17.杭州旅行(その3) | けんじいのイージー趣味三昧

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 第3日目は再び西湖を、今度は南岸を中心に散策する。ようやく天気が晴れたが、暑いということはなく、爽やかな秋の一日だった。町でお粥の朝食をとり、西湖行きのバスに乗る。またしてもさっと席を譲られた。若者のこの潔い席の立ち方は、どうも地方都市だけではないようだ。中国では「日本人は親切で礼儀正しい」と思われているが、バスの中で席を譲る点については、GDPではないけれど、すでに間違いなく逆転されている。
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 今日の西湖はどこから見ても景色が良い。町中もそうだがこの辺りは特に緑が多い。鯉がたくさんいる池や湖岸の長い屋根付きの廊下などが名所らしい。湖岸には散策に適した道が付けられ、それとは別に観光用の小型バスが走る道もある。日本では見ない黄色の彼岸花などを見ながら、南側をぐるりと歩き回って、ちょうど昼食時間になったので、賑やかな呉山広場で昼食をとった。
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 焦ったのは、ここからタクシーがなかなかつかまらなかったことだ。タクシー乗り場らしいところで待っていると、列に並んでいることとは無関係に、やってきたタクシーの横に競争して駆けつけ、ほかの人を押しのけて乗り込むのである。レストランの従業員の態度の大きさといい、この無作法といい、バスでさっと席を譲られる気持ちの良さとが、どうしても結びつかない中国の姿だった。
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 何とかそんなまねはしないでタクシーをつかまえ、杭州駅に到着。中国の誇る新幹線タイプの和諧号は定刻通り発車した。杭州を出るとすぐに銭塘江を渡った。この満月の時期、特に大きく川の水が逆流することで有名な大河だ。日中の長い歴史に一時の逆流はつきものだろうが、それは最小にとどめてほしいと願いつつ、杭州の旅を終えた。
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