こんにちは!薬剤科です
薬局や病院でお薬をもらう際に、
「OD錠」と名前についた錠剤をもらった経験はありませんか
その際「普通の錠剤と同じように水で内服して下さい」や
「薬効は今までと変わりありません」等の説明を
薬剤師から受けたことはないでしょうか
しかし、普通の薬と言いつつ、
わざわざ薬の名前に「OD」とつけるからには意味があります
今回は「OD錠」について紹介します。
OD錠のODとは…
『Oral Disintegration』の略で『口腔内崩壊錠』を意味しています。
口の中で崩壊(溶ける)する錠剤ということです。
お菓子のラムネのように唾液や少量の水で溶ける錠剤です。
そこで実験です
OD錠を実際に少量の水で溶かしてみた
1. 今回は10㏄の水で1錠を溶解してみます。
2. 水に入れた瞬間から周囲が崩壊し始めました
3. 5秒後
4.15秒後軽く揺らすと…
5. 30秒後
OD錠のメリットは…
1. 口の中で小さく崩壊するので飲み込みやすくなる。
→嚥下(飲み込み)が苦手な小児や高齢者の服薬の向上
2. 少量の水で服用できる。
→水分制限のある方の服薬の向上
などなど・・・医療の現場ではOD錠であることで
患者さんの服薬の手助けになっていることが様々あります
OD錠を処方・投薬されたら…
1. 今まで通り水で服薬しましょう。
2. 錠剤が大きく感じたり、飲み込みにくく感じたら、舌の上で少し溶かしてから飲み込みましょう。
3. 水なしや唾液だけで服用せず、しっかりと水で飲み込みましょう
(水分が少ないと喉や食道に錠剤が残ってしまう可能性があります)。
4. 通常の錠剤と同様に噛まずに飲み込みましょう
(一部の錠剤は噛み砕くと正しく薬効を発揮できないものがあります)。
近年では、患者さんが薬を服用しやすくするために
製薬会社が様々な工夫を施した医薬品が多くあります。
もし、薬を服用・使用することに困ったことや大変だと思うことがあれば、
気軽に医師・薬剤師に相談してみてください
(薬剤科)