たとえ手元に、
成功への扉を開ける鍵を
持っていたとしても、
それが観えなければ──
そんな記事を、
The salone の記事について絡めながら
前回は一緒にみてきました。
たくさんの方に、
読んでいただけて嬉しい限りです。
▽まだの方はこちらから。
The salone でも重要なことは、
物理的な空間だけではなく、
認知空間にあります。
大切なものは、
情報空間にある。
そこにあるのは、
その人にしか持ち得ない価値であり、
その人にしか立ち上がらないもの、
と考えてもいいと思います。
たとえば、
建築やアートなどに対して人は、
作品だけを好きになるのではなく──
誰がつくったのか。
どんな思想でつくられたのか。
どんな時代を生きていたのか。
どんな背景から、
その作品が立ち上がってきたのか。
そういったレイヤーが重なることで、
僕たちは惹かれていきます。
(それを意識的に行なっているかは別の話)
作品の背景にある歴史や哲学そのものが、
作品の価値を増幅させていく。
そして、
それらを適切な形に整え、
架け橋をデザインすることで、
認知の盆地は未来へ移動していくことが可能になるのだと思います。
つまり、
物理空間にある「作品」が先にあるのではなく、
認知空間にある 「思想」が先に人々へ届いていたとも言えます。
その結果として、
僕たちは作品に興味を持つ。
作品を観ているようでいて、
実際には、
その背景にある思想や物語や時代性まで含めた
ひとつのゲシュタルトを観ている。
そういうことなのだと思います。
作家や作品に絶対的な意味を持たせてブランディングしていく方法は、世界のアート史を振り返ってみても、ひとつしかありません。それは”世界で唯一の自分を発見し、その核心を歴史と相対化させつつ、発表すること”です。
(村上隆著『創造力なき日本──アートの現場で蘇る「覚悟」と「継続」』p169)
そう思いますし、
ゲシュタルトであり、
マルチブリッジアンサンブルなのだと思います。
たとえば、音楽でいえば、一つひとつの音符には美しいメロディもなければ、音楽が持つ哀愁や社会に対する訴えもありません。ただのおたまじゃくしです。
ところが、それがひとつに統合される(ゲシュタルトが生まれる)と、そこには美しいメロディが生まれ、人々の心に響く音楽になります。 一つひとつがバラバラの場合は意味を持たなかったものが、ひとつに統合されることで、より意味のあることに変化するのです。
これは、ひらめきでも同じです。ありとあらゆる情報や知識といったバラバラのピースを組み合わせることで、新しい問題を発見したり、新しい解決策を見つけたりすることがひらめきだからです。 他人から見れば一見ランダムに見えるものに対して、一段高い視点で統合する能力がゲシュタルト能力です。ですから、ひらめきには、ゲシュタルト能力が欠かせません。
最近の記事で一緒にみた、
理念や物語がなければ空虚な箱があるだけ、
という理由は、こういう視点からも考えていることです。
もう少し卑近な例まで落とすなら、
人はある商品だけを買っているわけではない、
ということ。
その背景にある情報を買っている。
認知空間にある、
物語や思想、理念、哲学。
そこにしか持ちえない価値観に
僕たちは共感、共鳴している。
だから、
同じ物理的な商品であっても、
そこにどんな物語が宿っているかによって、
まったく違うものとして立ち上がります。
同じ空間であっても、
そこにどんな理念が流れているかによって、
まったく違う場になります。
同じ言葉であっても、
誰が、どんな背景で、
どんな未来を観ながら語っているのかによって、
まったく違う情報になります。
何が観えてみて、
何が観えていないのか。
これは、
スコトーマの話でもあります。
観える、観えないは、
成功へのチャンスについても同じでした。
どれだけ目の前に機会があっても、
どれだけ未来へ移動する通路が開いていても、
それを機会として認識できなければ、
その人の現実には存在しないのと同じです。
だから、
変化とは、
単に知識を増やすことではありませんし、
新しい情報を手に入れることでもありませんでした。
ある扉を、
チャンスとして認識できるかどうかは、
その人の眼差しにかかっています。
現状の自分を守るための眼差しで観れば、
それはただの文字の羅列にしかみえないかもしれません。
ただのセールス文にみえるかもしれないし、
ただの無料の情報源にみるかもしれません。
あるいは、
自分とは関係のない誰かの話にみえるかもしれません。
それは結論だけ言ってしまえば、
分断された世界への移動であり、
かりそめの安定を感じる状態空間の中で、
無為で無思慮な時間の浪費が進んでいくばかりの人生への道です。
けれど、
未来側の眼差しで観ることができれば、
それは扉になる可能性がでてきます。
大切なのは、
現状の自分で判断し、
成否を決めないことです。
今の自分に分かるかどうか。
今の自分にメリットがあるかどうか。
今の自分が納得できるかどうか。
そういう基準だけで判断してしまうと、
未来側の可能性は、
ほとんどスコトーマに隠れてしまいます。
なぜなら、
本当に未来を変えるものは、
現状の自分にはまだ理解できない形で現れることが多いからです。
いまはまだ意味が分からなくても、
あとから振り返ったとき、
そうだったと気づくはずです。
すでに今週末の直近の講座は、
定員締め切りとなっていますが、
次の講座を楽しみにしていてください。
一緒に楽しんでいきましょう。
ではでは、今回はこの辺で。
また次回の記事でお会いしましょう!
Khronos / The salone|Hiro
追伸:
感想・ご質問、大歓迎です!
たった一言でも構いません。もし何か感じたことがあれば、ぜひシェアしてください。言葉にすることで、見えなかったものが形になり、次の扉が開いていくのです。
あなたの一言が、次の扉を開く鍵になります。
どんな小さな気づきでも、それが新しい変容の始まりになります。そして、“場”をさらに深める力になります。








