先日、青山蜂にてDouble SiderのメンバーによるECDレコードバザーが行われました。
生前最後にDJをしたのもDouble Siderだったとのことでイベント前に開かれました。
遺品整理としてECD氏自身の作品のみで6箱放出ということだったのですが
その中に噂にのみ囁かれていたあの盤が3枚出品されるということで
仕事の時間をずらしてもらって始発から並んできました。
10時間並んだ末、無事に入手できましたよ～！
一生かけて探すといってわずか2か月、まさか手に入るとは夢にも思いませんでした。
自分にとっての日本語ラップレコード最終目標盤！！
ECD [俺達に明日は無い (Test Press)] 12"
A1: 俺達に明日は無い Pt.1
A2: 復活祭
B1: 俺達に明日は無い RAP VERSION PT.1
B2: 銭の花 GOD HAND REMIX
97年、テストプレスオンリー。
プレス数25枚とも20枚とも言われてきましたが、今回の話だと10枚だとか。
ベストアルバム「MASTER」にて存在が判明した未発表曲
「俺達に明日は無い RAP VERSION PT.1」が収録されています。
俺達に明日は無いはPt.1とRAP VERSION Pt.2が存在するので混同しがちですが
RAP VERSIONにもちゃんとPt.1が存在していました。
ECDの全レコードの記事にてアドバンステープを元に
予想としてトラックリストを載せていましたがこちらでちゃんと合ってました。
事前の写真で「銭の花」と書いてある盤があったのでもしやオリジナル収録！？
と思ったのですがやはりリミックスでしたね。
ラベルに書いてあるタイトルとBPMが盤ごとに様々だったのですが
氏は使う時に曲ごとに盤を使い分けていたんでしょうかね？
激レア盤ではありますが音源的にはベスト盤「MASTER」に収録されているので
聴くことは簡単にできますがせっかくなので「RAP VERSION PT.1」について少し掘り下げて。
ライナーによるとビートはパブリックエネミー、ラップはブッダブランドを意識してたのが
露骨すぎて没にしたという話だったんですが、聴く方にはあまりそうは感じないかも？
リリックはPt.2が単語を並べてストーリーを浮かび上がらせるような構成なのに対して
Pt.1はしっかりとしたストーリーテリング。
サンプリング泥棒に扮して警察とジャスラックを相手に大立ち回りを繰り広げてます。
トラックはインストの方のPt.1と同じエンジン音のループで焦燥感を煽り
スリップ音をコスリまくったカーチェイストラック。
Pt.2とそのリミックス群が軒並み焦燥感煽りまくりですが
大元になったこちらもそんな雰囲気で熱い！
今回、事前に俺達に明日は無いPt.0が出るとアナウンスされてましたが
実際は勘違いだったようでこちらがそれになります。
と、なるともう一枚あると囁かれるテストプレスオンリー盤がまた闇の中。
今回出なかったということは存在しないのか、はてさて、、、
ちなみに今回初期のレコードで全然出てないタイトルもあったのですが、
2000年代前半あたりにフリマでチャリティーかなんかで
所有してる自身のレコードを売り払ったことがあり、
その関係でご自分でも持ってないレコードがあったようです。
その時情報を知って即向かうももう引き上げた後だったのは
苦くも今となっては良い思い出です。
最後に余談ですが、クボタタケシ氏にエスコートされて
ECDのレコードばかりの箱を漁ってKZA氏が会計する、
ちょっと好き者には夢のような空間だったことをここに記します。
バタバタしてたのでその時には実感なかったんですがとても温かい空間でしたよ。
Double Siderの皆さん、青山蜂さん、現場にはおられませんでしたが植本一子さん、
ありがとうございました！
PS.改正風営法により一時休業を余儀なくされ、営業時間を変えて
先日から再開を始めたばかりの青山蜂ですが、
この記事を書いてる間に経営者の方が経営から退く発表がありました。
お店自体はスタッフの方が引き継ぎ営業は続けるそうです。
と、タイミングを同じくしてこんな記事も。まさに見せしめの感を拭えませんが、、、
風営法に関してはクラブの初期から何度も曲にもされたりついて回る話ですが、
なんとも悔しい話です。