からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜 -83ページ目

灰皿と灰とけむ猫週間

おもしろくねえ!?あれおもしろくねえ!?「灰皿と灰とけむ猫」おもしろくねえ!?多少主語述語に難があるけど(ダメじゃん)おもしろくねえ!?


ほんと、自分が何を書いていたかさえ記憶にないのだよおれは。マジでちょっと心配だよ。壊れたレコードだよ、恍惚のマッチポンプだよおれは。それに女性ホルモン過剰分泌だよ。

宅配屋と喫茶店(8)

「先生、まさか」
「ええ、もう、ちょっと、思った以上に。朝、早かったか…ら…」
(なに!?。トイレか!?。)
相変わらずジュディは表情も変えずじっと前をみていたが、高窪が住宅街の閑散とした車道にトラックを停めたと同時に、トイレの扉の前で失敗してしまう時のよう、雪山で遭難し救助された瞬間に意識不明となる時のよう、ジュディの口から、ぴゅるっ、とテッポウウオの水鉄砲のごとく、結んだ唇により圧のかかった微量の液体が飛び出したのを祐平はみた。
とっさに口を手でふさぎ、ほっぺをふくらますジュディ。
「だ」
祐平と梨田が、大丈夫ですか、と声をかけようとしたその時、ゴクリ、とジュディの喉仏が上下し、ふくらんだほっぺたはなくなった。
……………。
「さあ、現場に急ぎましょう」
きらりと輝く瞳で、ジュディは力強く前を向いた。
…………。無言でトラックは走り出した。ジュディは乗り物に弱かった。

人間、何かを知ってしまったがために余計な苦しみに見舞われることが多々ある。知らぬが仏とはよくいったものだ。
祐平は、ジュディがわずかに漏らし、幸い伝票などにはかからなかったがフロントガラスに縦線を引いた嘔吐物をどのタイミングで処理するのか気になって仕方なかった。そして、これからずっとジュディの体調を気にかける運転をしないといけないと思いに縛られると、普段から荷物を気にした安全運転をしているのだが、とても嫌な気持ちになった。

配達のはじめは担当エリアの端にあるマンション「中央ハイツ」からスタートだ。端にあるからここからスタートするわけではない。物事には効率のいいやり方というものがある、と言いたいところだが、祐平はここから回れと先輩に言われたからここから回るのだ。そのことに特に疑問を抱かず、ここからはじめることが一番効率がいいと先達が経験から知ったのだろう、祐平はそう思い、納得している。
人は往々にして他人から聞いた情報を鵜呑みにし、検証や自己対話を行わず、それがよいのだ、と盲信することがある。
玉子は半熟の方がいい、チャーハンはパラパラじゃないとダメだ、あっちの道を行った方が早い、こっちで買った方が得だ、こうした方が稼げる等々、
そんなことをいつも通りしていたら、ある日知り合いなど、特に自分のしていることと関係しない人物から、それはこうした方がいい、と言われると、たとえ相手の言うことが絶対的に正しくても自己のすべてが否定され何かが台無しになった気になり、多かれ少なかれムカッとくるのが人間というやつだ。ゲシュタルト崩壊からくるアイデンティティの怒りだ。よかれと思って部屋の掃除をしたら嫁と喧嘩になったなどよくある話だ。ま、これは夫の掃除スキルが低く、結果的にまた掃除をしなければならなくなるという二度手間に対しての怒りもあるが。
誰かが非効率、非生産的行動、をしているのを気にとめ、よかれと思い、こうした方がいいと進言しようとするならば、せいぜい、ものの言い方には気を遣うことだ。下手をすればムカッとキレた相手に殺されるからである。

「ここから始めるのには何か理由があるのですか?」
吐いたからか地獄空間から解放されたからか、ジュディの表情が豊かになった。
「いつものことですよ。理由という理由は…」
祐平は考えたこともなく考えたくもないことを少し考えるはめになった。
「あら、そうなの?。ふうん、案外てきとーなのね。もっと作業効率を」
ジュディのものいいに少しだがムカッときた祐平はジュディの言葉を遮り、
「まあ強いて言えば、ここの住人は朝一番に宅配が回るということが習慣として存在するからですかね」
と、言い訳をした。ジュディに対して、それと己に対しての言い訳だった。とっさに口から出た言葉だが、それはジュディにぐうの音も出させない言い訳だと祐平思った
「へえ、なるほどねえ。確かに毎回同じ時間に来るとわかっていたらいいですねえ」
何を考えているのかわからない言い方でそう言うとジュディは、歳に似合わずジャンパーの裾を手のひらで丸め、ぴょこぴょこと可愛げに小走りしトラックの後ろへと向かった。
宅配のやり方は一通り所長から聞いたという。
「じゃあ、おふたりは台車を使ってください」
祐平がそう言って台車を引っぱり出すと、梨田が、
「高窪さんはどうされるんですか?」
と、訊いた。
「このマンションは宅配物が多いですからね、僕はトラックとその台車を軸に遊撃します」
「なるほど」
祐平はてきぱきと台車に宅配物を積んだ。
「あら、私がしますよ」
(お前が積んだらめちゃくちゃになるだろ!。こっちはなるだけ伝票の順番通りになるよう積んでんだ!)
「まあ、はじめはサービスということで。ここはちょっと面倒なんで」

「中央ハイツ」のような建物は配達員からすれば実に面倒くさいものである。祐平は特にこの担当エリアの端にそびえ立つこのちょっとした豪華客船のようないでたちのコの字型マンションが嫌いだった。ついでに何ヶ所も回れるからいいじゃないかと思われるかもしれないが、それは違う。マンションはきつい。営業所近くの団地が一番稼げる、と記したが、きついのも事実。ましてやプロドライバーは配達個数で給料をもらっているわけじゃない。なにがきついのかというと、色々あるのだがまずはリズムが崩されることだろう。配達にはリズムがあるのだ。
宅配物を持って車から降り小走りで客の家の前に行きチャイムを押してハンコをポンともらってさよならを言ってまた小走りで車に戻り次の個宅へ。これが祐平の理想とするリズムである。客からの集荷の知らせも届かずに何軒も連続でこの宅配が成功すると、疲れなど感じずノリノリになって、あっという間に時間が過ぎて行く。車の運転中に赤信号につかまらなかった、という感覚に似ているであろうか。
そして赤信号とはこの朝一番に訪れる中央ハイツだ。それも担当エリア中最大の赤信号である。開かずの踏切とでもいおうか。
このコの字型マンションは広く、しかしエレベーターの基数が少ない。建物の玄関に二基しかない。広いということは当然、比例して宅配物の数が多い。台車に乗せて運ぶのだが、まずこの台車をマンション内で押し歩くという行為が大変面倒くさい。エレベーターの段差につまづいて荷物が落っこちて手間取ったりするし、宅配物の破損を防ぐために宅配順番ではなく、もちろんある程度は計算しているが、重く頑丈なものから下に置くために、宅配するたびに台車の上をかき回すことになる。当然のことながら、不在の宅配物も出てくるのでさらに面倒がくさくなる。台車で階段は使えないので一階一階エレベーターを使う。当たり前だが、台車をどこかに置き去りにし、何個か手に持ち階段で上下のフロアを行き来するなどしてはならない。宅配物が盗まれたら目も当てられない。朝一番の宅配物の数は台車の積載可能面積を大きく超過する。ということは何度か建物と車を往復することになり、エレベーター到着待ちにイライラしてくる。こうなるとリズムもへったくれもないのだ。

そんなだから普段祐平は沖田に中央ハイツの大多数を任し、時間指定宅配などの他をあたるのだが、今日はジュディが同乗している。作業時間が読めない。だから普段と逆で沖田に楽な方を任せ、その代わりこの嫌な作業を請け負った。
宅配物はジュディ用と祐平用とがある。仕分けの時に祐平は、マンションをふたりに任し、その間に別のところをいくつか回ろうかと考えていた。それは助手がついた時の常套手段だったが、やめた。なにか問題があったら、いや、ジュディが問題を起こしたら、ややこしくなるだろうことは目に見えていたからだ。
言うまでもないことだが、今台車に乗っている宅配物のなかにも時間指定宅配はある。

さあ、ようやく宅配開始だ。宅配物を手で押さえながら台車を押すジュディ。乗り切らなかった大量にみかんが入ったダンボールの上に同じく乗り切らなかった小物を積んで歩く祐平。時折写真を撮ったりする不在票の束と伝票の束と臨時ドライバー用の機械、通称「ミニミニちゃん」を持つ梨田。
エレベーターホールでエレベーターの到着を待つ時間とは、無言になるのを避けるという神の与えた試練の時間だ。乗ってしまえば阿呆のように過ぎ行く階数表示を見つめていればいい。

「ああっと、山下さん、不在票の書き方はわかりますか?」
「ええ、ばっちり」
(そりゃそうか。猿以下の仕事なんだもんな。)
臨時ドライバーは不在票に支給された携帯電話の番号以外の、訪れた時刻、宅配物の管理番号、自身の名字、相手の名前を手書きしなければならない。これがまた不在の度にいちいち手間がかかる作業になる。プロは電気メーターを検針にきたおばさんのように手持ちの機械からそれら情報をシールにプリントアウトして不在票に貼るだけだ。この中央ハイツの宅配物はややこしくならないようすべてジュディ担当にしたので客が不在の場合祐平も山下の名で手書きをする。この中央ハイツの場合あくまで“独立した”臨時ドライバーであるジュディの手伝いに徹する形だ。本当に二度手間である。致命的とさえいえる程だ。

「では、とりあえずはじめの階は同行しますが、さっき言ったように以降は別行動でお願いします」
「ええ」
…………。
(おら、なんか言え梨田。)
「あの」
(よし梨田。今ならなんでも答えちゃうぜ!。)
「はい」
「高窪さんとはぐれたらどうすればいいですか?」
(子供か梨田てめえ!。はぐれたらって!。迷路でも人類未踏の山でもなくてマンションだぞここ!。配り回れよ!。)
「マンション内にいる限りは僕が見つけますから、ほらこのマンションならお互いちょっと外に目を向けたらすぐに見つかりますから。僕のことは気にせずに回っててください。僕が急な用事ができてここから離れることがあっても、そのときはそのときどきで声をかけますから」
「そうですか、ケータイもありますしね」
ジュディも呆れた様子で梨田の顔をみていた。

到着したエレベーターに乗り、祐平は最上階のボタンを押した。

「やっぱり上から攻めるんですか?」
(梨田よ。今はただ光る階数表示をみていればいいんだ。)
「はあ、そうですけど」
「いやあ、営業と同じですね。営業回りも上から攻めるんですよ。なんでも、昇っていくより降る方が楽だとか」
「へえ、一緒ですね」
聞いたばかりであろう豆知識を嬉しそうに語った梨田に、祐平ははじめて聞いたような口ぶりでこたえてやった。

最上階の12階に到着した時、住人である齢50ほどのゴミ袋を抱えたおばさんと鉢合わせた。
「あら高窪くん、おはよう」
「おはようございます」
「あたしの荷物ある?」
「ありますよ」
「なにがきた?」
「中野さんのはこれです」
そう言って祐平は抱えているみかんの入ったダンボールに目配せした。
「あらやだ、そんな重いの持って」
おばさんがそう言うと、ジュディの耳がぴくりと動いた。
「じゃあ今受け取るよ」
「すいません。ありがたいです」
「なによ、いいっていいって」
後ろ手でこいこいと呼びながらすたすたとおばさんは自宅に向かって歩きだした。
「梨田さん、えっと、上から三枚目の伝票ください。中野さんです。あ、あと、ちょっとついでに、よろしければ上の荷物持っててください」

おばさん宅から足早に戻ってきた祐平はみかんをみっつ手にしていた。ひとり一個だ。
ジュディと梨田は、早速、といった具合に、ほお、と吐息をもらし、橙色に影がさすみかんを見つめた。

「まあ、こんな感じです。ではいきましょう」





宅配屋と喫茶店(7)

割当エリアに着くまで、車内では祐平に対し梨田主導のちょっとしたインタビューのような世間話がおこなわれた。当たり前だが、思考内容と違って、祐平は噛みついたりしない。仕事中の祐平はおせっかいといっても過言ではないほど、社交的だ。
「では、どうしてこの仕事を始められたんですか?」
「成り行きですよ。バイトしてたら社員にならないかと」
「はあ、ではどうしてこのバイトを?」
「ま、一人で出来て単純肉体労働で、そこそこ給料が良かったからですかね」
少しだけ、ジュディが書いたという配達員批評を皮肉ったつもりだ。
「はあ、まあ、そんなもんですよね。ちなみに高窪さんの簡単な自己紹介などをしていただけたら」
「自己紹介、ですか?」
なんでそんなことを言わなきゃならないんだと思ってはいるが、訊かれたら答えるんだろうなとも思った。
「まま、自己紹介といいますか履歴といいますか。ご出身はどちらで?」
梨田の導いた反応に気になったポイントをジュディが掘り下げる形なのかと祐平は察した。
「…台東区です」
まさかいまさら、先生と同じです、とは言えなかった。ましてや色々とややこしい。
「へえ、江戸っ子ですか。先生と同じだ」
「ちょっとあんた、全然違うよ」
(ほらきた。え?、全然違うとは?。)
「はい?」
ジュディの指摘に梨田のメモをとる手が止まった。
「あのね、このD区ってのは、特にこの川向こうは、あんた川向こうの意味わかる?」
祐平にはわかった。
「いえ、わかりません」
「川向こうってのは荒川越えたここいらのことなんだけど、今も治安は悪いと聞くけど昔はもっと悪くてねえ。タクシーの運ちゃんに行き先を告げると川向こうは勘弁してくださいと切願されて乗車拒否される、なんて今でいう都市伝説まであったくらいでさ。川向こうの暗がりに入ったら最後裸で出てくるなんて話もあってね。とにかく都内有数の犯罪多発地帯でさ。こんな歓楽街でもなんでもないところがだよ。東京のハーレムともいわれてるわ。そういやあたしが小学生の時にはスリの兄弟ってのもいたわね。兄弟の兄と同じクラスだったんだけど、まあタチが悪い。堂々と万引きやらスリをしてさ、捕まえたら捕まえたで今度は親が乗り込んできて大変ってな具合だったんだから」
こんなざっくばらんとでもいうか、ぶっきらぼうな話し方をする人物だとは、祐平はその著作からは見受けられなかった。といっても、一冊ぱらぱらとめくっただけの感想だが。おそらく自分と同じで育ちが悪いのだろう、さすが川向こう出身者だ、祐平は心の中でほくそ笑んだ。
しかしこのジュディ、会話しているあいだも助手席に座りしっかと前をみたままで微動だにしない。その様はまるでお地蔵さんのようだ。
「まああんたみたいな信州の山奥からでてきた人間には台東区もD区も東京の下町なのかもしれないけど、まったく違うのよ。まず人間が違うもの。浅草なんか由緒ある立派な下町なんだけど、ここいらは今の23区ができた時におまけで入れてもらった土地だからね。そんでもって東北の人とかまあ田舎の人とか、アジアの人が多く流入してできたというか押し込められてできた町だから。それこそ、あたしの知ってる人に浅草でへたやらかしてこっちに逃げてきたって人もいたんだから。ほら、道路もみてみなよ。川越えたら道が違うでしょ?。セキバクとしてしみったれた道でさ。都内の道じゃないでしょ。一通もあんまないしさ。あたしこっちで免許とって都内いったでしょ?大変だったんだから。カルチャーショックよカルチャーショック」
「なるほど」
「悪い土地なんだよ。風水的にも皇居からみて丑寅の方角でしょ?鬼門よ鬼門。悪いものがたまっちゃうの」
どうして女性はなにかにつけすぐに風水を持ち出すのだろうか。
「ねえ高窪さん」
「へ?あっ、はい。確かに治安悪いですねえ。人を見れば泥棒と思えと言いますが、地元の人から聞いたんですが、ここいらでは人を見たら拳銃を持ってると思え、らしいですからね」
それは祐平がいつか父親から聞いた話だった。
「拳銃ですか!?、そんなバカな」
「はは、まあそうなんですけど。でも発砲事件はよくありますよ」
「ええっ!?」
「そうねえ。あたしがここに住んでたころは、夜中によく拳銃の発砲音が聴こえたわね」
「そんな、か、カンシャク玉かなんかじゃないんですか!?」
「さあ、あたし拳銃には詳しくないから。でも、あたしむかーし駅前の植え込みで油紙に包まれた拳銃拾ったことあるわよ。あ、コロッケだ、って思ったらテッポウだったという」
「ええ!?ほんとですか先生!?」
そう言うと、梨田はそれをメモにとった。
「コロッケだと思ったら、ですね」
「ええ」
(ていうか、コロッケだ、っておかしくないかふたりよ。)
「すぐに“目の前の”交番に届けたけど」
この辺りで祐平にはある疑問がうまれた。梨田のことである。年相応の物腰というものがあるが、ジュディと梨田の会話を聞いていると、梨田は自分が思っているよりずっと若いのではないかということだ。しかし、ルームミラーギリギリにエンカウントしてくるこのあたかも人を2、3人めんつゆで煮しめて食ったかのような若さのない梨田の油顔、風貌。祐平は自身の五感と六感の狭間で揺れた。
「あのときはそうよ、あんたのお母さんと一緒だったよ。今度きいてみな」
(ははあん。ふたりの間柄はだいたい読めたぞ。)
「でも、そんな話はとうの昔の話なんですよね?」
(見た目よりずっと若い声なんだよな。)
「どうせあたしの話はあんたが生まれる前の話ばかりだよ」
(若い。梨田思ったより若いなやっぱり。)
「し、しかし怖いですねえ、東京は」
「だからね、ここいらは東京でも日本でもなく、異国と思ったほうがいいわ。租界ね租界」
「租界、ですか。あるんですか現代日本に」
(さすがにそんなこたないよ梨田くん。うーむ、どうやらジュディは梨田をからかっているみたいだな。必要以上に畏怖させてなにか楽しんでいるようだ。空気読んだ。おれ空気読んだ。ここはそれに乗るべき、か。その前に確認だ。)
「梨田さんってD区にきたことないんですか?」
「あ、はい。はじめてです。東京に来たばかりなもので」
(ナイスおまけコメントだ梨田。梨田、ナイスですねえ。というか年下の可能性すらあるな梨田。)
「ま、東京の外れですからねえ」
「ああ、高窪さん。この梨田はこう見えてピチピチの22歳でしてよ。あたしの親戚なんですけど、子供のころからふけ顔で」
「あ、ああ、確かに、悪いですけど年上かと思ってましたよ」
(梨田てめえ。損した気分だよ。新卒かお前。フレッシュさがまるで感じられねえよ。ていうか、完全に縁故入社だよなお前。)
「すいません。はた迷惑な顔で」
「いえいえ」
「ねえ、きっと食べてたイナゴの中に苦虫が混ざってたんだわ」
一笑のあとの沈黙。会話のバネが伸びきった瞬間。
(…………よし、一息ついた。からかい開始だ。もっと恐がらせてやる。協力してやろうじゃないか。)
「あ、そういえば、租界といえばと言いますか、なんでもどっかで強盗殺人をした奴が今D区に潜伏しながら連続放火してるって噂、というか捜査情報ってやつがありますよ」
「ええ!?」
「まあまあ、そう言う話もいいですけど、梨田くん、あんたも仕事をなさいな」
「は、はい!」
(うわっ、からかう方向失敗した。ジュディからかってなかった。空気読んだと思ったのに。方向修正された。怖っ。そういやこの人あの山下ジュディなんだよな。地元の話で盛り上がってそのこと忘れてた。)
「すいません。ではえっと、ええ」
「もう、とろいねえ。高窪さん」
「はい」
「この仕事をしていて良かったことやうれしい瞬間ってなにかしら?」
(お前が訊くならはじめから梨田任せにすんな。)
「お客様から」
「とその前に」
(は!?。自由気ままかお前は。)
「高窪さんはわたしがあなたたち宅配員にしたコメントを知ってるかしら?。ちょっと問題になっちゃったやつなんですけど」
「ああ、あの、猿以下ってやつですか?。はは。僕は最近知りました」
(ここできたかそれ。)
祐平の背に冷たいものが走る。だが、
「そうですか。では、あらためて、この仕事をしていてうれしい時とは?」
(はあ!?なにそのタイミング!?なにその挿入のしかた!?。感想がそうですかだけだし。作家なんて人種にしおらしさなんて期待しちゃいねえが、それについてどう思うかもききゃしねえし。なんなんだ。駄目だこいつ。梨田以下のインタビュー能力だ。てめえみたいなやつは家に帰ってしこってろバカヤロー。しこってろって。おばさんにしこってろっておれ。)
「えっと、そ、そうですね、お客様からゲンナマをいただいた時ですかね」
「え?現金、をいただく?」
(しまった。ジュディのめちゃくちゃなインタビューにつられて話のオチを最初に言ってしまった。)
「え、ええ。お客様からよく物をもらうんですが、たとえばこの時期なら大量にみかんが届いてその処理に困っている、という感じでですね。たとえあまりものでも嬉しいものですよ。でも直接現金を渡された時はうれしさを通り越して困惑してしまいましたね。千円だったんですが、はは」
「へえ、…梨田くん!」
「…はい!」
(なに!?どうかした!?。ていうか今、ミラー越し確認だが、梨田こいつ寝てなかったか?、あのわずかな合間に落ちたの!?。しかもちょっと怒られ叱られしたあとじゃん。赤ちゃんかよ。どうしようもねえな。隙、隙をついて寝るのが好き、なんつって。)
「梨田くん、あたしたちもなにかもらえるといいねえ」
「あ、はい」
(………なんだそりゃあ!!。なんなんだこいつは!?。あ、はいって梨田。あ、はいって梨田。安心したか。応えられて安心したか梨田。)
「たとえば他に何をもらいました?」
梨田が話題を掘り下げにかかった。何かおもしろい“当たり”でも埋まっていないか、すべてはジュディにリアリティのあるいい本を書いてもらうためだ。
「そうですねえ、たとえば今から行くところの」
「梨田くん!」
「はい!」
(今度はなんだよ。)
「それを先に聞いてしまったら、いざなにかもらったときに嬉しさが半減するのではなくて」
(そんなことかよ!。ていうかこいつ何しに来たわけ!?。)
「なるほど」
(なるほどじゃねえよ梨田!。お前が正しいよ!。)
「知らないからこその楽しみじゃないの」
「そうですね」
(お前が今からあと30分後に必ずもらうであろうものはただの小さなどこで売ってるかよくわからないエネルギードリンクなんだよ!。期待値上げんな!。がっかりされても困るんだよ!。)
「どうする?、いきなり襲われたりしたら」
(どっからその発想出てきた!。真逆だろ!。真逆の発想だろそれ!。)
「た、高窪さんがいますから大丈夫ですよ。ですよねえ?」
(梨田、その役割はおれじゃなくてお前だろ。おれつきっきりにならないよ?。車止まったら離散と集合の繰り返しだよ?。ジャンパー着てないお前の役割だ…ろ……はっ、もしかしてこいつ、本気でここいらのこと租界だと思ってて、自分の戦闘力を鑑みた結果おれに助けを…考え過ぎか。)
「はは、まあ宅配員が理由もなく襲われたって話はさすがにきかないですねえ」
「ところで高窪さん」
(ジュディはきまぐれだねえ。)
「はい」
「ちょっと、車を停めてくださらないかしら」
「え?。もうすぐ最初の場所に着きますが」




宅配屋と喫茶店(6)

「あ、あのオヤジだ。懐かしい」
ジュディと編集の梨田を乗せた祐平のトラックが営業所近くのトンカツ屋の前の信号で停止しているときに、ジュディが窓の外を指差しながら言った。トラックと表記しているが、今後もトラックで通すが、祐平の乗る車は会社仕様のバンである。運転席と荷台が内部でつながっている車だ。この車はワンマン仕様なので助手席というものは観光バスの補助席みたく普段はしまわれており、今回のような場合それを出して助手に座ってもらう。では梨田はどうしているのか。立っているとしたら法律的に大丈夫なのか。大丈夫、このバン、ワンマン仕様だが積載人員を定員三人で陸運局に登録しており、当然補助席は二人分ある。ジュディの後ろ、ちょうど冷蔵庫と相対するようにそれはある。真ん中に座られるとバンの利点である運転席から荷台へのバスのような徒歩移動、そしてそのまま右ハンドルの運転席とは逆側、すなわち歩道側へとすんなり外にでれるという利点が損なわれるからである。
さて、それまでのジュディは祐平たちが宅配物の仕分けをする様を興味深げなのか見下しているのか判断つかない調子で、「へえ」と言いつつ写真を撮ったり、宅配物の入ったカゴを押したり引いたり、沖田に怪訝な目で見られたりしていた。気になることがあるや梨田共々質問してきて、一言で言うなら邪魔以外の何物でもなく、先が思いやられた。というのも、どうやらジュディは、自ら望んだがどうか知らないが、きっと前者であろう、臨時ドライバー扱いなようで専用の携帯電話とバーコードリーダーと不在票を与えられており、顔が割れてないのをいいことに実際に配達するようで、かつ、ジュディ用の宅配物も用意したからだ。そのくせ祐平のトラックに同乗しているわけで、二度手間以外の何物でもない。昨夜の話では、配達させるか否かは祐平が判断できるような雰囲気だったのだが、それはなかったことになったようだった。受取伝票を宅配物から抜き取っては、おお、と言い、そのバーコードを読み取っては、おお、と言い、受取伝票の束を目玉クリップで挟ませれば、おお、と言ういい年こいた編集者と作家を、祐平は業務用の精神から作り出したスマイルを以て対応
した。
「あ、この辺ですか。実家は」
「そうそう、子供のころよく行ったわあのトンカツ屋」
「へえ、人に歴史ありですねえ」
なにが人に歴史ありだ、ただの子供のころの外食の思い出話じゃねえかなに言ってんだこいつは。
梨田とジュディの会話に心でツッコミを入れながら、祐平はじっと前をみている。
「さっきの所長がさ、昔そこで食べ過ぎてゲロ吐いてねえ」
「へえ、あの気のいい所長がねえ」
(関係ねえだろゲロと気のよさは。呑気にしやがってバカヤロー。)
車の運転中に普段と性格が変わるという話はよくある話だが、祐平のこれはそれではない。宅配ハイによる産物だ。やけに頭が冴え、たとえば客と軽い雑談をするときにもその会話の内容に合った、普段のテンションでは思いだそうとしても記憶の彼方に忘れさられていて絶対に開かないであろう会話のタネが入った引き出しを即座に開けるときが多々ある。ましてやこのような異常事態で、それはそれはおかしなテンションになった。
「じゃあ子供のころの思い出といえば他には?」
(じゃあってなんだよじゃあって。なにノスタルジックな会話しようとしてんだよ。配達すんだぞこれから。)
「そうだねえ」
(答えんのかよ。仲良しか。仲良しって。ふたりは仲良しってお前。お前らふたりが仲良しって。おばさんとおれの10コ上ぐらいの奴が仲良しってお前。仲良しか。なんだそれ。)
それとこの宅配ハイ、笑いのツボが変になる。祐平は無表情のまま心の中で、なにがおもしろいのか激しく笑った。
「ああ、子供のころね、うん、あ、子供のころって話じゃないんだけど」
(違うのかよ。思いついたままか。)
「高校生のころかなあ」
(子供でいいだろそんな時代。)
「もう大学だったかな」
(知るか。)
「あ、そうか。うん、大学入った年だ」
(そうですか。よくできました。)
「この辺の、そこ曲がったとこの神社のお祭りがあるんだけど、そこで食べるおでんがおいしくてねえ。お祭り用に大量に用意されててさ。お祭りを手伝うと好きなだけ食べれるんだけど、ほんと好きなだけ食べたんだよ」
(どうでもいい話だな。話の主旨変えてまで話すのがそれかよ。普通か。)
「ははあ、やはり」
(やはりってなんだよ。合いの手おかしくないかおい。うん?、そこ曲がったとこの神社のお祭りのおでんだと?、それ、もしかしておれんちで作ってたおでんじゃねえか!?、ばあちゃんの代からずっとうちが作ってるぞ?、うわっ、うちのおでんだそれ、お祭りを手伝っていた?、ていうことはどう考えても山下ジュディとうちの親は顔見知りじゃねえか!!、聞いたことねえぞそんな話、ていうか、完全スルーしてたけどもこいつここいらが地元なの!?、いくつか山下の家あるけど!?、いや、むしろ所長がここいら出身なの!?、むしろ、むしろ所長だからね。おれむしろ所長派だからね。所長が気になる派だから。なに言ってんだおれ、いや言ってはねえけど。聞いたことねえぞそんな話。)
「えっとあれは確か、断罪レストラン、でしたよね。出てきますよね、おいしいおでんの話」
(マジで!?俄然興味湧いてきたわ。もう興味津々だよおれ。)
「うん、そうそう。それ」
(うわあ、うちのおでんが二百万部超えてるぅ。直木賞受賞してるぅ。)
「すんごいおいしくてねえ。作ってる家の若奥さんにどうやって作ったのか訊いたんだよ」
(それおれの母親じゃねえか。うわっ、流行女流作家がうちのお母さんの話してる!?、えっなにこの状況。)
「なんていう名前の家か忘れたけど」
(セーフ!!おれんちバレてないバレてない。)
「その人が言うに、秘伝のダシを入れてるって言ってさ」
(いやいやいやいやいやいや、少なくともおれが知るばあちゃんと母親のおでんは市販のおでんダシしか入れてねえ。)
「どうしても教えてくんないのよ」
(ああ、なんか、あまりにおいしいおいしいって言われたから、引くに引けなくなって言い出せなかったんだな。市販のおでんダシだと。)
「あたしも何度か再現しようと鰹節とか昆布とか、醤油もさ、ニョクマムまで試したんだけど、どうしてもあの味がでないんだよねえ」
(逆だよ逆!手を抜いて!今すぐスーパーにでも行きますか!!。)
「それもあって今まであちこちのおでん屋を東に西に北に南に渡り歩いてきたけど」
(生活レベルで影響与えちゃってるようちのおでん。こうなるともはやおれも言い出せないわ。性格で損してるなこの人。)
「あのおでんを越えるものってないんだよねえ」
(うまみ調味料って偉大ですね!。)
「そういやその若奥さんさ、赤ん坊おぶっててさ。一歳っつってたかなあ」
(え!?まさか!?この人いくつ!?。)
「ほら、18歳の女なんて母性を気取りたい年頃でしょ」
(所長って確か37歳だよな。姉だから年齢は当然所長の上なわけで、18に23、いや22足したら…ぴったりだ。姉年齢ぴったりだ。おれかそれ!?いや、兄貴か?でも兄貴だとこの人50歳越えるもんな。50歳にはみえねえ。)
「祭りの最中奥さん割とばたばた忙しくて、ちょっとあたしが面倒見ることになったんだよ。なんて言ったかなあ、ゆうちゃんって言ったかなあ」
(おれだあ!!兄貴はゆうちゃんじゃねえ!!おれだそれ!!全てが確定しちゃったよ!!ええ!?ほんとなにこの状況。正直配達どころじゃねえんですけど!!。)
「でさ、今だから言える話なんだけど」
(は!?。)
「あたしさあ、おでん食いたくて、おでん取ってきて、片手におでんでゆうちゃんをあやしてたのよ」
(うん、どうしたそれで。)
「そしたらさ、取ってきたおでんのこんにゃくが思ってたよりアツアツで」
(うわあ、嫌なことしか思い浮かばねえよそんな展開。リアクション芸人に対しての前フリだろそれ。それを一歳児にふるなよな。)
「こうね。アチってなった瞬間、持ってた皿をゆうちゃんの膝にばしゃっとひっくり返しちゃって」
(お前かあ!!。おれの膝に物心つく前からあるやけどのあとはお前のせいかあ!!。つうかこのやけど山下ジュディにつけられたんだすげえなそれ!。ちなみに親からは自分でおでんをひっくり返したと聞いてるけどこの証言の食い違いはなに!?。教えて真犯人!!。)
「もうぎゃあぎゃあ泣いちゃってさ」
(当たり前だろ!今もやけどのあと残ってんだぞバカヤロー!。)
「祭りどころじゃなくなっちゃってねえ」
(しみじみ言うな!。)
「まあ奥さんは笑って許してくれたんだけど」
(それはお前が事件の一部を捏造したせいもあるんじゃないか!?。)
「でもさ、やっぱり気まずいでしょ。だからそれからその祭りに行ってなくて、ちょうど家を出た時期だったしさ。そのおでんはそれ以来食べてないのよ」
(逃亡犯じゃないかそれ!。)
「あの子は立派にそだったかねえ」
(ここにいるよそいつ!、はっまさか所長はこのことを知っておれが適任だと言ったのか!?、うん、それはないか。おそらくおれが一番無味無臭野郎だからだな。うん。)
「でもその子が幼児期におでんをぶっかけられた相手が先生だと知ったら驚くでしょうねえ」
(表面上ノーリアクションで悪かったな!!。あんたの言うとおりもの凄く驚いてるよ!。驚き通り越してなんかもうよくわかんねえよ!。)
「ま、彼がそのことを知ることはないよ。あたしそういう話書かないからねえ」
(知っちゃいました先生!!。)
「あ、高窪さんも今の話は是非内密に」
「は、ははは」
「そういう強制はよくなくてよ、梨田くん」
「いやしかし先生、今の時代ネットであっという間に」
「あんたね、言いたいこともあるでしょうが時と場所を考えなさいよ。まるで高窪さんがネットで言い触らすみたいじゃない」
「はは……個人情報の扱いには慣れてますから」
「すみませんねえ」
「いえ」
「はあ、しかしなんですな、そんな話を聞いてるとおでんが恋しくなってしまいますね」
(てめえ!おれのやけど話でか!?食いしん坊かよ!。言っとくけどすぐには食えねえよ。ていうかそんな汁物食わせねえよ、この車に乗ってる限りな。こぼして伝票汚したらどうしてくれよう。あ、青だ。ぶいーん。)
「あ、食べ物といえば!、そういえばこの辺にバウムクーヘンのおいしいお店があると言われたんですけど」
(ああ、あるな。確かに。)
「またりかちゃんに頼まれた?」
「ええ、そうなんです」
(嫁さんか?。)
「でも残念。今から行くところとはまったく方向が違うわ」
(その通りだ。さすが地元民。そして寄り道してやるつもりは無い。)
「ねえ、高窪さん」
「はい。まあ寄れないことは無いですけど、昼頃一回営業所に帰りますからその行き帰りを利用しまして。ただ、あの店は必ず行列になりますから、こちらとしては当然お客様の時間を優先するので、時間がかかるようならそのまま置きざりにしていく可能性があります」
「えっ、寄れるんですか!?」
(おい!、拒否ってんだよおれは!。)
「あんたなに自分にとって都合のいいことしか聞き取ってないのよ」
(そうだ。よかったあんたがまともで。でもおれに消えない傷を負わせた犯人なんだよなお前。おれが猫舌なのもこいつのせいなんじゃねえか?。)
「ごめんなさいねえ」
「いえいえ、ははは」
「寄れないんですか?」
(うるせえぞ。)
「あんたしつこいよ。仮にも仕事しにきてんだよあたしたちは」
「じゃあ、あの、今日って何時頃終わりますかね?」
(訊くか、そんなこと。始まったばかりだっつうのにテンション下がるわ。)
「ずっとこのトラックにつきあうとなると10時まではエリアですね」
「その、ちなみにその店の閉店時間は…」
「確か5時には終わってますね。まあ2時頃売り出して、すぐ売り切れちゃうんですけど」
「あんたねえ、あたし開いた口がふさがらないよまったく」
「すみません」
「はは」
(笑ってんじゃねえよおれ!!。)





検索ことば検索プチ家出

アメーバのアクセス解析からみれるでしょ。検索ワード。おれは普段PCからログインしないから、あんまりみてないんだけど、昨日久しぶりにチェックしてみたんだ。

おれのブログ、九割九分下半身関連の語句で埋め尽くされてんだけど、なんでかな?「ア○ルおじさん」とか。そんな言葉書いた覚えがねえよ!?

不思議。

ちなみにここ1ヶ月で一番検索した結果ここに迷い込んじゃった語句は、

「人口処女膜」
なんだ。

なんで?これはなんでだ?これは本当に書いた覚えねえよ?なぜ?ていうかそれを検索してどうやったらこのブログにたどり着くわけ?

と、思い、それでググってみたんだ。

そしたら、出たね、結構最初の方にこのブログ。ばっちり使われてたね人口処女膜。なるほどあの記事か。どうりで記憶にないわけだ。あ、ボツシリーズの「子猫たんてい団」ね。ついでに誤字を発見したから報告すると最低辺じゃなくて(最)“底辺”だよね。最はただの強調飾り。

じゃあ「ア○ルおじさん」とはなんぞやと、これもググってみたんだ。もちろん○の中にナをいれてね。

……………………

ああ、おれって一体なんなんだろう。なにがしたいんだろう。おしえて透明人間。すれ違いざまにそっと耳打ちでおしえておくれ。

あ、今、木漏れ日のあたるテラスですました顔をしながら華麗にフォークの背でライスを口に運びつつも、頭のなかでは例の物語に絶望してます。流れを引き戻せねえ。ちなみに木漏れ日のあたるテラスで華麗に~、のくだりは、どうしようもない嘘。毎日便所メシ。これも嘘。絶望してるのはリアル。