けんじいの関係するある組織は定期的に経済問題を中心にした講演会をしている。月1回曜日が決まっているが、ここ12年ほど日本語学校勤務の曜日との関係で参加していなかった。この4月から授業を週1にするなど多少暇になったので、知り合いにも会えるだろうと久しぶりに参加した。
今回のタイトルは地方創生の話だが、講師は千葉県のシンクタンクの人なので、「千葉県は日本の縮図」というキャッチコピーをつけていた。しかしけんじいは、千葉県は山らしい山もないし熊も出ないのに日本の縮図だなんて変だと思ったら、最初に次の表が提示された。
つまり、消滅可能性自治体の比率が全国で43%であるのに対し、千葉県が41%でこの値が近いと言う。まあ地方創生がテーマなのだからそういう切り口もあるかと思って話を聞いた。
地方創生の成功例がいくつか挙げられた。例えば「意外と熱海」とか会津若松市の「スマートシティ」などである。地方創生が10年前に始まったときには、「人口減少を止める」という考え方だったが、もはやそれは無理で「人口減少を前提とする」に変わったそうだ。
そして「地方への人の流れを作る」ではなく、「都市と地方が補完し合う」。つまり「移住人口」を求めるのではなく、「関係人口」という言葉が使われるようになったと説明があった。
これを聞いてけんじいは質問の時間に、「関係人口といえばすぐに別荘地のことが考えられるのに、こういう観点からの地方創生の話はないのか」と聞いた。「北欧では簡素なコテージを普通の国民が持っている」と本で読んだことがあるので、そういう観点から質問したのだが、講演者は「確かに千葉県の海岸部にはものすごいレベルの世界の金持ちが別荘を持っている」などというローカルかつミクロな話で返されてしまった。
ローカルと言えば、千葉県内でとても人口が増えている流山市のおおたかの森駅周辺の話も出た。けんじいも先日オカリナ演奏会で行ってきた町で、緑も多く子育てにはとてもいいところだろう。しかし、これはまさにつくばエクスプレスができたからであって、地方創生の成功例とは言えないと思う。
興味深かったのは、まちづくりの観点として、「プロスポーツチームがあること」がとても重要だということだった。このシンクタンクのアンケート調査によると、「美術館や博物館に支払う妥当な金額は1千円」であるのに対し「応援しているプロスポーツチームへ自分が寄付してよい金額は平均1万円近い」という結果になったそうだ。だからあちこちでアリーナを作っているんだな。


