伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築 -5ページ目

伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

五十代も後半、自宅を新築…新建材は怖い!
行き着いたのは地元の工務店。
で、棟梁がつぶやいた。
「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」
「石場建てってなんですのん?!」・・・

私は脱原発の立場から、また災害時への備えの観点から、

できるだけ電気の消費量を抑える、

できるだけ電気なしでも暮らせる家づくりを考えてきました。


そこで、冷暖房はエアコンに頼りながらも、

エアコンなしでもなんとかなる家という意味で、

伝統構法・・・無垢材と土壁の家を選択しました。




また、暖房や調理は電気だけではなくガスでもまかなえるようにしたり、

便器も電気なしで流せるスタンダードな機種を選んだりしました。


SDGs(持続可能な社会づくり)を言うなら、

そもそも電気にできるだけ頼らない暮らしの創出が第一、

そして発電は再生可能エネルギーにシフトをと考えています。


原子力発電なんて、まずもって暮らしの安全性の観点から、

また外交上の安全保障の観点からも、論外と言わざるを得ません。

それは福島原発の被災や、チェルノブイリ原発への攻撃からも、明白です。

 

​​​​​
​​(link☝共同通信)
 

その意味で、再生可能エネルギーへの転換は緊急の課題だし、

太陽光発電の進歩と普及には期待しています。


ただ、2021/11/26稿
「第6次エネルギー基本計画…なんか変?~ZEH・太陽光自家発電一辺倒の政策に違和感!」

でも述べたように、太陽光発電の個人宅への義務化には疑問を感じています。


国のエネルギー政策として、原子力発電を根幹にしたまま、

抜本的に再生可能エネルギーへの転換を図る方針を持たないまま、

太陽光発電を個人の責任に負わせるのは、つじつまが合いません。


そんな意味もあって、(それだけではありませんが、)

我が家には屋根の上に太陽光パネルを載せるつもりはないのです。


​​(ちょうど2年ほど前の2020/3/24、☝瓦葺き工事をしていました。・・・2020/3/30稿「屋根:瓦葺き職人の技~淡路いぶし瓦」参照)​

昨日(3/29)の朝、NHKニュース「おはよう日本」を見ていると、

「住宅の太陽光パネル廃棄の現状は?」と題しての特集。​​(引用:NHK番組表おはよう日本7時☟link) ​​

画面の​QRコード​をたどると、先々月と先月の特集サイトが上がってきました。


【NHKニュースサイト>ビジネス特集】​​​​

 

「太陽光パネル“大廃棄時代”がやってくる」(2022/1/14)(引用:NHK☟link) 



「どうする!? 太陽光パネルの“終活”」(2022/2/4)​​(引用:NHK☟link)


 

<以下、引用>


> 屋外で風雨にさらされる太陽光パネルには寿命があります。

> 耐用年数は20年から30年ほど。

> このため2030年代半ば以降、寿命を迎えるパネルが

> 大量に出ると予想されているのです。

> 環境省は、2040年ごろには現在のおよそ200倍にあたる

> 年間80万トンもの使用済み太陽光パネルが排出されると試算しています。


> 太陽光パネルは厳しい自然環境にも耐えられるよう頑丈に作られているため、

> リサイクルのための分解には手間や費用がかかります。

> このため、廃棄する際には多くが埋め立て処分されているとみられています。

> ただ、埋め立て処分にも費用がかかるため、

> 発電事業が終わってもそのままパネルを放置したり、

> 不法投棄されたりするおそれがあると指摘されているのです。


> 撤去にかかる費用はどの程度なのでしょうか?

> 私たちはパネルの販売店やメーカーなど20社余りに取材しました。


> パネル販売店「これまでの撤去費用は20万円ほどで、

> 取り外したパネルを中古品として販売していました。・・・(中略)・・・

> リサイクルには費用がかかるため、

> 今の撤去費用は50万円近くに値上がりしています」


> 別のパネル販売店「費用が安くて済む場合は20万円くらいですが、

> 家が大きかったり、屋根の傾きが急だったりして大規模な

> 足場を組む必要がある場合は、100万円を超える可能性もあります」


> 大手住宅メーカー「パネルを撤去したことが一度もないので分からない」

> 大手パネルメーカー「パネルの撤去には対応していない」

> 大手パネルメーカー代理店「とりあえずパネルを購入した店に相談すべきでは」


> パネルを購入した販売店や施工業者がすでになくなっていたり、

> 問い合わせ先が分からなかったりするケースも少なくありません。


> 太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電された電気の買い取り費用は、

> 私たちが毎月支払う電気料金に上乗せされていて、

> その負担額は、標準的な家庭で年間1万円を超えています。


> 自然に優しいエネルギーといわれる太陽光発電。

> 真にクリーンなエネルギーとして受け入れられるため、

> 寿命を迎えた太陽光パネルの処理などについて、

> 地に足をつけて議論する時期が来ています。


> 役目を終えてリタイアしたあとの“終活”をどうするのか。

> 決してあいまいにせず、私たち自身の問題として

> 考えなくてはならないと強く感じました。


私たちが最初に売建てのマイホームを手に入れたのが1996年。

1994年には国の補助制度も始まっており、

我が家にも導入しようと検討し、それでも高額で諦めたのを思い出します。


このNHKの特集番組では、太陽光パネルを設置したものの、

“設備の老朽化”と“売電価格の急落”というダブルパンチで、

太陽光発電をやめたいと考えるようになったが、

費用や処分のことで撤去に悩んでいる方の話しもありました。
​​(引用:NHK☟link)


太陽光発電を諦めた我が家は、真空管式の太陽光温水器を屋根の上に設置。

とっても快適に使っていましたが、20年近く経ち調子が悪くなって、

撤去する段になって往生したことが思い出されます。


一方で、2020/5/14稿​「理想の家づくりは会社選びで9割決まる・・・」​でも紹介した、

松尾設計室​の松尾和也さんが、
「太陽光発電はエコじゃない?専門家と2大デマを検証!」​(2022/3/18)

​という動画をYouTubeで発信していて、なかなかうならされます。

​​(click☝YouTube)

<動画より引用>


> 2大デマ

> ①製造時に大量のエネルギーを使うから、環境に良くない

> ②廃棄時に大量のゴミになるので、環境に良くない


> 太陽光発電のエネルギーペイバックタイム 1~2年

> 製造時のエネルギー>生み出すエネルギー


> 車・・・家電製品にしても・・・ものすごい台数生産されているのに

> それが完璧にリサイクルされているかと・・・絶対されていない

> エネルギーを一切生み出さないものなのに・・・誰も問題点を指摘しない

> なのになぜかエネルギーを生み出す太陽光に関してだけは

> ここ(廃棄問題)を指摘する人がものすごい多い

> ・・・何か悪意を感じますね。


<概要欄より引用>


> 温暖化懐疑論も太陽光発電に関するデマも結局

>「全然その道の専門家じゃないけれど声が大きくて話すのが上手い人」が

> 拡散しているということに一人でも多くの方に気付いて頂ければと思います。


とっても論理的に説いているので傾聴に値すると思いますし、

太陽光発電設備を自宅に設置することは原則的には望ましいことだと、

再生可能エネルギー普及の観点から私も思っています。


けれどやはり、先述のNHKニュースにもあったように、

太陽光発電の負の部分にも対応をという観点を踏まえたうえで、

廃棄問題や損得勘定などに矮小化することなく、自ら選択することが大切だと思うのです。


天然ガスをロシアから大量に輸入する政策に、

今般のロシアのウクライナ侵略が影を落とし、

「エネルギー安保」の問題も顕在化しました。

太陽光エネルギーはといえば、太陽光パネル8割は中国製。​

外交によっては安全保障上の問題もあります。

またその安価には新疆ウイグルの人権問題が絡んでるのはよく知られた話です。

​​(link☝​日経ESG「中国製パネルに強制労働の疑い」2021/7/5​)

 

政府は2020年の「2050年カーボンニュートラル宣言」を旗印に、

再生可能エネルギーの割合を36%から38%としておきながら、

一方で原子力発電を更に推進しようとしています。


日本が原発を廃絶し、国を挙げて再生可能エネルギーにシフトして、

そのために太陽光パネルの国産化を推進しようというのなら分かります。


けれど、メガソーラーによる環境破壊への無策を見ても、

太陽光発電への国として本気度が疑われます。



change.org「豊かな自然や地域の生活を破壊する再生エネルギー開発に規制をかけてください」

そんななか、個人の住宅への太陽光パネルの搭載の推奨はどうなんでしょう?

しかも近い将来、新築住宅には義務化?!


SDGsへの取り組みとして今、

省エネ・脱炭素が最重要課題なのは論を待ちません。

けれど道筋は一つではないはずです。


太陽光パネルで自家発電してまで電気を使うという暮らし、

そもそも余計な電気は使わないという暮らし、

どちらでないといけないというものではないはずです。


電気仕掛け空調を前提とした高気密高断熱住宅、

自然の室内環境を前提とした気候風土適応住宅、

どちらを選択するかは、住まい手の暮らしの哲学に関わる問題です。


SDGs的観点では、それらは車の両輪。

どちらか一方の押し付けは、決して「持続可能」ではない。


太陽光発電の普及には賛成だけど、

太陽光パネルの個人宅への設置義務化は納得できない・・・。

どうもモヤモヤが吹っ切れないのです。




多様な選択肢がある、それを選択するのは住まい手。

太陽光パネルの設置だけではない省エネ・脱炭素の選択肢として、

ぜひ気候風土適応型伝統構法の家が見直され広く認知されることを望みます。

いったんは4月並みの春の陽気だったのに、今週は冬に逆戻り。

けれど桜は咲き始め、大阪の満開予想は3/31とのこと。


今日は20℃に迫る温かい雨、午後からは春の嵐の予報。
これを境に来週はめっきり春めくということで、日中は一週間ぶりにエアコンOFF。

木組み土壁の家には、雨もまた風情です。



我が家は、ここで言うまでもなく、石場建て伝統構法で新築しました。

我が日本の気候風土に根差した千年来の家の建て方です。

それが今やここ数十年の瞬く間に、絶滅危惧種となりつつあります。


どこに何の悪意が?と思われるほど、建築が「法的に!」難しくなっているのです。

それでもこの伝統技法を守り受け継ぎ発展させていこうと、

幾多の大工さん職人さんや建築士さんや学者さんたちが日々奮闘している・・・。


ひょんなことから石場建て伝統構法の新築に施主として関わることになり、
自分が当事者となったことから、

そんな有志の存在を知り、実際に出会うこととなりました。

このブログで何度となく紹介している​木の家ネット​も、そのひとつ。
他にもいろんな作り手さんとお近づきになりました。


こうした経験から、一般的には忘れ去られている石場建て伝統構法を、

一般の人が再発見する一助となれば、家を建てたいと思った人が選択肢に入れられれば・・・、

そんな思いに駆り立てられて、こうしてブログを綴り続けています。


さて、そんな石場建て伝統構法の家の建築が具体的にどんな法的な壁に阻まれているかは、

以下の拙稿などを参照いただければと思います。


2018/4/22稿​[「限界耐力計算」⇒「適判」⇒「建築確認申請」]

2019/3/20稿​[石場建て伝統構法・・・適判/建築確認申請]

2019/11/12稿​[建築確認がおりた・・・やっと!]

2020/1/9稿​[限界耐力計算・・・石場建て伝統構法の構造計算]


紆余曲折、我が棟梁の大奮闘により、

そんな大変な構造計算や手続きなどを経てようやく着工にたどり着いた我が家ですが、
ここにきて日経クロステックにこんな記事が挙がりました。
 


「限界耐力計算 伝統木造は「適判不要」へ規制緩和 建築確認の見直し」

(日経アーキテクチュア2022/2/10)

> 限界耐力設計法を用いた伝統木造について、

> 構造設計1級建築士が携わる場合「構造適判不要」となる見通し。

> 気候風土適応住宅制度との併用も見込まれる。


・・・というのである。

(気候風土適応住宅については拙稿2020/1/3​「気候風土適応住宅の魅力・・・」​参照。)

「おぉっ?!国もようやく認めたかぁ!」と喜んで我が​日伸建設​の棟梁に聞いてみました。


すると、どうも「​構造設計1級建築士​」が設計したら・・・という条件らしく、

構造設計1級建築士はビル等の設計で、木造に造詣の深い人なんてほぼいないんだとか。


そんな実効性の乏しい規制改革って、

本当に国は石場建て伝統構法を、きちんと理解していないんでしょうか?

それとも石場建て伝統構法を、緩和に見せ掛けて実質的には潰そうという悪意なんでしょうか?


記事の全文を読んでみましたが、素人にはチンプンカンプンで、

私には説明することができないので、これ以上の話しは控えておきます。


ただ、「石場建て」にまでしなくても「伝統構法」に則った建築は

現行建築基準法の範疇でもできます!

なので、ぜひ木組み土壁の家を家づくりの選択肢に!と思います。



そんな木組みに、晴れても降っても癒される家。

新型コロナで外出を控えざるを得ない日々がかれこれ丸2年続いていますが、

その前の、コロナ直前、ウッドショック直前、なんというタイミングの入居。


癒されるといえば、毎晩の風呂上りも。

台所で天井を見上げながら水分補給。



我が家の浴室は風情もなく機能だけでユニットバスを選んだことは

2/19稿​[極楽!肩湯…我が家のスパージュ~木組み土壁の家のユニットバス]​でも述べましたが、

照明を落とした木組みの表情に飽きもせず毎晩見入ってしまうのです。


そして居間のソファーに腰を下ろして、天井を眺めながら、

ほてった体温を睡眠前に落ち着かせます。


 

階段を、照明を点けずにゆっくりと上がっていきます。


 

階段を上がりきると、2階の居間の大梁が暗闇に浮かびます。


 

小屋組みを眺めるのも、毎晩のルーティーンです。


 

そして寝室の布団に仰向けに寝転ぶと、

天井の木組みが一日の疲れを目から癒してくれます。


​​(照明を完全に落とすと目には見えていても写真には写らないので、撮影用に演出しています。)​​


常夜灯の豆球も消すと、

窓の障子からほのかな月明かり・・・さすがに写真には写りませんが。


昼間の明るいときも、灯りを点けた晩餐のときも、照明を落として床に就くときも・・・。

24時間365日、木組みを見ていて飽きることはありません。

先週土曜日3/12から最高気温が25℃を超え、

以来久しぶりにエアコンを止めたまましばらく過ごしていました。


​​(階段↑とスノコ吹抜け↓で空気が循環し、家じゅうの室温がほぼ均等です。)


そしてこの季節は、杉花粉の大放出! しかも黄砂の大量飛来!

以前住んでいた新建材とビニルクロスの家では、鼻炎薬が手放せなかった季節。


けれど今の家に住み始めてからは、目に少し痒みを覚えるものの、

家の中はもとより外でマスクを外して自転車で走っていても、
鼻も喉も一切影響を受けていません。
 

無垢材のお陰? 土壁のお陰?
因果関係は分かりませんが、事実は事実として・・・。


一昨日3/17からはまた寒さがぶり返して室温も20℃をわずかに下回ったので、

温かさが恋しくなりエアコン暖房再開。


昨日3/18からは冷たい雨。

この雨、「花起こしの雨」というそうで、大阪の桜の開花予想は来週水曜3/23。

春本番が待ち遠しい!



で、そんな昨日朝方、上の方からパシッ!・・・久しぶりに木の鳴る音を聞きました。

入居後数カ月はときどき聞こえていたんですが、

ここしばらくは文字どおり鳴りを潜(ヒソ)めていたんです。


我が家は総天然乾燥無垢材なんで、機械乾燥集成材と違って、

吸湿放湿や温度変化などで木が微妙に動くんです。

その生きている証が、木の鳴き声。



 

1~2年は鳴るって棟梁から聞いていたので、

初めて聞いたときはちょっと嬉しかったのを覚えています。

この家は竣工(2020.12)後2年目に入っていますが、もうしばらくは聞けるかもしれません。



そんな天然乾燥無垢材のこの家。
あのあと昨年ウッドショックが日本を襲ったのは、みなさんご存じのとおり。

2021/5/8稿​「ウッドショック…本来の日本の家づくりへ~国産材への回帰とSDGsの視点を」

でも取り上げたところ。
 

建ててくれた​日伸建設​の親方社長、

「あのときに建てといてホンマ良かったなぁ! 今やったら建たへんで・・・」と。




日伸建設の住まいづくりコラム3/17​​「空気環境をもっと重視しましょう」☝​に関連して、

そのコラムのアップ告知​facebook​で紹介されたのが、

新建ハウジング3/17​「シックハウス対策 建て主に伝えるべき情報は?」☟
 


(引用)

>「シックハウス対策 = F☆☆☆☆」が短絡的に過ぎるように

>「シックハウス対策 = 自然素材」も短絡的だ。


・・・確かにそうではあるんですよね。

ヒノキアレルギーなどもあって、化学物質過敏症の方だと、

いわゆる自然素材の家でも合う合わないがあるんだそうです。


ただ、私が自然素材、木と竹と紙と土でできた家での暮らしを通して言っているのは、

シックハウスへの対処療法的な、アレルギーやアトピーへの対症療法的な観点だけで

言っているわけではないんですよね・・・それも付随はしてきますが。



自然素材、木をふんだんに使った家と一口に言っても、

♪この木なんの木 気になる木・・・♪と日立の樹じゃないけど、

さて、その木はどんな木なんでしょう?って話し。
 

その集成材は、その合板は、どこで生まれ育った木でしょう?

どんな接着剤(化学物質)で圧着してあるんでしょう?


いやいやその無垢材だって、何千キロって旅してきたんじゃないの?

我が家に届くまでにどれほど莫大なエネルギーを費やしているんでしょう?


日本の木材自給率の今は、​森林・林業学習館サイト​の資料によると、3割強。
多くを北米や北欧やロシアや中国や東南アジアなどからの輸入に頼っています。
 

​​
​​(☝森林・林業学習館「日本の木材自給率と需要(供給)量」より)
 

今、ロシアがウクライナを武力侵略して民間人を巻き込む悲惨な戦争になっていることで、

食料品の供給不足、値上げが避けられないと盛んに報じられていますが、

材木だってウッドショックに追い打ちです!


さらに、森林ジャーナリストの​田中淳夫​氏が3/18に

「「ウクライナの森」が日本に輸入される裏事情」​という記事を上げてらっしゃいます。



 

それによると、違法伐採のウクライナ材が日本の家に化けているということさえあるとか!

南洋材の日本が絡んだ違法皆伐はこれまでも度々問題になっていましたが・・・。


もう、自然素材の家は健康にいい!なんて言っているレベルの問題じゃぁない。

新建材や集成材や合板や、自然素材でも輸入に頼っている材ならば、

それは決してサステナブル(Sustainable)ではありません。


しかも安全保障上の問題さえはらんでいる・・・。

そんな危うい家づくりが、今の「普通」だということのおかしさに、

遠い国の戦争が我が事として降りかかってくる事態になって、あらためて気付かされます。


♪この木なんの木 気になる木・・・♪

​​(YouTube☝日立世界ふしぎ発見CM 日立の樹 この木なんの木 現代から初代まで 詳しい解説付)


自然素材の家づくり、国産無垢材の家づくり、

それはシックハウス対策に矮小化されるようなものではないと、あらためて気付かされます。



 

新建材やビニールで密封した電気仕掛けの家への疑問・・・。

そして自然と地域への回帰志向・・・。


それは、家づくりの哲学、

住まい方そして生き方の哲学とでも言うべきものかもしれません。



ところで、昨日我が家で鳴った木、なんの木だったんでしょう?

岐阜・高山産の地松の丸太梁だったんでは・・・。



見た目はビビる!けど、木が自らひずみを逃がしています。
強度に影響はないどころか、これから百年強度が増していくそうです。

昨日3/12今日と、日中は外気温20℃越えの4月下旬並みの春の陽気。

24時間つけっぱなしだったエアコンを久しぶりに完全に止めて、

夜中になっても室温20℃台。


1階南面の掃出し窓を、1間幅まるまる引込全開に。

網戸なしでこんなふうにできるのは、この時季だからこその開放感!


冬場の南面窓からの日射取得が大事なのは分かっていても、

窓からの眺めが隣家の壁ってことのないような窓配置が大事なのは分かっていても、

それが事実上難しいのが都会の住宅密集地。


植栽で、実際はドーンと見えている隣家の壁に意識が向かないような工夫。

真夏は深い軒で日射を遮りつつ、冬場はなんとか少しでも日光を採り込む工夫。

東側間口の並びご近所。新築はハナから南側の採光を諦めていますが・・・。



ところで、さきおととい3/10のこと。

前日3/9までしばらく最高気温が15℃に届かず乾燥した日が続いていました。

で、その夜にふと前述の掃出し窓の障子の戸当たりを見ると、あらら・・・隙間が!


   ​​(before↗)​​

さっそく我が家を建ててくれた​日伸建設​の棟梁に連絡。

「急がないので手の空いたときに見に来てほしい」って伝えたら、

さっそく「今から行っていいですか?!」ってお返事。


で、棟梁が仕事帰りの8時前に来てくれて、

「ここなんですよぉ」・・・「あれっ???」

なんと、隙間がなくなってるではありませんか!


こんなこと、実はよくあることだそうで、

子どもでも病気だ!って医者に連れて行ったら、医者の前では元気になるってやつ。

木の家も、棟梁の前ではエエカッコするんですよね!


それでもやっぱり、多少はガタついています。

障子は断熱の役目も果たしてくれているので、

障子の外側と内側では温度も湿度も差があるんで、多少のひずみが起きるのは想定内。


大事なことは、家に不具合が起きたときに、

この家を建て、この家を知り尽くした大工さんが、直にすぐ来てくれるか。

さすが!地域密着工務店。大きな住宅メーカーでは、こうはいかないでしょうね。



障子枠を鉋でサッサッサァと削って、戸車をちょっと調整して、

ものの数分でピシッと閉まるようになりました!


   ​​(after↗)​​



「あ、ついでに、脱衣室の錠がちょっと固くなってるんですけど・・・。

 シリコン潤滑剤を注入してもほとんど効果がないんです・・・。」


3/8稿​「洗面脱衣室?洗濯脱衣室?…洗濯室としての脱衣室~洗面所の分離」​で述べた

施錠できる脱衣室なのに、施錠しにくくなっていたんです。


さっそく棟梁、錠を分解。

 

「あれれ? これ(シミのようなところ)、もしかしてヤニかも?!」

なんと、ちょうど錠のところにヤニ壺が通っていたみたい。


この引戸、天然乾燥の青森ヒバ。このシミの匂い、まさしく木の甘い香り。

錠のボックスを取り出してみると、ヤニでギトギト!ネチャネチャ!!


   ​​(写真ではよく分かりませんが↑)​​

そりゃぁ、どうりでシリコン潤滑剤が効かないはずです。

棟梁「ヤニを溶かすといえば、アルコールかぁ・・・」

私「ちょうどあります! コロナ消毒用が・・・」

 



ということで、アルコールを潤滑油のように吹き付けて念入りに拭き取ると、

見事スムーズに動くようになりました。


脱衣室は風呂の湯気の影響をモロに受けるところ。

脱衣室は毎日入浴時には湿度が90%を超えます。

たまたまそこにヤニ壺が通っていただけでなく、そんな過酷な環境も影響したのかも。


棟梁、しきりに「勉強になりましたぁ!」と修理しながら感心しきり。

いやぁ、こちらこそ勉強になりました。これで今度からは自分で修理できます。

 

それにしても、木のヤニって何か、知ってました?

天然樹脂って、知ってました?

何に溶けるって、知ってました?


(参照link☞click:「​樹液は何の役に立つの?​」「​木の家具の特性について​」)

錠の動きが固くなったのは、木のヤニが原因だなんて、
棟梁が指摘するまでは、まったく思いもよりませんでした!
ヤニって何かさえ、漠然としか知りませんでした。
 

このアルコールに溶けた青森ヒバのヤニ、芳香剤のようです。

人工乾燥材ならヤニが染み出すようなことはないでしょうけど、逆に言えば、

そんな有益な油脂分が蒸散しきった干からびたカス材なのかもしれません。



​(ヤニの塊をちょっと採ってみました。もっともっとあったんですが、拭き終えてから写真に撮っておけばよかった…と後悔。)​

こんどのことは、天然乾燥無垢材の家ならではのできごと。

合板の工業製品ならこんな面倒は起きないと思いますが、

かえってこんなハプニングを楽しめるのも、この家の楽しい魅力って話し。

そして家づくりは、引渡し後からが、工務店との本当の長~いお付き合い。
我が棟梁、さすがに頼りになるって話しでした!

2/19稿​「極楽!肩湯…我が家のスパージュ~」​
我が家のお風呂…ユニットバスについてご紹介しました。

前の家ではしょっちゅう銭湯に通っていたので、風呂をいくら豪華にしても
銭湯には及ばない!と最低ランクのユニットバスにしていたんですが、
銭湯に行けなくなったのも多機能の​スパージュ​にした理由の一つ。

新婚から三十年来行きつけだった銭湯が、廃業してしまったんです。
​(枚方つーしん2019.12.22「枚方公園駅ちかくの幸福温泉が閉店・・・」)​
これは、その閉店のときに記念にいただいた銭湯専用桶。


 

ロシアがウクライナに侵略戦争を仕掛けたことで、燃料価格が急騰!
新型コロナの影響で客足が大幅に減っているのに、
ますます街の銭湯が存続の危機に立たされていると、今テレビニュースが・・・。

地域の公衆衛生と健康維持を支えていた街の銭湯が次々と消えていくのは、
地域の足だったローカル鉄道が消えていくのと同様、
寂しいだけでなく地域社会インフラの損失だと思います。


閑話休題。
さて今日の話題は、そのお風呂へのアプローチ、洗濯脱衣室について。

2/19の​記事​にもあるように、我が家の風呂の脱衣場は、
洗面所とは完全に別になっています。

誰かが入浴中にも、手洗いや歯磨きができるようにしました。

なので、来客が入浴中は、
脱衣場の内側から施錠できるようにしてあります。


右側の照明スイッチは、リモコン。

照明の壁スイッチ枠を建築廃材の木でDIY(自作)して、
スイッチはONにしたままにして、それを覆うように
リモコンホルダーを取付け、リモコンでON/OFFするようにしました。

その照明は、小型シーリングファン内蔵の調光機能付LED。


小型シーリングファンは、暑い夏の湯上りや、
洗濯物をそのままここで室内干しするのに重宝します。


上の物干し棒は、ホームセンターで木目模様の鉄パイプを買ってきてDIY。
下のは、前の家で使っていた突っ張り棒を持ち込みました。

​(☟参考イメージ)​

スチールパイプ HRP-3 32mm x 1800mm 木目(木調)

楽天市場

2,049円

 

​(☟参考イメージ)​

突っ張り式 【フルネス テンション ツッパリ ポール 強力タイプ 強力つっぱりポール 大 Lサイズ (120cm〜200cmまで対応) 】オフホワイト、木目 L7904,L7910 伸縮ポール、つっぱり棒 ツッパリ式取付 ノンビスタイプ

楽天市場

3,180円

 

室内干し用住設としては、
ホシ姫サマ​や​室内物干しワイヤー​などがありますが、
そもそもイチイチ出したりしまったりするか?!って話し・・・。

この固定の物干し棒で、前の家から持ち込んだハンガーに吊って、
そのまま干しておくのも良し、
ウッドデッキやベランダの物干し竿に一気に干しに行くも良し。
 

​​(☟参考イメージ:これを使っているわけではありません)

折りたたみ洗濯角ハンガー 24ピンチ

楽天市場

437円

 

​​(☟参考イメージ:これを使っているわけではありません)​

時短ハンガー ダイレクト | ベランダ用 6連ハンガー 洗濯ハンガー ハンガー 洗濯 干し 物干し 室内干し シンプル 白 連式 ホワイト 物干しハンガー ワンタッチ 取込み

楽天市場

1,000円

 

壁は水に強いヒノキ科​サワラ​(椹)の無垢板。湿気ても結露したりカビたりしません。
高窓も開けられるので、採光だけでなく換気も十分。
洗濯機の乾燥機能を使って大量の水蒸気が出るときは、換気扇で排気できるようにもしました。

夜の入浴は、電球色の薄明かりで。
そしてラタン(籐)の調度も、なんとなく温泉民宿気分です。


ゴチャゴチャ洗濯用具が置いてある棚は、
ホームセンターで桐の板を買ってきてDIY。桐も湿気や水に強いのです。


そこに前の家で使っていた書類ボックスを、分類棚代わりに縦に並べて置いています。


​​(☟参考イメージ:これを買ったわけではありません)


​​(☟参考イメージ:これと同じ物ではありません)

 

造作の棚を大工さんに作ってもらうことも考えたんですが、
ライフスタイルがどうなるか建築中は見通せなかったんで、
暮らしながら自分で作りこんでいくことにしました。

ホームセンターで材料を買ってきてDIYしたり、
いろんな物を前の家からそのまま持ち込んで組み合わせて使ったり・・・。

新築を機会に断捨離、気分一新いろいろ新調すれば良さそうなもんなのですが、
まだまだ使えるものをゴミとして捨てるのももったいないし、
洗濯機も含めて結局ほとんど何も買いませんでした。

ラタン(籐)のスツールもチェストも、私の父が買った物ですから、
確か四十年ほど前には既に元の実家にあったという見覚えがあります。

そのころ籐の家具が流行ったんじゃなかったかなぁ・・・。

今買えばいくらぐらいするもんか、検索してみました。
もしかしたら、今の方が割安なのかもしれませんね。


(☟参考イメージ:約4000円…これと同じ物ではありません)


(☟参考イメージ:約18000円…これと同じ物ではありません)

 

プラ製チェストも、前の家で間に合わせにホームセンターで買っていたもの。
これらのチェストには、タオルや風呂上りの着替え衣類などを入れています。
​​(☟参考イメージ:これと同じ物ではありません)

 

このプラ製チェストの天板はあまりにも味気ないので、
たまたま余っていて大きさがピッタリだった桐のまな板を上に置いてあります。

この部屋には小型スチーマーアイロンも置いてあるので、
桐の板はちょうどいいアイロン台にもなっています。
(☟既にメーカー在庫限りになっています)


洗濯物は、その奥のプラ製ラックに大雑把に分類して突っ込んでいます。
こうしておくと、なんかスッキリ片付いているように見えるんです。
が、これもたまたま余ってた物を活用しているだけ。
​​(☟参考イメージ:これと同じ物ではありません)

 

そしてタオル掛け。
当初は前の家から持ち込んで壁に打ち付けようかと思ってたんですが、
あまりに綺麗な無垢板の壁に直にネジ止めするのも忍びなく・・・。

そこで、旅館のように床置きタイプのものにしてはどうかと思い立ち、
これだけは新調しました。

(☟参考イメージ:これのlink先87cmタイプです


横からタオルをスライドして掛けられるので、とっても掛けやすいスグレモノ。
大容量なのにスリムなので、このまま居間のエアコン吹き出し口の前や
ウッドデッキにも持ち出せて、これは正解でした!

その背面の姿見鏡は、ここに洗面化粧台が無いので、
これも前の家から三十年近く使っていたものを持ち込んだものです。
(☟参考イメージ:今なら3000円ほど…これと同じ物ではありません)

 

この部屋は脱衣場であるとともに洗濯場でもあるので、
できればスロップシンクが欲しかったところですが、2畳しかないので断念。

(☟参考イメージ)

でも下洗いは隣の浴室でもできるし、なくても特に困っていません。


そして、洗濯機付属の風呂水ポンプを浴槽に浸けやすいように、
浴槽を入口の対面ではなく側面の方に配置したので、
手軽に真冬の翌朝でも35℃ほどある残り湯で洗濯ができます。



さらに棟梁に、たってのお願いで付けてもらったのが、
洗濯機用湯水混合水栓。

合成洗剤を避けて粉せっけんを使いたい場合でもよく溶けるし、
何にしても湯の方が洗浄力が上がるので、これはぜひオススメ!
脱水が終わっても洗濯物は温かいので、乾くのも早いです。

 

 

ついでに、もひとつ。ここには​原光化学工業のマザータッチ​を常備しています。
天然成分で安全性が高く、洗濯にも入浴剤としても消臭スプレーとしても・・・。
ちょっと高いけど一回使用料は僅かなので、けっこう重宝しています。

 


 

今回はやたら商品へのリンクを貼ってしまいましたが、
あくまでもオススメというのではなく、
文章の内容をイメージする一助として挙げました。

個々の商品・製品の話題ではなく、この稿の本題は、
洗濯・脱衣室と洗面所は分離すると、とっても使い勝手がいいよ!
そんなに費用をかけなくても十分使い勝手はいいよ!・・・って話し。

 

このスペース、一般的な2帖の洗面脱衣洗濯室だと、
洗濯機と並んで洗面化粧台があって、衣類収納スペースがとれません。

だからといって3帖の洗面脱衣洗濯室にすればいいかというと、
私としては2帖の洗面脱衣室+洗面所別途として
正解だったと思っています。

いやぁ、この部屋の写真のように、
散らかった記事になってしまいました!

今日2/26から春が始まったって感じで、久しぶりに最高気温が10℃を越えました(13℃)。

これから当分は春めくとの予報。・・・で、梅が咲く時候といえば、花粉症の時期でもあります。


昨年はまったく花粉症の症状が出ませんでしたが、今年は・・・?

無垢材土壁の家に暮らす効果は・・・?




さて先日2/23、祝日ということで、建築現場の見学に妻とお出かけ。

石場建て伝統構法の我が家を建ててくれた日伸建設が、分譲住宅を建てているんです。


分譲住宅・・・平たく言えば建売り。なのでコストは注文住宅ほどかけられません。

何せ巷にはローコスト住宅が溢れているわけですから。


そのすぐ近くに、サイディング張りのローコスト建売りが売れ残っています。

勤労者の所得は、今や韓国よりが下がってしまっています。

そしてウッドショックによる資材高騰!


そんな折、コストを抑えながらリーズナブルに手の届く

無垢材の家・自然素材の家を、若い世代の人たちに提供したいという熱意からの挑戦です。


なので、外材や合板ゼロというわけにはいきませんし、

手刻み木組みではなくプレカットです。

けれど、柱も土台も無垢檜。ホワイトウッドなどの外材集成材は使いません。

​(上の我が家の写真↑に、そんなに引けを取らない無垢材の小屋裏現わし天井と梁↓)​​


 

その詳細は、私の​Facebook(☜click)​や​Instagram(☜click)​に譲ることにしましょう。

それにしても、また​日伸建設​の話題・・・?


いや、まぁ、そうなんですが、日伸建設の宣伝をしているわけではありません。

地域密着の地場工務店ですから、こうして全国向けに発信しても、

宣伝としてはあんまり意味ないでしょう。


そういうことではなくて、家づくりや家の購入を考えるにあたって、

建築会社選びにあたって、着眼点の参考になるかもね?!と思ってのこと。

このような工務店、いやもっといいであろう工務店は全国にいっぱいあるんだから!


日伸建設は、家を建てるたびにその見学会に、

日伸建設でマイホームを建てたOBがたくさん見に来られます。

我が家のときもそうでした。


OBが見学しても過去の客ですから、儲けにはつながりません。

それでも自分のマイホームを建ててくれた大工さんたちが、

久しぶり!と苦労話を交えながら、営業抜きで心やすく案内してくれます。


​(今回見に行った建売り建築現場↑。構造の段階から、いつでも見せてもらえます。)​

そうしてそんな見学会のたびに

「さすが!」「やっぱり!」と、ますます日伸のファンになっていくのです。

マイホームを建ててくれた工務店や大工さんを応援したくなるのです。



それは、大工さんが自分の建てた家を自ら語れるから。

引渡しが済めば、それからがあらためてのお付き合いの始まりだから。


通りがかりのこの家、先日竣工した建売り。

仲介業者が売っています。誰が建てたかなんて分かりません。

売っている人は、どんな材を使っているかさえ知りません。


ローコスト住宅を建てているのは、その建築会社の社員ではなく、下請け孫請けの大工さん。

手間請けですから、できるだけ短期間で済ませて、次を請け負った方が収入につながります。

・・・それで、その家に思い入れが持てるでしょうか? その家を語れるでしょうか?

日伸建設​は、建売りオープンハウスでも、

大工さんがその場で自分で説明できるようにしています。



日伸建設で家を建ててから見えてきたこと3つ・・・。


(1)その家の構造や資材を熟知するところの建てた大工・棟梁みずからが、

  アフターメンテナンスを担えるかどうか。


(2)もし仮に住み続けられなくなったとき、

  施工業者みずからが、自信をもって転売できるか、または買取りできるか。


(3)ホームインスペクター(住宅診断士)​​による

  ホームインスペクション(住宅診断)が、自社でできるか。

 

ホームインスペクションとは、住宅に精通したホームインスペクターが、第三者的な立場から、

 また専門家の見地から、住宅の劣化状況、不具合事象の有無、改修すべき箇所やその時期、

​ おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なう専門業務  ~ 日本ホームインスペクターズ協会

​​​
 

(1)と(2)は、日伸建設が以前から言っていたこと。

そして(3)は、​新たにできるようになった​こと。



日本総研のHPの、次の新角耕司氏の記事が目にとまりました。
 

> 現住宅購入業者との「親密度」とリピート発注意向には強い関係があり、

>「疎遠」と回答した人のリピート発注意向がわずか12.9%であったのに対し、

> 「親密」あるいは「やや親密」と回答した人のそれはなんと95.3%であった。

​☝
「住宅供給業者はリピート需要を獲得できるか?~消費者アンケート調査結果からの考察~」2007.6.4 ​​

 

> 自らが建築した住宅ストックを自社の資産と捉え直すことであろう。

> 資産であれば維持管理は必須である。

> 建築した後も住まい手とともに住宅に手を入れ続けることで、

> 住宅の物理的・社会的な寿命を伸ばすことができる。

> これは住まい手の住宅に対する満足度を高めるだけにとどまらず、

> 仮に住まい手がその住宅に住み続けられなくなった場合でも、

> 高く転売できる可能性を高める。

> 住宅供給業者こそがその機能を進んで担う必要があるとも言えよう。

​☝
​​「なぜ建てた会社が住宅を直さないの?~住宅供給業者は失われた関係性を取り戻せるか~」2006.12.11​​


ここで指摘されているように、

今や棟梁は地域コミュニティに根ざしているわけではありません。
 

けれど今でも、住まい手と棟梁との共同作業によって住宅を建築することはできます。
そして棟梁は、自分が建てた家に誇りを持ち続けることもできます。


マイホームを手に入れよう、建てようと考えるとき、

施主として、住まい手として、それができる地場の工務店を見極める努力をするのか、

「商品」を「売る」ことに主眼を置く業者の営業に乗るのか・・・。


どこで建てるにもメリットもデメリットもあります。

何を優先するかは人それぞれなんで、絶対の正解があるわけではないでしょう。


自分は家づくりに一生を賭けて何を求めるか・・・。

良識をもって考えれば、おのずと見えてくるんじゃないかと思うんです。



・・・と書いてる矢先に、

古川設計室​(熊本)の古川保氏の​Facebook​に、次のような投稿がありました。

​​

~建築と向き合う4つの心得~

「きちんとつくる」「だいじにつかう」「すてずにつかう」「ちいきをつくる」


(日本建築家協会「カーボン・ニュートラル特別委員会」)
 

まさに、あたりまえにコレができる工務店や建築士事務所なんですよね!


蛇足:「好評分譲中」って、よくノボリが上がってますよね。
   好評なら、竣工前に成約済になるんじゃ?・・・何なんでしょうね、好評って。

あす日曜日2/20も冷たい雨になりそうな予報。先週の日曜日2/13も雨・・・せっかくの休みなのに!

明日は家で雨を愛でようと思っていますが(※)、先週日曜日は雨のなか妻とちょっと遠出。

江戸時代からの古い街並みが美しい奈良・御所(ゴセ)へ。

(※追記2/20:雨や思てたら、陽ぃ射してるやん!)​​


といっても街並み散策というわけではなく、古家再生体験会に予約していたんです。

「寒くない築48年×土壁の家 体験できます」

木造建築 東風​(コチ)のイベントです。

​​
詳細は私の​Facebook​と​Instagram​に載せたのでここでは触れませんが、

こんな高度経済成長の頃に次々と建てられた築五十年前後の家は、

価値もまったく評価されないことから、次々と解体されています。


解体してしまったら大量の産業廃棄物に。

そして新建材でローコスト住宅に建て替えられたら二十~三十年後には、

こんどは処理できず環境負荷の大きい大量のゴミがまた出る!


新築・建替えを考えている方は、大量にある築五十年前後の家を、

あと五十年~百年住み続けられる現代の家に再生することを、

SDGsの観点からもぜひ選択肢として念頭に置いておくと良いと思いました。


こういう「まとも」な建築会社には、ぜひ頑張ってほしいもの。

応援したいと思います。



さて、前置きが長くなってしまいましたが、今日の話題は我が家のユニットバス。

2/12稿​「LIXILメンバーズコンテスト2021…「敢闘賞」受賞・・・」​で述べた、

我が家でただ一つのLIXIL製品​スパージュ​を使ってみた実感についてです。


我が家を建てた​日伸建設​はLIXILの​Good Living友の会​会員ではあるんですが、

実際は施主の要望から総合的に判断して、各社製品から選んでくれます。

なので我が家は、サッシはYKK AP、トイレはTOTO、キッチンなど水回りは造作です。


なぜ風呂だけLIXILかというと、それは家を建てようということになる前から、

前の家をスパージュにリフォームしようと思っていたから!


スパージュの魅力は、なんといっても​肩湯​です。

いまでこそTOTOも対抗製品を出していますが、

我が家の企画当時はスパージュが唯一無二のものでした。

お風呂はやっぱり肩まで浸かりたいもの。

けれどそれでは心臓への負担も大きくなります。

肩湯があれば、半身浴のまま首筋から温まることができて肩もほぐれます。


また、同時には使えず切換えになりますが、

腰にジェット水流(​腰ほぐし湯​)を当てることもできます。

腰痛持ちの私としては、もっと噴射が強くてもいいと思うのですが・・・。


肩湯をしていると、真冬でもかなり顔がほてります。

そこで私は、浴室のドアを全開にして肩湯しています。

顔はヒンヤリ、首から下はポカポカ! それはまるで露天風呂の心地。


こののぼせ、実は特に高齢者には危険なんですよね。

寝落ちしてしまいそうになります。


高齢者の浴室での事故は、よくヒートショックだと言われますが、

それは​実は違う​​(☜link)んだそうで、熱中症が原因のようです。確かに寒冷地ではともかく、

大阪のような太平洋側の温暖地ではヒートショック説は​はなはだ疑問​​​(☜link)​です。


ただ、我が家も脱衣室には全館エアコン暖房は及ばず、

この時季はいつも16℃台ですから、20℃前後の居間から入ると多少はヒンヤリします。
 

なので、風呂を焚いている間にセラミックヒーターを点けておくこともあります。


その間に18℃前後にはなるので、あとは浴室の戸を開放すると、

湿度が90%近くに上がって、ヒーターを切っても寒くはありません。


我が家は土壁のお陰もあって脱衣場が冷え切ることはありませんが、

断熱のない古い家でもこんなちょっとした工夫で、

ヒートショック!と大騒ぎしなくてもリスクを下げることはできるでしょう。


さて、浴室のドアは開放して浴槽に浸かって肩湯で露天風呂気分♪と言いましたが、

そうするのにはもう一つの意味があります。

冬場に乾燥しがちな居室に湿気を導くことです。


土壁の我が家でも、今ごろは湿度が40%を切ることがあります。

乾燥し過ぎは、無垢の木にも好ましくないんでしょうけど、

それよりもウィルスが活性化してしまうことが問題なんだそうです。


浴室には湯気が充満しているのに、それを活かさないテはありません。

ただ、浴室のドアを開放してて居室側から丸見えでは、シャレにもなにもなりませんね!


我が家は洗面脱衣室ではなく洗濯脱衣室で、洗面所は完全に分離してあります。

なので、浴室のドアを開けていても脱衣室の引戸は閉めて施錠もできます。
 

そして、その外の洗面所と居室の間に戸はありませんが、バンブー暖簾を掛けてあります。

 


なので、脱衣場の照明を調光スイッチで暗くしておくと、

たとえ浴室~脱衣場~と全開していても、

居室側からは角度的にも浴室内が全く見えないようにしてあるるんです。


 

ま、それでも女性の入浴には抵抗があるでしょうけど、

脱衣場の壁が全面​サワラ(椹)​の無垢板なので、浴室と脱衣室を一つの部屋に見立てて、

脱衣室に向いて浴槽に浸かると、ユニットバスでもヒノキ風呂の面持ち!?


椹は檜の仲間ですが香りはないし、ヒノキ風呂には到底及びませんが、

たいへん水に強く調湿性のある木なので、こうして湯気が充満しても

決して結露することもありません。(ビニルクロスではベチャベチャになりますね。)
 



なので冬場は、最後に風呂をあがった人は、

浴室の窓を閉めたまま換気扇も点けず室内側のドアを開けっぱなしにして、

一晩じゅう居室側に湿気を逃がすことで浴室を乾燥させています。


これで翌朝にはほぼ乾いているんですが、今度は窓の隙間を開けて浴室のドアを閉めて、

気温が上がる昼過ぎまでタイマー換気扇で外気を導入すると、浴室乾燥は完了です。


この浴室のドアですが、本当は引戸にしたかったんですが、

柱があって半壁(薄い壁)にできなかったので、折戸になりました。


けれどLIXILの折戸=​キレイドア​はカビや埃の溜まるパッキンやガラリがないので、

掃除の面でのストレスは特にないのも、ありがたいところ。


また、LIXILのユニットバスの床=​キレイサーモフロア​は、

すごく水切れが良く汚れにくいんです。そしてこの床、それだけでなく、

その名のとおり真冬でも冷たく感じないのも、ありがたいところです。


肩湯のヘッドレストは、簡単に外せるようになっているので、

こうしておくと、これもまた翌朝には完全に乾いてカビることもありません。



最後に、ユニットバスの壁面について。多分どこのメーカーでも、

1面だけは標準で化粧パネルが選べるようになっていると思います。

それをどの面にもってくるか・・・?


一般的には正面側が多いと思います。けれど悩んだ末、

我が家の場合は浴槽に浸かっていちばん目に近い浴槽側の側面にしました。

正面だと窓やシャワーやカウンターやいろいろあってゴチャつくと思ったからです。


けれどこれはいまだに、これで良かったのかよくわからないところです。

柄は木目って選択肢もあったんですが、本物の無垢材の家にプリント柄?!ってことで、

敢えて大理石調の柄にして正解だったと思っています。


ま、浴室は湿気やら黴やら湯垢やら石鹸カスやら・・・で、最も掃除が大変なところ。

木組み土壁の家といっても、そりゃぁヒノキ風呂や信楽焼の風呂が似合うんだろうけど、

やはりユニットバスが便利で快適です。


従来の浴室でも二十~三十年したら、改築の頃を迎えるでしょう。

ユニットバスも二十~三十年したら、もっと最新式が欲しくなるでしょう。


自然素材! 持続可能!・・・などとここでは繰り返し言っていますが、

家を次世代の住まい手に委ねるのに、

浴室についてはユニットバスも合理的な選択肢の一つだと思っています。


あ、ついでに・・・。昔人間なのかもしれませんが、

私はシャワーは使わない派、浴槽から洗面器でジャブジャブ派です。

その方が石鹸すすぎが早いし、浴槽の湯が更新されて清潔だと思うからです。


妻はシャワーを使う派。知らない間に標準のシャワーヘッドから、

上等なのに付け替えられていてビックリ!

MYTREX HIHO FINE BUBBLE​っていうんだとか。・・・高っけ!!

 

 

昨日2/11は、建国記念の日。

日本書紀の記述に基づき紀元前660年旧暦1月1日の神武天皇即位を記念・・・

弥生時代にもならんかなったか?の頃ですが、今も神話が生きている!


そのくせ、日本の建築二千年の伝統技法を廃絶に追い込み、

大企業による工業化を進め、新建材でかためた家を増やそうとしている政府。

やってることも思想もあまりにもチグハグ・・・これでSDGsを目指すって?!



立春を過ぎた昨日。立春は寒さの底の頃だからこそ、

これから春に向かうターニングポイントとしての春の始まりということで、

このところ冷え込む日が続いていましたが、昨日は久しぶりに陽射しが。



居間の障子越しに朝陽が映ると、視覚的な温かさを感じます。
 

ふと奥のDKの窓を見ると、そこにも薄っすら朝陽が!


南面していても隣家の陰にあたるんで、こんな光景はめったにないんです。

っていうか、もしかして住み始めて1年にして初めて気づいたかも?!

次々と新しい発見のある石場建て伝統構法の我が家です。



午後は、そんな我が家を建ててくれた​日伸建設​へ。

LIXILメンバーズコンテスト​で「敢闘賞」を受賞し、盾が届いたっていうんで、

見せてもらいにお伺いしました。


事務所の戸を開けると、親方社長は製図台に向かって作図に没頭しています。

あら、やっぱり仕事の邪魔だったかな?と声をかけると、

先日は腰を痛めたと杖をついていたのに、杖なしで出てきてくれました!


で、始まった家づくり談義・・・。

写真を撮らせてもらってすぐおいとまするつもりが、

2時間もしゃべり込むことに!


聞くと、このコンテスト、LIXILの単なる宣伝かと思ってたら、

実はあの著名な伊礼智氏が​審査員長​を務める、なかなか賞を取れないものだとか。


日伸建設は無垢材や自然素材で手刻み木組みの家を手掛けているので、

新建材は滅多に使わないし、そんなにLIXILの製品を駆使しているわけでもないのに、

なんと毎年のように受賞しているではありませんか!


 

いやぁ、LIXIL、太っ腹ですねぇ・・・ま、敢闘賞ですから、HPに

受賞作品として公表されるわけではありませんが、LIXIL製品の使い方としては、

住宅密集地の比較的小規模な木組みの家で...ってことで、敢闘に値するんでしょうか。


実際、我が家もユニットバス​「スパージュ」​しか使っていません。

ただ、ウチの場合、石場建て伝統構法かどうか以前に、

「スパージュ」で​肩湯​したい!というところから、家づくりが始まったんです。

それで当初は在来工法で契約して、LIXILの枚方ショールームに打ち合わせに行ったとき、

既製品を買ってはめ込むだけのことにあまり興味のない親方社長が、

「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・」って呟いたのが全ての始まり。


それが2018年3月10日。私たちの人生を変えた石場建て記念日。

その意味で、LIXILから賞をもらうのも何か意義があるように思えます。


その「スパージュ」、今ではTOTOも対抗製品を出していますが、

当時は肩湯といえばLIXILの独壇場でした。

首筋から肩にお湯を直に浴びることのできる浴槽の心地は、本当にいいもんです!



(アクアフィールの魅力を動画で見る☝click)​


石場建て伝統構法の家にユニットバスを組み入れる・・・、

似合わんだろう!との声も聞こえてきそうですが、

伝統的な造りの家でも現代的な暮らしの便利さを!というのがコンセプト。


ユニットバスの外側外壁は、合板をバンバーンと張っただけではなく・・・、

左官さんが一生懸命塗ってくれた土壁と、

大工さんが一生懸命張ってくれた無垢杉板。

(参照:2020/6/5稿​「スパージュ!~ユニットバス設置…家づくりの原点?!」​)



そして石場建てで床下がスケスケで保温性が良くないだろうということで、

周囲をフォレストボード断熱材を入れて防風版で囲ってあります。

フォレストボードは杉皮製で白蟻が嫌うし、抜群の調湿性で結露しません。

(参照:2020/10/18稿​「浴室床下防風囲い・・・見えないところの工事」​)


そのお陰もあって、昨夜41℃だった浴槽のお湯が、12時間後の翌朝も35℃ほど。

残り湯を洗濯に使うにもいいし、沸かし直しする場合もすぐに沸きます。


 

まさにLIXILメンバーズコンテスト2021「敢闘賞」にふさわしい、

我が家を工夫してくれた日伸建設の棟梁の敢闘です!

 

 

2/19稿​「極楽!肩湯 … 我が家のスパージュ ~ 木組み土壁の家のユニットバス 」​に続く・・・

このごろかなり寒い日が続いています。

昨日(2/6)は最高気温7℃台、最低気温は1℃に届かず。


去年の2月6日は最高気温15℃に届くほどだったみたいなんで、
省エネ地域区分6地域​の大阪ではこの程度が寒さの底というところでしょう。

立春を過ぎた今、これから暖かくなるのを期待したいところ。


日本海側では記録的な大雪だったそうですが、

枚方は晴時々曇ってところで、乾燥注意報。

昼過ぎの陽射し。


冬至頃はもう少し窓から日光が入ってきたんですが、いちばん寒い今ごろには
かえって太陽高度が上がって影が射してきてしまっています。


それでもインナーバルコニーに映る格子の影は、お気に入りです。


夏場は軒の日陰になるので、冬にしか見られません。

いつもなら22℃設定で24時間点けっぱなしの1階の床上エアコンだけで、

2階は19℃ほどなんですが、さすがに昨日は17℃台。


そんなとき、2階のエアコンを点けてもいいんですが、
じっと本を読んだりするにはストーブなどの局所暖房器具の方が暖かく感じます。


で、大黒柱の脇に見えているのは、カセットガスストーブ。

災害備蓄の意味もあって買っておいたものを、初めて使ってみました。

センゴクアラジンのポータブルガスストーブ「シルバークイーン」

連続燃焼時間が強で約2時間30分、弱で約7時間とけっこう低燃費。

この写真の距離約3mでも少し輻射熱を感じることができるほど。やっぱり直火も捨てがたい。

 


昨日は寒さだけじゃなく、乾燥も大きな問題。

いつもなら家じゅう40%前後なんですが、昨日は初めて38%を下回ってしまいました。


そこで電熱器を仕込んだ風炉釜で、一日中お湯を沸かし続けました。


直に湯気を漂わせても、土壁と窓には障子で、

結露の心配をする必要はありません。
 

と、まあ、言うても、省エネ地域区分6地域の大阪だと、
壁土だけ断熱材無しの外壁で、寒さの底でもこの程度で過ごせるんですよね。

とはいえ私は寒いのは苦手! 春が待ち遠しいです。


 

ところで昨日は、この家を建ててくれた​​日伸建設のHP​の「​お施主様の声​」欄に

掲載される原稿案の校正を夫婦でしていました。


2021.12.12稿​「日伸建設HP掲載用のインタビュー取材を受けました・・・」​の
編集ができたので、目を通してほしいと送ってこられたのです。



あのとき調子に乗ってしゃべり過ぎたので、

編集に1か月半もの手間をかけさせてしまいました。すみません!

これで今日あたりにでも​HP​に掲載されるんじゃないかな?

今月は、この石場建て伝統構法で新築した我が家に入居して1年目。

昨年の1/16(土)~17(日)に引越しして、ちょうど1年目ということで

ブログを更新しようと思ってたのに、バタバタ忙しく月末になってしまいました。

さて無垢無塗装杉板の外壁は、ひと夏越して、どう色が変わったでしょうか?


上が2021/1/4。正月明け早々、​棟梁​がウッドデッキを作ってくれているところ。

下が2022/1/31。時間は上が10時前で下が11時半頃で、影の映り方が違いますが、

こうして見ると1年ぐらいでは変化は感じられません・・・微妙に濃くなったかな?


あらためて​「新居に入居!~山のような荷物をどう収納するか?・・・(2021/1/30稿)」

を見返してみると、「引越しも2~3か月かかりそうな予感」って書いていますが、

暮らしが一定落ち着いてからも、まだ開封していないダンボール箱がいくつも・・・!


 


2021/3/19稿​「伝統構法の家の住み心地:真冬の温熱環境~無垢材と土壁の心地よさ」

を見返してみると、こんなふうに書いています。


昨年の冬は引越しの片づけで忙しく、ブログをあまり更新できていませんでしたが、

今あらためて真冬の温熱環境を調べてみると・・・。
 

エアコンは家じゅうで1台、1階の14畳用の床置きエアコンを

22℃設定で24時間点けっぱなしです。
 

最高気温10℃以上、最低気温5℃以上の日は、

室温は、1階は20℃台、2階は19℃台。
 

最高気温10℃未満、最低気温5℃未満の日は、

室温は、1階は19℃台、2階は18℃台。

・・・いつでも概ねこんな感じです。

2階の主エアコンは、息子一家が泊まったときに使っただけ、

寝室の補助エアコンは、室温18℃ほどのときに、たまに3時間ほど点けています。
 

1階の暖気は、この格子吹抜けと階段室から2階に導かれ、

2階小屋裏のシーリングファンで攪拌されるので、

どの部屋に行っても温度差はあまり感じません。
 

エアコンの暖気が全く及ばないトイレと脱衣場は、いつも16℃台。

その都度、人感センサーでセラミックヒーターが点きます。

同じく玄関土間は、いつも10℃台。

室内とは引戸で仕切られていて、玄関に出るとヒヤッとしますが、

外から帰ってくるとホッとする温かさで木の芳香に包まれます。

 

・・・というように、室温は昨年とほとんど変わらないと思うのですが、

昨年と明らかに違っているのが湿度!

昨年は湿度が40%を下回ることはないと書いていますが、

今年は日によって38%まで下がる日があります。
 

土壁が1年たってすっかり乾いてしまったんだろうと思われますが、

やはりエアコンの除湿力の影響も大きいでしょう。

逆に、エアコンをかけっぱなしでもそれ以上には下がらないのは、さすが土壁?!
 

40%を切ったときは、さすがにエアコンの上に濡れタオルを吊るしたり、

​電熱風炉釜でお湯を沸かしたり、補助的に小さい加湿器(※)も使ったり。​

お風呂の後は室内側の戸を開放して、湿気を室内に呼び込むのも効果的です。


(参照2021/12/26稿「こんどは大寒波襲来!・・・エアコン暖房の伝統構法」)



それにしても、無垢無塗装杉板のフローリングは、快適です。

ちょっとした傷や水の滲みができたり、継ぎ目が微妙に開いたりと

多少の変化はありますが、肌触りといい温かみといい、合板の比ではありません。


素足でも・・・暖かいと言えば嘘になりますが・・・冷たくはない。

杉は柔らかく空気を含んでいるので、

足裏の体温がフローリングに逃げないんだそうです。
 

しかも杉には、身体の免疫を上げる効果のあることが、分かってきているそうです。

病気がちで弱っていた老犬が、実際この1年この無垢杉板の上で暮らしてきて、

明らかにずいぶん元気を取り戻しています。
 

このことについては、2021/6/13稿

「我が家のもうひとり…老犬ヨーキー~木と土の家の恩恵を最大限受ける犬の目線」

でも述べましたが、また近いうちに別の視点からも取り上げようと思います。

 

​​(※小さい加湿器)​