放り出したりボツったり | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

放り出したりボツったり

君の後悔が好きだった。些細な口喧嘩で、おれの心をえぐるよ。気まずい時のため息を、覗き込んで忘れられない。次の日笑って「えへへ」。そのあと決まって「大丈夫?」大丈夫じゃないんだよ。いかれてるんだ。ずっと。

寝息聞こえるベッドの上。すうすう。眠る横顔、君の知らない君の顔。きれいな枕とよく似合うぜ。

君からくらうミドルキックが好きだった。このぐらいなら大丈夫だろうなんて力加減。ふざけて倒れるおれに君は「えへへ」そのあと優しく「大丈夫?」大丈夫じゃないんだよおれは。たまに本気で立てないんだぜ。

この先おれがいい人になって、世のため人のために働き尽くしそのまま死んで、だけど閻魔様から君を泣かせた罪を問われたなら、おれは反論もなく地獄へ行くんだ。

大丈夫じゃないんだよ。いつだっておれは。君と出逢ってから寂しさが、いつだって降ってきやがる。突き刺さる。ずぶ濡れだよ。傘に穴でも空いてるのかな。次に逢える日は明日なのに。

いい加減なおれは予定より長くぼけっとしてた。予定より短く焦ってた。ミサイルが飛んで来る日にふたりどうして離れることができようか。寝っころがった狭いソファーの上でそんなこと思ってた。

なめらかな髪しだく。栗毛みたく輝く。ああ、動けないんだよ。考え中なのさ。

宇宙のことなんて知らなくていい。死ぬこと知ってりゃ。君とおれ。なくなんないよ。



…首尾よくない。