からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜 -122ページ目

松明はいつも(1)

夏が来た。ベッドの上で眠る君の横顔。もう、きゃーって感じ。すやすや吐息は甘みを帯び、僕の丸出しの脇毛をたなびかせる。僕の脇毛は粉砂糖でコーティングされたスイーツみたい、ひたすらに甘く、ひたすらに臭い。本格的に夏が来た。

君がうちに来てから僕は右脇が性感帯になった。左脇は何も感じないのだから、人体というものは不思議だ。そして不便の一言に尽きる。自由な左手で僕は目覚まし時計を取った。もうすぐ鳴っちまう。眠れるお姫さまを目覚めさせるには、この目覚まし時計のベル音は無粋だ。王子様の口づけはまだだというのに。

目覚まし時計のベルを解除し、僕はゆっくりと下敷きになって生気を失っている右腕を、彼女と枕の間にひそむ甘美な空間から抜こうとした。ゆっくり、ゆっくり、無感覚な右腕がいつも恨めしい、永く、永く、だけど、

「……大丈夫?」

口癖の悪い彼女の口癖。

『大丈夫じゃないんだよ』

寂しがりやの僕の口癖。





作・恋愛ロボット郎

※この作品は毎回違う著者を用いる連作となっております。

よくなった

一日中ずっとテレビを観てました。インフルエンザってなんですか?日本語ですか?聞いたことありゃしません。

さて、昨日スッキリを観ていたら(浩次が好きだから)松岡修造が言いました。「意味はないです」と。意味なんかない。意味なんかない。忘れていました。僕は意味なんか求めてなかったのです。それなのに最近の僕ときたら意味ばかりさがして、もとからないものを一生懸命さがしては、救いをもとめていました。僕が生きている意味とは、なんて。ばかみたい。まさか松岡修造にはっとさせられるなんて、ひねくれた僕からは考えられないことです。意味なんかない、それが僕なのだと、今はそう思えます。全ての道はローマに通ず、という言葉の解釈するところは、全ての道は全てに通ず、ということであります。この僕のくだらなさもいつか何かに役立つ、あるいは、笑える日がくるのでしょう。意味のないことはとても小さなものです。意味がないのだから、それは塵芥の類でしょう。しかしたとえ小さな塵芥でも、一つ一つを集めれば山となり、いつか僕の前に立ちふさがる時がくるでしょうって立ちふさがっちゃうのかよ!へへへ。

本日、近くの小学校は運動会。はしゃぎまわる子供達と慌てふためく大人達の様子が目に浮かびますね。それではまた。サヨナラサヨナラサヨナラ。

♪泣いてても笑ってても時は過ぎて
しらけた男の遠いシーサイドストーリー
おれはもっと強くなれるだろうか
遠い空、浮かぶ水平線に
涙流すな遠いスウィートスウィートメモリー♪

僕の好きな歌から。

放り出したりボツったり

君の後悔が好きだった。些細な口喧嘩で、おれの心をえぐるよ。気まずい時のため息を、覗き込んで忘れられない。次の日笑って「えへへ」。そのあと決まって「大丈夫?」大丈夫じゃないんだよ。いかれてるんだ。ずっと。

寝息聞こえるベッドの上。すうすう。眠る横顔、君の知らない君の顔。きれいな枕とよく似合うぜ。

君からくらうミドルキックが好きだった。このぐらいなら大丈夫だろうなんて力加減。ふざけて倒れるおれに君は「えへへ」そのあと優しく「大丈夫?」大丈夫じゃないんだよおれは。たまに本気で立てないんだぜ。

この先おれがいい人になって、世のため人のために働き尽くしそのまま死んで、だけど閻魔様から君を泣かせた罪を問われたなら、おれは反論もなく地獄へ行くんだ。

大丈夫じゃないんだよ。いつだっておれは。君と出逢ってから寂しさが、いつだって降ってきやがる。突き刺さる。ずぶ濡れだよ。傘に穴でも空いてるのかな。次に逢える日は明日なのに。

いい加減なおれは予定より長くぼけっとしてた。予定より短く焦ってた。ミサイルが飛んで来る日にふたりどうして離れることができようか。寝っころがった狭いソファーの上でそんなこと思ってた。

なめらかな髪しだく。栗毛みたく輝く。ああ、動けないんだよ。考え中なのさ。

宇宙のことなんて知らなくていい。死ぬこと知ってりゃ。君とおれ。なくなんないよ。



…首尾よくない。

すてきなくつ

“えんぴつみがき”マジで恋する5秒前-080403_1831~0001.jpg
欲しくなっちゃうよね。人間ごと。

マスク売りません

「マスク売らないよ~マスク売らないよ~たくさんあるけど見せるだけだよ~素敵なマスク売らないよ~誰にも売らないよ~マスク売らないよ~」

うつらうつらしてます。

「ぴーぷー。偽物の誇りいらんかね~偽物の誇りいらんかね~偽りの魂いらんかね~ぴーぷー。グラム売りだよ~轍よりやすいよ~バッタもんじゃないよ~正真正銘偽物だよ~袋に入ったネズミいらんかね~迷うこともなくなるよ~心地がよくなるよ~ぴーぷー」

あかねちゃんあかねちゃん。なぜキミの目はそんなにおどろおどろしく輝いているんだい?ああ、先生。わたくしはどうやら人の道を踏み外してしまったようなのです。ですからわたくしの目はこのようにぐりぐりと割れているのです。地獄に落ちたのです。あかねちゃん、そんなことは誰にも言っちゃいけないよ。ああ、先生、でも。あかねちゃん、人を悲しませちゃいけないんだ。キミの目がさもおどろおどろしくなったのは、きっとキミが人を悲しませようとしている賤しい人間だからだよ。先生、わたくしはどうすれば。よろしい、ではメトリが出る伍現森の桜の木へこのわら人形にキミの目を模写した紙を入れて、いいかい、それを獣が寝静まった夜中一人で桜の木の下に埋めるんだ。

6月の足音が聞こえてきますでしょうか!?6月の足音が聞こえてきますでしょうか!?まあなんてハレンチな…