MINORU'HOODOO'FUSHIMI 「ミトコンドリア讃」 | KillerKiller Records 覚え書き

KillerKiller Records 覚え書き

takuchiのレコード覚え書き
http://www.taku-chi.com

去年リリースされてからなんやかんやでずいぶん経ってしまいましたが

当然書きます、待望のフードゥーフシミ a.k.a 伏見稔の新譜!!

 

{F71801F8-84BF-4DF2-9D27-FDF9C2D2B9B2}

 

 

 

 

MINORU'HOODOO'FUSHIMI 「In Praise of Mitochondria ミトコンドリア讃」 2LP

 

17年、オーストラリアのLeft Ear Recordsからリリースのベスト盤的2LP。

近年LP2作の価格が世界的なWantを受けて超高騰していたとはいえ、

まさか21世紀に改めてフードゥーフシミの新譜に触れられるとは!

これまで全5枚の氏の音源を取り上げてきた当ブログとしては無視できません。

「ケンカおやじ」

「Thanatos of Funk」&「たまらん!!!」

「ハコダテ・レディー」&「くさや」

一言じゃ語りつくせませんが、80年代の何でも自分でやる宅録ラッパー兼トラックメイカー兼いろいろ。

「何でも」の何でも感が尋常じゃありません。その辺は過去記事読んでいただければ。

音楽的にはエレクトロファンクにラップと歌謡曲と伝統楽器と謎EDITと唯一無二の言語センスを融合した

オリジナルとしか言いようがないミュータントオールドスクール。

現在は琵琶とウードの演奏家、さらに自作楽器「琵琶ウード」の製作などもされてるそうです。

最近のフリースタイル勢にはLick-Gのお父さんというとキャッチーですかね?

今回は編集盤ということもあり、トラックリストをオリジナル収録と合わせて書き出してみます。

海岸盤なのでタイトルが英語になってるのでオリジナルタイトルも合わせて。

 

A1: NIKUZUKUE (LIVING DESK OF FLESH)

   肉机(ケンカおやじ:A3)

A2: THANATOPSIS

   タナトプシス(Thanatos of Funk:A1)

A3: IN PRAISE OF MITOCHONDRIA (MITOCHONDRIA SAN)

   ミトコンドリア讃(Thanatos of Funk:A2)

B1: AI WA NOHSHINTOH (LOVE HITS LIKE CONCUSSION)

   愛は脳震盪(ケンカおやじ:B3)

B2: SHINZO-SAN (RESPECTING MY HARDWORKING HEART)

   しんぞーさん(Thanatos Of Funk:A3)

B3: MIZUKO NO TAMASHII HYAKUMADEMO (UNBORN FETUS' DREAM LIVES FOR A HUNDRED YEARS)

   水子の魂 百までも(ケンカおやじ:B2)

C1: FURARETE NAMBO (IT'S OK TO GET DUMPED)

   フラれてナンボ(ケンカおやじ:B1)

C2: SUTTEN TENMARI (ME AFTER THE BUBBLE ECONOMY CRASHED)

   すってんてんまり(くさや:10)

C3: NOUDASHI (TAKING OUT THE BRAIN / THE MAN WHO WAS ONLY A BRAIN)

   脳出し(たまらん!!!:6)

D1: DOMPAN (PRIVATE FUNK - ALTERNATIVE VERSION)

   どんぱん(Thanatos of Funk:B6)未発表バージョン

D2: IT ISN'T BECAUSE OF HEMOGLOBIN (HEMOGLOBIN NO SEIJANAI)

   ヘモグロビンのせいじゃない(Thanatos of Funk:A4)

D3: ZENNOTIZED FUNK

   未発表

 

海外からのリリースということもあり、日本語ラップ要素の強いCDより

エレクトロファンク色の強いレコード2作からの収録が多いですね。

ラップというよりも歌、ヴォコーダーが多め。

「ハコダテレディー」の7インチからは当然というかなんというか未収録。

以前にも触れたと思いますがスカンジナビアンファンクSkweeeあたりとの親和性が高い

シンセがギュインギュインなトラックが今の時代にも新鮮。

一緒に鳴らされる三味線まで溶け込むから謎のトリップ感があります。

「肉机」や「水子の魂百までも」といったキワものがちゃんと収録されてるのはファンとしては嬉しいところ。

しかしアナログ化されてないCD2作からの収録はもっと欲しかった!

特にラップ的にはその2枚の方が重要だったりするのでそこはちょっと残念。

正直、たまらん!!!収録の「てんそく小唄」とかシングルで切ってほしいぐらいですよ。

いつか、いつかCD期フードゥーフシミのレコードも出してほしい、、、

ただその分未発表曲2曲の収録は嬉しい~。

秋田民謡ドンパン節のカバー「どんぱん」はLPではHIPHOPよりな重いトラックでしたが

こちらのバージョンはエレクトロディスコ的なパーティ感。やってるのは民謡だけどw

未発表曲「ZENNNOTIZED FUNK」は比較的シンプルなエレクトロトラック上で何かしゃべってるけど、

何言ってるのやら、、、タイトル的にも禅的な何か?81年作でThanatos以前のトラックですね。

 

このリリースと前後してBandcampInstagramを中心に新曲(!)や蔵出し音源を公開したり、

また姿を現し始めていますので是非チェックを。

このLPと合わせて「くさや」のデッドストックなんかも各所で出回ってたりするんで買えるうちにぜひ!