年末年始、ご多分にもれず、あれもこれもと
食事は種類も量も摂りすぎた感じがしていたところに風邪をひき、
ただ、どんな病気をした時にも食欲が衰えないのは私の長所(?)。
素直に身体も心も欲したもの、いただきたいと思ったのは”お粥”でした。
粥有十利 (しゅうゆうじり)
お粥には十の功徳があると道元禅師が 『僧祇律(そうぎりつ)』 という仏典から引用されたものだそうです。
その十利とは、
一 色(しき)=血色を良くする
二 力(りき)=力がみなぎる
三 寿(じゅ)=寿命を延ばす
四 楽(らく)=苦痛がない
五 詞清弁(ししょうべん)=言葉がはっきりする
六 宿食(しゅくじき)を除く=胸のつかえが治る
七 風(ふう)を除く=風邪が治る
八 飢(うえ)を消す=空腹が癒える
九 渇(かつ)を消す=のどの渇きが消える
十 大小便調適(てき)す=大小便の通じが良くなる
お粥ってすごいです。
昔から日本でも体調を崩すと”おかゆ”と相場がきまっていましたが、
ちゃんと意味があるのですね。
身体が治ろうとする力(自然治癒力)をサポートする。
毒出し(デトックス)をサポートする。
これらを導き出した昔の人の知恵、身体感覚、心や魂のレベルに感服します。
永平寺でもお粥は「基本」なのだそうです。
私が愛読する「禅僧の台所」というブログには永平寺のお粥の作り方もでてきます。
こちら。
我が家は普段も玄米なので、いただくのは玄米粥。
これに擂った黒ごま、自家製の梅干し、美味しい天然塩が基本。
ブログの文中に出てくる「舌が至福の喜びを感じる一種独特の感覚」
これ、とてもわかります。
テレビ、新聞、コンピューター…を見ながら、
あるいはおしゃべりに夢中になっていたりすると、
ちょっと味わえない感覚。
またいつか書きたいと思います。