Hidy der Grosseのブログ -30ページ目

ドイツ連邦議会、着床前診断の法的枠組みを可決_2

ドイツ連邦議会、着床前診断の法的枠組みを可決

1のつづき

2

日本語版ウィキペディアの記事「着床前診断」には、「ローマカトリックの信者が半数を占めるドイツでも」という叙述がありますが、「おいおい、いつの時代の話だよ」というくらいズレています。

ドイツ司教協議会事務局(書記局)Sekretariat der Deutschen Bischofskonferenzの資料によると、全人口に占めるカトリックの割合は2009年で約30%です(プロテスタントもほぼ同じ)。出典=http://www.dbk.de/fileadmin/redaktion/Zahlen%20und%20Fakten/Kirchliche%20Statistik/Eckdaten%20des%20Kirchlichen%20Lebens%20in%20den%20Bistuemern%20Deutschlands/Flyer_Eckdaten2009.pdf

連邦議会のこの決定を受けて、どの道書き換えが必要ですから、この記事をお読みの(動画をご覧の)方の中にウィキペディアンがいらっしゃったら、ついでに直しておきましょう。

3

フォン デア ライエンを「ライエン」と略しているサイトがあります。これはマズイです。ついでに触れておくと、論文盗用で辞任に追い込まれたツーグッテンベルクzu Guttembergツ グッテンベルク前防衛大臣を「グッテンベルク(グッテンベルグ)」と表記しているサイト(大手メディアのニュースサイトも含めて)がありますが、これもヤバイです。

どのくらいマズイかというと、「薩摩守忠則」を「薩摩」と呼ぶ、あるいは、「篠宮」を「篠」と省略してしまう感じ、と言ったらお分かりいただけると思います。

ドイツ在住ということで、訳知り顔でドイツ事情を語っている人の中にも、平気で「グッテンベルク」と書いている人がいて、私からすると、「ああ、この人ってやっぱりこの程度のレベルなんだな」。

というのも、この方のお書きになっている記事、あるいは出演している動画での発言が、ひどい。

「脱原発にはしゃぐドイツ 真の勝者はメルケル首相か?」1~3 (2011.06.03.)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7198

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7198?page=2

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7198?page=3

「ただし彼女を、SPDや緑の党の主張に屈した敗者と思ってはいけない。それどころか、今やメルケル首相は主役なのだ。30年間白熱していたエネルギー論争は、あっという間に消滅してしまった。そして、国民が皆で脱原発を祝っている真ん中に、メルケル首相が君臨している。」

動画でも、同趣旨のことをおっしゃっています。

(以下の2つの動画は同内容。

http://www.youtube.com/watch?v=mSEqya0j5R4  (2011.06.08.)

http://www.nicovideo.jp/watch/1307610131  (2011.06.09.) )

「一体、ドイツ政治のどこを見ていらっしゃるのだろう」と不思議なくらい、ズレた見方です。直前のブレーメン市議会選挙(2011.05.22.)でもCDUは得票率を落としていますし、2011.05.27.ZDFPolitbarometer政治バロメータや2011.05.22.ARDDeutschlandtrendドイツの傾向からも、CDUが原発政策に関して有権者の信頼を回復できていないことが分かります。

「連邦政府の原子力政策は…

信用できる=27%   信用できない=68%」(ZDF)


Konrad Nachtigallのブログ-20110527_PolitBarometer_3

http://wahltool.zdf.de/Politbarometer/mediathekflash.shtml?2011_05_27

より、全13ページ中の3ページ目。

「だれが一番脱原発のために働いているか

緑の党=65%   同盟=10%   SPD=10%」(ARD)


Konrad Nachtigallのブログ-20110522_DeutschlandTrend_10

http://www.tagesschau.de/multimedia/bilder/crchart2116_v-grossgalerie16x9.jpg

まあ、日本に何10年と暮らしていても日本のことをろくにご存じない方も大勢いらっしゃるわけで、「ドイツ在住者だからといって、その方のドイツに関する言説を安易に信用してはいけない」ということですね。

それに、この方は政治が専門ではないので、政治に関して頓珍漢な事をおっしゃるのは、仕方ないかもしれません。しかしながら、動画のコメンテータというか司会者というか、こちらの方もとんでもない水準でいらっしゃいます。

「わたしは、メルケルっていうのは大変したたかな人なんでね、あの、今はそうだから、今は周りの安定的な供給、さっきのフランスの原発も含めてですね、こういうことあるから、今これを打ちだすだろうと。で、実際に電気代とかああいうのがどんどん高くなって、大変だぞってなってきたら、ドイツ人もね、もう一回考えるだろうっていうね。そういう戦略的なね、あの、ものを持っていると思う。今、こう、自然のあれだあ、ね、汚い放射能は怖いと言っている人たちを、こう、説得しようとしても、無理です、これ。感情的な問題だから、これ。恐怖感とかね、嫌悪感とか、そういうの持ってる人たちに説明したって、もう、あれこれ言うだけなんで。私、日本もそう思ってるんですけどね、実際。現実の問題に対処したいっていう人はもう一回冷静になってね、あの、安定的なエネルギーっていうものを供給を考えると思うんですけど。」

5月末から6月初頭にかけては、既に、ドイツの脱原発が「endgültig」「definitiv」「ohne Hintertür(chen)」になるだろうという見通しが、主要メディアで報じられていました。「最終決定として」「裏口なしで」ということです。(そして、先刻、ドイツ時刻2011.07.08.に連邦参議院で可決され、成立した脱原発法は、その通りの内容です。)

その程度の下調べもせずに思いつきを口にしているようでは、プロのジャーナリストとして失格ではないでしょうか。このチャンネル、特定の思想を持った方々には人気なようですが、他の番組もどの程度の水準なのか、推して知るべしです。

本職を別に抱えながらオフの時間帯にこうやってドイツ政治について紹介している普通のオッサンでさえ、しっかりと調べ物をしているのですよ。

例えば今回の記事に関して言うと、「Patientenbeauftragte」「Bundesvereinigung Lebenshilfe」というのは、私にとって初見でした。ドイツ語がある程度できる人間にとっては、これらの語を「患者の嘱託」とか「『命の助け』連邦連盟」と訳すことは、それほど難しいことではない。けれども、これらの役職あるいは組織がどういった性格のものか、本当のところが分からないまま訳してしまうと、ときにとんでもない間違いを犯すこともある。ですから、Wikipediaドイツ語版やYahoo!Deutschlandで検索し、公式サイトを読んだうえで、最終的な訳語を決めているのです。

普段は【1】に書いたような注釈を付けずに結論としての翻訳文だけを表に出していますから、お気付きにならない方が多いでしょうけれど、裏にはそういう苦労が隠れているのですよ。

今回は、「プロのジャーナリストなら、まともにものを調べてから発言してくれよ」という叱咤激励の気持ちを込めて、本来なら裏にしまっておくべき苦労話をあえて表に出しました。

こういうことを指摘すると、まともな反論ができない悔し紛れに「発言の一部だけを取り出して…」などとコメントする方がいらっしゃいますが、上に挙げた動画のギリシャ支援に関する部分でも、事実認識のズレた妙な発言が(お二方とも)ちらほら。

どこがおかしいのか分からない方は、ギリシャ支援を巡るドイツ語資料をご自身でお調べください。

以上

タグ ドイツ連邦共和国 ドイツ 連邦議会 着床前診断 PIGD PGD 超党派 党議拘束 倫理 生命倫理 医療倫理 宗教 キリスト教 カトリック プロテスタント 福音派 福音主義 障害者差別

ドイツ連邦議会、着床前診断の法的枠組みを可決_1

ドイツ連邦議会、着床前診断の法的枠組みを可決

adpd http://de.nachrichten.yahoo.com/pid-engen-grenzen-zugelassen-155115492.html

AFP http://de.nachrichten.yahoo.com/bundestag-entscheidet-%C3%BCber-pr%C3%A4implantationsdiagnostik-050514614.html

どちらの記事も内容に大差がありませんので、adpdの記事だけを紹介します。

(「歯止めが利かなくなること」を「Dammbruch=ダム(あるいは堤防)の決壊」と表現するのが面白いと思ったので、こちらを選びました。)

訳出に入る前に、政党略称をまとめて書いておきます。

CDU=キリスト教民主同盟: バイエルン州(自由国家バイエルン)を除く全国区の保守政党。

CSU=キリスト教社会同盟: バイエルン州限定の保守政党。

上の両党は連邦議会では共同会派を形成しています。両方を合わせて単に「同盟 Union」と呼ぶこともあります。

FDP=自由民主党: リベラル。政治的自由に関しても、同じブルジョア政党の同盟に比べるとかなり自由主義的ですが、特に経済面における自由主義的傾向が目立ちますし、それが党の「売り」でもあります。

SPD=社会民主党

以下、上記adpdの記事の訳出・・・

PID、厳しい制限付きで許可

ベルリン(adpd) 人工受精卵の遺伝子検査が、限られた場合には認められる運びとなった。連邦議会では、部分的には情緒的な面を含む討論が行われた後、超党派の多数派が着床前診断(PID)を制限付きで許可した。病気・障害に関するこの検査には倫理上の論争があり、教会はこの決定に対して遺憾の意を表明した。連邦医師会は、責任を充分に守って法律を実行に移す、と約束した。

連邦議員たちは、党議拘束のない4時間の討論において、それぞれの立場のために格闘した。採決にかけられた法案は3つであった。PIDの厳密な禁止、例外を含む禁止、そして、制限付きの許可である。最終採決では、出席議員594のうち326人がPIDの条件付き許可に賛成し、260人が反対、8人が保留(棄権)であった。

PIDというのは、人工授精で生じた胚を、発生の初期段階で遺伝病や障害について検査することである。健康な胚だけが母体に移され、そうでないものは枯死させられる。胚保護法を補完的に改定したのは、連邦裁判所判決に対する議会側の応答でもある。この判決は、PIDは禁止されているという支配的な見解に対して異議を唱えるものであった。PIDを実行するための前提条件を、議会は今初めて明確化したわけである。

PIDの許可を訴えたのは、特に、社会大臣のウアズラフォン デア ライエンUrsula von der Leyenウルズラ フォン デア ライエン(CDU)と同党のペーター ヒンツェPeter HintzeおよびFDPの健康問題専門家ウルリーケ フラッハUlrike Flachである。病気の胚が移植されないので、この方法は流産・死産および人工妊娠中絶を避けるのに役立つ、とヒンツェは語った。また、フラッハは、制限付きの許可が蟻の一穴になると予見される、という不安に対して反証した。条件にあてはまるのは数百の事例でしかないし、どの事例についても倫理委員会が個々に決定を下すのだ、とフラッハは語った。この立場を訴えたのは、他には特に、SPDのカール ラオターバッハKarl LauterbachCDUのカテリーナ ライヒェKaterina Reiche、緑の党のイェジ モンタークJerzy Montagである。最終的には彼らが多数派となった。

PID禁止の立場を代表したのは、同盟会派の議員団長(院内総務)フォルカー カオダーVolker Kauderフォルカー カウダー(CDU)、連邦政府に委託された患者代弁者ヴォルフガンク ツェッラーWolfgang Zöllerヴォルフガング ツェラー(CSU)SPDのヴォルフガンク ティーアゼWolfgang Thierseヴォルフガング ティールゼとアンドレア ナーレスAndrea Nahlesに並んで、左翼党のイリャ ザイファートIlja Seifertイリャ ザイフェルトとカトリン フォーゲルKathrin Vogelそして、緑の党のカトリン ゲーリンク‐エッカートKatrin Göring-Eckardtカトリン ゲーリング‐エッカルトとビアギット ベンダーBirgitt Benderビルギット ベンダーである。ツェッラーは、「生きる権利が自由に処分されてはならない」と語った。また、カオダーは「今問題になっているのは命の倫理である」と強調した。連邦首相アンゲラメアケルAngela Merkelアンゲラ メルケル(CDU)もこの禁止案に投票したが、禁止の賛同者は負けてしまった。

SPDのレネ レスペルRené Röspelルネ レスペル?などの妥協案にも、チャンスはなかった。彼らは、流産・死産の高確率なリスクを抱えている親のためにわずかな例外事例においてのみPIDを許可する、と提案した。この立場には、特に連邦議会議長ノーバートラマートNorbert Lammertノルベルト ランメルト(CDU)および緑の党のプリスカ ヒンツPriska Hinzが協賛した。

ドイツ司教協議会(司教会議)PIDの許可に遺憾の意を表明し、この方法を本当に狭く限られた場合にしか実行しないように要求した。ドイツ福音派教会は、ようやく法的な保障が作られたことについては称賛しながらも、許可の条件が緩すぎると非難した。

連邦医師会は、厳格な制約が守られるよう注意を払っていくと確約し、PIDはルーチンワークであってはならないとも語った。しかしながら「命の助け」連邦連盟は、PIDが広く適用されるのではないか、と恐れている。「障害を抱えている人の多くが、この決定を差別だと感じているに違いない」と連盟は述べた。

訳出は以上。

注釈をいくつか加えておきます。

1

連邦政府に委託された患者代弁者=記事中では、「Patientenbeauftragte(n)」。正式名称は「Beauftragter (女性の場合にはBeauftragte) der Bundesregierung für die Belange der Pazientinnen und Patienten」。連邦政府の委託を受けて、独立した立場から患者の利益のために政府に助言をする役職。

ドイツ司教協議会=Deutsche Bischofskonferenz: カトリックの組織。

ドイツ福音派教会=Evangelische Kirche in Deutschland: 「プロテスタント」というとらえ方をしておけば、「当たらずとはいえども遠からず」。

カトリックの方が強固なピラミッド型の組織を持っているのに対し、福音派の方は緩やかな連合体です。

連邦医師会=Bundesärztekammer。「ドイツ医師会」と訳しているサイトもいくつかあります。

「命の助け」連邦連盟=Bundesvereinigung Lebenshilfe。精神障害者とその家族、およびこの分野の専門家からなる各地の自助組織の、全国的な連合体。

2へつづく

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ドイツ・美人コンテスト「セクシー連邦議会」

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「ミス連邦議会」「ミスター連邦議会」を選ぶ美人・美男コンテスト「セクシー連邦議会」が開かれています。


Konrad Nachtigallのブログ-SexyBT_Uebersicht
女性議員部門 http://sexybundestag.de/index.php?gender=F

Konrad Nachtigallのブログ-SexyBT_Maenner

男性議員部門 http://sexybundestag.de/index.php?gender=M



普段はドイツ政治に関する真面目なブログ(動画)ばかり投稿している私ですが、ドイツのこういう「おバカ」な面も取り上げなければフェアではないと思い、皆様に紹介することにいたしました。



この催しは、連邦議会公認のものではないようです。

公衆に連邦議会に対する関心を持ってもらい、どんな議員がいるのかを知ってもらうため……とか何とか、開催趣旨が書いてありますが・・・

Konrad Nachtigallのブログ-SexyBT_Erklaerung

そんな能書きより、紋章の方についつい目が行ってしまいます。




ちなみに、こちら⇓が本当の紋章。

Konrad Nachtigallのブログ-Waffen_DeutBT


「こっち⇓の方が公式でいいよ」という気もしますね。
Konrad Nachtigallのブログ-Waffen_SexyBT
Konrad Nachtigallのブログ-Waffen_SexyBT



投票方法はいたって簡単。

サイトを開くと、ランダムに議員2人が表示されます。

こんな風に⇓。
Konrad Nachtigallのブログ-SexyBT_Wahl1



こんな風に⇓。

Konrad Nachtigallのブログ-SexyBT_Wahl2

自分の好きなほうをクリックするだけです。


「勝ち 引く 負け」が自動的に集計されて、サイトの上の方からランクの高い順に表示される仕組みになっています。

こんな風に⇓。 (日本時刻201173日・昼過ぎ時点での上位6人)

Konrad Nachtigallのブログ-SexyBT_Top6


この投票方式は、おそらく、組織票対策・「工作員」対策でしょう。


ヘビーネットユーザーの低劣っぷりや、特定政治勢力の狂信者の腐れ具合というのは、万国共通なのでしょうか。そう思うと、何だか嬉しいような悲しいような、複雑な心境です。



投票期限は、無いようです。

あくまでも、順位はその時点その時点のもの、ということらしいです。

数分でページを更新(再読み込み)すると、けっこう順位が入れ替わっています。

アクセスがよほど多いのでしょう。

Yahoo!Deutschland で「sexybundestag」と検索をかけると、「Welt」「Spiegel」「ZDF」といった真面目なメディアも取り上げているようで、ちょっとびっくり。




それでは最後に、ベスト5の女性議員を、少し大きめの写真でご紹介しましょう。

(先ほど挙げたのと同じく、日本時刻201173日・昼過ぎ時点)


5位・・・ Dorothee Bär (CDU/CSU キリスト教民主同盟/キリスト教社会同盟)

Konrad Nachtigallのブログ-MdB_Baer_Dorothee



4位・・・ Petra Müller (FDP 自由民主党)

Konrad Nachtigallのブログ-MdB_Mueller_Agnes_Petra



3位・・・ Yvonne Ploetz (Die Linke 左翼党)

Konrad Nachtigallのブログ-MdB_Ploetz_Yvonne



2位・・・ Caren Lay (Die Linke 左翼党)

Konrad Nachtigallのブログ-MdB_Lay_Caren



1位・・・ Sara Wagenknecht (Die Linke 左翼党)



Konrad Nachtigallのブログ-MdB_Wagenknecht_Sahra




以上


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フランスの原子力戦略および日本の原発関連支出について

Yahoo!知恵袋に、サルコジ大統領が発表した「原発への投資10億ユーロ」(2011年6月27日)に関連して、日本における原子力関係の出費について質問がありました。以下、私の投稿した回答をこちらにも転載いたします。(改行を増やしたのと、質問者さんのIDを消したの以外は、そのまま)


問題は2つあると思います。
第一の問題は、サルコジのこの記者会見の内容について、日本での報道があまりにも表面的かつ一面的すぎて、誤報とまでは申しませんが、読者の誤解を誘う内容になっているということ。
第二の問題は、fire04175さんがご指摘の通り、日本における原発関連の公共支出等の在り方です。

第一の問題について。
私のような貧乏人にとって10億ユーロは大金ですから、日本での報道を読むと、いかにも「巨額の投資をして、原発を増設するのだな」という風に感じてしまいます。
しかしながら、洋上風力発電への投資を中心として再生可能エネルギーにはその10倍以上の資金を投入するわけで、また再生可能エネルギー比率23%という目標も掲げており、フランス国内では中・長期的に原発依存度を下げていく戦略だろうとしか解釈できません。
「第4世代原子炉」の開発は、主には海外への売り込みを狙ったものと推測できます。
こうした情報は、Libération, Le Mondeといったフランス語紙のインターネット版で入手できます。何も「裏」を勘ぐる必要など、ありません。
詳しくお知りになりたければ、私のサイトをご覧ください。
http://www.geocities.jp/hidy_der_grosse/2011_06_27__Atompolitik_Fra... または http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35596846/

私は、このニュースについて朝日(時事の転載)・読売・日経・産経(共同の転載)・毎日・NHKのネットニュースを確認しましたが、サルコジの発表した投資計画の全体像をきちんと伝えているものは、一つもありません。
毎日のみが辛うじて「海外戦略」という面を強調していますが、大手メディアさんにはしっかりとしてほしいものです。

第二の問題について。
日本における原発関連の支出(出所が税金か電力料金かは問わず)は、技術開発費や、建設・運転のための(実効的な)費用だけではありません。
原発擁護派が「原発は安上がり」と言うときにコストから除外している地元対策費・メディア対策費なども、そこには含まれます。
また、原発の建設現場で、あるいはまた、稼働開始後も点検・補修の場で実際に働いているのが下請け・孫請け・ひ孫請け…の労働者だということは、つまり、「中間搾取」に消えている金もそれなりの大きさだということです。
これに関しては、さらに細かく3つの問題を指摘したいと思います。
1つ目は、こうした「無駄」な支出が(その全てではありませんが)、過疎地における雇用対策としての性格をも持ちあわせているということです。
日本の社会福祉関連予算は、「先進工業国」としては貧弱な割合でしかありませんが、原発関連の出費が、社会福祉的な機能を一部肩代わりしていると言えましょう。これは、しばしば「無駄」が指摘される、ダムや道路・橋などの「公共事業」にも当てはまることですが。
「じゃあ、仕方がないから同じことを今後も続けろ、と言うのか?」というと、私はそうは思いません。なぜなら、以下に述べるような問題があるからです。


2つ目は、「原子力村」「原発利益共同体」と呼ばれるような癒着体質は、何も電力産業に限ったものではない、ということです。
医療(医療法人・開業医、医薬品メーカー、医療機器メーカー)、土木・建築、農業(農協、農薬・肥料・農業機械メーカー、種子会社)、軍事(重機メーカー、大手輸入業者)……といった様々な分野で、「内輪の利益」のために労働者の利益や顧客(患者、地元住民、食の消費者、日本の全住民……)の利益がないがしろにされている事例が、過去にも数多く報道されてきました。
そしてここには、政治家(政治献金)、役人(天下り)、大手金融機関も絡んできます。
「特殊なサークルのメンバーが、そこには加わっていない一般市民を犠牲にして利益を上げ、それを分け合う」という仕組みは、変える必要がありましょう。
ただ、末端の者も末端の者なりに「不正のささやかなおこぼれ」にあずかっているケースが多く、それが故に旧弊を擁護してしまいがちであるというのが、「何とかしなくてはいけない点」であろうと思います。


3つ目は、2次・3次・4次……下請けに仕事を回すことで、形式的には雇用・事業が増えているように見えはするけれど、ピンはねに次ぐピンはねで、末端労働者が手にできるのはとんでもない少額になる場合もある、ということです。原発の現場で働くとかなりの日当をもらえるという話もありますので、必ずしもこうだとは限りませんが、しかしながら、被曝管理をしっかりした場合に本来かかる人件費ほどにはコストをかけていないということは、表に出ている様々な情報だけからでも、明らかです。
「努力と才能に応じて所得に差が出るのは当たり前」という主張を肯定したとしても、それでもなお、底辺で働く労働者に対してもう少し手厚くするべきではないかと、私は考えます。



投稿した回答は以上。


Tags フランス共和国 Nicolas Sarkozy ニコラ・サルコズィ ニコラ・サルコジ 共和国大統領 第4世代原子炉 投資 10億ユーロ 再生可能エネルギー 洋上風力発電 海上風力発電 沖合風力発電 オフショアウィンドパーク オフショアウインドパーク 福島原発 福島第1原子力発電所 原発事故 原子力災害 安全性 メディア論 マスメディア マスコミ 研究・開発

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1065431960

自動階段の停止措置について_その2

「その1」からのつづき


高島さんは、概ね

漢字は日本語の一部になっていて、今さらなくすことはできないけれど、使わないで済むのなら使わない方が良い

という立場で(乱暴な要約ですよ。ご自身できちんと読んでください)、例えば

「爬虫類」の「爬」というのは「はい歩く」という意味なのだから「はいあるき類」と言えば良い、

という主旨のことを述べていて、「なるほどなあ」と思いました。



とはいうものの、込み入った中身の話をするときに大和言葉をなるべく多く使うというのは、本当に難しい。

私も、ブログ・動画の記事を書くときには、ついつい漢語を多く用いてしまいます(ここも「多用」と書きたい衝動がうずうず…)。その方が、言いたいことを手短に書きあらわせますから。



私は大学・大学院で政治学を学びまして、「漢語をなるべく使わずに政治学の論文を書けないものか」と考えたこともありますが、例えば「比例代表選挙制度」なんて、大和言葉で表現しようと思ったら、間延びしすぎてどうしようもなくなりそうです。



私は本居宣長の『玉勝間』をほんの断片しか読んでいませんが、よくもここまで徹底的に漢語を排して思想書を書いたものだと、感心します。

明治以降、ヨーロッパ起源の様々な社会科学上の概念を、漢字語に訳して輸入した――その大量の輸入概念をいまさら全部和語で表現し直そうとしたら、それだけで大仕事です。その言葉を使って何らかの内容を表明するというところまで行かずに、一生が終わってしまいそう。宣長の時代には何とか可能だったわけですが、現在ではどうでしょうねえ…?



自然科学も、大変でしょう。



試しに、「ニュートリノ振動」を大和言葉に置き換えてみましょうか。



ニュートリノ、漢語で中性微子は、「電気的に中性な素粒子のうち、小さいほうのもの」。

素粒子は「物の素となる粒」ですから、「素粒(もとつぶ)」で良いでしょう。

電気は「雷気(いかづちけ)」。

しかし、「雷気なき素粒」だと、中性子との区別がつきません。

中性子 → 雷気なき素粒の大いなる

ニュートリノ → 雷気なき素粒の小さき

これでOKでしょう。

ニュートリノ振動は、「雷気なき素粒の小さきが揺れ(いかづちけなきもとつぶのちいさき(ちひさき)がゆれ)」と「翻訳」できました。

「にゅうとりのしんどう」の9音に対して19音と、長さ倍増。



この調子で「漸近的自由」「弱い相互作用の固有状態」「電弱統一理論」「ハイパーチャージ」「クォーク‐グルーオンプラズマ」……を、全て和語で言い表していったら、学術論文も学会発表も恐ろしいことになりそうです。



そうかといって、事態をこのまま放っておいたら、「日常の言葉」と「学問の言葉」の隔たりは広がる一方です。

科学や技術は加速度的(指数関数的)に発達するわけですから、内容だけを考えても、一般人にはますます理解しがたくなる。そのうえ言葉の面でも「壁」を作ってしまったら、最先端の科学や技術は「普通の人」にとって一層「わけの分からないもの」になってしまいます。



少しずつでも学術用語を大和言葉に置き換える努力を続けていく必要があると思います。

例えば、「蛋白質」の「蛋」というのは「卵」という意味なのだから、「白身(しろみ)質」でいいじゃん、という風に。





記事本体は以上。



参考

古い原発7基を止めたドイツでは、供給が足りているのか ― 日本で意外と知られていない事実 ⇒

Yahoo!Geocities http://www.geocities.jp/hidy_der_grosse/2011_06_27__Atompolitik_Frankreichs/2011_06_27__Atompolitik_Frankreichs.html  

ハンゲブログ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35596752  

YouTube http://www.youtube.com/watch?v=elTEQgNYV-g  

ニコ動 http://www.nicovideo.jp/watch/sm14883654  



エネルギー大量消費を続ける? 価値観とか倫理観といった方向からではなく、経済合理性という観点から考察してみると… ⇒

ハンゲブログ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35305243  

アメブロ http://ameblo.jp/konrad-nachtigall/entry-10906210216.html  

YouTube http://www.youtube.com/watch?v=fDLElJcTHiE  

ニコ動 http://www.nicovideo.jp/watch/sm14588552  



自己責任論 ― 肉の生食 ⇒

ハンゲブログ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35177507/  

YouTube http://www.youtube.com/watch?v=2wSoZjLqavg  

ニコ動 http://www.nicovideo.jp/watch/sm14450401  



太陽ニュートリノのニュートリノ振動の仕組み ⇒

ハンゲブログ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/34997720/  



ニュートリノ振動に関する読売および産経の誤報について ⇒

ハンゲブログ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35473997/  

アメブロ http://ameblo.jp/konrad-nachtigall/archive1-201106.html  

YouTube http://www.youtube.com/watch?v=Zzpb5a8AhyM  

ニコ動 http://www.nicovideo.jp/watch/sm14755771  


タグ 節電 エスカレータ ドイツ 自己責任論 言語文化 外来語 伝統 保守主義 愛国心 民主主義論 自由主義 和語 やまと言葉 漢語 漢字語 エレベータ エスカレーター エレベーター バリアフリー 言語社会学 鈴木孝夫 高島俊男 『漢字と日本人』



自動階段の停止措置について

自動階段の停止措置について



多くの駅で、朝・夕の混雑時を除く時間帯、自動階段を止めています。いや、別に私は構わないのですよ。元々自動階段や昇降機はほとんど利用しませんので。

東京駅で中央線のプラットフォームに上るときも、90数段の階段を使っています。震災以前から。

妊婦や老人・身体障害者への配慮を欠いてはいけませんが、基本的には自分の足で歩けば良いという考えです。



ただし私は、自動階段を鎖で閉鎖し、普通の階段代わりに用いるのも不可能にしていることについては、疑問です。



もちろん、理由は分かります。転びやすいので、事故防止というわけでしょう。

しかしねえ…。





もうかなり前のことです。ベルリンでの出来事。ある公園のわきを通り過ぎる時、一枚の立て札が目に入りました。

Eintritt beim Schee mit eingener Gefahr

といった文面でした。(正確なところは覚えていません。)



「雪の際の立ち入りには固有の危険が伴う」



「なんて無駄な看板か」という考えが、一瞬頭をよぎりました。「言われなくちゃそんなことも分からないほど、ベルリン市民は愚かではないだろうに…」と。

で、ハッと気づきました。「雪が積もってる日に立ち入るんなら、その危険はあんたが自分で負いなさいよ」と言っているのだと。要するに、「mit eigener Gefahr」というのは、「at own risk」という意味の慣用句なのです。



これをどう受け止めるかは、それぞれの感覚によって違うところもあるでしょう。



わざわざ警告しておかないと、立ち入って怪我をした市民から裁判を起こされる「訴訟社会」「権利社会」――そういう社会像も見え隠れしているわけで、この点をとらえて「ドイツ(欧米)って、やーね」と見ることも、できなくはないでしょう。



しかしながら、市(あるいは区)が、「立ち入って良い」とか「立ち入り禁止」とか、一々市民生活に立ち入らないことについては、肯定的に評価して良いのではないでしょうか。

「国家や地方公共団体が市民生活に介入するのは、最小限にとどめるべきだ」という、民主主義においては本来当然の国家観です。

(この立場は、私が他方では経済規制・社会的規制の強化を訴えていることとは矛盾しないのですが、説明をしないと分からない人もいるでしょうねえ。でも今回は解説省略。)



これに比べると、日本はいわば「お子様社会」なのだと、私には感じられます。「ああしろ、こうしろ」「あれはしちゃいけない、これもしちゃいけない」と、国家・地方公共団体が市民に対して、そしてまた雇用者が被庸者に対して、口を出しすぎではないでしょうか。

(もっとも、ヨーロッパの市民社会でも、特に中小都市や村落地域では、うるさ型の住人による監視・干渉が日本とあまり変わらないようで、過度の理想視は危険でしょう。)



鉄道会社は国家組織ではありませんが、事情は同じです。

「ご利用は自己責任でお願いいたします。」と一枚貼り紙をしておくだけで構わない話なのにねえ…。





標題にかかわる話はこれで終わりですが、私が常々考えていることを一つ、ついでに書いておきます。





この記事(動画)で私は、「エスカレータ」「エレベータ」ではなく、「自動階段」「昇降機」という言葉を使いました。

どっちがどっちか、40過ぎても、いまだにごっちゃになってしまうのですよ。これが理由の一つ。

あと、「下りのエスカレータ」とか「下りのエレベータ」って、気持ち悪くありませんか? 私にとっては、ドイツ語の「Aufzug 上昇機」も気に入らない。きちんと「Auf- und Niederzug 昇降機」と名付けるべきです。ドイツ人らしからぬ粗雑な命名だと、不思議で仕方ありません。「Rolltreppe 回転階段」の方はなかなか生かした言葉だと思うのですが…。



そして、「使わないで済む外来語はなるべく使わないように」という言語観を私は持っていて、これが三つ目の理由です。

店で注文するときにも「Mサイズ」ではなく「真ん中の大きさ」、「フライドポテト」ではなく「芋の揚げたの」、「アイスティー」ではなくて「冷たい紅茶」。



さらに話を推し進めると、漢語(漢字語)ではなくて和語・大和言葉で言い表すと、なおよろしい。

エスカレータは「動く階(きざはし)」あるいは「回り階」(えーと、こっちで合っていますよね)。エレベータは「昇り降りからくり」とか「上げ下げ籠」とか…。



ついでのついでですが、自称「愛国者」の言葉の選び方って、大抵は滑稽ですね。「売国奴は極刑に処すべし」なんて、「文化」「伝統」を大切にする人の言葉ではありませんよ。「国を売る輩には命を以て罪を贖わしむべし」くらいの言葉遣いをしてほしいものです。(もちろん、言葉遣いだけ変えたところで、内容の浅薄さがどうにかなるものではありませんが…。) 「天皇陛下、万歳」!? いやいや、古来の言葉を大事にするなら「皇尊、弥栄(すめらみこと、いやさか)」でしょうに。

(おそらくほとんどの人は中国語ができず、したがって当然、中国文化について充分な知識を持ち合わせていないにもかかわらず)一方では中国文化を蔑み、そうでありながら、他方では漢語が大好き。少しは考えてから物を言ったほうがよろしいのでは?



本当に教養がある文化保守主義者は、異文化をそう簡単には否定しないものです。日本文化が中国文化から大きな恩恵を受けていることを、素直に認めます。

鈴木孝夫さんの著作とか、あと、『漢字と日本人』一冊しか読んでいませんが高島俊男さんの話とか、左翼・革新主義者の私にとっても、大いにためになります。

愛国者・伝統主義者ならなおさら、こういった「まともな」本を読んで、勉強しなくてはいけないと思いますよ。


「その2」へつづく


タグ 節電 エスカレータ ドイツ 自己責任論 言語文化 外来語 伝統 保守主義 愛国心 民主主義論 自由主義 和語 やまと言葉 漢語 漢字語 エレベータ エスカレーター エレベーター バリアフリー 言語社会学 鈴木孝夫 高島俊男 『漢字と日本人』

ニュートリノ振動に関する読売の報道が間違っている

ニュートリノ振動に関する読売の報道が間違っている



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110615-00000462-yom-sci (Yahoo!Japanニュースの読売新聞配信の記事)



引用

ニュートリノには「電子型」「ミュー型」「タウ型」の3種類がある。電子型とタウ型、ミュー型とタウ型が相互に変化する現象は確認されているが、電子型とミュー型の間の変化は極めて起こりにくく観測されていない。

引用終わり

図→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110615-00000462-yom-sci.view-000



とんでもない大間違い。

その証拠(今回の発見に関するKEK自身のプレスリリース)→ http://www.kek.jp/ja/news/press/2011/J-PARC_T2Kneutrino.html#Term5

引用

太陽ニュートリノや原子炉由来のニュートリノの観測においては、電子型ニュートリノがミュー型あるいはタウ型へと変化する(期待値より減少する)現象が確認された。

引用終わり


こんな基本的なことも知らないで科学記者とか、恥ずかしいと思いますよ。

あと、上記の間違った図をわざわざヘッドラインに掲載したYahoo!Japanのニュース編集者も、教養が足りなすぎます。( http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/science/particle_collider/?1308138683 )

きちんと勉強してくださいな。


ついでに言っておくと、産経の次の叙述も、妙チクリンです。

引用

宇宙の物質の起源は、平成20年にノーベル賞を受けた小林誠、益川敏英両博士による「CP対称性の破れ」理論で、原子核を構成する素粒子クオークについて解明された。

引用終わり

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110615-00000548-san-soci


小林・益川理論は凄い理論ですが、別に宇宙の物質の起源を解明したわけではありません。

サハロフの3条件の1つに当たるCP非保存は、CKM行列の1-3成分・3-1成分に位相が残ることに伴って生じる中性ボソンのCP非保存の、直接的な帰結ではありませんよね。

ど素人の私でも知っているようなことなのですから、プロの記者さんは理解していて当然だと思いますよ。しっかりしてください。


以上



関連記事

【素粒子論関係記事の一覧】→ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35167324/

太陽ニュートリノのニュートリノ振動について→ http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/34997720/ (第5の力・フェルミ研究所・テバトロン・テクニカラー_04 … 2011.05.01の記事)

小林・益川理論について(Yahoo!知恵袋)→ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1160713781



タグ ニュートリノ振動 ニュートリノ混合 ニュートリノの質量 太陽ニュートリノ カミオカンデ スーパーカミオカンデ KEK 高エネルギー加速器研究機構 電子ニュートリノ 電子型ニュートリノ ミューニュートリノ ミュー型ニュートリノ

イタリア国民投票を応援しよう

脱原発などのイタリア国民投票ですが、日本時刻20時頃(現地時刻13時頃?)配信のニュースでは、投票率が11%と、成立が厳しい見通し。

(AGI) Roma - L'affluenza alle urne alle 12 per i referendum su acqua, nucleare e legittimo impedimento e' superiore all'11 per cento, con un picco dell'11,65% per il quesito sulle tariffe idriche. Per l'ultima consultazione, nel 2009, alla stessa ora l'affluenza non aveva superato il 4 per cento. Il presidente Napolitano e il leader del Pd Bersani tra i primi a votare .20110612T111204+0000

<!-- yog-llu -->

http://it.notizie.yahoo.com/agi-referendum-alle-12-affluenza-oltre-l11-111000093.html

(機械翻訳には頼りたくないのだが、今回はスピードが肝心なので、Googleのお世話になってしまった。)

脱原発派の日本の皆さん、まだ起きていらっしゃったら、イタリアの皆さんを応援しましょう。Google翻訳などで文章を作成。

http://translate.google.co.jp/#

(画像クリックで拡大)
Konrad Nachtigallのブログ-Italia_Volksentscheid_1


先ほどのYahoo!Italiaのニュース記事にコメントを投稿。


Konrad Nachtigallのブログ-Italia_Volksentscheid_3

「Inserisci commento」をクリック。


「Successivo」をクリックすると、頁には表示されていないコメントが確認できます。


Konrad Nachtigallのブログ-Italia_Volksentscheid_2

文章の先頭に不要な「Io」なんぞが出てくる恥ずかしいイタリア語だけれど、世界の脱原発派が手を結ぶことが大事だと思って、とにかく行動してみました。


皆さんもいかがですか。


【追記】


日本時刻13日2時頃のニュース( http://it.notizie.yahoo.com/agi-referendum-crespi-proiezioni-danno-dato-finale-oltre-163500878.html )では、最終投票率55%くらいの見込みだそうです。

ドイツ世論調査・脱原発についてなど

ドイツ世論調査・脱原発についてなど




ドイツの公共放送 ARD (ドイツ公共放送連盟)が調査機関 Infratest Dimap に委託して行っている月例の世論調査 DeutschlandTrend (ドイツの傾向)の結果を紹介します。

http://www.tagesschau.de/multimedia/bilder/crbilderstrecke244.html


ARD を「ドイツ国営第一放送」と訳しているサイト等がごくまれに存在するようですが、ARD は国営 staatlich 放送局ではなく、公共 öffentlich-rechtlich 放送局です。


ARD Arbeitsgemeinschaft der öffentlich-rechtlichen Rundfunkanstalten der Bundesrepublik Deutschland の略です。日本では一般的には上記の「ドイツ公共放送連盟」と訳されているようです。この訳で大きな問題はないと思いますが、より正確に訳すと「ドイツ連邦共和国の公共放送局の共同事業体」という感じになります。

(Arbeitsgemeinschaft をいつでも「共同事業体」と訳せるかというと、そういうわけではなく、むしろ、「ワーキンググループ」と訳した方がしっくりとする場合が多いと思います。)


BR バイエルン放送・MDR 中部ドイツ放送・rbb ベルリン‐ブランデンブルク放送等の地方放送局など、10ばかりの放送局が、共同番組を作成するなどの目的で結成している共同事業体です。

中央への権力集中・情報集中をなるべく避けようとしているわけです。

全国に流される共同番組のメインスタジオ Hauptstudio も、ベルリン Berlin ではなくてハンブルク Hamburg に置かれています。

(もちろん、ベルリンのスタジオから全国に発信される共同番組もあります。)


長々と説明しましたが、「要するに日本で言うとNHKみたいなもの。ただし、中央にデンと組織の重要部分が鎮座しているわけではなく、民法のネットワークのようなイメージ」ととらえておけば、だいたい合っていると思います。


では、20116月の DeutschlandTrend の結果です。

(画像クリックでオリジナルサイズを表示(別ウインドウ))


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調査方法(1)

・ 母集団:ドイツに住んでいる18歳以上の有権者。

・ 標本:無作為代表標本

・ 聞き取り方法:コンピュータのアシストを伴う電話調査(CATI)

・ 事例数(標本数):回答者(被問者)1007

・ 聞き取り期間:201166日~7

・ 「今度の日曜に選挙があったら…」の事例数:回答者1507

・ 聞き取り期間:201166日~8



Konrad Nachtigallのブログ-201106DeutschlandTrend18

調査方法(2)

・ 「食べ物の品質」の事例数:回答者502

・ 聞き取り期間:201166

・ 「EHEC 情報政策」の事例数:回答者505

・ 聞き取り期間:201167

・ 誤差:1.4%*3.1%**

・ 回答者500人の場合の誤差:1.9%*4.4%**

* 回答の割合が5%の場合、**回答の割合が50%の場合



最後に、「誤差」についての注釈。

全数調査ができずに、標本調査(サンプル調査)を行ったとき、その標本調査によって得られた結果は、全数(母集団)の本当の値とはズレているかもしれません。


例えば、母集団が1000人で、そのうちソバ派が600人、ウドン派が400人だと仮定します。

標本として10人を選んで聞き取り調査したとき、ソバ派が6人、ウドン派が4人になるとは限りません。

もしかしたら、ソバ派が3人、ウドン派が7人になるかもしれませんし、ソバ派9人、ウドン派1人という結果が出ても、不思議ではありません。


しかしながら、標本を増やして例えば300人にしてみましょう。母集団におけるソバ派‐ウドン派比率を標本が正確に反映していれば、ソバ派180人、ウドン派120人になるはずです。この場合には、「ソバ派90人、ウドン派210人」とか、「ソバ派270人、ウドン派30人」とかいった、母集団における真の比率から大きくかけ離れた結果が出るというのは、めったに起こらなさそうですね。


では、今回の ARD DeutschlandTrend ではどの程度の誤差が見込まれるかというと、それについて述べているのが、「調査方法(2)」の「誤差」以下の部分です。

直感的につかみやすいように、表にまとめました。


Konrad Nachtigallのブログ-FehlerToleranz_(Statistik)

回答者数の多いほうが誤差が小さくなるというのは、納得いただけると思います。


誤差が回答の割合に依存する、という方は、少々分かりにくいかもしれません。

こんな風に考えてください。「母集団10万人。そこから、サンプルとして400人を選びました。質問Aに対する回答は、賛成45%(180)、反対55%(220)。こういう微妙な結果のときには、確定的なことは言いにくい。母集団では、賛成55(55000)、反対45(4万5000)ということも、たまにはあるでしょう。けれども、質問Bに対する回答では、賛成が15(60)でした。こういう極端な結果のときには、さっきのように10%もズレがあるということは、起きにくい。母集団では実は5%でしたとか25%でした、という可能性は低いですよ。」


さて、DeutschlandTrend の誤差は、例えば回答者=1000 & 回答の割合=50%のときに 3.1% ですが、「46.9%53.1% の範囲に絶対に収まる」という意味ではありません。ARD の説明書きには明記してありませんが、誤差の△% というのは、信頼度 95% の範囲を表しています。


どういうことかというと… 先ほどの例で言うと、「46.9%53.1% の範囲に収まる確率は、95% ですよ。もしもドイツの全有権者を対象として調査を行ったときに、これより小さな値、あるいは大きな値が出る確率は、5% ありますよ」ということ。


もう一つ、回答者=500 & 回答の割合=5%の場合も見ておくと、「ドイツの全有権者を対象に調査を行った場合、95% の確率で 3.1%6.9% の範囲の数値が結果として出るはずです。これよりも小さな値や大きい値が出てくる可能性は、5% ですよ」ということです。


ちなみに…  社会調査では、信頼度 95% とならんで、99% という基準というかハードルを採用することもあるようです。DeutschlandTrend でどちらを採用しているのか分からなかったので、自分で計算しました。計算の仕方に興味がある方は、以下のサイトをご覧になると良いと思います。

基本的な考え方:Wikipedia 日本語版「信頼区間」→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E5%8C%BA%E9%96%93

実践的:サイト「高校数学の基本問題」より、ページ「母集団,標本,平均,分散,標準偏差」(ページ後半に練習問題があり、その4番目の問題群「母比率の推定」が今回のような問題を解決する役に立ちます)http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/statistics/sample1.htm



最後に少し難しい話をしましたが、ここまできちんとお読みになられた皆さん、お疲れ様でした。「統計トリックに騙されないために…」というような宣伝文句の本は、色々と売られているはずです。あまり数学が得意でない方にも分かりやすい本も、何種類も刊行されていると思います。これを機会に統計学をかじってみられてはいかがでしょうか。



終わり




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ドイツ・メルケル首相「エネルギーの転換には新しい考え方が必要」

2011-06-07 Energiewende braucht neues Denken

エネルギーの転換には新しい考え方が必要



ドイツ連邦共和国・連邦首相府公式サイトより

http://www.bundeskanzlerin.de/nn_707282/Content/DE/Podcast/2011/2011-06-04-Video-Podcast/2011-06-04-video-podcast.html



連邦首相アンゲラ メルケル Angela Merkel のビデオメッセージ



日本語字幕付き動画

YouTube→ http://www.youtube.com/watch?v=QmogJTFZmLM

ニコ動→ http://www.nicovideo.jp/watch/sm14682742


Im Herbst des vergangenen Jahres hat die Bundesregierung ein Energiekonzept vorgelegt, wie wir in Deutschland das Zeitalter der erneuerbaren Energien möglichst schnell erreichen können. Kernpunkt ist dabei, dass wir im Jahre 2050 80 Prozent unserer Energie-versorgung aus erneuerbaren Energien gestalten wollen.

昨年の秋に連邦政府はエネルギー構想を提示しました。その構想では、いかにしてドイツにおいて可能な限り早く再生可能エネルギーの時代に到達できるか、ということが示されています。その核心は、2050年にはエネルギー供給の80%を再生可能エネルギーから構成しよう、ということです。






Angesichts der unfassbaren Katastrophe des Kernkraftwerks Fukushima war es jetzt allerdings nötig, die Rolle der Kernenergie in diesem Energiekonzept noch einmal zu überdenken. Die Bundesregierung hat deshalb eine Ethikkommission einberufen. Und diese Ethikkommission hat uns empfohlen, mit den Restrisiken der Kernenergie so umzugehen, dass wir möglichst schnell, das heißt innerhalb von zehn Jahren, aussteigen sollten. Die Ethikkommission hat dies gründlich beraten. Und obwohl unsere Kernkraftwerke – so die Reaktorsicherheitskommission – relativ sicher sind, ist nach Fukushima der Umgang mit Restrisiken ein neuer. Deshalb hat die Bundesregierung auch den Beschluss gefasst, dass das letzte Kernkraftwerk Ende 2022 definitiv vom Netz geht.

しかしながら福島原子力発電所の言いようもない大災害に直面した今、このエネルギー構想における核エネルギーの位置づけについてもう一度熟慮する必要があります。そういうわけで、連邦政府は倫理委員会を招集しました。倫理委員会は、核エネルギーの残余のリスクを次のようにして回避するように推奨しました。すなわち、可能な限り早く、正確に言うと、10年以内に核エネルギーから脱却する、というやり方で。倫理委員会は、根本的に考えたうえで、このように献策しました。原子炉安全委員会はドイツの原子力発電所について、比較的安全である、と言っています。にもかかわらず、福島後には、残余のリスクの取り扱いは、これまでとは異なります。したがって、連邦政府は、2022年末に最後の原子力発電所を後戻りの可能性なしに電力網から外す、と決定しました。






Nun haben wir einen Zehnjahreszeitraum, in dem wir den Umbau unserer Energieversorgung schaffen müssen. Wir brauchen dafür eine ganz neue Architektur. Es geht um den Strom der Zukunft. Wo kommt der her? Und wie kommt er genau dorthin, wo er gebraucht wird? Dafür ist es vor allen Dingen notwendig, mehr für den Netzausbau zu tun. Denn die Windenergie wird eine zentrale Bedeutung haben. Und somit muss sehr viel Strom von Nord nach Süd transportiert werden.

私たちは10年という期間のうちにエネルギー供給を作り変えなくてはいけません。そのためには、新しい建築技術が必要です。テーマになるのは、将来の電力についてです。それは、どこから来るのでしょうか? また、どうやってきちんと消費地まで届けるのでしょうか? そのためには、他の何よりもまず、電力網の拡充が欠かせません。というのも、風力が重要な意義を持つようになり、したがって、大量の電力を北部から南部へ送らなくてはいけなくなるからです。






Aus diesem Grunde schlägt die Bundesregierung vor, dass das Netzausbaugesetz verändert wird und damit auch Bundeskompetenzen genutzt werden können, um einen schnelleren Netzausbau gemeinsam mit den Ländern hinzubekommen.

このような理由で、連邦政府は電力網拡充法の改定を提案します。それによって、連邦が州と協力して電力網拡充を早急に達成できるように、連邦も権限を持つようにします。






Desweiteren müssen wir mehr für die Energieeffizienz tun. Das heißt also, wir müssen stärker in Gebäudesanierung investieren. Dazu wollen wir die entsprechenden Anreize schaffen. Und wir müssen dafür sicherstellen, dass auch die erneuerbaren Energien so genutzt werden können, dass jeweils die modernsten Anlagen zum Einsatz kommen. Das heißt: Der Einsatz von modernen Windkraftanlagen auf dem Lande genauso wie der Bau von Offshore-Windparks werden eine zentrale Bedeutung einnehmen.

これに加えて、エネルギー効率を高めるために、これまで以上のことをやらなくてはいけません。具体的に言うと、建物の改修に、今まで以上の投資をしなくてはいけません。そのために、私たちはふさわしい刺激策を実行するつもりです。また、エネルギー効率のためには、状況に応じて最新の施設を配備して再生可能エネルギーを利用できるような条件を確保しなくてはいけません。具体的に言うと、田園地域への新型風力発電施設の配備が、洋上風力発電所の建設と同じように、重要な意義を持つようになるのです。






Insgesamt fragen viele Menschen: Was kostet uns das? Ich glaube, wir können die Energiewende schaffen, wenn es uns gelingt, richtig zu investieren und vor allen Dingen auch die Potentiale erneuerbarer Energien so zu nutzen, dass sie möglichst bald marktkonform, das heißt preisdeckend werden.

そうした施策は自分にとってどのくらいの負担になるのか? 大勢の人が、こうした疑問を抱いています。私が思うに、次のことをうまくやれば、エネルギー転換はやり遂げられます。適切な投資を行うこと、そして何よりも、再生可能エネルギーが可能な限り早く市場適合性を持つようになる、すなわち、価格面でカバーできるようになるように、再生可能エネルギーの潜在力を利用する、こうしたことに成功すれば、私が思うに、私たちはエネルギー転換をやり遂げられます。






Heute haben wir eine Umlage im Erneuerbare-Energien-Gesetz von etwa 3,5 Cent pro Kilowattstunde. Wir wollen, dass diese Umlage nicht wesentlich erhöht wird. Wir glauben, dass wir das schaffen können.

現在、再生可能エネルギー法では、キロワット時当たり3.5セントの割増金が定められています。私たちは、これを大幅に引き上げるつもりはありません。私たちが思うに、これは可能です。




Die Bundesregierung möchte diesen Weg gemeinsam mit den Ländern und mit möglichst vielen Bürgerinnen und Bürgern gehen. Natürlich wird es Veränderungen geben und natürlich dürfen wir uns nicht gegen jede Veränderung sperren, denn sonst werden wir den Strom der Zukunft nicht erhalten können. Aber ich glaube, das Anliegen ist so wichtig, dass die Bürgerinnen und Bürger bei dieser Frage mitmachen. Die Ethikkommission hat das vorgeschlagen. Und deshalb möchte ich schließen mit einem herzlichen Dank an die Mitglieder der Ethikkommission, die ihren Beitrag dazu geleistet haben, dass wir in einem möglichst breiten Konsens unserer Gesellschaft den Weg ins Zeitalter der erneuerbaren Energien gehen.

連邦政府はこの路線を諸州とともに、また、できる限り多くの市民とともに進んでいきたいと思っています。もちろん、幾つかの変化があるでしょう。そして私たちは、どの変化も阻んではいけません。というのも、変化を阻めば、将来、電力を保てなくなるからです。しかしながら私が思うに、市民がこの問題について一緒に取りくむということが、とても大事です。このことは、倫理委員会が提唱しました。私たちが可能な限り広範な社会的合意のうえで再生可能エネルギーの時代への道を進むために、倫理委員会の委員たちは貢献してくれました。彼らに対する心からの感謝を以て、話をしめくくりたいと思います。


(訳出ここまで)