Hidy der Grosseのブログ -28ページ目

独検対策14

Siris Lustigste Antworten auf Deutsch – Apple iPhone 4S

Siriの愉快な返事(ドイツ語)

http://www.youtube.com/watch?v=XHBDiJDGItM

(動画の投稿者は私自身でも、私の知り合いでもありません。)


Hallo, Siri!

Hallo, Fabian!

Magst du Tiere?

動物は好き?

Alles, was ich brauch, habe ich in der Cloud.

私は必要なものをすべてクラウドの中に持っていますよ。

Was ist dein Lieblingsauto?

好きな車は?

Das ist nett von dir, danach zu fragen.

それについて尋ねてくるなんて、優しい人ですね。

Also, kann ich dir mit irgendetwas helfen?

ところで、他に何かお手伝いすることはありませんか?

Was ist der Sinn des Lebens?

人生の意義ってなんだろう?

42.

Wo bist du?

君はどこにいるの?

Wo du bist, da bin auch ich.

あなたがいるところに私もいますよ。

Ich liebe dich.

愛してるよ。

Das ist nett.

それはご親切に。

Können wir jetzt weiterarbeiten?

作業を続けましょうか。

Ich will dich heiraten.

君と結婚したい。

OK.

Sollen wir zu dir oder zu mir?

僕が君のところに行く? それとも君が僕のところに来る?

Ich bin Siri, immer zu deinen Diensten.

私はSiri、いつでもあなたの用足しをしますよ。

Hast du eine Lieblingsfarbe?

好きな色はある?

Das kann ich nicht sagen.

それについては言えません。

Wie gefällt dir Gelb?

黄色は好き?

Das mächte ich lieber nicht sagen, Fabian.

Fabian、それについては言いたくありません。

Was machast du morgen?

明日の予定は?

Was ich mache? Ich warte, dass ich etwas für dich tun kann.

何をしましょうか? あなたのためにしてあげられることが出てくるのを待ちましょう。

Ich muss eine Leiche verstecken.

俺、死体を隠さなきゃいけないんだけど。

OK.

Hast du ein Versteck für mich?

どこか隠し場所知らない?

Kein Kommentar.

ノーコメント。

Kennst du einen guten Witz?

何か面白いジョークない?

Ich darf keine Witze erzählen

私は冗談を言ってはいけないんです。

Warum nicht?

何でだめなの?

Ich weiß es nicht.

知りません。

Mir ist langweilig.

つまらないなあ。

Langweile ich dich?

私があなたを退屈させてるんですか?

Magst du Äpfel?

りんごは好き?

Ich brauche nur wenig.

少ししか要りません。

Ich habe Zahnschmerzen.

歯が痛いんだけど。

Echt!?

本当!?

Bist du männlich oder weiblich?

君は男なの? 女なの?

Mir wurde kein Geschlecht zugewiesen.

私には性別が割り当てられていません。

Wo kommst du her?

出身はどこ?

Ich, Siri, wurde von Apple in Kalifornien entwickelt.

私、Siriはカリフォルニアのアップル社で開発されました。

Liebst du mich?

僕のこと好き?

Wie soll ich das wissen?

私がそれを知っているはずがありますか?

Was ist der Sinn des Lebens?

人生の意義ってなんだろう?

Da bin ich überfordert.

それは私には荷が重過ぎます。

Klopf, Klopf.

コンコン (トントン)

Klopf, Klopf? Wer ist da?

コンコン? 誰かいるのですか?

Fabian, Fabian wer?

Fabian、誰ですか?

Fabian, ich kenne keine Klopf-Klopf-Witze.

Fabian、私はコンコンと言うジョークを知りません。

Du bist echt lustig.

君は本当に愉快だね。

Ich mag diese willkürlichen Kathegorien nicht.

私はそのような恣意的なカテゴリーが好きではありません。

Ich bin müde.

疲れたよ。(退屈だ。眠たい。)

Das ist in Ordnung.

それは正常なことです。

Ich hoffe nur, du tutst nichts Gefährliches.

私が望むのは、あなたが危ないことしない、ということだけです。

Ich bin immer noch müde.

やっぱり疲れたよ。

Wenn du meinst.

あなたがそう思うなら。

Ich bin müde.

疲れたよ。

Ich hoffe, du fährst nicht Auto.

私は、あなたが車を運転しないように望みます。

Ich gehe zu schlafen.

もう寝るよ。

Tatscächlich?

本当に?

Ja, ich bin müde.

ああ、僕は疲れたんだよ。

Höre auf mich.

私の言うことをお聞きなさい。

Leg dieses iPhone jetzt beiseite und mach ein Nickerchen.

このiPhoneをそばにおいて、軽く昼寝しなさい。

Ich warte hier.

私はここで待機しています。

終わり

独検対策13

しつこく最低賃金制度の導入について

 

http://de.nachrichten.yahoo.com/wende-beim-mindestlohn-sorgt-für-streit-union-061700288.html 

 

CDUの最低賃金導入計画にCDUおよびFDP内部から批判

 

計画を実行するよう、野党がキリスト教民主主義者たちを激励する

 

AFP   Hannibal Hanschke の署名記事

 

ドイツ時刻2011103119時頃 (日本時刻 翌1013時頃) の配信

 

統一的最低賃金の導入に向けたCDUキリスト教民主同盟の新計画に対して、党内部でそして連立パートナーFDP自由民主党から、懐疑の声が上がっている。「法定最低賃金は誤った道であると、私は受け止めている」と、FDP議員団長Rainer Brüderleライナー ブリューダーレは語った。反対に野党は、計画をさらに追い求めるよう、CDUを激励している。

 

CDU11月半ばのLeiptzigライプツィヒ党大会において、労使の交渉によって決められる普遍的な賃金下限をドイツに導入することに賛成する、という内容を含む提言を決議する意向である。ドイツではこれまでのところ、一部の業種で、その業種に限った最低賃金が存在しただけだった。

 

Junge Union キリスト教民主同盟の青年組織Philipp Mißfelder フィリップ ミスフェルダーは「Leiptziger Volkszeitung ライプツィヒ国民新聞」に対して、「今は経済派にとって、議論に挑み、断固とした姿勢を保つべきときだ」と語った。11月にLeiptzigで開かれるCDU党大会において、普遍的最低賃金に対して抵抗する、と彼は公言した。

 

また、同盟会派の経済政策報道官Joachim Pfeifferヨアヒム プファイファーRBBベルリン・ブランデンブルク放送radioeins1ラジオに対して、「人はよく労働市場における成果を約束するが、私が考えるに、最低賃金というのは依然として、そういう成果を目指すのにふさわしい手段ではない」と語った。

 

賃金決定の自律性は何が何でも守らなければならないと、BrüderleFocus Onlineに対して語った。彼は、FDP幹事長Christian Lindnerクリスツィアン リントナーと同じく、同盟とFDP2009年の連立協定の中で法定最低賃金を拒否している、ということに目を向けるよう喚起した。それゆえ、現在のCDUの動きは連立与党内の交渉に対して何の効果も持たない、とLindnerは声明した。連邦政府もまた、包括的最低賃金の早期導入に対する期待を静めようとした。

 

CDUの被用者組織*1の委員長Karl-Josef Laumann カール-ヨーゼフ ラオマンZDFドイツ第2テレビ*2に対して、最低賃金は政治によって設定されるべきではない、しかしながら、被用者の権利を基礎付けるために、賃金契約当事者同士の交渉で決まった額を法的な規格とするべきだ、と語った。

*1 原文はCDU-Arbeitnehmerflügel。組織の正式名称はChristlich-Demokratische Arbeitnehmerschaftキリスト教民主被用者組合。

*2 「第2ドイツテレビ」という訳のほうが圧倒的にヒット数が多いが、日本語の修飾構造を考えると「ドイツ第2テレビ」のほうが適切。ドイツ語の語順(Zweites Deutsches Fernsehen)そのままに日本語を並べればいいというものではない。ちなみに「国営テレビ」「国営放送」などは完全な誤り。

 

SPD社会民主党Andrea Nahlesアントレア ナーレス幹事長は同盟の計画を歓迎した。彼女はBerlinベルリンで、「これで、具体的な法案準備に移るということに期待が持てるようになった」と語った。緑の党のClaudia Roth クラウディア ロート党首は、「我々はCDUの路線変更を支持する」、この成り行きは「低賃金の部門が広がっていることに対する不可欠な反応だ」と語った。左翼党のGesine Lötzsch ゲズィーネ ロェッチ党首は、法定最低賃金制度は左翼党の昔からの要求である、と語った。

 

雇用主の会長Dieter Hundtディーター フントは、CDUにおける新たな考え直しに対して拒否感を示した。同盟が政治的な立場をこのようなやり方で変えるというのは「異例の憂慮すべき事態であり」、有権者の票という形でツケを払うことになりかねない、とドイツ雇用主団体全国同盟(DGB)*1会長は語った。これとは逆に、ドイツ労働組合同盟(DGB)*2は、この会期中にも法制化が可能であるとした。

*1 Bundesvereinigung der Deutschen Arbeitgeberverbände。前回の記事参照。

*2 Deutscher Gewerkschaftsbund

 

 

記事左脇の棒グラフの説明

大きいグラフへのリンク→ http://de.nachrichten.yahoo.com/fotos/mindestlöhne-europa-photo-175626410.html

 

最低賃金

ヨーロッパの法定最低賃金

一時間当たり、単位=ユーロ、2011年時点

ルクセンブルク 10.16

フランス     9.00

オランダ     8.74

ベルギー    8.58

アイルランド   7.65

イギリス     6.91

スロヴェニア   4.32

ギリシャ     4.28

スペイン     3.89

マルタ      3.84

ポルトガル   2.92

ポーランド    1.85

チェコ      1.82

スロヴァキア   1.82

エストニア    1.73

ラトヴィア    1.68

ハンガリー    1.61

リトアニア    1.40

ルーマニア    0.93

ブルガリア    0.71

AFP

 

以上。

独検対策12

最低賃金制度の導入について

 

http://de.nachrichten.yahoo.com/cdu-gibt-widerstand-gegen-allgemeinen-mindestlohn-153218199.html

 

CDU、一般最低賃金に対する抵抗を放棄

 

党は、賃金下限を委員会に決めさせる意向

 

AFP   ドイツ時刻2011103018時頃 (日本時刻 翌311時頃) の配信

 

連邦労働大臣ウアズーラ フォン デア ライエン*1(CDU*2) は月曜付の『南ドイツ新聞』*3で、「我々が最低賃金制をもつことになるかどうか、ということは、もはや問題ではない。議題になっているのは、適切な高さを決めるための方法だ」と語った。CDU 幹事長ヘルマン グロェーエ*4は、新聞『ターゲスシュピーゲル*5』に対して、賃金下限の設定を任務とする賃金表委員会を設立する意向だ、と確認した。

*1 Ursula von der Leyen 「von der Leyen」全体で姓だから、「ライエン労働相」など表記としてはいけない。  参考→

http://blog.hangame.co.jp/P096546547/article/35674564/

*2 Christlich Demokratische Partei Deutschlands キリスト教民主同盟

*3 Süddeutsche Zeitung

*4 Hermann Gröhe ヘルマン グレーエ

*5 Tagesspiegel 日々の鏡

 

雇用主代表・労働組合・学者から構成される独立委員会において賃金の下限を決めるというモデルをCDUは目下検討中であると、CDU幹部会の一員でもあるフォン デア ライエンは語った。彼女の言によると、この方式は、労働組合も雇用主の連合諸組織*1も ともに十分な影響力を持つような場において「公正で充足的な賃金」を貫徹するための助けになるはずだ、ということである。

*1 雇用主の連合諸組織: 原文は Arbeitgeberverbände。フォンデア ライエンの念頭にあるのはおそらく、Bundesvereinigung der Deutschen Arbeitgeberverbände や、その傘下の個別連合体であろう。個々の雇用主(雇用者)Arbeitgeberが業種ごとに、あるいは地域(主には州)ごとに連合(連盟)Verband()を結成する。それらのVerbände()が業種や地域を越えて連邦Bundレベルで統一Vereinigungしたのが、Bundesvereinigung der Deutschen Arbeitgeberverbände (BDA)。これといって定着した訳語がないようで、Yahoo! Japan で検索すると、呆れるくらいに多種多様の訳が出てくる。私の目にした範囲では、「ドイツ雇用主団体連盟」「ドイツ雇用者協会連盟」「ドイツ使用者団体全国連合会」あたりが二つの理由から適切である。理由の一つは、「Arbeitgeber」を「経営者」「事業者」ではなく、「雇用主」等と訳していること。理由の二つ目は、BDAの構成員が団体・組織であるということを明示しているということ。さらに、「Bundes…」の部分を訳に組み込んでいるという点も考慮すると、「ドイツ使用者団体全国連合会」が最も原文に忠実な訳である。私は「ドイツ雇用主団体連邦連合」という具合に訳したいが、今でも掃いて捨てるほど沢山の訳がある中にもう一つ付け加えてもねえ…ということで、「ドイツ使用者団体全国連合会」で妥協しておこうか。

 

グロェーエは、最低賃金という論題について「党の中核から動きがあった」と述べた。賃金が産業別組合と業界団体との交渉によって決められた賃金一覧表によって定められているのではないような産業領域においては*1賃金の下限を設けることによって公正さの欠如を克服する*2ことが大いに求められているということが、複数の地域評議会*3において明白に確認された。彼はこのように述べ、さらに、CDUにとっては賃金決定の自立性*4を守り続けることが決定的に重要だとし、「政治的な最低賃金」を拒否した。

*1 原文 im Bereich nicht-tariflich geregelter Beschäftigungsverhältnisse 従業諸関係がタリフTrifによって定められているわけではない領域において

  先日アップした最低賃金に関する記事やこの記事ではTarifを「賃金一覧表」と訳しているけれど、交通運賃などの料金表もTarifなので困る。どれにでも通用するような適切な訳はないものか・・・。

*2 原文 Gerechtigkeitslücke zu schließen 公正さの穴を閉じる

*3 Regionalkonferenzen

*4 Tarifautonomie 労働関係や経済取引の決定は何人(なんぴと)にとっても自由であるという原則。基本法Grundgesetz(≒憲法)9条第3項に定められている。

  もともとは経済的に立場の弱いもの(労働者や中小・零細の下請企業)の権利を守るために制定されたのだろうが、現在では硬直的な解釈によって、むしろ強い側(雇用主)の権利を擁護するという、本来の想定とは逆の機能を果たすことになっているのでは…、と私には感じられる。


「政治ではなく、委員会が最低賃金を設定するというやり方をCDUが検討していると明らかになった」ことに対して、FDP*1幹事長クリスツィアンリントナー*2は『南ドイツ新聞』において安堵を表明した。そして、FDPは「左翼的な衝撃的動き」を支持することはできない、とした。同盟とFDPは一般的最低賃金を連立協定の中で明確に拒否している。

*1 Freie Demokratische Partei 自由民主党

*2 Christian Lindner クリスツィアンリンドナー

 

共同のモデルを作成して労働者・雇用主双方とすり合わせるよう、党内の異なる潮流からの代表者2名に連邦首相アンゲラ メルケル*1(CDU)が委託した、と『Welt 日曜版』*2は報じた。その報道によれば、委員会の設定した賃金下限を政府が確定し、賃金表協定が今までにはなかった全ての業種にその下限が適用される、ということである。

*1 Angela Merkel

*2 原文は「WamS」。「Welt am Sonntag」の略。

 

『シュピーゲル』*1誌によると、党大会*2に向けての勧告決議案には、「賃金下限の導入に伴って派遣労働者向けの賃金表締結にも目を向けるべきだ」と述べられているそうだ。また、その期限以降は派遣労働者が基幹的な人員と同額の賃金を得るようになるという雇用期限についても速やかに合意がなされるべきだ、とも要求されているそうである。

*1 Spiegel

*2 111315日にLeiptzigライプツィヒで開かれる予定のCDU党大会のことだろう。

 

ヘッセン*1州首相フォルカーブッフィェー*2(CDU)は月曜日付けの『ハンデルスブラット』*3に対し、目標は「議会によって設定される連邦ワイドの最低賃金ではありえない」、最低賃金はいつでも 地域ごとの特殊性に相応しなくてはいけない、と語った。

*1 Hessen

*2 Volker Bouffier

*3 Handelsblatt 商業新聞

 

ドイツ労働組合同盟(DGB)*1のミヒャエルゾンマー*2委員長は、最低賃金制度を具体的に形成するための話し合いに応じる用意がある、と声明した。統一サービス産業労働組合*3のフランク ブズィルスケ*4委員長は、メルケルがこのテーマを「ようやくトップリーダーの仕事にした」ことを歓迎した。少なくとも1時間当たり8.5ユーロの最低賃金を両労働組合員は要求した。

*1 Deutscher Gewerkschaftsbund。日本では「ドイツ労働組合総同盟」「ドイツ労働総同盟」という訳が流布しているが、どちらも不適切。

*2 Michael Sommer

*3 Verdi (Vereinte Dienstleistungsgewerkschaft の略)。「サービス()業統一労働組合」としたほうが日本語としては適切だと思うのだが、上の訳語が定着しているようなので、それに従っておく。

*4 Frank Bsirske

 

速やかに連立政府との協議の席について法案を作成することに対してSPD*1は喜んで備えていると、SPD会派のフバートゥス ハイル*2副議員団長は月曜日付けの『ブラオンシュヴァイク新聞』*3に語った。緑の党*4のブリギッテ ポットマー*5労働政策報道官は、賃金交渉当事者*6および学者から構成される委員会はドイツに「速やかに かつ 効果的に最低賃金をもたらす」ことができる、と声明した。左翼党*7のクラオス エルンスト*8党首は1時間当たり10ユーロの最低賃金を要求した。

*1 社会民主党。Sozialdemokratische Partei Deutschlands

*2 Hubertus Heil

*3 Braunschweiger Zeitung

*4 Die Grünen。正式名称は Bündnis 90/Die Grünen 同盟90/緑の党。

*5 Brigitte Pothmer

*6 Tarifpartner。要するに雇用主代表と労働組合のこと。

*7 Die Linke

*8 Klaus Ernst

 

以上。

 

ちなみに、この記事中の「委員会」の原文は「Kommission」。連邦議会内の専門委員会(日本の国会の「予算委員会」とか「厚生労働委員会」とかに相当する組織)は「Ausschuss」。今回は片一方しか出てこなかったから良かったが、両方出てくる文章に出くわしたらどう訳し分けようか…。頭が痛い。

 

さらにちなみに、1130日で夏時間が終わったので、今後は時差が8時間になります。

独検対策11

大幅な赤字を出して国有化された金融グループ Hypo Real Estate (HRE)のバッドバンク(不良債権整理銀行)FMS Wertmanagementの会計に巨額の間違いがあったというニュース。

 

http://de.nachrichten.yahoo.com/milliarden-bilanzfehler-hre-sch%C3%A4uble-kritik-103341857.html

 

HREのバランスシートに数100億ユーロの間違い: Schäuble は批判の的

 

バッドバンクのバランスシート、555億ユーロの修正

 

AFP   Lukas Barth の署名記事

ドイツ時刻201110291233(日本時刻 同日1933)の配信

 

Hypo Real Estate (HRE)のバッドバンクのバランスシートが555億ユーロという多額の修正を施されたと明らかになった件で、SPD社会民主党は連邦財務省を怠慢の廉で非難した。連邦議会におけるSPD会派の事務局長 Thomas Oppermann は、HREのバッドバンクは国有銀行として連邦財務大臣 Wolfgang Scäuble (キリスト教民主同盟)の管轄下に置かれている、と声明した。Oppermann は、「この銀行が適切に統率・監視されるようにする責任を」Schäuble は負っているが、実際にはそうなっていないということは明らかである、と語った。

 

彼はさらに、「なぜ*1555億ユーロの計算間違いをしてしまったのか」を Schäuble は速やかに説明するべきである、と声明した。「これは、Schwaben シュヴァーベン地方 の主婦*2がクッキーの壺に貯めたヘソクリを忘れてしまった」というレベルの金ではない。これほどの金額を見逃すとは、「完全に無責任だ」。ユーロ圏のための救済計画が次々に新しく出てくるという事態に直面して、連邦財務省は「全体像を完全に見失っている」ように見受けられる、と Oppermann は語った。

*1 理由を尋ねる一般的な疑問詞「Warum」ではなく、非難的なニュアンスを込めて使われることの多い「Wiso」が用いられている。

*2 Schwaben人には、悪く言うと田舎者、良く言えば朴訥で堅実というイメージがあり、「Schwäbische Hausfrau シュヴァーベンの主婦」というのは、しまり屋・倹約家を表す慣用句。

 

オンライン雑誌「stern.de」は金融危機と関連して、バッドバンクの会計専門家の計算間違いが明らかになったことで、ドイツの国家債務が総計555億ユーロ下方修正されることになった、と報じた。バッドバンクFMS Wertmanagementはすでに2010年度のバランスシートを修正し、それだけでも債務がこれまで知られていた額よりも245億ユーロ減り、そのうえ、2011年度のバランスシートではさらに310億ユーロ減るはずだという。

 

Süddeutsche Zeitung 南ドイツ新聞」によると、財務省は次のように説明したそうである。問題となっているのが「まちがった二重計上」であるのは明らかである。特に問題なのは、買掛金や売掛金のための保証金である。こうした保証金は控除されるはずなのに、コンピュータシステムが帳簿に載せてしまった、という説明である。

 

多額の赤字を抱えたHRE201010月、清算構想の一環として、国有のFMS Wertmanagementに不良な有価証券や不可欠とは言えない事業部門を移管した。HREは、金融システムの崩壊を避けるために、2009年の金融危機のさなかに国有化されたのであった。当時消滅寸前であったHREは、債務保証・資本注入・特別援助金といった総計約1750億ユーロの援助によって危機を脱したのであった。

 

訳出はここまで。

 

日本においても銀行・鉄道会社・航空会社などで情報システムが繰り返しダウンしているし、原発の「多重防御」()のシミュレーションのダメっぷりも不幸な形で露呈してしまったし、大規模な電子情報システムには 外 部 の チェックが不可欠だ、ということがもっと強く認識されるべきだろう。内輪のチェックなんていうのはチェックのうちに入らない、第三者が点検して初めて点検と言えるのだ、という当たり前の安全思想が定着しなきゃいかんだろう。

独検対策10

http://www.welt.de/newsticker/dpa_nt/regioline_nt/berlinbrandenburg_nt/article13687626/Kapitalismusgegner-protestieren-gegen-Bankenmacht.html

 

dpa発・welt onlineのニュース

ドイツ時刻2011/10/291657 (日本時刻 同日2357)

 

資本主義への反対者たち、銀行の権力に抗議

 

Berlin (dpa/bb) 警察発表によれば、1000人に上る人たちが資本主義と銀行の権力に反対して、土曜日にBerlinMitte区でデモンストレーションを行った。「危機の名前は資本主義だ」という標語の下、デモ参加者たちは横断幕を掲げ、ベルリン市庁舎Rotes Rathausそばのネプチューン噴水Neptunbrunnenから出発してBerlinMitte区を横断し、連邦議会議事堂Reichstagまで行進した。

 

プラカートには、「Occupy Berlin - We are 99 %」などと書いてあった。何人かのデモ参加者は、占拠運動の象徴となったマスクを被っていた。また他の何人かは、スーツ・サングラス・シャンペンで金持ちの仮装をし、「富める者に富を。貧乏人は出ていけ!」という皮肉な標語をもってデモの列に交じっていた。デモの締めくくりに、500(警察発表)ほどの参加者たちは散会前に連邦議会議事堂前で平穏に集会を行った。

 

占拠運動はスペインに発祥し、New York Wall Street からヨーロッパに里帰りをしたわけだが、この運動は特に銀行の権力に反対して行われている。しかし、活動家たちは、特に民主主義の強化のためにも戦っている。

 

土曜日にはFrankfurt am Main でも数100人の人々がデモンストレーションを行った。Occupy の名で呼びかけられた1015日の世界規模のデモンストレーションの場合、Berlinでは1万人ほどの参加があった。

 

訳出ここまで。

 

Neptunbrunnen周辺は、私の一番好きな場所。テレビ塔Fernsehturmさえなければ最高なのだが…。

 

皮肉なスローガンと言えば、シラクChirac大統領が核実験を強行して世界中で非難の声が上がっていた時期にフンボルト大学Humboldt-Universitätの外壁に書いてあった落書きを思い出す。「Atomtest jetzt ! Unter Paris」。英語にすると「Atomtest now ! Under Paris」。


Konrad Nachtigallのブログ-Neptunbrunnen_Berlin_Alexanderplatz_5

Konrad Nachtigallのブログ-Neptunbrunnen_Berlin_Alexanderplatz_4

Konrad Nachtigallのブログ-Neptunbrunnen_Berlin_Alexanderplatz_3

Konrad Nachtigallのブログ-Neptunbrunnen_Berlin_Alexanderplatz_1

Konrad Nachtigallのブログ-Neptunbrunnen_Berlin_Alexanderplatz_2

独検対策09-3

ユーロサミット  ドイツ連邦共和国、各党のコメント 3

 

CSUキリスト教社会同盟



CSU欧州グループの長 Markus Ferber の談話の要約

http://www.csu.de/partei/aktuelles/161311145.htm

の、乱暴な要約



ユーロゾーンだけが独自に成長することはできない



ユーロ救済策がまとまったことで、共通通貨の安定化が図れるが、これがEUの分裂につながってはいけない。

今回の合意は、ギリシャ救済に納税者だけが巻き込まれるというわけではなく、銀行もきちんと参加させられるのだという、適切なシグナルだ。



独自の機関は不必要

今回は、ユーロ諸国の首脳だけの会議があったけれど、何か新しい機関を作る必要はない。できるだけ多くの決定を、全EU加盟国で下すべき。EU分裂というリスクを抱えるべきではない。



サミットの決定はユーロを安定化する

「みんなが共通通貨という一艘のボートに乗っている」。各国は、責任感を持って財政を健全化しなくてはいけない。



EU財政の整理に、今 命を吹き込もう

ユーロ救済基金EFSFの強化への改革計画は、肯定的に評価できる。欧州中央銀行が枠の外に置かれたままなのは良かった。中央銀行は通貨の安定に専念すべきだ。EFSFに第三国の資金を引き入れるというのは、賢いやり方だ。それによって、欧州の納税者の負担を軽減できる。

 


めちゃくちゃ乱暴な要約、以上。



ずいぶんとEUの分裂を心配しているのが印象的。でも、Yahoo!UK&IrelandのNews検索を見ると、BBCでもIndependentでもGuardian でも救済案合意のニュースの扱いが軽くて、Markusたんの取り越し苦労とは言えなさそう。

http://uk.news.search.yahoo.com/search/news?ei=UTF-8&p=euro+summit+EFSF&fr2=tab-web&fr=ush-globalnews

大陸の経済がポシャったら、お前らだってやっていけなくなるんだから、もうチョイ関心持てよ、と心配になる。



Biskyの批判していたテコ効果(レヴァリッジ、レバレッジ)を、こちらは高く評価しているが、そううまくいくものかねえ…。



緑の党や社会民主党のコメントも、斜め読みしたところずいぶんと興味深いが、もう限界なので、ここで打ち切り。

独検対策09-2

ユーロサミット  ドイツ連邦共和国、各党のコメント

 

DIE LINKE 左翼党

 

http://www.dielinke-europa.eu/article/7873.eu-gipfel.html


EUサミット

 

良好とは正反対の事柄が、良好であると思われている

 

欧州議会の会派・欧州左翼(GUE/NGL)の長 Lothar Bisky は、EUサミットの結果について次のように述べた。「ギリシャが債務の50%を免除されるというのは、大きな負担軽減であり、歓迎すべきことである。しかし、すべての銀行が協定を守るかどうかは、まだ定かではない。また、債務削減は、ギリシャ経済の下降スパイラルからの反転を、即座に意味するわけではない。また、市民に降りかかる社会上の破局的な影響が、それによって軽減されるわけでもない」。



 

Bisky はさらに次のように述べた。「私の疑念は、救済基金のテコ効果 レヴァリッジ・レバレッジ という金融トリックにかかわっている。たしかに、テコ効果によって、より多くの資金を動員することが出来る。しかし、その対価は何だ? 国家が金融市場の法則にのっとって行動し、より長いテコを持とうとする。これは ―失礼を承知で言わせてもらえば― 幻想だ!」  そのような方法によって、国家債務危機はむしろ急速に広がりかねないし、それは、納税者にとってはリスクが数倍に高まるということを意味する。銀行の破産によって市民が貯蓄や年金を犠牲にしなければならなくなるという危険を避けるために、ギリシャの銀行への支援策を講じよう、と Bisky は呼びかけた。「債務危機の主要な原因者たちに より強く償還の責任を負わせることは、貧困層や中間層にとっても、また、小額預金者にとってもリスクが大きい、という意見があるが、私はこの意見に大いに賛成だ。どれだけの財産が、銀行のせいで かえって負担の元になろうとしていることか? 私は、社会的に公正な解決は、ただ銀行の国有化によってのみ可能だ、と考える」。銀行の資本増強は、国家の共同決定権、さらに言えば、国家による効果的な管理という条件下でのみ、成果を挙げられる、と Bisky は言う。欧州議会内の連合会派「欧州統一左翼/北欧環境左翼」の長は、今日の政治と欧州連合に対する市民の信頼が失われていることに鑑みて、特別に深い遺憾の意を表明した。ギリシャの国民は不信を大幅に募らせている。しかし、問題はより深い。民主主義自体が大いなる危機に瀕している。というのも、ある政府がどれだけ長く国民大多数に背を向けて振舞い続けられるものだろうか? この問いは、ギリシャを節約独裁の下に置いているIMF・欧州中央銀行・欧州理事会 ―俗に言うトロイカ― にも突きつけられている」。

 


訳出はここまで。


 

銀行に負担を負わせすぎると、かえって庶民の生活も危うくする、という見方にいったん賛同しておいて、次いで左派の観点からバッサリと銀行擁護論を伐るところなど、Bisky節健在なり、という気がします。彼の演説を現地で何度か聞いたことがありますが、人気のあるGregor Gysi や Oskar Lafontaine に比べて分かりづらい。一つの物事を複数の視座から論じるので、まだ実力不足の私は、何が本当に彼の主張したいことなのか混乱してしまう。けれども、部分的にでも理解できると、その深みに魅了されます。彼が学者出身(専門は、確かメディア学)であることが、彼の話し方の特徴に影響を及ぼしているのだろう。(ちなみに、Gysi は弁護士出身。)  選挙運動の一環として学生たちが寸劇を公演で披露したときに、Bisky も出演したのだけれど、お伴もなしに歩いてやってきたので、私はびっくり。当時彼はPDS(民主的社会主義党)の党首。連邦議会内でFraktion のステータスを得られる前だったとはいえ、護衛の一人くらいつけたほうがいいんじゃ…、選挙中であるにもかかわらずメディアの取材もほとんどない小党ではあるけれど、東独の旧体制に恨みを抱いている人から襲撃される危険が大きいのでは…、と思って、出番が終わってベンチでくつろいでいる彼に片言のドイツ語で「Schröder だって Schäuble だってSPに囲まれていますよ」と尋ねたら、「民衆に守ってもらえない政治家はね」。そのときの、いたずらっぽく笑った彼の目が印象的でした。

 


「その3」はキリスト教社会同盟CSUのコメント。ただし、きちんとした翻訳ではなく、かなり大雑把な要約。

独検対策09-1

ユーロサミット  ドイツ連邦共和国、各党のコメント 1

 

FDP 自由民主党

http://www.liberale.de/Ein-guter-Schritt-nach-vorn/8720c14090i1p7/index.html

 

前へ進む良い一歩


FDPの院内総務[or議員団長]Rainer Brüderle は「ARD-Morgenmagazin モーニングマガジン」の中で、ユーロサミットの成果に対する満足の意を表明した。Brüderle は次のように語った。「これは、前に進む良い一歩だ」。2部に分かれたサミットは、自分の値打ちを証明した。「議会が参加させてもらえたし、われわれは良い成果に達した。その成果とはギリシャの債務削減であり、これによってかの国は荷が軽くなり、悲惨な境遇から抜け出せるようになる」。

ARD-Morgenmagazin へのリンク

http://mediathek.daserste.de/sendungen_a-z/435054_morgenmagazin/8586874_br-derle-begr--t-gipfel-ergebnis

  

連邦首相 Angela Merkel は、連邦議会の決議案という援護を受けながらEUサミットに出発した。長い交渉の末、ユーロ諸国の代表者たちは中心的な諸点について ついに合意に達した。その合意とは:

連邦議会の決議案へのリンク(PDFファイル)

http://dipbt.bundestag.de/dip21/btd/17/075/1707500.pdf

 

ギリシャの債務削減: 私的な信用供与者[債権者]はギリシャの国家債務のうちの半分を放棄する。これはおよそ1000億ユーロ[十数兆円]に相当する。

 

銀行の資本強化: 金融諸機関は、緊急事態の際に使用できる貨幣をもっと保持しなくてはいけない。当該諸機関は2012年半ばまでに中核自己資本[中核的自己資本]比率を9%にまで引き上げなければならない。

 

欧州金融安定化基金EFSFの強化: 救済基金の金融的なパンチ力を強めるために、二種類の機構が予定されている。1つは、特定のユーロ諸国の国債についての部分的債務保証である。もう1つは、国債買い上げのための特別会計である。

 

イタリアのための節約プログラム: イタリアは、債務に歯止めをかけることを2012年までに憲法に書き込まなければならず、また、2013年には均衡予算を上程しなければならない。そのためには、包括的な節約プログラムが必要である。

 

彼はまた、EFSFの強化が決定されたものの、ドイツが果たす責任は相変わらず上限ぎりぎりのところにある、「もうこれ以上納税者から徴収するのは無理だ」とも強調した。

彼の言葉は続く。債務削減は不可欠だ ― ギリシャが改めて秩序立ち、再び競争可能になるために。ギリシャは目下、自分たちが支出面に関して許されていると思っていることを、実行できる状況にはない。

 

将来の危機を避けるためには金融セクターの新秩序が不可欠であると、Brüderleは捉えている。枠組みを変えることが社会的市場経済の課題であり、その際に諸条件を今よりも厳しくすることに賛成だと、彼は語った。Brüderleはその例として、高頻度取引、空売りの禁止、格付け会社間の競争強化を挙げた。

 

訳出は以上。

 

社会的市場経済 Soziale Marktwirtschaft: 現代ドイツを語る上で欠かせない(本当に欠かせない!)概念なのだが、説明する気力が私には残されていない。自分で調べてくださいな。

 

空売りの禁止について: すでに行政指導でいくつかの ―とはいっても、大手は軒並み指定されているようですが― 金融機関が「ネイキッド ショート セイリングはダメ」とか「この国の国際についてはNG」とか、条件付きで禁止されたことがありますが(そして、指導のうちのいくつかは今でも有効)、空売りを包括的に禁止する法律は、今のところありません。っていうか、(少なくとも「先進国」に限っていうと)、どこもまだ そこまでは出来ていないんじゃなかろうか。

 

「その2」は左翼党の予定。どこまで翻訳できるかわからないので、「まずは立ち位置が正反対の政党を取り上げるのが面白かろう」と考えて自由民主党(自由競争重視派)と左翼党(左派社会主義)を選んだのだが、FDPが高頻度取引や空売りの規制を訴えているとは、少し驚いた。

独検対策07

「11月23日のドイツ語検定に向けて、1日に最低1記事は翻訳しよう」という企画の第7段。

 

welt.online」で

カトリック教会はポル野で財を築いている

という見出しを見つけて、読んでいたら、えらく時間がかかってしまった。これがまた、とんでもなく長い記事なんですわ。

 

http://www.welt.de/vermischtes/article13679586/Katholische-Kirche-macht-mit-Pornos-ein-Vermoegen.html

 

読んでみたらつまらん内容で、全文をきちんと打ち込んで翻訳しようという気は失せた。でも、まったくなかったことにしてしまうのももったいないので、要約してお伝えしよう。

 

カトリック系の(Welt」の記事によれば「100%カトリック教会に属する」)「世界像 Weltbild」出版グループは、ドイツ最大手の一つ。(「世界像」グループのウェブサイト http://www.weltbild.com/karriere/wer-wir-sind/ によると、ネット販売で業績2位、宅配サービスで3位、出版業全体で8位。)  しかし、このグループで扱っている書籍の中には、ポル野やバイオレンスもの、秘教学、魔術、悪魔崇拝も含まれている。熱心なカトリック教徒のグループは10年以上も、なんとかせいや、と言い続けてきたけれど、司教たちは無視してきた。それどころか、他の出版グループとの提携によって、いまでは、単にポル野の中継ぎをするだけではなく、「Amwaltshure」シリーズや、「Vögelbar」「Schlampen-Internat」といったポル野書籍の製造までを手がけている。(schlampeninternat.com/ Impressumがないせいで、これが記事の中の「Schlampen-Internat」と関係あるかどうかわからんのだが、とにかくエロい。カトリック教会出資会社のサイトかもしれないという先入観で見ているせいか、かえって引く。あっ、お子ちゃまはクリックしちゃだめよ。絶対だぞ。)  今月この問題が業界紙「Buchreport 書籍レポート」で取り上げられて、内部でも大騒ぎになっている。ある司教は、不適切な内容の書籍を排除するためのフィルターに不具合があったんじゃないか、とか言っていて、反対運動をしてきたグループはこの言い訳に開いた口がふさがらないとさ。カトリック教会が「世界像」グループと縁を切れないのは、それが打ち出の小槌だからではないか。ただし、ここ数年、グループを売却しようという動きもあったが、金融不況のあおりでうまくいっていないのだ、という説もある。(以上)

ちなみに、「ポル野」というのは変換ミスではなく、対ハンゲのフィルター対策ですw

 

さて、今ドイツで一番大きなニュースは、当然のことながら、ユーロ救済案合意についてですが、日本語でも読めるニュースをわざわざ翻訳してもつまらないので(日本のメディアがどこまで深く報道するか、という問題は置いて)

ソフトドリンクが暴力を助長する!?

という話題をお届けしましょう。合衆国発のニュースなので、元ネタのリンクも張っておきます。

 

http://injuryprevention.bmj.com/content/early/2011/10/14/injuryprev-2011-040117.abstract

 

無料だと、この要約しか読めません。全文を閲覧するには金がかかります。

 

それでは、Yahoo! Nachrichten ヤフーニュースの記事の紹介です。

 

http://de.nachrichten.yahoo.com/studie--softdrinks-fördern-gewaltbereitschaft-jugendlicher.html

研究: ソフトドリンクは青少年の暴力的な姿勢を助長する

 

ドイツ時刻2011102616時ころの配信

 

1日に1缶コーラかファンタを飲むだけでティ-ンエイジャーの振る舞いは攻撃的になるかもしれない。少なくとも、アメリカのある研究者たちは、それを見出そうとした。あるオンラインアンケートの結果によると、ソフトドリンクを大量に消費することは、暴力的な姿勢の強化につながる。

 

専門誌『Injury Prevention』に公表されたこの研究は、1418歳の青年1878人への聞き取り調査に基づいている。参加者は、さかのぼる1週間にソフトドリンクをどれだけ消費したのかを答えることになっている。引き続いて、科学者たちは青年たちに次のようなことも質問した。この間、友人・兄弟・パートナーに対して攻撃的な振る舞いをしたか。この1年間、武器やナイフを携行していたか。

 

研究者たちは次のような結論に至った。ティーンエイジャーのソフトドリンクを飲む量が多ければ多いほど、暴力的な姿勢もより強まる。この聞き取り調査に関係して、科学者たちは次のようなことも聞き知った。それは、貧困な環境出自の青年にとっては、暴力や武器が日常化している、ということだ。週に12缶しか飲まない者では、武器やナイフを所持している割合がようやく23%であった。週14缶以上を消費している者では、42%であった。パートナー・友人・兄弟への攻撃的な振る舞いについても、似たような結果となった。

 

(別記事への誘導) こちらもお読みください: 甘いものはいつ病気を引き起こすのか http://de.nachrichten.yahoo.com/blogs/in-form/wenn-s%C3%BCsses-krank-macht-seit-90-jahren-hilft-152113383.html

 

「ここにはソフトドリンクと暴力との間の目を引く*1強い結びつきがある」と『Daily Mail』はヴァーモント大学University of Vermont Sara Solnick博士と彼のチームから引用している。「もしかしたら、ソフトドリンクに含まれる糖分ないしはカフェインに起因する直接的な因果関係があるのかもしれない。あるいは、我々がこの研究で無視してしまったけれども、ソフトドリンクの大量消費と強い攻撃性とをともに引き起こすような、何か別の要因があるのかもしれない」。

*1: ヤフーニュースでは「significant」を「auffällig目だった・特出した」と訳していますが、統計学用語として「signifikant有意な」と訳すべきでしょう。

 

University of Liverpoolのイギリス人心理学者Peter Kindermanは研究結果を批判する。彼は、ティーンエイジャーの振る舞いに影響を与える要因が多種多様である、ということに目を向けるように言う。彼は「Daily Mail」に対して、「若年層における暴力の原因はとても複雑だ。この研究で発表されているソフトドリンクについての解釈は、単純化されすぎている。暴力的な姿勢に寄与するけれどもソフトドリンクの摂取に関しては何もしないようなリスク要因も、いろいろと知られている」と語った。すでに知られていることだが、「貧困な食生活は、健康上の、あるいは社会的な望ましくない影響と結びついている」。例えば、社会環境が不健康な食生活と暴力的な姿勢との両方の原因となっているかもしれない、といったような別の説明ができる可能性を、この研究は無視してしまっているとKindermanは言う。

 

Solnicと彼のチームが彼らの理論を証明できるのか否か。いずれにしても、健康上の理由を考えただけでも、糖分やカフェインの多すぎる飲料を避けるというのは、良い考えである。

 

訳出は以上。

Daily Mail」の記事へのリンクも張っておきます。

http://www.dailymail.co.uk/health/article-2053023/Just-fizzy-drink-day-make-teenagers-behave-aggressively.html

独検対策06

メンテナンスのため、昨日は更新できなかった。05をお読みになりたい方は、ハンゲブログをご覧ください。

 

blog.hangame.co.jp/P096546547/article/36795044

blog.hangame.co.jp/P096546547/article/36795422


 今日は、新児童保護法案が連邦参議院で否決されるかも、というニュースです。まず、ドイツの連邦参議院というのは日本の参議院とはかなり異なりますので、予備知識としてこちらを先にお読みいただいた方が良いかも。

http://ja.wikipedia.org/wiki/連邦参議院

短いけれども大事なことが上手くまとめられている良記事です。

 

さらに、家庭産婆 Familienhebamme という聞きなれない言葉が出てきますので、ドイツ語版ウィキペディアの記事を翻訳しておきます。

http://de.wikipedia.org/wiki/Familienhebamme#Familienhebamme

家庭産婆

産婆の特殊な任務として、医学上の、あるいは社会的なリスク要因を抱えている家庭の世話がある。この種の産婆は「家庭産婆」と呼ばれる。そして、低年齢の母親、暴力問題を抱えている家庭、依存症問題を抱えている家庭、精神的に病んでいる母親、等々の世話をする。その期間は、一般の産婆が世話をする期間よりも長い。

 

この種の産婆を養成するために、2006年以降、通常の課程の上級の課程が州レベルで設けられている。彼女たちは、保健局や民間の福祉事業団体や財団等々に雇用されて働いたり、青少年局のボランティアとして働いたりする。

 

ドイツには、およそ800人の家庭産婆がいる(2009年時点)

(ウィキペディアの訳はここまで。)

 

産婆というよりは「乳母」に近い感じですね。ちなみに、Hebamme を助産婦・助産師ではなく産婆と訳したのには訳があるのですが、その説明は割愛。

 

では、記事本体の紹介に入ります。

 

http://de.nachrichten.yahoo.com/kinderschutzgesetz-droht-widerstand-bundesrat-131352523.html


児童保護法が連邦参議院の抵抗に脅かされている

 

いくつかの州が健康保険の参加を求めている

 

AFP   Uwe Zucchi の署名記事

 

ドイツ時刻20111024()配信

 

連邦政府の新しい児童保護法が連邦参議院の抵抗に脅かされている。南ドイツ新聞 Süddeutsche Zeitung によると、ラインラント-プファールツ Rheinland-Pfalz 州の家族大臣 Irne Alt (緑の党)は、法案に賛成するかどうかは健康保険の参加次第であるとした。彼女は、「児童虐待防止のためには、公的健康保険からの給付金が必要だ」と語った。

 

メックレンブルク-フォアポンメルン Mecklenburg-Voepommern 州の社会大臣 Manuela Schwesig もまた法案修正を望んでいる。南ドイツ新聞によれば、彼女は、いわゆるリスク家庭に家庭産婆を配置するための「継続的な財政関与」が必要だ、と要求した。連邦は家庭産婆のために2012年から2015年の間に総計12000万ユーロ かなり大雑把に言って200億円近く を用意する所存である。その後の費用は自分が引き受けなくてはいけなくなるのではないかと、自治体は恐れている。

 

健康保険の新しい給付制度を規定することを、連邦参議院では各州が一致して要求してきた。Alt Schwesig の言によれば、それは次の内容ようである。すなわち、産科病院や小児科の開業医が出産後の早期援助に係わった場合には、保険からの支払いを受け取れるようにする、ということである。しかし、連邦健康省の抵抗のせいで、これまでのところ導入できていないのだという。

 

連邦家族省は全参加者に対して、児童保護法を実現するように訴えてきた。省の報道官はベルリンにおいて、法律を阻止することは「だれの利益にもならない」と、ジャーナリストたちの前で語った。児童保護に「ただ乗りはありえない」。

 

議事日程によると、法案は木曜日に連邦議会で改めて審議され、即座に連邦参議院に送付される予定である。ラインラント-プファールツとメックレンブルク-フォアポンメルンは、修正がなかった場合には両院の仲裁委員会を招集するつもりである。

 

連邦家族大臣 Kristina Schröder (キリスト教民主同盟)の言によると、法律の目標は、虐待や育児放棄から子どもをより良く守ることである。家庭産婆と並んで、法律は次のようなことも予定している。青少年援助に携わる職員はみんな、今までよりも拡張された犯罪履歴証明書を提出しなければいけなくなる。その証明書には、性犯罪を理由とした判決の有無も含まれる。さらに、児童福祉が脅かされているとの疑いを青少年局が抱いたときには、局の判断で医者の守秘義務が解除されることもありうるようになる。

 

訳出は以上。

いまのところ、児童虐待の疑いがあっても、医者は安易には通報できないようですなあ。個人情報保護の概念がずいぶんと厳しいようで…。

それにしても、性犯罪歴がないという公的証明を提出しないと働けないだなんて…。社会事情に鑑みて必要なことであるとは思いますが、殺伐とした世の中ですなあ…。