こんにちは!
薬剤科です
今回は身近な生薬の一つで漢方処方にも登場する
「芍薬(シャクヤク)」について紹介します
芍薬は名前から分かるように、元々は薬用に使用され、
後に観賞用として広まりました
外観は、写真のように茎が直立し、
その真っすぐ伸びた茎の先端に華麗な花をつけるのに対し、
立てば芍薬…という美人の姿を形容することわざがあることで有名な花ですね
特徴を表でまとめていますが、主要成分はペオニフロリンと呼ばれるもので、
鎮静、鎮痛、鎮痙、抗炎症、血圧降下作用、血管拡張、平滑筋弛緩作用等が知られています。
そのような作用を活かして色々な漢方に配合されています。
今はドラッグストアでも簡単に漢方薬と接することができるので、
お店で知った名前を探してみるとより身近に感じられるのではないでしょうか
●分類・・・キンポウゲ目ボタン科ボタン属
●代表的産地・・・中国、朝鮮半島、日本(北海道、長野、奈良)
●園芸的分類・・・
・多年草(樹木以外の植物で、毎年秋に地上部は枯死するが、地下部は三年以上生存する植物)
・草本性(木ではなく草)
●漢方での使用部位・・・根(通常、表皮を軽く除いたもの)
●生薬の性状・・・独特の匂い、やや甘く、後に渋く苦い
●主な薬効・・・収斂、鎮痙、鎮痛
●含有成分・・・ペオニフロリン(主要成分)、ペオニフロリゲノン、タンニン類
●漢方処方例・・・当帰芍薬散、芍薬甘草湯、加味逍遙散、桂枝加葛根湯
参考文献:改定第2版 生薬単、広辞苑無料検索(学研国語大辞典、大辞泉、広辞苑)
(薬剤科)