2026年夏アニメのうち、8月28日深夜に録画して8月29日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。
これ描いて死ね
第8話を観ました。
今回は伊豆王島の寿司屋で手島先生と寺村店長が一緒に呑んでいて、寺村店長が手島先生に誕生日プレゼントだと言ってモレスキンのノートを渡す場面から始まります。ただ、これは現在のシーンではないようです。また前回の回想シーンで描かれた「手島先生と寺村店長が若い頃に初めて一緒に伊豆王島に行った時」の場面でもないようです。それらとはまた別の時期であり、どうやら10年前に手島先生が「ロボ太とポコ太」を連載した後、何らかの事情で漫画家を辞めて伊豆王島に引っ越してきた後の時期の場面みたいです。
その時、寺村店長が手島先生にモレスキンのノートを贈った理由は、もともと漫画家をやっていた時は手島先生はいつもモレスキンのノートに漫画のネタを書いていたからみたいです。だが漫画家を辞める時に手島先生はモレスキンのノートを捨ててしまった。でも寺村店長はやっぱり手島先生には漫画を描いていてほしかったので、漫画家として再起するきっかけにしてほしいと思って誕生日プレゼントとしてモレスキンのノートを贈ったのです。
だが手島先生は寺村店長に「私、教員試験を受けようと思ってる」と伝える。漫画家に戻る気は無いという意味であったが、寺村店長はそれを聞いて、それ以上は無理に漫画家への再起を勧めることはなく「そっか」とだけ言った。どうも手島先生が漫画家を辞めるに際して、よほど重い事情があり、それを寺村店長も理解はしていたみたいです。それでもやっぱり寺村店長は手島先生には漫画を描いてほしいと思った。
手島先生もその寺村店長の気持ちはよく分かっているようで、葛藤はあったようです。帰宅した後、そのモレスキンのノートを開いて「漫画で描きたい100のコト」というタイトルを鉛筆で最上段に書き、その下に100個のネタを書きだしてみようとした。だが何もネタが思いつかない。手島先生は「ずっと私の腹の中にはマグマがあった」「たとえ空になったように思えてもまた湧き上がってくるマグマが」と心の中で呟く。
以前にも漫画家を目指していた頃の手島先生の回想場面で「マグマ」について言及されていたが、「どうしてマグマという形容なんだろう?」と不思議には思っていた。それはつまり「熱くたぎっている」というような意味ではなく「無尽蔵に湧き上がってきて尽きることはない」という意味での「マグマ」だったのですね。「溜まったマグマが噴火する」というのは「1つのネタ」「1つのエピソード」「1つの作品」が生まれるという意味であり、でも「マグマ」だからそれで終わりじゃない。噴火してマグマが出ていって無くなってしまっても、また地下深くからマグマは湧き上がってきて供給される。そうして次のネタが、次のエピソードが、次の作品が無限に生み出されていく。そうした「無敵感」を若い頃の手島先生は感じていた。
だがその10年前の何らかの事件で漫画家を辞めた後の手島先生にはその「マグマ」の供給がもう無かった。腹の中のマグマは空になったままであった。何もネタは湧き上がってこなかった。そうして手島先生はノートのページの最上段に書いた「漫画で描きたい100のコト」という文字を消しゴムでゴシゴシこすって消してノートを閉じてしまいこみ、その後、教員試験を受けて王島南高校の教師となったのでした。
そして現在に場面が変わり、コミティアから帰ってきてから1回目の漫研の活動日、手島先生は安海に「次に何を描くか決まりましたか?」と質問する。コミティアが終わった時、安海は「もっと面白い漫画を描くぞ!」と宣言していた。だが帰りの船の中では早くもネタに行き詰っているように見えたので、手島先生もちょっと心配したのだ。やはり案の定、安海は「それが全然」と頭を掻く。「目標にしてたコミティアが終わって気が抜けちゃったのかな?」と、安海はどうも調子が悪いということを訴えます。それを聞いて手島先生は「ネタを出し尽くしてしまったのだろう」と思い、「創作はインプットとアウトプットを繰り返す行為です」「出して空になったら、また入れ直せばいいんですよ」と安海にアドバイスする。
つまり自分の中にあるネタを使って漫画を作る行為が「アウトプット」であり、漫画を作るためのネタを外部から仕入れる作業が「インプット」ということになる。よく使われる手法が「取材」です。よく漫画家が連載を休む時「作者が取材のため休載」なんて雑誌に書かれているが、漫画家はいつも部屋に閉じこもって漫画を描き続けるだけではなく、たまにそうやって外の世界に出て見聞を広めてネタになりそうな情報を仕入れなければならないのです。もちろん、ただ情報を仕入れるだけではなく、それを元にして漫画のネタを作る。そこまで出来て「取材」の意味がある。そうやって作ったネタをどんどん「ネタ帳」に書き込んでいく。手島先生も漫画家時代にモレスキンのノートをそうした「ネタ帳」として使っていたのです。
次のコミティアの参加は冬を予定しており、それに間に合うように新作漫画を描ければいい。今はまだ夏休みなので猶予期間は多くある。だから今は慌てて「アウトプット」する必要は無く、むしろ今のうちに「インプット」して新作の元になるネタをたくさん溜め込んでいけばいい。今はそういう時期と考えて、この伊豆王島で色んな場所の「取材」をして刺激を得ようと手島先生は提案する。安海たちとしては「取材」ならば東京とか派手なところに行きたいところですが、手島先生は「灯台元暗し」と言い、身近な地元の島での取材を勧める。
まぁ経費が惜しいだけの話かもしれないが、実際のところ、地元ゆえに安海たちも観光地なんかもこれまで特に興味を持って回ったこともなかった。手島先生は地元民ではないので案外と観光地は全部ちゃんと回っているようで詳しかった。そうして手島先生がアツく地元の観光地の魅力を語り、地元民ではない石龍も興味を示し、帰りに温泉も寄ろうとかいう話になって安海と藤森と赤福の地元民たちも夏休みの遠足気分で盛り上がってきて、手島先生も車を出してくれることになって、結局、島の観光地を全部回って三原山にも登って最後に温泉に浸かって帰るという取材ツアーをやることになりました。
そうしてその日は解散となり、各自は自宅で親の許可を貰うということになりましたが、帰りがけに手島先生は安海にあのモレスキンのノートを渡す。「それによく漫画のネタを書いていました」と言い、手島先生はそれを「ネタ帳」として使うようにと安海に言う。手島先生はコミティアの帰りの船の中で安海がネタに苦しんでいる姿を見て、昔の自分を思い出して、「良いネタが出るおまじない」として、かつて自分が「ネタ帳」として使っていたのと同じモレスキンのノートを安海にプレゼントしたのです。ただ、新しく買ったわけではなく、あの10年前に寺村店長に貰って結局使うことなくしまい込んでいたモレスキンのノートを安海に渡した。そのことに寺村店長も気付いた様子であったので、安海が喜んで帰った後、手島先生は照れたように寺村店長に「ノートの使い道、やっと見つかったよ」と言う。それに対して寺村店長は「ずっと持っててくれたのね」と嬉しそうに微笑む。
一方で、手島先生からノートを貰って大喜びで帰宅した安海はさっそくノートを開いてみた。するとそこにイマジナリーフレンドのポコ太が現われ、安海の開いたページの最上段に「消した痕」があると指摘する。安海がそこを見ると、確かに消しゴムで何かを消した痕があった。そこで鉛筆で薄く塗りつぶしてみると、そこに「漫画で描きたい100のコト」という文字が浮かび上がった。どういう意味で先生がこの文字を書き、どういう理由で消してしまったのか、安海にもポコ太にもさっぱり分からなかったが、ポコ太は「こんな時、漫画の主人公なら?」と言い、安海は「うん!」と頷き、そのノートにせっせと何かを書き込んでいくのでした。
そうして取材ツアーの当日となり、漫研一行は「地層大切断面」「泉津の切通し」「波治加麻神社」「裏砂漠」「三原山」などを巡り、それぞれの場所で大自然の作りだした不思議な光景から様々なイマジネーションを掻き立てられ、色んな妄想を言い合い、それらをネタに昇華させていき、大きな物語に組み合わせていく。そんなふうに漫画のネタを探しながら島を巡っていくと、観光地以外の何気ない風景も含めて、自分の島が今まで考えたこともなかったぐらい楽しい島に思えてくるのであった。また、安海がそうして出来上がったネタを懸命にモレスキンのノートを開いてメモっていく姿を見て、手島先生はさっそく自分の渡したノートを安海が役立ててくれていると嬉しく思います。
翌日は伊豆王島の花火大会であり、漫研一行は揃って出かける。また手島先生も「これも取材の一環として参加する」という条件で車を出してついて来てくれた。そうして皆で夏祭りの屋台を回り、そこで経験した楽しいことを昨日の取材ツアーでの妄想と組み合わせて、皆で話し合って、また新たなネタを作っていく。そうして最後は皆で花火を見上げますが、その際に安海と手島先生は隣り合って座り、安海はさっき屋台で作った新しいネタをメモしようとしてモレスキンのノートを取り出す。
それで手島先生は「使ってくれているんですね」と嬉しそうに言い、安海は照れながら「よかったら見てもらえますか?」と、自分の書いたネタを見てもらいたいと言う。手島先生は取材ツアーの成果を確かめようと思い「ぜひ」と言ってノートを受け取って開いてみた。すると驚いたことに、そこには最上段にかつて自分が消した「漫画で描きたい100のコト」の文字が復活しており、その下にはノートの見開きページにびっしりと100個のネタが書き込まれていた。
「これは?」と驚いて目を見張る手島先生に対して安海は「はい!いいタイトルで、そそられちゃって」と笑って答える。手島先生はてっきり安海が取材ツアーで思いついたネタをメモっているだけだと思っていたのだが、取材ツアーの前に既に安海は「漫画で描きたい100のコト」という先生が10年まえに消していたタイトルを見つけ出し、それに応えたネタ100個を書き込んでいたのです。驚いた手島先生は「それなら取材ツアーの時に書き込んでいたネタは何処にあるのか?」と思って慌ててページをめくる。同時に安海は「でも、島の取材したら、もっともっと、どんどん描きたいこと増えちゃって」と言う。その言葉を聞きながらページをめくった手島先生は驚愕する。なんとそこから何ページにもわたって、1000個にも達する新たなネタがびっしりと書き込まれていたのです。
それを見て手島先生は気付いた。安海がコミティアの帰りの船の中で「ネタに行き詰っていた」というのは「描きたいものが無かった」のではなく「描きたいものがありすぎて頭の中でまとめきれなかっただけ」なのだと。それはまさに漫画家を目指していた頃の自分と同じだと手島先生は思った。これは間違いなく「マグマ」だと思い、ちょっと安海が羨ましく思えた。そうして花火を皆が見上げる中、手島先生は俯きながら安海に「漫画、たくさん描いてくださいね」と言い、慌てて「趣味の範囲内で!」と付け加える。
そんな手島先生の様子を途中で合流して一緒に花火を見ていた安村店長が見ていて、後日、寿司屋に2人で行った際、「誕生日おめでとう」と言ってモレスキンのノートを手島先生に贈る。そもそも誕生日でも何でもなかったので手島先生は戸惑うが、寺村店長は、最近、安海たちと漫画の話をしてる時の手島先生が楽しそうだから、ひょっとして安海たち漫研部員たちから刺激を受けて手島先生が「また漫画を描きたくなってるのかもしれない」と思ったらしい。だから10年前にもこの寿司屋で贈ったモレスキンのノートをこうして再び贈り、また漫画を描くきっかけにしてほしいと思ったのです。
「やっぱりさ、零ちゃんには漫画、描いててほしいんだ」という寺村店長の言葉を承けて、手島先生は帰宅後、そのノートをデスクの上で開いてみようとしたが、結局は開くことなく、引き出しを開けてそこにしまおうとする。すると引き出しの中には、漫画家になる前、「漫画を描くのを止めるか、それとも死ぬか」と追い詰められて受賞作の「ときめきラブロマンス」を描き上げる前に自分の向けた「これ描いて死ね!」というメッセージの書かれた紙があった。その「これ描いて死ね!」という文字が手島先生の目に突き刺さり、それを隠すように手島先生はモレスキンのノートを上に置き、引き出しを閉めると立ち去っていった。やはりどうも手島先生には10年前の漫画家を辞めた時のトラウマは根深いようです。そして、それは「これ描いて死ね!」に何か関係があるようにも思える。そういうところで今回のお話は終わり、次回に続きます。
逃げ上手の若君(第2期)
第19話を観ました。
今回は諏訪に時行の叔父の北条泰家がやってくる。泰家は時行の父である北条孝時の弟であり、鎌倉幕府の権力の中枢にいた人間だった。鎌倉が陥落した時、諏訪頼重に頼んで時行が鎌倉から脱出できるよう手配してくれたのも泰家であった。時行は泰家自身は鎌倉で死んだものだと思っていたが、泰家も時行を脱出させた後、鎌倉を脱出していたようです。その方法というのが鎌倉を陥落させた新田軍の負傷兵のフリをして脱出するという何とも大胆不敵なものであったようです。
しかし北条一族がみんな自害していく中でよく1人だけそんな卑怯な方法で脱出して生き永らえたものだと玄蕃が呆れると、泰家は「命など惜しくはないが、再び天下を取り返すことで皆の無念は必ず晴らす」と豪語する。しかし泰家の額には「ひたすら死にたくなかった」と書いてある。この泰家というキャラ、思ったことがすぐに顔に出るキャラ、その本音が顔に書いてあるキャラとして造形されているのである。ここまでの場面でもやたら「やるぞ」とか「ドヤ」とか書かれていて、顔がモノを言いすぎ、うるさすぎのキャラであった。
まぁ裏表が無い、いや裏表はありすぎなのだが、非常に分かりやすいという意味で正直なキャラといえます。時行はこの泰家を「生き汚い」と評して、そこが気に入っているようです。昔から下心丸出しであれこれ企んで権力や命に執着するのだが、それが全部素直に顔に出る。額に文字が出るというだけでなく、その生きることに執着して「武士は命を惜しまぬもの」などという武士の仮面で飾らない正直な人柄が好きだったのだという。「逃げ上手」の時行と通じるところがあったのでしょう。
とにかく泰家は鎌倉を脱出した後は東北地方に逃れて北条の残党を集めて戦ってきたが全て敗れてしまい、最後にこの諏訪しか頼るところが無くて落ち延びてきたらしい。頼重が時行を担いで鎌倉奪還の大戦を起こす計画を練っていることも泰家は知っており、共に挙兵しようという腹積もりである。ただ、頼重は「少々気になる未来が見えまして、よければ相談させてください」と泰家に言い、2人で密談する。
こうしていよいよ大戦が近づいてくる中、玄蕃は1人でちょっと醒めた気分であった。ここまで時行が面白いと思って付き合ってきたが、いよいよ大戦となれば命が危うくなってくる。北条一族の無念を晴らして天下を奪還するという目的を持つ時行や、現在の体制下では抑圧されて生き残れそうもない諏訪家とその郎党たちとは違い、天涯孤独の玄蕃には来るべき大戦に命を懸けて戦う理由などは別にない。「いっそここで降りた方がいいのではないか」と諏訪大社内の森の中で樹に登って思案していると、何者かの気配を感じた。
そこに自分と同じような「忍びの者」の襲撃を受けた。その敵は「天狗の面」を被っていた。相手は既に諏訪陣営の情報も掴んでいるようで、玄蕃の狐面を見て「風間玄蕃」という名も言い当てる。天狗面は玄蕃を殺すつもりであったので、玄蕃も反撃しますが、簡単に背後をとられてしまい「技じゃないな」「手品だ」と見下されて、そのまま首を斬られて殺されそうになる。だが玄蕃は花火を投げ上げて炸裂させて、自分が何者かと戦っていることを諏訪大社の方にいる頼重たちに報せる。
この天狗面の忍者が諏訪に侵入したのは「玄蕃を殺すため」ではないようだった。別の目的があって侵入してきて玄蕃に見つかったので玄蕃をこっそり殺して自分が侵入したことを隠そうとしたのだ。だからこのまま玄蕃が殺されたとしても、殺される前にこうして侵入者の存在を報せることが出来た時点で玄蕃の勝ちなのだ。相手にとってはこのまま玄蕃を殺すことは造作もないことであったが、忍者としては「人知れず玄蕃を殺す」という目的が達成できなかった時点でこの勝負に負けたのは天狗面の方である。負けたのに玄蕃を殺すというのは「負けた腹いせに相手を殺した」というみっともないことになる。それはこの天狗面の忍者としてのプライドが許さなかったのであろう。また「どうせ生かしておいてもこの程度では脅威にもならない」という判断もあったのであろう。天狗面は玄蕃を殺さずにそのまま姿を消した。
しかし玄蕃は父親から聞いていて、その天狗面の忍者に心当たりがあった。それは足利家の直属の忍び集団「天狗衆」というものであった。おそらく「諏訪家が謀反を企んでいるかもしれない」と疑って情報収集をしているのであろう。まぁ北信濃の前哨戦などもあったのだから諏訪家が疑われるのは当然ではあるが、もちろん簡単に尻尾は掴ませないように情報統制は徹底していた。「しかし足利家の天狗衆まで出張ってきているとなれば危うい」と玄蕃は言う。このままでは諏訪家だけならともかく、時行の存在までバレてしまうかもしれないから「もう大戦の準備は止めた方がいい」と頼重に忠告する。
すると頼重は深刻な顔をして重大なことを言いだす。なんとさっき頼重が「少々気になる未来が見えまして」と言っていたのは「このまま諏訪に留まれば時行は死ぬであろう」という未来予知であったというのだ。その未来予知は「なるべく遠くへ逃げるが吉」と言っていたという。どうやらこのまま時行が諏訪に留まったまま大戦の準備を進めれば、本当に玄蕃の危惧するように天狗衆に時行の存在がバレた挙句に時行が殺されてしまうみたいです。
それを承けて、頼重はもともと泰家と何か「例の件」と示し合わせて何か相談していたようで、計画を大きく変更して時行には泰家と共に京の都に行ってもらうと言いだす。大戦の挙兵そのものは中止はしない。どうせ諏訪家が挙兵するのはもうほとんどバレバレなので、そこは天狗衆に察知されてもそんなに支障は無い。だから時行だけ諏訪から京に移して天狗衆にその存在がバレないようにしておいて、いざ挙兵という来月のタイミングで時行が京から戻ってきて合流すればいい。
それまでの1ヶ月の間、京に潜伏しておけばいい。もともと泰家はこの後すぐに京に行き、乱の協力者と算段を練る予定であったので、それに時行もついていけばいい。敵もまさか敵の総本山である京都に時行が居るなんて想像もしないであろうし、京は人も多いので紛れて隠れやすい。それに「天下人を目指す以上、時行殿は一度京を見ておくべきと思っていました」と頼重も言う。そういうわけでさっそくその日の晩に時行と泰家、そして逃若党の郎党たちは諏訪を脱出して京へ向かった。
しかし京の手前で関所があり、そこは検査もかなり厳重であったので正体がバレる危険があった。というか、泰家の額に「北条」と書いてあるので絶対にバレる。しかし泰家は「考えがある」と自信満々で言い、その準備に半日ほど必要なので、その間、時行たちは宿場町で待機することとなった。その際、玄蕃は吹雪に天狗面に自分の忍びの技を「技じゃなく手品だ」とバカにされたという話をして「ヤツと俺の違いは何だと思う?」と質問する。
そもそも「そろそろ降りた方がいいかもしれない」なんて考えていた玄蕃が結局は辞めずにこうして京にも一緒に行こうとしているのは、あの天狗面にバカにされて悔しくて、忍びとしてリベンジを果たしたいと思っているからであるようです。その玄蕃の質問に対して吹雪は「忍びの技は専門外だが」と前置きした上で「とにかく威力を追求した技を開発すべき」と助言する。つまり、天狗面が「技」ではなく「手品」であると言った理由は「殺されるかもしれない」というほどの「凄み」を感じなかったという意味だろうというのです。戦場ではそういう「凄み」のある技が無ければ敵を恐れさせて動きを縛ることは出来ない。逆に「凄み」があれば真の意味で敵を縛れて、忍びの技も有効になるということです。玄蕃と天狗面は忍びの技自体の優劣はそんなに大きな差は無い。ただ「威力を追求した技の有無」が大きな差を生み出しているのです。だから玄蕃は殺傷力の高い武器を隠し持つとか、そういうハッタリが必要となってくる。そういうことを理解した玄蕃は対策を考え始める。
ちなみに泰家の策とは、半日間メシを食わずに山の中を転げまわって心を虚無にして「哀れな侍」になりきって素性を隠すというものであった。関所を通る時、泰家は完全に「初めて上京する哀れな田舎侍」になっており、額の「北条」の文字も薄くなり、その代わりにデカデカと「哀れ」という文字が浮き出ていたので正体がバレずに関所を通ることが出来たのであった。そうしていよいよ京が目の前に迫ったところで今回のお話は終わり、次回に続きます。
うちの弟どもがすみません
第9話を観ました。
今回は文化祭が終わってから糸が家でも家事に集中できずボ~ッとしてばかりいる場面から始まります。文化祭の後夜祭の時に宇田川先輩と話をして源のことが好きだと認めてしまったので、それ以降ずっと源のことばかり考えてしまう。しかし、そうやって不自然な態度ばかりとっていると「自分が源のことを好きだと家族にバレてしまい、今の家族の関係が壊れてしまうのではないか」と糸は怖くなり、闇雲に家事に集中するようになる。それで家の中がピカピカになってしまい余計に不自然さを醸し出してしまったりします。
そんな中、10月22日の糸の誕生日と、10月23日の源の誕生日が近づいてきて、糸は源のサプライズ誕生会をやろうと考えて洛たちと相談する。その中で洛と2人で話をしている時に、糸は後夜祭の時の宇田川先輩との会話を洛に聞かれていて、洛に「糸が源のことを好きであること」を知られてしまったことを聞かされる。それで糸は「姉としてあるまじきこと」と平謝りし、決して源を特別扱いしないことを誓い「家族としてやっていきたい」とお願いします。しかし洛はむしろ糸が思い詰めていないか心配しており、「誰かを好きになることは罪じゃない」「ずっと家に居てほしい」と言ってくれた。
それで糸は安堵し「弟を好きになったなんて誰にも言えないと思ってたから」と感謝したのだが、なんとその2人の会話をたまたま部屋の外で源が聞いており、翌日「洛との会話を聞いたぞ」と源に言われた糸は「源のことが好きだと源本人にバレた」と思ってパニックとなり、その場を強引に誤魔化して逃げた。一方、糸のサプライズ誕生会も源や洛たち兄弟によって企画されており、その作業の中で源が糸と洛の会話を聞いて「糸が洛のことを好きになったが、弟だからという理由で洛をフッていた」という会話だと勘違いしていることが判明し、洛は源に「諦めんなよ」「俺はお前があいつを幸せに出来ると信じてるぞ」と良い兄貴ムーブをかまして激励されてしまった。
翌日、学校で洛からそのことを聞かされた糸は、源に自分の気持ちがバレていないことを安堵しますが、洛との関係を誤解されたままという状況は放置するというわけにはいかず、なんとか誤解を解きたいと思う。しかし、そのためには自分が本当は洛ではなく源のことを好きだと言っていたのだと説明せねばならないので、それはそれでマズイので苦悩する。
そうして10月22日になり、糸が学校から帰宅するとサプライズ誕生会のお迎えを受けてビックリする。しかも源のサプライズ誕生会は源にバラされており、みんなして糸を騙していたようです。そうして弟たちに誕生日をお祝いしてもらった糸は感激しますが、源は勘違いしたまま変な気の遣い方をして糸と洛の仲を取り持とうとしたりするので、糸はいたたまれなくなる。洛も源のアホさに我慢できなくなり「この前の会話は恋愛ドラマの話をしていただけ」みたいな嘘の説明で誤解を解こうとします。しかし糸はこれ以上は嘘を重ねたら自分で自分の気持ちが分からなくなると思い、それは嫌だと思った。それで源にちゃんと話そうと決意し、2人きりになって会話する。
そうして糸は、翌日の源のサプライズ誕生会のために用意していたプレゼントを渡し、それと共に自分の気持ちを伝えようとする。だが悩み過ぎたせいで知恵熱を出してしまい、結局、告白は出来なかった。そして源には「ドラマかなんか知らんけど、せっかく家族になったんだから二度と遠慮せず言いたいことは全部言え」と言われてしまう。それを聞いて糸は「告白する前に盛大にフラれた気分」になってしまい、悔しいから当分告白はしないことにした。そういうところで今回のお話は終わり、次回に続きます。
乙女怪獣キャラメリゼ
第9話を観ました。
今回は新汰がいきなりテレビ番組に出てるのを見て黒絵が自宅で驚いた場面から始まります。新汰は自分が報道番組に出演してハルゴンのことをちゃんと説明すれば騒ぎも収まって通常の生活に戻れて黒絵とも普通に会えるようになると期待していたのですけど。プロデューサーに騙されてバラエティ番組に出る羽目となり困惑していた。更にもともとその番組に出演するはずだった女優に絡まれたりして散々な目に遭いますが、とにかく黒絵に事情を説明しようと思い、電話をかけて会う約束をします。
その後、黒絵と新汰は待ち合わせ場所で会いますが、新汰が有名人になってしまっているので人目につくところで一緒にいるのはマズい事態となり、黒絵は自分の家に誘う。しかし母親の凛子が留守だと言ったところ、黒絵は妙に意識してしまう。新汰が家に入るなり「抱いてもいい?」なんて豹変したので黒絵は焦りまくるが、新汰は家の中にいた飼い犬のジャンボキングを抱きたかっただけであったので黒絵は拍子抜けする。
その後、家の中で黒絵は新汰がテレビに出演した事情や理由を説明してもらう。その中で新汰が「ハルゴンが悪い怪獣じゃないって世間に分かってもらいたい」というのもテレビに出た理由だと言うのを聞き、「どうして悪い怪獣じゃないって分かるんだ?」と問い返す。黒絵自身が自分の正体がよく分からず困惑していた。特に前回のお話で怪獣伝承のある島に行き、そこで自分の怪獣となった姿と同じ怪獣の描かれた壁画を見つけて、ますます自分の正体への疑惑が募っていたのだ。
だが、黒絵がハルゴンのことを「悪い怪獣かもしれない」と言うと、新汰は少し不機嫌になり、黒絵は何だかモヤモヤした気持ちになってしまう。ハルゴンの正体は黒絵なのだから、結局のところは新汰は黒絵のために怒ってくれているのだが、黒絵が自分の正体を打ち明けていない以上、あくまで現時点では新汰の中では黒絵とハルゴンは別存在なのであり、黒絵はハルゴンに嫉妬してしまうような気分になる。そうすると何だか胸の奥から何かがこみあげてきて吐きそうになる。
更に新汰のおでこに帽子のツバのぶつかった痕があり、それが「女優の帽子のツバが当たった痕」だと新汰に聞いた黒絵は「そんなに顔を近づけていたのか」と更にモヤモヤする。実際は新汰に詰め寄って絡んできた女優はものすごく広いツバの帽子をかぶっていたので新汰のオデコに何度もツバをぶつけたのだが、そんなことは知らない黒絵はモヤモヤを募らせてしまい、溜まりに溜まった不満が胸の奥から口にこみ上げてくる。
それで慌てて1人でベランダに出てこみ上げてきたものを吐き出すと、それは原子ビームとなって発射され、マンションの横にある運河に着弾し、大きな水柱を上げる。大きな音を聴いて驚いた新汰には慌てて「隅田川花火大会だ」と言って誤魔化した後、帰ってもらった。その後も黒絵は何度も胸の奥からこみ上げてくるモヤモヤをビームにして運河に発射し続けたのでした。しかし、それをたまたま目撃していた男に翌日の放課後に絡まれてしまい、黒絵は尻尾で男を振り払って逃げて、完全に怪獣だとバレてしまうのでした。ただこの男は「俺と遊んでくれたら皆には黙っておいてやる」と言っていたので、個人的に黒絵を狙っているようであり、現状はまだ世間にバラさない可能性もある。
その頃、黒絵の母の凛子は前回の怪獣伝承の無人島の近くにある別の無人島に来ていた。更にそこには後輩の響野光太郎も現れる。前回の怪獣島にハルゴンが出現したというニュースを見て凛子は今回この島にやってきたわけですが、光太郎もそのニュースを見て、凛子がこの島にやって来るだろうと思って待ち伏せしていたようです。
実は17年前に凛子と光太郎はこの島で大怪獣の骨を発見し、更に怪獣の複数の卵を発見していた。その卵は生きていた。そのことを2人は自分たちだけの秘密としていたのだが、凛子は光太郎には内緒でその卵を幾つか持ち帰り、そのうちの1つが孵化して生まれたのが黒絵なのだという。つまり黒絵は凛子の実の娘ではなく、人間でもなく怪獣なのだということになる。しかし、それならどうして普段は人間の姿をしているのか不思議だが、凛子の言うには「黒たんは人間として私と生きるために1世代で進化してる」のだという。
「立派に成長してくれて嬉しい」と嬉々として言う凛子に対して光太郎は「もし黒絵が自分を制御できなくなったらどうする」と凛子の責任を追及しようとする。だが凛子は「別にいいんじゃない?」「黒絵みたいな怪獣が自由に生きる地球の方が今より美しい」と無責任なヤバいことを言い出し、光太郎にこの島に残したもう1つの怪獣の卵を見せる。それは卵のまま巨大に成長していた。この卵は黒絵が孵化した後、急に卵のまま大きくなったのだという。その後、凛子はずっとこの島でこの巨大卵を観察し続けていたらしい。そしてこの卵から第二の大怪獣を生み出そうとしていた。
そのことを知って光太郎はもう凛子は正気ではないと思い、政府に連絡しようとした。実は光太郎は今は内閣府災害対策本部に生物学の専門家として所属しており、ハルゴン出現以降は凛子と黒絵を怪しいと見て調査を進めていた。今回も凛子を追い詰めてハルゴンの秘密を聞き出して、出来れば穏便に対処しようと思って単身で島にやってきたようです。だがもうそんな悠長なことをやっている段階ではないと悟って救援を要請しようとしたのだが、凛子も光太郎の現在の所属もその目的も把握しており、光太郎に銃を突き付けて連絡を邪魔してしまう。そこで揉みあいになり、凛子は光太郎に突き飛ばされて卵に激突し、その衝撃で卵の殻が割れて孵化が始まってしまう。そうして第二の大怪獣が出現し、その大怪獣は翼が生えており、日本本土に向けて飛び去っていく。そういうところで今回のお話は終わり、次回に続きます。
いびってこない義母と義姉
第8話を観ました。
今回はまず叡報女学院の授業参観日の話となります。権力者の子女が通うこの学校では教師たちも授業参観日は非常に緊張する。保護者に嫌われたりすれば職を失うかもしれないというプレッシャーがかかるのだ。特に最有力者である鴻蔵てるは教師たちにとてもビビられていた。だが学校にやってきたてるは、まりかやありさや美冶たちの授業を担当している教師たちの手をとって褒めまくる。娘たちから普段からそれらの教師たちの授業の内容が良いと聞いていたとてるは言いますが、それはつまり、てるが日頃から娘たちとしっかり対話をしているということを意味していた。
まりかの英語の授業では、まりかが素晴らしい発音で英文を読んで、てるが他の保護者たちから称賛されても「まりかの努力の賜物ですから」とまりかを立て、ありさの数学の授業では、「娘が楽しんでいる世界の一端に触れたくて」と、自分も数学の参考書を開きながら授業を参観ずるなど、相変わらずてるの「我が子に歩み寄る」人格者ぶりは際立っている。
続いて美冶の授業を参観することになったが、美冶については他の保護者たちから心無い声も聞こえてくる。妾の子を由緒正しい叡報女学院に入学させたてるの判断を疑問視するかのような声です。それが聴こえてきて、美冶は緊張します。もし自分が失敗すればてるの判断が誤りだったということになり、てるに恥をかかせてしまうことになると思ったからです。しかし教室の後ろに立つてるの方を振り返ると、てるはどっしりと構えている。
それで美冶は安心感を覚えて緊張がほぐれ、「私の家族」という作文を読み上げます。それは「私は此処にいる多くの方とは違う環境で生まれました」「生んでくれた母が天国へと行き悲しみに暮れている時、傍に寄り添って私に居場所をくれたのが今一緒に暮らしている家族の皆さんです」「もう叶わないと思っていた家族の温もりをもう一度私に与えてくださいました」「私はとても幸福な人間です」「鴻蔵の名に恥じぬよう、この学園で勉学に励み、日々を大切に過ごしていきたいです」という内容であった。それを聞いて保護者の人々も感動し、美冶を激励してくれたりしたのでした。
続いて話は変わり、美冶のクラスで学級委員長を選ぶことになります。叡報女学院では学級委員長は生徒会役員への登竜門となっており、1年生の時に学級委員長を務めていなければ生徒会にはなれないという暗黙のルールがあるとのこと。そして叡報の生徒会役員を務めた人材は卒業後は各界で華々しい活躍をしているらしい。クラスの皆はリルが学級委員長に相応しいと言うが、リルは立候補しないと言う。既にリルは華道界で華々しく活躍しているので別のそんな経歴は必要無いという。その一方で小雪は立候補するという。だがあまり気乗りはしていない様子。
事情を聞いてみると、小雪の稲荷家では母も祖母も叡報の学級委員長をやっていたのでそういう家のしきたりなのだという。それを聞いてリルは、小雪が本心では苦しんでいるのに従わねばいけないしきたりは間違っていると言って腹を立てる。美冶も意見を求められ、しきたりのことはよく分からない美冶はただ「小雪さんが学級委員長を務める学級を想像したら、きっと穏やかで安心できる雰囲気で素敵だと思いました」と言った。ただし小雪が嫌なら無理はしてほしくないとも言った。
美冶自身は委員長などとんでもないと思ったが、姉たちは学校でそれぞれ委員会活動に励んでいると聞き「皆さんは先を見据えて邁進しておられるのに私は日々を過ごすのに精一杯」と落ち込む。だが、それを聞いたてるは「今は全力で日々を謳歌することが貴方を成長させるのだと私は信じています」と諭して、周囲と違うことを不安に思う必要はなく日々を過ごすようにと言ってくれました。姉たちも「今のアンタがダメだなんて誰も思ってない」「等身大の美冶の言葉で救われる人もいますよ」と言ってくれました。
実は小雪は学級委員長の仕事が嫌だったわけではなく「家のしきたりという理由で委員長をやるという弱い動機」であることで自信を持つことが出来ず気後れしていただけだった。だが美冶の言葉を聞いて「私は自分を信じることは出来ないが、大切な友人を信じることは出来る」と思い、初めて「皆さんが笑顔で安心して学校生活を送れる穏やかな学級を作りたい」という前向きな気持ちになることが出来た。そうして立候補して見事に学級委員長に当選したのでした。
だが小雪は学級委員長になってからオーバーワークになってしまい限界に達しているように見えた。美冶は心配して手伝おうとするが、小雪は1人で抱え込んでやり遂げようとする。そんな小雪を心配しつつグングニルの散歩に公園に行った美冶は、そこで同じように犬を散歩してるカッコいい令嬢に出会い、一緒に犬を遊ばせる。その令嬢は美冶の表情が浮かないのを見て相談に乗ってくれて、美冶は小雪の話をする。すると令嬢は「君だって本音で伝えられた優しさはずっと心で輝き続けるでしょう」と言い、美冶は確かに母や姉たちの優しさはずっと自分の心に残っていると思った。そして令嬢は「想いはきっと友達にも伝わるから、君がしたいことをしてあげればいい」と諭してくれる。それを聞き、美冶は自分が母や姉たちにしてもらったように自分も小雪にしてあげたいと思った。
そうして美冶は「友達なんですから迷惑上等です」と言って小雪に委員長しか出来ない業務以外は手伝わせてほしいと強く申し入れて、小雪の手伝いをするようになった。そうして今回は最後に生徒総会の場面で、あの公園で出会った令嬢が生徒会長の御厨さんであることを初めて美冶が知った場面で終わりとなり、次回に続きます。































