18.女子学生のおかしな発音 | けんじいのイージー趣味三昧

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 中国に日本語を教えに来たのに、その話が出てこないではないかと思われる方もおられよう。まだ1ヵ月だし、それほど面白い話もないが、本来の仕事で気づいた話を少ししてみたい。

 予備知識として、中国人が日本語を学ぶ場合の典型的な問題事例は知っていた。例えば、濁音と清音の区別がつかない、促音や長音がうまく発音できない、名詞を連続化して「の」を省略する(私趣味、歴史先生など)、逆に形容詞の連体形に「の」を使う(美しいの人ですなど)といったことだ。
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 それらは全くその通りだった。それから、かなり出来る学生でも時制がうまく使えないことも気づいた。「昨日行きます」「着く時は夜でした」などだ。これは、中国語には基本的に過去形がないことが影響していると思われる。

 予備知識に全くなかったことで、一つけんじいが気づいたことがある。女子学生たちが自己紹介などで「私は○○です」と言う時に、語尾がどう聞いても「です」と聞こえないのだ。何やらおかしな音が混じっている.しかしそれをうまく解明できないでいた。
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 杭州旅行で、同行してくれた女子学生が町の人にいろいろと尋ねる様子を聞いていた。最後に「謝謝啊」(シェシェァ)と必ず軽くアを添える。これはかわいらしくというか、やさしく聞こえるようにするための中国人の癖である。それでピンと来た。「私は○○です」の最後が、「ですぁ」になっているに違いない。元々日本語の「です」は最後のuが省かれて「des」になっているのに、そこに軽くaが入ればもう完全に違う音だ。
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 旅行後の授業で、早速「ありますぁ」という事例が出たので、「君たちの発音で問題がある。それは・・・」と「謝謝ぁ」の事例を発音してみせて注意した。効果はてきめん、授業の最後に、学生たちは声を揃えて「先生、お疲れさまでしたぁ」と発音して爆笑したのだった。