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COPE (KU Plankton Lab)

絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんばんは、主宰です。

 

学生さんたちからの要望で、久しぶりに郷土料理会を開催しました。

水産学部には、全国各地から学生さんが入学するので、この利点を活かして出身地方でよく食されている料理を持ち寄り、エピソード・トリビアなどを披露しながら楽しくおしゃべりしよう!という企画です。うちの研究室では定番のアクティビティで、現在の研究室メンバーでは2回目かなとおもいます。

毎月の進捗状況を報告するプログレスレポートが定期的にあるので、みなさんの努力・成果を称えるということも相まって、なかなか楽しい会です。今回もフルメンバーで開催となりましたが、鹿児島県出身2人が重複している以外、別々の地方から入学されたみなさんです。

まず紹介するのは、ほのかが作ってくれたトンテキ。中部地方では庶民的なグルメだそうです。肉厚だけど柔らかい豚肉を、かなり複雑なソースを絡めて、キャベツと一緒にいただくとのこと。こりゃぁ、白飯と一緒にかきこむヤツだね。

次に紹介するのは、みわちゃんが作ってくれた鶏ちゃん。は?って聞きなおしたけど、漢字を当てはめて理解できました。サケのちゃんちゃん焼きというのがありますけど、それを鶏肉でやったような感じ。味醂で溶いた味噌が絶妙で、豆板醤を加えているところがまたいい仕事。こいつも、白飯必須!

これは、つむちゃんが作ってくれたスープカレー。私が育ちが貧しいせいか、スープカレーって普通のカレーを水で薄めただけで美味しくなさそ~って思っていたのですが、これは作っているときからスパイスの香りが美味しい!夏野菜が入ってさらに複雑に味変しました。もう~、白飯必須どんだけ~。

これは、みゆちゃんが持ってきてくれた黒はんぺん。青魚のミンチが混ぜてあって、しっかりと魚の味がします。これを生姜醤油でやると、完璧なおつまみ。日本酒持ってこ~い!

こいつは、ゆうたが作ってくれたアザハタのお頭の煮つけ。作っている様が汚いし、ゴボウやらタケノコやら適当に入れているので、かなり出来上がりが心配。でも、アザハタの上品な脂がいい仕事してくれて、かなり美味かった!実際、女子学生3人で鍋をかこって、宴会の最後までこの味のとりこだったみたい。

僭越ながら、こいつは私が作ったトリッパ(洋風モツ煮込み)。イタリアのフィレンチェで嫁と一緒に食べたのを再現してみましたが、あの味にはまるで届かなかったです。

これは、なおちゃんが作ってくれた鶏飯。ちゃんと鶏ガラから出汁をとってくれてるし、宴会の終盤での提供なので出すタイミングが抜群。なおちゃんって、ホント気遣い素敵だよね。

こちらは、けんちゃんの作ってくれたぢゃんぼ餅。これもまた出てくるタイミングが絶妙で、鶏飯の後なんだな~。鹿児島人っておもてなし上手だね~。電磁調理器でしっかりと焦げ目をつけ、みたらしもとろみがでるまで丁寧に練ってくれてて、美味しかったです。

そしてこれが、てらちゃんが作ってくれたブリの昆布締め。私は昆布締めがとても好きで、絶妙な塩加減と昆布からの出汁がしっかりとついてて、かなりの逸品!日本酒持ってこ~い!!順番をつけてはいけませんけど、今回の郷土料理会ではこれが優勝作品ですね。

 

前回の郷土料理会もよかったけど、それを上回る美味しい料理を頂けて、ホントにラッキー!水産学部って素晴らしい・・・。ご馳走様でした。またやろうね。

 

こんばんは。主宰です。

 

6月も終盤なので、そろそろ就職戦線も終焉を迎えつつあります。今年度は、修論生のなおちゃん、卒論生のつむちゃんとけんちゃんが就職活動をがんばってました。その結果、みごと希望する会社から内定をいただくことができました!就職内定、たいへんおめでとうございます!!うちの学生さんは実力もさることながら、内面も非常に素晴らしいので、絶対引く手あまたで内定をたくさんもらえるだろうとおもっていました。

鹿児島出身のなおちゃん・けんちゃんもいることだし、鹿児島らしい居酒屋でお祝いすることにしました。名山堀にある「とくちゃん」です。お母さんが独りで切り盛りするお店で、いかにも鹿児島の居酒屋ってとこです。近しい研究者や友だちが来鹿したときには、ここに来ることにしています。ここだと、余計なことを気遣いせずにお母さんが適宜おつまみを見繕って出してくれるので、おしゃべりに没頭できるからです。

まずは定番のおさしみ。お母さんにどんなお魚?ってたずねても、魚屋さんにお願いしているから~ってこと。今回は、マダイ・キハダマグロ・カンパチかなとおもいます。

次は、おまちかねのおでん。薄味で素材の味がわかる、やさしいおでんです。鹿児島らしい塩豚についつい箸をつけがちかもしれませんけど、この素材の味を吸い取った大根・厚揚げが美味い!

その次は、揚げ物シリーズ。たぶん、若者が多いので、これになったのかなとおもいます。夏野菜のカボチャがほっこりとして美味い。締めにはおにぎりまで出していただきましたが、私はお腹いっぱい胸いっぱいで食べられませんでした。

国際学会の名残で時差ぼけしているだけでなく(午後に眠くなる)、長距離のドライブ、漁業者との緊張感のある協議、就職内定の安堵感と情報過多で、すっかり酔っぱらってしまいました。帰宅の市電では居眠りしてしまって、あやうく乗り過ごすところだった~。でも、楽しかったということ。よかったよかった。

こんばんは。主宰です。

 

6月も終盤となり、そろそろ漁協訪問する時期となりました。昨年は多くの漁協を訪問して、漁業者・漁協職員の皆様からモジャコ漁支援ツールに対するご要望を伺ったり、使用感についてアンケート調査をさせてもらいましたが、まだデータが不十分であるため改めてアンケート調査をすることになりました。今回訪問したのは、鹿児島県北部にある北さつま漁協と東町漁協です。

午前には北さつま漁協、午後には東町漁協を訪問しました。何回も訪問させてもらっているので一緒に帯同した学生さんたちも顔なじみになってもらっており、穏やかな雰囲気で仕事をすることができました。私一人だととてもそんな雰囲気にならないので、仕事がしやすくてとても助かります。

昼飯時をはさむので、東町漁協直営食堂にお邪魔して昼飯とすることにしました。ここはいついっても混雑しており、地元の方々だけでなく他からもいらっしゃった方々がお食事されています。東町漁協で養殖したブランドぶりの鰤王を美味しくいただくことができるので、いつも人気のお店です(うちの研究室のインスタもご覧ください:copestagram)。

私は今回、鰤王を使った鰤カツ定食をいただくことにしました。私は魚フライがとても好きなので、メニュー豊富ですが迷わずこれです。学生さんたちは、ひとりで食べるのも難しそうなゴージャスな定食を頼んでました。

今回は、卒論テーマにしているつむちゃんだけでなく、なおちゃんにも来てもらいました。なんでも、この食堂訪問して、ランチをいただきたかったとのこと。連れてきてよかったです。

片道3時間もかかる遠距離なので、帰路につくころには緊張感がとけて、先週の海外出張の時差ボケも相まって、眠い眠い。危ないので、帰路の途中にある入来町の武家屋敷群で休憩することにしました。

やっぱり休憩してよかったです。眼も覚めたので、帰路につくことにしました。朝7時に出発して、戻ってきたのが18時。だいぶ疲れましたが、学生さんが手伝ってくれたのでとても助かりました。ありがとう。

こんばんは。主宰です。

 

国際仔魚学会の第2弾です。

さて5日間という学会がスタートしたのですが、ちょっとした予想外のことがありました。海外の宿泊施設は国内のよりも一般的に高額で、特に観光地として有名なケベックシティの宿泊施設は、所属大学の旅費規程ではとうてい支払えない金額でした。そのため、離れた場所にコンドミニアム型の宿泊施設をとりました。キッチンもついているので、自炊して食費を抑えるためにも有効だからです。ここの宿泊施設でも旅費上限を超えるものでしたが、私の調査では一番安かったのでここに決めました。徒歩30分くらいだし。ただ、現地に行ってみてなぜ安いのか納得しました。学会の会場となったホテルや観光地となっているところは、私の宿泊施設からかなり高いところにあるのです。グーグルマップでかなり確認していたのですが、この点については見落としてました。

こちらがどうしても避けて通れない階段。ビルの高さで7~8階ほどあります。

これが、階段を登ったところからホテル方面を見下ろした風景。こんなに起伏のあるところとは思ってませんでした。ここで終わりではなく、さらに15分くらいかけてこれ以上の高さの坂道を登ります。

こちらがホテル近くの公園から見下ろしたセントローレンス川。そうなんです。国際学会の会場は、この街で一番高いところにありました。毎日、これの往復なんでかなり疲れました。

初日の開会時には、実行委員長のドミニク・ロバート教授(ケベック大学リムスキ海洋研究所)がご挨拶されました。彼はたいへんな親日家で、何回も日本に滞在して研究されいた経験があり、なんと奥さんが日本人だったのです。わざわざおふたりからご挨拶をいただき、恐縮しました。我々のやっている研究内容(黒潮パラドックス・資源変動ジグソーパズル)にも関心を持っていただき、たいへん有難かったです。

この国際仔魚学会では、私は以下のような発表をしました。

 

Toru Kobari, Yusuke Manako, Airi Hara, Kaori Yamanoue, Takafumi Azuma, Ryuji Fukuda, Yi-Chen Wang, Masafumi Kodama and Gen Kume

Why can fish larvae appear so abundantly under the oligotrophic Kuroshio? (Poster presentation)

 

 

Toru Kobari, Ayane Taniguchi, Manami Hirata, Gen Kume, Mutsuo Ichinomiya, Tomohiro Komorita, Masafumi Kodama, Fumihiro Makino and Junya Hirai

Fish larvae supported by multiple trophic sources and pathways in the Kuroshio and its neighboring waters (Oral presentation)

 

 

いずれも、すでに著名な国際誌で発表したばかりのネタだったし、学生さんたちが一生懸命やってくれた珠玉の研究成果なので、自信をもって研究成果を紹介しました。個人的な感想かもしれませんが、かなり反響はあったとおもいます。たくさん質問があったし、基調講演のかたにもよかったよと言ってもらえたので。頑張ってくれた学生さんたちに、せめてもの恩返しができたかなとおもいます。

この学会では役員・委員などの組織運営が全くなく、朝から晩まで学術に没頭できる最高の時間でした。私くらいの年齢になると、こういった時間がいかに稀有で有難いことか、今回ほどそれを感じたことはなかったなぁと思いました。これからはこういう機会は減るだろうとおもいますが、何とかしてこの至福の時間を作りたいとおもいます。

こんばんは。主宰です。

 

だいぶ更新をしてませんでした。ここ最近、私用で忙殺されているので・・・

さて、その忙殺されている合間を縫って、アメリカ水産学会の一部である国際仔魚学会に久米さんと一緒に参加してきました。カナダ東部のケベック州にある、ケベックシティで開催されました。国際学会にしては参加者が少ない学会らしく、トランプ問題も相まって今回は100人弱とのこと。初めて参加する学会だったので、私にとってはかえってこれくらいのほうが全体を把握できてよかったです。

カナダは英語とフランス語が公用語になっていますが、ケベックシティはそうなった歴史を理解できた場所でした。カナダ東部は最初にフランス植民地となりましたが、その後イギリス海軍が侵攻してきて統治された場所のようです。その侵攻時に、激戦地の1つだったとの説明がありました。

これが、セントローレンス川沿いの高台にある要塞です。日本だと五稜郭のような形をしていて、堅牢な要塞だったことが伺えます。旗元には砲台があります。

こちらがその拡大。下流から進行してきたイギリス海軍に向けて発射されたものだろうと想像しました。こういう歴史があるので、カナダ東部ではフランス語、カナダ西部では英語を使う人が多いです。ケベックシティはほぼフランス語圏ですが、英語でも通じましたし、大学時代にフランス語を少々習ったので、なんとなく理解できました。

こちらは要塞から眺め降ろした旧市街。川沿いは港になっており、駆逐艦のようなものも停泊してました。

こちらは観光の中心街となっている旧市街。飲食店・小物販売点が多く並び、観光客で賑わってました。気温差は激しかったですが(朝は10度以下で昼には25度くらいまで上がる)、カナダの初夏はとても爽やかで、日本の蒸し暑い梅雨から解放されてよかったです。初日の様子ですが、学会会場へ赴いて受付を済ませ、国内・国際学会では滅多に会えないけれどもお話してみたかった方々とご挨拶したり研究のお話ができてよかったです。