1979年の香港映画。
捕頭 陳觀泰さんが5、6日程度の休みを取って、家に帰ります。それを知り、微笑む梁家仁さんと唐偉成さん
彼らは黃哈さんと女性と4人である計画に取り掛かります。
その夜、カンタイの部下2人が見回りをしていると変な手紙が転がってきます。部下の両親が悪党によって拘束されたとのこと。もう片方の部下に頼んで様子を見てほしいと頼みます。
もう片方の部下は数名で向かう途中、梁家仁さんたちに殺されます。警察は手薄になりました。梁家仁さんたちは合流し、警察の中に入ります。
牢の見張りをしていた程天賜さんが速攻で殺されます。梁家仁さんたちはボスの脱獄を考えていたのです。ボス 劉家榮さんの鎖を外します。無表情なカーウィンが怖い。2年間、入れられた後、一番やりたいのはカンタイに会うこと。
妻と娘と仲良く過ごしているカンタイ。夜に戸を叩く音。部下の1人がカーウィンの脱獄を知らせますが、カーウィンは既に来ていました。
必死に戦うカンタイ。ですが、相手が多く、対抗できません。彼らは妻と娘を目の前で殺します。カンタイは右手親指を失います。カンタイは逃げます。カーウィンの狂気を秘めた眼差し、相手のツラそうな顔を見て喜ぶ唐偉成さんの表情が強烈でした。
カーウィンは追いかけませんでした。親指がなければ、武器を持って戦えないとわかっていたからです。ある意味、死ぬよりツラいことかもしれないと彼らは笑って立ち去ります。
こっそり戻ってきたカンタイ。恐ろしい現実と向き合わなくてはなりません。妻と娘の遺体を見て、表情を歪めます。
唐偉成さんの仲良しである情報屋の陳慧樓さんが来て、カンタイが辞職して、家も土地も財産も全て処分したらしいという情報をもってきます。「爪の無い虎は何もできない
」とカーウィンは彼のことを切り捨てます。そして、悪いことをするために「黒風鎮」という街へ向かいます。
街の人たちはカーウィンに怯え、カンタイの噂をします。彼は鐵器店に鉄の義手を作ってもらっていました。牢に残っていたカーウィンの手下をボコって、陳慧樓さんのことを聞き出します。
孟飛さんが遊郭で娼婦といちゃいちゃしていると、情報屋の麥嘉さんが強引に彼を呼び出します。カーウィンが脱獄した話を教えてもらいます。何かお金になりそうな予感。ここで話が途切れます
カンタイは陳慧樓さんの腕を締め付けて、唐偉成さん情報を聞き出します。
既婚女性と浮気をしている陳慧樓さん。女性の家へ行くと、孟飛さんが隠れていました。彼も唐偉成さんの行方を聞き出そうとします。カンタイを同じところを攻撃する孟飛さん。陳慧樓さんは仕方なく情報を教えます。孟飛さんは自分より前に唐偉成さんのことを聞き出した人がいると知り、興味をもちます。とりあえず、立ち去ります。
カーウィンご一行は「黒風鎮」に到着。そして、悪い仲間を集め、狙っている「髙家莊」の情報を調べます。情報収集は女性の担当。髙家は3代続けて宮廷で働いているので、とんでもなくお金持ちだということです。隣に住んでいる家を設計した家具屋の老人は彼らと取引をしようとします。
見張りが厳しく、年を取っていたので実行はできませんでしたが、チャンスがあれば財宝を盗もうとずっと思っていたようです。5,000兩と引き換えに家の見取り図と金庫の鍵を渡します
直後、老人は女性に絞殺されます。
女性は老人の姪ということでここに来ていました。老人が急病で亡くなったことにしてしまえばOK。葬式を終えて、落ち着いたころに髙家を襲うことにします。
「黒風鎮」にカンタイが到着すると孟飛さんが登場。カンタイを待っていました。カンタイが絡むとお金儲けできないと考え、彼を行かせまいとします。バトルに。
カンタイが結構強いので、孟飛さんは考え直します。カンタイは仇討ち。孟飛さんはカーウィンに懸けられた一萬兩のお金。それぞれほしいものが被らないので協力することにします。
食事をしていた店の向かいに女性の姿を発見します。家具屋の老人の葬式が終わった直後のよう。カンタイは給仕にお金を渡し、見知らぬ人を見かけたら教えてほしいとお願いします。
カンタイは「髙家莊」を訪問し、自分の素性を明かした上で、盗賊に気をつけるよう話をします。しかし、平和な街だし、警護もいっぱい置いているから、大丈夫とスルーされます。息子の葉飛揚さんは自信満々。仕方なく去ります。
孟飛さんは家具屋を尋ねます。女性は喪中だからと、彼を家に入れるのを拒みます。孟飛さんは女性の態度から、何か胡散臭いものを感じます。
夜、部屋で横になっていると給仕が見知らぬ男2人がいるのを知らせに来てくれます。
孟飛さんは食事をしている黃哈さんと王太郎さんに接触します。頭からお酒をかけるなどの嫌がらせをしますが、彼らは必死に我慢します。しかし、カンタイが登場すると、襲いかかります。
孟飛さんは給仕にお金を渡し、何かを頼みます。カンタイさんは黃哈さんを倒します。王太郎さんも殺そうとしますが、孟飛さんは妨害して彼を逃がします。給仕は王太郎さんを尾行します。
孟飛さんはボスの居場所を知るために彼を逃がしたのでした。孟飛さんは自分には手出しをしなかった彼らの様子から何か大きな計画を手掛けていると推理します。
王太郎さんはカーウィンに殴られます。自分たちの居場所がバレるような軽率な行動をとったからです。みんなで話し合い、カンタイと孟飛さんが組んで行動しているのではないかと考えます。しかし、まずは財宝が一番。カンタイたちを殺すのは後回しにします。
絶対に髙家が危ないと考える2人。そこに給仕が尾行結果を知らせに来てくれます。王太郎さんは髙家の近くで姿をくらましました。護衛として入り込んでいるのではないか。髙家がやっぱり危ない。
再度、カンタイは髙家を訪問し、危険であることを知らせます。が、主も葉飛揚さんも話をまともに聞こうとしません。護衛の孫榮吉さんに帰るように促されます。髙家を出て悔しそうにしていると、給仕が驚きの知らせをもってきます。
唐偉成さんを名乗る男が茶樓で暴れているという話でした。大急ぎで駆けつけます。実は陳慧樓さんでした。儲け話を自分にしてくれないため、拗ねてこのような騒ぎを起こしたのでした。カンタイの姿を見ると逃げ出します。
逃げる陳慧樓さんを孟飛さんは捕まえ、唐偉成さんの名を騙って騒ぎを起こした理由を訊きます。彼を利用すれば、懸賞金が早く手に入ると考えた孟飛さんは家具屋を教えて、陳慧樓さんに訪問させます。
髙家を襲うタイミングを見計らっていて、ピリピリしているところに訪問します。陳慧樓さんはカーウィンに孟飛さんが向かいの店で待っていることを知らせます。
カーウィンは陳慧樓さんからいろいろな情報を得ます。孟飛さんは悪いことをしている人を脅して、お金を取る悪い奴でした。めんどくさそうな奴。カーウィンは計画が頓挫することを恐れ、一気に邪魔なカンタイと孟飛さんを殺すことにします。
カーウィンは無駄にやる気満々の唐偉成さんを手下2人と共にカンタイのところへ向かわせ、女性には孟飛さんを始末するように命じます。
陳慧樓さんはカンタイに捕まり、唐偉成さん情報を教えますが、それは罠でした。
陳慧樓さんは孟飛さんを唐偉成さんがいるという場所に案内してくれます。なぜか先に行きたがらない陳慧樓さんを引っ張って廃屋の方へ入っていくと、白い粉をかけられます。図らずも攻撃の矢面に立たされてしまった陳慧樓さんは女性に刺し殺されます。孟飛さんは必死に抵抗し、どうにか切り抜けます。亡くなった陳慧樓さんを見て、申し訳ないと思いながら、その場を後にする孟飛さんなのでした。
唐偉成さんは手下の金龍さんたちとカンタイが来るのを待っていました。何気に金龍さんで驚きました。あんなに自信満々だった唐偉成さんでしたが、あっさり倒されます。
カーウィンはカーヤンに「唐偉成さんがやられたから、分け前が増えるぞ。」と前向き発言。カンタイに勝てないとわかっていて、戦いを命じたのです。冷たい人・・・。
家具屋に戻ってくると孟飛さんが待ち構えていました。カーヤンと戦います。今回、カーヤンはそんなに強い設定ではないので、孟飛さんに負けます。カーウィンと孟飛さんはいい勝負。2人は似てる。「方世玉大破梅花樁」を思い出す~。
カーウィンは戦いを中断し、彼に二萬兩でカンタイを殺さないかとおいしい話を提示します。孟飛さんは承諾します。カーウィンは小切手を渡しながら、明日の正午に酒樓で殺すよう細かく指定します。
カーウィンはカンタイ殺しと髙家襲撃を同時に行おうとしていたのです。どう考えても目立つであろうカンタイ殺しに人々の注目を集めさせようとしていたのです。
凄腕の剣士2人がカーウィンの依頼を受けてやってきます。カーウィンはカンタイと孟飛さんを殺そうと計画していました。剣士2人は簡単な相手ではないとして、高額の報酬&前払いを要求。カーウィンは彼らの要求を受け入れます。
髙家では葉飛揚さんが相変わらずの自信。主は少し心配していますが。金庫を開けると見事な財宝が・・・。これは欲しいですね。
謝興さんなど集められた悪者たちが変装して、髙家の周りにいます。給仕はなんか変だなという表情で働いています。
指定された酒樓にやってきたカンタイ。孟飛さんはカーウィンから受けた依頼を話し、もらった小切手を破りながら、カンタイとの約束を守ろうと思うと笑顔で話します。カンタイは「もらった小切手は盗まれたものだから、多分、使えないだろう。」と冷たい態度。そこに女性と凄腕剣士2人が来店し、近くのテーブルに座ります。
孟飛さんは女性に気づきます。女性はすぐに仕事に取り掛かろうとする剣士2人を止め、カンタイたちの動きを見守ります。
カンタイは自分を殺そうとする動きから、事件を同時に起こそうとしているのではないかと考えます。孟飛さんはわかっているようですが、何か考えがあるようでカンタイの心配を否定します。
物乞いのふりをした悪党が門の護衛に絡んだのがタイミング。カーウィンたちは一気に髙家を襲撃します。葉飛揚さんの後に続く護衛の中に王圻生さんがいました。
カンタイが真剣に心配しているのに、孟飛さんは「これが俺流の幸運のつかみ方。」と言い、いきなりカンタイに襲いかかります。
騒ぎを期に剣士たちは仕事に取り掛かります。孟飛さんはカンタイを殺す気はありませんでした。カンタイに凄腕剣士2人を押し付け、髙家に行ってしまいます。これが俺流ってことか。
カーウィンはある程度、護衛を倒すと家具屋に戻って、金庫と近い家具屋の壁を叩き壊し始めます。
カンタイは剣士を倒すと髙家に向かいます。
髙家の奥へ入っていくカーウィンと女性。カーウィンの刀さばきはとてもかっこよかったです。護衛の龍方さんは女性に倒されていました。
葉飛揚さんはカーウィンに刺され、主は女性に殺されます。女性が金庫から財宝が入った箱を引きずり出します。
孟飛さん、到着。「カーヤンが来なかったら、分け前が増えるぞ。」発言をするカーウィン。ほんと冷たい人です。馬車に財宝を乗せた直後にカーヤンが来たので3人で逃げます。
孟飛さんは家具屋へ侵入し、様子を窺います。馬車の車輪の跡が深く残っているのを見て、彼らが財宝を盗んで逃亡したのを知ります。
カンタイも遅ればせながら登場。葉飛揚さんは手下に支えられながら、カーウィンたちのことを説明します。まだ遠くへは行っていないようです。
孟飛さんは追いかける途中で手下や罠に襲われます。追いかけるのも一苦労です。カンタイもがんばって追跡します。
カーヤンが後ろからカーウィンを攻撃します。女性も。仲間割れがいきなり起こります。カーウィン VS. カーヤン&女性という構図です。
カーヤンを置いて女性が1人で持ち逃げしようとすると、孟飛さんが彼女に待ったをかけます。戦いの末、孟飛さんは女性を殺します。カーヤンもカーウィンに殺されます。
孟飛さんはカーウィンに財宝を分けようと提案します。1箱持っていけというカーウィンに今まで盗んだ財宝も寄こせと迫る孟飛さん。カーウィンは怒り出します。
カンタイは2人の戦いを発見します。妻と娘が殺されたときを思い出し、怒りが増幅されます。カンタイは戦いに割って入ります。鉄の拳には刃物が内蔵されていました。武器が握れなかったら、内蔵しちゃえばいいんですね。
最後はカーウィンから刀を奪い、彼を刺します。カンタイのアップで終わりです。
孟飛さんはどうなったんでしょうか。
孟飛さんが白い衣装で大きな扇を持っているのは当たり役の「方世玉」の影響なのかな。
キャストが豪華なのでもっと盛り上がってもよかったような気がしますが・・・。あまりカンタイの家族を殺された憎しみが表現されていなかったからだと思います。それよりもカーウィンの頭のよさや孟飛さんの切り替えの早さの方が目立っていました。
カンタイが武器を使えなくて悲しむ様子とか気合いを入れて鐵拳を磨き上げる過程などがあったら、きっともっと盛り上がったと思います。
