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先日ご紹介した「深宇宙展」ですが、11年前にも宇宙の展示会がありました。
2014/7/19~9/23まで幕張メッセ(千葉県千葉市)で開かれた「宇宙博 2014」。
おそらくこれが宇宙に関する過去最大規模の博覧会だったと思います。
当時の写真が出てきましたので投稿します。
当時購入した図録。200ページ写真満載の資料です。
ただ誤植が多いのが残念。
会場マップはこのようになっていました。
当時撮影したカメラがNikon1 J1で、画質や描写が悪いのはご容赦ください。
(このカメラの愚痴はまた別の機会に書きます)
こちらはよくあるロケット模型ですが、スペースシャトルと比べてサターンVロケットがいかに大きいかがよくわかります。
サターンVの左側にあるのがサターンIBロケット。こちらはスカイラブや地球低軌道でのアポロに使われていました。地球の周りをまわるのはこれくらいの大きさで済むので、月に行くのがいかに大変かがわかります。
タイタンIロケットの第1段エンジン。
タイタンIは大陸間弾道ミサイル(ICBM)。ICBMはミサイルと言っても長距離を飛行するためにロケットとほぼ同じで、このような液体燃料エンジンなんですね。
こちらはジュピターというミサイルの弾頭部分(を内側から見たもの)。
大気圏再突入の試験で回収された実物。
当時、冷戦で米ソは宇宙開発レースをしていました。再突入の際のG荷重に生物が耐えられるかどうかを知るためにも、このような試験はミサイルとしても有人ロケットとしても必要な試験として行われていたんですね。
こちらは月着陸船の上昇エンジンの試作品。
これがうまく動かないと、月から帰ってこられません。幸い、アポロ計画ではこのエンジンは一度も失敗しませんでした。
銘板があるとついつい撮ってしまいます。
ベル・エアロシステムというメーカーでした。
こちらはマーキュリー計画時の宇宙服。
銀色の宇宙服は、いかにも昔のSF映画っぽい感じですね。
ジェミニ計画の宇宙服。
この頃になると白っぽいアポロの宇宙服に近い感じですね。
この服の持ち主だったトム・スタッフォードはアポロ10号のクルーにもなりました。
アポロの宇宙服。
アポロ12号、アラン・ビーンの服です。引退後に画家になったという異色の宇宙飛行士。
アポロ12号の発射時、雷に打たれて警告灯が全灯。船内がパニックになる中でアラン・ビーンが冷静に対処して危機を救いました。
こちらもアポロの宇宙服ですが、内部が見えるようにカットされている珍しいもの。
アポロの映像をよく見ている方には実はお馴染みのマニアックなもの。
飛行士がロケットに乗り込むときに手で持っている青い箱がこれです。
一人用酸素換気装置(POV)というそうです。
ソ連の無人月面車「ルノホート」。おそらくレプリカ。
これを地球から無線で操縦していたというのが力技です。
図録によると、ルノホートの設計者たちは引退しましたが、1986年のチェルノブイリ原発事故で再び召集。原子炉屋根の上で作業するための遠隔操作車両をわずか2週間で作ったとのこと。
こちらはアポロで実際に使われた、月の石を持ち帰るためのケースや手袋。
アポロの月着陸船のアイデアの変遷を模型化。
「フロム・ジ・アース/人類、月に立つ」というアポロ計画を再現したドラマの第5話「月着陸船スパイダー -技術者たちの挑戦-」にこの話が出てきます。技術者の試行錯誤がとても面白いです。
こちらは図録に収録漏れしているもので、最初なんだかわかりませんでした。
ChatGPTに写真だけで質問したところ一発で答えてくれました。
月面活動中に受ける 微小隕石の貫通危険性 を調べるため、 LM 外板に高速粒子を衝突させた 射撃試験パネル
表面に多数の穴があるのはその試験の痕跡
中央付近の
RCS OXIDIZER FILL ACCESS
RCS FUEL FILL ACCESS
HELIUM FILL ACCESS
などは、実際の月着陸船と同じ配置
実物の製造番号は非公開ですが、アポロ計画中に使われた本物のハードウェアです。
便利な時代になりました。
(つづく)
<訪問日:2014年8月>
2025/7/12~9/28に日本科学未来館(東京都江東区)で開かれた特別展「深宇宙展」。
前澤友作氏が乗って還ってきたソユーズ帰還カプセルが見られるというので、行ってきました。
こちらがそのカプセル。
レプリカや予備機の展示というのはよくありますが、地球に帰還したカプセルの実物が見られるというのはなかなかありません。
こちらはScaniverseというアプリを用いて、現地でiPhoneで3Dスキャンしたものです。
少し失敗していますが、このように3次元の形状を再現できます。
ロシアのカプセルなので当然すべてロシア語ですね。
アポロとなんとなく似たような計器盤になっているのが面白いです。やはり同じ目的を達成しようとすると、似たような感じになるのでしょうね。
このコネクタ類が目を引きます。相当多くの信号線や電源線などが必要だったことがわかります。
そして、それを間違えずに接続できるようになっているのか?も気になりました。
(間違って刺さらないように形状がちょっと違うとかピン数が違うとかのポカヨケ)。
パラシュートも天井にありました。
こちらは宇宙服。これもソユーズに合わせて作られたもので、昔から変わっていないように見えます。
トヨタが開発中の月面車の模型。
思ったよりずっと巨大で驚きました。
これでも実際にフェアリングに入る形状になっているという話ですが、本当にこんなものを持って行けるのでしょうか・・・
こちらも開発中のタイヤ。ブリヂストン。
重力が1/6、空気もない環境では普通のタイヤは使えず、苦労が偲ばれます。
こんなスカスカで月面車を支えられるのか?が驚きです。
こちらはSLIM。月面着陸では不幸にも逆さまになってしまいましたが、それでも頑張って運用を続けたところが日本の運用能力の高さを示していると思います。
こちらはもうこの形状を見ただけで分かる人にはお馴染みのイトカワ模型。
懐かしいですね。
さんざん悩まされたイオンエンジンの地上耐久試験モデル。
とても貴重なイトカワ粒子も顕微鏡で見られるコーナーがありました。
こちらは現在も飛行中の「はやぶさ2」。
次の目的地は小惑星トリフネ。到着は2026年。もうすぐですね。
はやぶさ2が持ち帰った「リュウグウ」の粒子も見ることができました。
こちらは火星の衛星フォボスに着陸してサンプル&リターンする予定のMMX。
2026年度打ち上げ予定。
なんと8Kカメラを積んでいるんですね。
月探査機「かぐや」も当初は予定していなかったハイビジョンカメラを搭載し、月からの素晴らしい映像を届けてくれました。
同じように、ぜひ火星やフォボスのリアルで高精細な映像を届けてほしいです。
最後、壁に各宇宙飛行士のサインがありました。
子供連れやカップルなど幅広い層の客が多く、マニアだけではない感心の高さを感じました。
今後もぜひこのような展示を開いてほしいです。
宇宙ものは実物を展示するのがなかなか難しいとは思いますが、予備機などできるだけ本物を用いた展示を期待したいところです。
7階展望ラウンジにある CAFETERIA BLUEで休憩。
私の好きな、科学館のチープなレストラン・・・とは全然違う雰囲気ですが。
レインボーブリッジやガンダムを見ながら休憩できるなんて、最高の眺めですね。
<訪問日:2025年9月>