吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出② (ライブ編) | UNTITLED

吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出② (ライブ編)

私がMEGに通い始めた2003年当時から、既に様々なイベントやライブが行われていました。

 

今思えば、凄いミュージシャンがこんな小さなお店でライブをしていたんだなぁ・・・と懐かしく思い出すとともに、今でも一つ一つのライブに思いを馳せることが出来るほど、心から楽しいひとときをMEGで過ごしていました。

 

 

 

まだ澤野工房からユニバーサルミュージックに移籍する前のジャズピアニスト山中千尋さん。

狭い店内にこれでもかと言うほどにお客さんが入り、鮨詰め状態でした。

この後、山中さんはユニバーサルミュージックに移籍され大ブレーク。

MEGでライブをすることも無くなりましたが、それでも演奏なしのイベントは何度か開いてくれました。(大人の事情)

 

アキコ・グレースさんも定期的にMEGでライブをされていました。

オーディオ評論家をされていた長澤祥さんも頻繁にいらっしゃっていました。

 

私の記憶では1回だけですが、人気男性ジャズボーカリストの小林桂さんもMEGでライブをされました。

女性演奏者のライブばかり通っていた私は「後藤君は女性専門」と言われていましたが、いやいや、男性ミュージシャンも聴きますよ!?

 

アルトサックス奏者の矢野沙織さん定期的に演奏されていました。

若いなぁ。まだまだ10代の頃だったかな?

そんな矢野さんも今では出産を経てお母さんか・・・(遠い目)

 

女性ボーカリストの中で一番通いまくったのはMAYAさん。

すっかりハマってしまいました。

MAYAさんのおかげで、それまで基本的にインスト一辺倒だった私が、少しずつボーカルも聴くようになりました。

その後、MAYAさんにドップリと入り込んでしまい、色々な経験をさせていただきましたが、それは又後で。

 

MAYAライブと言えば、常にお客さんで溢れかえる大盛況ぶりだったのですが、1回だけ、とんでもないライブを披露してくれました。

それがこのMAYA with Take TENの、総勢11名のミュージシャンが一度に演奏するという、MEGのキャパ上あり得ないミュージシャン密度のライブでした。

恐らくMEG史上、先にも後にもこんなライブは無かったでしょう。

 

現在はニューヨーク在住のピアニスト白崎彩子さんもMEGで定期的にライブをしていました。

ベースの井上陽介さんも若いなぁ。横山和明さんもまだまだ10代の若手でした。

 

私の中でMEGライブを語る際に欠かせないのが女性ピアノトリオの鳥尾さん。

この3人がMEGでライブをするきっかけが私だったから。

大宮のライブハウスに鳥尾さんの演奏を聴きに行き、ライブ後に3人と話をしたときに「MEGではライブしないの?」と聞き、MEG店長の新井さんを巻き込んであれよあれよとMEGでのライブが実現したのでした。

 

鳥尾さんの初MEGライブの時には、鳥尾さんのアルバム「ビ・バップ」を出していたレーベル『ヴィーナス・レコード』の原社長も駆けつけてくれました。

そういえばこの時、休憩中の雑談で原さんの奥さんの実家が大宮だと言うことと、寺島さんの奥さんの実家が与野だと言うことを初めて知ったんだった。

 

その後は、色々なアーティスト(ダンサーなど)の人とコラボレーションしたり、他のミュージシャンのサポートメンバーとして演奏したり、3人での活動を休止(?)するまでMEGに出続けてくれた鳥尾さんの3人でした。

3人とも今じゃママさんか。久しぶりに顔を見たいなぁ。

 

未だあの時の興奮が忘れられないライブ・・・と言えば、早間美紀トリオのライブです。

初リーダーアルバム「Vibrant」の発売記念ライブとして、レコーディングメンバーであるミリアム・サリバンとキム・トンプソンを引き連れてのライブ。

キム・トンプソンのドラムがあまりにも強烈で下の階から苦情というか、様子見があったほど。

隣でライブを聴いていたジャズ評論家の岩波洋三さんも興奮気味に、「ドラムは叩くものじゃないんだよ。日本人は和太鼓と同じようにドラムを叩いちゃうんだ。でも、ドラムは叩くものじゃないんだよ。弾いたり擦ったりするものなんだ。」と、語ってくれました。

そんな強烈なドラムに全く引けをとらず、むしろ更に切り込んでいく早間さんのピアノ、ミリアム・サリバンさんのベースに圧倒されっぱなしの2時間でした。

 

明朗快活なピアノで楽しませてくれるイタリア人ピアニストのマッシモ・ファラオさんも、なぜかMEGでライブをしてくれていました。

この日は家に帰って寝るまでの間、ズッとマッシモ・ファラオのライブの演奏が頭の中でリピートされていました。

 

スウェーデンのトロンボーン姉妹スライディング・ハマーズもMEGでトロンボーンの咆哮を轟かせてくれました。

本来だったらMEGのキャパでは出来ないライブでしょうが、二人のアルバムの発売元であるレーベルSpice of Lifeの佐々社長のご尽力によるライブでした。

 

今ではすっかり大人の女性として活躍されているピアニスト、松本茜さんも、CDデビュー前にMEGで演奏を披露してくれました。

日本コロムビアのプロデューサー菰口さんから「今度ウチからデビューするんです。」と紹介され、寺島さんも岩波さんも(オイラも)デレデレだったのを覚えています。

 

トランペットの市原ひかりさんもMEGでライブしてました。初々しいなぁ。

未だこの頃は歌って無かった(笑)。最近ではいい年を重ねてトランペッターとして、歌手として、そして人妻として格好イイ市原さん、この頃の演奏もストイックで素晴らしかった。

 

イギリス在住のピアニスト石原江里子さんの凱旋ライブ。

てっきり大勢のお客さんで溢れかえると思っていたのに・・・まさか2ステージ目では客がオイラともう一人だけになるとは思わなかった。

イイ演奏だったのに・・・

コレに懲りたのでしょう、石原さんがMEGで2回目のライブをすることはついにありませんでした・・・

 

ここ数年はレギュラー出演されていたのがトランペットの伊勢崎賢治さん。

(国際)紛争解決請負人としてテレビなどにも出演される大学教授で、その傍らジャズトランペットでもプロデビュー。

鳥尾さんのメンバーとも共演されていた。

ライブはいつも伊勢崎さんの話を聞きたいという方が押し寄せていました。

 

女優の山口いづみさんもMEGで歌声を披露してくれました。

最初はMAYAさんのライブを聴きに来られていて、1曲披露して下さりましたが、その後、松尾明トリオでCDも出されることに。

俳優の寺泉憲さんも同じようにMAYAさんのライブで1曲披露されたかと思ったら、MEGでもライブをされるほどジャズ歌手として活動もされるようになりました。

俳優の皆さんは流石、声に感情を乗せるのが上手いので、歌の説得力も凄いんです。

 

そういえば、ライブと言えばMAYAライブの時に、70の手習いでトロンボーンを始めた寺島さんが、その実力を披露してくれたことがありました。

この時もエラく盛り上がったなぁ。

 

 

 

 

そして、MEGライブの後はコレがお約束になっていました。

主にMAYAさんのライブ後でしたが、ライブが終わるとみんなでいそいそと数件隣の中華料理店「中華街」に移動して2次会がはじまるのです。

だいたい総武線の最終電車周辺で2次会が終了することが多く、そうなると私はとっくに家に帰れる時間では無いため、新宿駅まで歩いたり、2次会が早々に終わってしまったときには赤羽まで歩いて帰ったりしました。

 

 

MEGでのライブは本当に語り尽くせないほどの思い出で一杯です。

寺島さんや店長の新井さんからライブの集客状況の話を聞く度に、行かなきゃ・・・と思っていたのですが、ここ数年はなかなかMEGのライブに足を運べず、それがとにかく悔やまれてなりません。

 

 

 

吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出① (出会い編)
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吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出② (ライブ編)
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吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出③ (イベント編)
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吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出④ (MAYA編)
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吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出⑤ (岩波洋三さん編)
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吉祥寺のジャズ喫茶「MEG」の思い出⑥ (寺島靖国さん、そして編)
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