

 

 (「ルフィ」他)

 

 

 そして、今回の訪問目的が、これからご紹介します列車のお別れ運行のためでもありましたが、それが開業時から運行されておりましたMT-2000形気動車2003A号、それから流線型の車体が特徴でもありますMT-3000形気動車3001号が先述のMT-4000形気動車の増備車導入に伴い引退となりまして、このほど解体も実施されております。今回は、引退となりましたこの日の2両の模様に関しまして、皆様にご紹介してまいります。

 

 (令和5年7月撮影)~以下紹介内容の画像も

 

 

 まず、MT-2000形気動車からご紹介します。MT-2000形気動車は、昭和61年の南阿蘇鉄道開業当初から在籍している気動車でありまして、38年に渡りまして運行されてきた気動車でもあります。ただ、当初は1軸駆動でありまして、平成10年代に2軸駆動改造を実施(2003Aは平成12年改造)、これによりまして、台車・変速機・ブレーキなどを交換しまして、車番に「A」を追加しまして運行されておりました。

 

 そして、令和5年の全線復旧を機にMT-4000形気動車が2両導入された事で、2001A号・2002A号が廃車、その中で一番パワフルであったそうでした2003Aが残りまして(南阿蘇鉄道公式「X」より)、このほどまで運行されておりました。

 

 

 一方、MT-3000形気動車3001号は、先述の3010号とは違いまして流線型のスタイルであったのが特徴でもありましたが、3010号よりも5年早い平成5年に導入されておりまして、このスタイルも唯一の存在でもありまして、当初はセミクロスシートでありましたが、平成14年にロングシートに改造されまして運行されておりました。

 

 

 今回、これら2両が引退・廃車となりましたが、ここからは2月12日撮影画像をご紹介してまいります。以下画像のMT-4000形気動車4002号で高森駅に着いた直後、4002号は奥にあります車庫に入る事になります。

 

 

 ちょうど留置線では、引退します2両の撮影会が行われておりました。この時はラストランツアーが50名定員で行われておりまして、そのツアー参加者によります撮影が留置線で行われておりましたが、そんな中、3001号のそばを4002号が通りまして、わずかの間画像のようにツーショットを収める事もできておりました。

 

 

 4002号が屋根付きの留置線の中に入りますと、今度は2両で組んでおりました2003A号+3001号も、転線するために屋根付き留置線の中に入ります。ちなみに、右側におりますのがトロッコ列車「ゆうすげ号」でありますが、冬季は運休ですので、稼動する姿は春までお預けとなります・・・。

 

 

 この後、乗車ホームに2両はゆっくりとした速度で入ってまいります。それにしても、3001号の流線型の姿が黄色の車体でもある分より目立っているような印象さえも感じさせられます。

 

 (ホーム内に入線)

 

 

 こうして、乗車ホームに停車、これからは発車までの間は、ツアー参加者は乗車、私のようなそれ以外の方は撮影に徹するようにもなります。

 

 

 ここからは、ホームから収めました2両の姿をご紹介してまいります。まず2003A号は、画像のようにセミクロスシート車でありまして、中央部にボックスシートが備えられておりました。

 

 また、南阿蘇鉄道完全復旧に関します「つなげよう!つながろう!」と言ったものも床に見る事ができておりました。そんなこの南阿蘇鉄道も、ご紹介しておりますように完全復旧を果たす事ができておりますが、他の2両が廃車になっていた中、この2003A号は復旧の姿を見る事ができた事は正直よかったのではないかと思っております。

 

 

 一方、こちらは3001号の車内であります。先述のように当初はクロスシートの車両でもありましたが、ロングシートに改められていた事がお分かりいただけます。そんなこの3001号は、特にビール列車では活躍していたそうでありましたし、線路点検車としても活躍していたそうでありまして(南阿蘇鉄道公式「X」より)、最後まで活躍の場が与えられていたようであります。

 

 尚、見晴台駅を中心に3年に渡り撮影が行われておりまして、上白石萌歌さんが主人公でありました、キリン「午後の紅茶」のCMでは平成29年版にこの3001号も出演しておりまして、詳しくは動画を拝見してみてはいかがかと思います(ちなみに2003A号は出演していないようです~MT-2000形気動車は2001A号が出演)

 

 

 

 また、この団体列車ではサボも用意されておりまして、画像のように一般の方は利用できない団体専用車両であった事がお分かりいただけます。それでもこうしたサボを用意されていた所は、まさに2両に対しまして感謝の意を見せている事がわかるような姿でもありましょうか。

 

 

 さて、ホームでは2両の撮影会が行われておりまして、「今までありがとう」と書かれました板も見られておりました。私自身も、ホーム・構内の踏切で収めておりましたが、このようなものを出されますとこれら2両はもう最後なんだなと言う事が実感する所でもありましょうか・・・。

 

 (構内踏切より)

 

 

 そして13時40分、ラストランの団体列車は立野駅に向けて発ちました。私自身も、構内踏切より立野寄りの場所に移動しまして撮影を行っておりました。

 

 ちなみにこのダイヤは、トロッコ列車「ゆうすげ号」のダイヤで運行されていたそうでありまして、そのため速度もゆっくりでもありましたので、所要時間も約20分も遅く50分もかけまして運行されておりました。それにしても、ゆっくりでもありました分、乗車されている方にとりましては長く味わう事ができていたでしょうから、まさにラストランにふさわしいダイヤ構成ではなかったかなと思います。

 

 

 この後は、前回までご紹介しました「サニー号トレイン」に乗車しまして、これからご紹介しますように、立野駅などでもこのラストランの姿を収める事にもなります。

 

 

 15時09分に「サニー号トレイン」が発ちましてすぐ、今度は2003A号が先頭になりまして立野駅の南阿蘇鉄道ホームに入線しました。この間は、「サニー号トレイン」が折り返す事にもなっていたため、駅の西側にあります留置線に留置されておりましたが、「サニー号トレイン」が発ちましたので、このように団体列車が入線するに至っておりました。

 

 

 立野駅でも、先述の高森駅で見られておりました「今までありがとう」と書かれました板を出しまして撮影会が行われておりました。正直、ホームまで足を運びまして撮影をやりたかったのですが、膝が完全ではない事で苦手な階段の上り下りをしないといけない事から断念、画像の位置におきまして収めるに至っておりました。

 

 

 この後、これまでも南阿蘇鉄道の車両の姿を収めておりました「立野橋梁」に移動、ここで2両の通過を待ちました。尚、この時この場所には20名ほどの撮影されます方々ががいらっしゃいまして、それだけラストショットを収めようとしている姿が見られておりました。

 

 15時30分に立野駅を団体列車が発車、それから1分ほど後に2両が立野橋梁に入ってまいりました。まず、先頭の2003A号を収めまして、

 

 この後全体の姿を収めました。

 

 (アップ)

 

 そして、林の中に2両が入って行く事になりまして、今回のラストランの撮影は終了と言う事になりましたが、本当にもう走る姿が見れなくなると思いますとやはり悲しい所ではなかったかと思います・・・。

 

 (3001号が入って行きます)

 

 (この後2両全てが林の中に入りました)

 

 

 尚、この日は定期列車でも走っておりまして、さらに高森~立野間を1往復しておりました。これで本当に2両は引退かと思いきや、3001号に関しましては2月16日に高森高校の卒業生を乗せました「卒業列車」として高森~立野間を往復しまして、これが3001号にとっては本当の「卒業」・「ラストラン」となっておりました。

 

 

 そして、2月末より2両は解体が行われておりまして、この2両の雄姿ももう画像でしか見られなくなってしまっております。正直2001A号・2002A号の解体も4001号・4002号が納入された直後に行われていただけに、この2両自体の解体も早いと言う印象しか感じさせられない所でもありましょうか・・・。

 

 

 今回は、2月12日に運行されておりました、南阿蘇鉄道のMT-2000形気動車2003A号、MT-3000形気動車3001号のラストランの模様をご紹介しましたが、この気動車自体は10年以上前に利用して以来でしたので、それからついにこの時が来てしまった事は残念になりません。それでも、全線復旧の姿を見る事もできていた訳でもありますので、その前に姿を消した車もあった分、この2両に関しましてはいい思いをしていたのではないかとも思う所ではあります。そんなこの2両も先述のように解体に至ってしまいましたが、とにかくこの2両に対しまして、長い間お疲れさまと言いたいと思います。