御霊神社 (木津川市加茂町兎並寺山)


山城国相楽郡
京都府木津川市加茂町兎並寺山41
(P無し、近隣コインP等利用)

■祭神
崇道天皇
井上内親王 他戸親王 藤原吉子 文屋宮田麻呂 橘逸勢 吉備真備 火雷大神


「木津川」に南面する、JR加茂駅を中心とした市街地の東方丘陵地に鎮座する社。地名は「兎並(うなみ)寺山」。
◎当社はかつてあった灯明寺(旧 東明寺)という仏教施設の鎮守社。行基などという僧侶が奈良時代に創建したという施設で、現在は仏像など仏教用具を収蔵する庫が境内にあるのみ。聖武天皇が恭仁京に遷都した際に、行基が周辺に六箇所建てたという施設の一。
仏像のうちいくつかは、春日大社別殿 若宮神社の「御祭(おん祭)」に関わったという僧侶集団であるとのこと。

◎明治には衰微し、大正に入ると建物は実業家に買い取られたり、台風に被災したりとで消滅。当社だけが残ったようです。
◎ご祭神はいわゆる「八所御霊神」の八座(神社による内訳は多少異なる)。ところが崇道天皇などは聖武天皇の御宇より後の時代の人物。原初は井上内親王と他戸親王だったのでしょうか。或いは当社創建は「御霊信仰」が起こってからなのでしょうか。(→ 八所御霊神社の記事を参照)

◎三間社流造のご本殿は国の重要文化財に指定。南北朝時代のものと見られています。春日大社別宮 氷室神社の「春日移し」ではないかと見られているものの確証は無し。


300mほど手前の一の鳥居。

参道と、造成されたニュータウンの遊歩道が一体化。素敵な取り組みかと思います。本来は参道に住宅が建てられるのはおかしいのですが。