番外 自社発注車から移籍車までが在籍、九州産交GP、初代いすゞガーラ路線車、全12台ラインナップ | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 九州産交バスのいすゞガーラの高速・特急用と言いますと、現在のモデルでは同じジェイバス架装車ともなっております日野セレガとしますと台数は及ばないものの、それでも熊本~福岡線「ひのくに号」などの路線で見る事ができております。

 

 現在のモデルは、平成24年・平成26年に各2台ずつ導入されておりまして、いずれもQRG-規制車(QRG-RU1ASDJ)となっておりまして、画像1の熊本200か・979と、以下画像の熊本200か・980が平成24年に導入、画像2の熊本200か11-26、以下画像の熊本200か11-27が平成26年に導入された車でもありまして、「ひのくに号」用の日野セレガと同装備であります、4列シート・後部トイレ付の装備ともなっております。

 

 尚、この4台以外はいすゞガーラ高速車の導入は行われてはおらず、現時点で現在のモデルで日野セレガが平成17年から現在まで40台以上導入されたのに対しまして、いすゞガーラはわずか4台ですので、それだけ割合も少ない事がお分かりいただけるのではないかとも思います。

 

 (熊本200か・980)

 

 (熊本200か11-27)~「りんどう号」運行時

 

 

 さて、いすゞガーラと言いますと、その前の初代タイプも貸切からの改造車を含めまして12台が所有しておりましたが、現在はほとんど廃車も見られているなど動きが見られております。今回は、これまで私が撮影しました、初代タイプの路線車両に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 九州産交バスに導入されました初代いすゞガーラの路線車は、平成14年に画像の車(熊本200か・258、KL-LV781R2)が福岡~熊本線「ひのくに号」向けに導入されておりました。尚、貸切車はそれ以前にも導入されておりまして、旧九州産交観光が平成9年に導入されておりましたが、それから5年遅れましての路線車の導入となっておりました。

 

 さらに、平成16年にも以下画像の増備車(熊本200か・331、形式同)が「ひのくに号」に導入されておりまして、・258と同様の装備、さらに運用も後述の路線など共通して運行されておりましたが、その後画像の熊本~大分線「やまびこ号」などの路線で運行されておりました。

 

 これら車の特徴としましては、2000年代に導入されていた事もありまして、平成12年にマイナーチェンジを受けましたいわゆる「ガーラ2000」モデルとなっておりまして、「ひのくに号」や、一時は高速ツアーバスの競合相手として登場しておりました、福岡~宮崎線「皆割(←学割)フェニックス号」の専用車としても運行されておりました。

 

 実際にこれら車に乗車歴がありましたが、車内は画像のように4列シート・後部トイレ付きの装備となっておりまして、中距離路線にふさわしい形となっておりました。また、モニターの姿が見られますが、この当時もビデオサービスは行われておりませんでしたので、いわゆる「置き物」の形となってしまっていたのが残念な所ではなかったかと思います。

 

 けれども、それら特徴も見られておりましたガーラ自社発注の路線車は、末期には熊本~天草間の快速「あまくさ号」にも使用されてもいましたが、平成30年12月の改正で熊本営業所の運用がなくなった事から、予備車として所属してはいましたが、令和3年までに廃車となっております。画像は熊本200か・258でしたが、ナンバーを取られた姿は本当に寂しい印象さえも感じさせられる所ではなかったかと思います。

 

 

 次は、「サンライズ塗装」の移籍車両であります。まずご紹介しますいすゞガーラ2台は、いずれも京浜急行バスからの移籍車でありました。

 

 (熊本200か・984、KL-LV781R2)

 

 (熊本200か10-14、KC-LV781R)

 

 この2台は、熊本200か・984が平成13年式でKL-規制、熊本200か10-14が平成11年式でKC-規制となっていたのが特徴でありまして、いずれも羽田空港のリムジンバスとして使用されていた車でもありました。

 

 九州産交バス移籍後は、熊本~阿蘇~湯布院・別府線「九州横断バス」に基本的に使用されておりましたが、それ以外にも熊本市内から阿蘇くまもと空港間を運行します「空港リムジン」や、「やまびこ号」、熊本~延岡線「たかちほ号」などにも使用されていた事もありまして、各地で活躍する姿を見る事ができておりました。

 

 その後、これら2台は廃車となっているようであります。これら車に関しましても、前面からはKC-・KL-規制の見分けも付きにくいですが、・984では上の画像の・258・331の2台のようなリアスタイル(「ガーラ2000」)となっているのが特徴でありました。

 

 

 こちらの画像の車は、元は神鉄バスからの移籍車(熊本200か10-73、KC-LV781R1)でありまして、KC-規制のガーラであります。神鉄時代は、恐らく貸切バスとして使用されていたようでしたが、九州産交バス移籍後には、「九州横断バス」や「空港リムジン」などで使用されております。

 

 (平成29年撮影、「雲仙オーシャン観光バス」)

 

 (令和4年10月小国産交で撮影)~リアのみ・敷地外より

 

 ちなみに、上の画像の平成29年撮影時には、この年まで熊本~島原~雲仙~長崎線「雲仙オーシャン観光バス」と呼ばれる路線が運行されておりまして、かつて存在しておりました「九州横断バス」長崎線の名残が見られておりましたが、現在は運休しておりまして、長崎へ足を運ぶ姿は見られなくなっております。

 

 

 こちらの画像は平成30年に導入されました車(熊本200か15-23、KL-LV781R2)であります。この車は平成16年式、天草営業所に所属しておりますが、元はイーグルバスからの移籍車でありまして、イーグルバス時代には川越~羽田空港線に使用されておりまして、その証としまして天井には直結エアコンも装備されているのが特徴でもあります。ですから、その分床下トランクには多く荷物を積む事ができていた分、重宝されていたのではないかと思います。

 

 (車番と行先)

 

 産交バス移籍後には、画像からはわかりにくいですが、産交バスのキャラクターであります「産太くん」の柄のシートに張り替えられておりまして、大変目立ったところも見せております。尚、以下画像右側の黒い部分からもわかりますように、トイレも装備されておりますが、コンセントと言った装備はありません

 

 

 この時には、「あまくさ号」として本渡方面へ運行されておりましたが、結果収めるに至っておりました。また、現在まで乗車までは至っておりませんので、今後機会がありましたら乗車してみたいほどではあります。

 

 

 こちらは、長崎自動車(長崎バス)の移籍車として導入されました、KL-規制車(KL-LV781R2)であります。

 

 (熊本200か16-64)~16-63(カフェオレラッピング)は画像なし

 

 この導入は2台導入されておりまして、熊本200か16-63及び熊本200か16-64が所有しておりますが、これらはいずれも元は長崎空港線エアポートライナーとして使用されていた車でありまして、九州産交バスに移籍しましてからも熊本空港線「空港リムジン」に運行されておりまして、空港バスとしての姿が引き続き見られております。よく見ますと、側面・リアがサボで表示されている所からも長崎バス時代の印象を出している事がお分かりいただけます。

 

 

 この他にも、画像はありませんがJRバス東北からの移籍車でありました、熊本200か10-76(KC-LV781R1)も以前は存在しておりまして、産交バス天草営業所に所属しておりましたが、現在は廃車となっております。残念ながら、画像は収める事ができませんでしたが、特徴が折戸であったとの事でしたので、正直拝見したかった車でもあります。

 

 

 そして、初代ガーラ路線車には、画像の塗装からもわかりますように、元は貸切車も存在しておりました。

 

 (熊本230あ32-52、KC-LV781R1)

 

 (側面行先)

 

 (熊本230あ32-55、KC-LV781R1)~遠くからの撮影画像のためナンバーが見にくい事はご容赦ください

 

 (熊本200か32-68、KC-LV781R1)~画像なし

 

 九州産交バスでは、平成30年頃に貸切からの改造車によります路線車が見られておりまして、貸切時代には高速・特急バスの続行用としても使用されていた経緯もありましたが、結果3台が路線改造されておりました。路線改造と言う事で、LED行先表示器も3面に渡って取り付けられておりまして、塗装は貸切塗装でありましても路線車である事を伺わせておりました。

 

 また、これら車は希望ナンバーで「熊本230あ32ー**」となっておりましたが、これら車は元は「熊本22か32ー**」で登録されておりまして→その後福岡県内の車庫にいた事から「久留米230あ32-**」「熊本230あ32ー**」と変更した経緯もありました。

 

 これら車は、上の画像のように「くまモン」が飛行機を持っている姿や飛行機のステッカーから「空港リムジン」、さらに「空港リムジン」とも関係します「九州横断バス」や「たかちほ号」としても使用されておりましたが、その後これら車は廃車となっております。これら姿からも、このいすゞガーラシリーズの中では変わった姿が見られてもいた訳ではありましたが、わずか数年で姿を消すに至った事は残念ではありましたでしょうか。

 

 

 今回は、九州産交バス・産交バスの初代いすゞガーラの路線車両のラインナップ12台に関しましてご紹介しましたが、これら車に関しましてはもう20年前後にになる車も存在しておりますし、「コロナ禍」での減便や新たな移籍車両の導入もありますので、結果廃車まで出てしまう事も仕方がないでしょうか。しかも、自社発注車が転用車を含め5台、それ以外の移籍車が7台に及びますので、それだけラインナップも見られていた事もわかるのではないでしょうか。とにかく現在も活躍する姿が見られているようではありますが、今後もこれら車に関しましては各路線で引き続き元気に活躍していただきたいものであります。