たまらなく孤独で、熱い街 -348ページ目

『スローブログ宣言!』 鈴木芳樹

スローブログ宣言! 鈴木 芳樹
スローブログ宣言!
(技術評論社)
初版:2005年7月25日
 
 
 
 
最近、なんか本を読むのが億劫になってきた。
読みかけや未読がたくさんあるのに、先日も10冊くらいまとめ買いしたのだが(列挙すると、『ふしぎな夢』(星新一)、『天国からの道』(星新一)、『星空の二人』(谷甲州)、『恋するA・I探偵』(ドナ・アンドリューズ)、『老ヴォールの惑星』(小川一水)、『金魚屋古書店(2)』(芳崎せいむ)、『未来獣ヴァイブ』(山田正紀)、『嘘をもうひとつだけ』(東野圭吾」)、『決断力』(羽生善治)、そして本書)、読む気力が湧かない。
もちろん読むつもりで、読みたくて買ったんだけどね。
 
で、まずはこれを読んでみた。
ちょっとした、ブログに至る歴史は「そんなものか」としか言えないが、著者のブログに対するスタンスは納得できる部分が多い。
「世界中と繋がっているんだからなにか立派なことを書こう」とか「ある特定の人物になりきって書こう」としても、そのうちに疲れてしまいますよ、と言う。
はじめは身辺雑記でいいじゃないか、思ったこと感じたことを書けばいいじゃないか、そのうちに徐々に仲間もできるし、なによりも継続して書くことでブログのいろんな面が見えてきますよ、と言う。
有名なブロガーの意見が正しいわけでもないし、多数派の意見に無条件で賛成することもないし、日記や備忘録を書いているブログに存在価値がないわけでもない。
(かなり端折ってます。もう少し詳しく書かれてます)
 
アフィリエイトについても面白いことを書いていた。
あるマイナーな本について書いたが、案の定反応はなく落ち込んでいたら、著者のアフィリエイトを通じて買われた人がいたそうで、「ああ、全くの無反応ではなかったのだ」と勇気づけられたそうな。
著者はこれを「無言のトラックバック」と評してました。
私はアフィリエイトを入れてないので、「そんなことまで分かるのかー」と関心しきり。
入れてみようかな。
オススメはどこのアフィリエイトじゃろ。
 
趣味で始めたブログやけん、ひとつどこまで続けられるかゆっくりゆっくり一歩一歩進んで行こうじゃないか。
今後は身辺雑記も加えるかな(^^;

【吉田アマ、奨励会入会試験突破!】

吉田アマが奨励会入会試験(初段)の2日目で1勝1敗となり、トータル3勝1敗でみごと合格となりました。

一般の会社もそうですが、将棋連盟も色々な人とのお付き合いもあるでしょうし、将棋だけを指していればよいという訳には行きませんが、なんとか初心貫徹で頑張って欲しいですね。


本人は来年4月からの三段リーグに間に合わせたいようですが、さすがにそれは・・・・・・。


『ホッグ連続殺人』 ウィリアム・L・デアンドリア

ホッグ連続殺人 ウィリアム L.デアンドリア, 真崎 義博
ホッグ連続殺人
(ハヤカワ・ミステリ文庫)
初版:1981年10月31日
 
 
 
 
ニューヨーク州スパータで厳寒の冬に次々に起こる、どう見ても事故としか思えない事件に対して、その都度“HOG”と名乗る者から警察に詳細な状況証拠を書いた犯行声明が届く。
それがなければ、事故として処理され「完全犯罪」が成し遂げられたのに、何故?
それぞれの事件の被害者に何らつながりは見出せず、犯人の手がかりもわからない。
(途中省略)
HOGの意味が明らかになるラストまで、見事な出来栄えでした。
 
この作品を評して佐藤圭が「クイーン、クリスティ以後の最高傑作であり、現代本格推理小説の終着駅」と書いていたが、果たしてあなたはどう思うだろうか。
もしこの本が気に入ったら法月綸太郎が「クリスティ以後のベストスリー」と誉めていたジル・マゴーンの『騙し絵の檻』 創元推理文庫)も読まれたらいかがでしょう。
 


『フランケンシュタインの方程式』 梶尾真治

フランケンシュタインの方程式―梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇 梶尾 真治
フランケンシュタインの方程式―梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇
(ハヤカワ文庫JA)
初版:2003年9月15日
 
 
 
「フランケンシュタインの方程式」
「干し若」
「宇宙船〈仰天〉号の冒険」
「泣き婆伝説」
「ノストラダムス病原体」
「地球はプレイン・ヨーグルト」
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久しぶりにカジシンの短編を読みました。
 
まずは、方程式。
トム・ゴドウィンの『冷たい方程式』のパスティーシュですね。
『冷たい方程式』をご存じない方は『物語三昧』(ペトロニウスさん) を見てください。
日本でも色々な方が書かれてますので、オリジナリティをだすのは大変だったでしょう。
 
次は、ほほー、「産廃、吸血鬼、蚊」の三題噺ですね。
なんか、思い出したら痒くなってきたな(^^
 
お次は宇宙へ飛び出して、怪獣退治で星を救うと。
オチが面白いですな。
あとはどうするんでしょうねえ。
 
その次は、選挙ですか。
都市伝説みたいですね。
 
ラス前は、『ノストラダムス』と『アンドロメダ病原体』の合体?
このオチは救いがあるのか、ないのか。
救いはないけど笑いはあります。
ラストは、異星人とのファーストコンタクトものの大傑作ですね。
地球に不時着した宇宙人(ETC)との、涙ぐましくもおぞましいコンタクト!
これ1篇を読むだけでも、この本は価値がありますよ。
いや、ほんと。
 
この短編集は「ドタバタ篇」とうたってますので、気楽にカジシン・ワールドを楽しめばいいのではないでしょうか。

 

他にも下記の傑作選があるようです。

美亜へ贈る真珠―梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇

 

もう一人のチャーリイ・ゴードン―梶尾真治短篇傑作選 ノスタルジー篇
 
【追記】
『手当たり次第の本棚』(とらさん) がTBされた『ゑゐり庵綺譚』もなかなかですぞ。

 

山本浩二監督、辞任?

「広島新監督ブラウン氏」

 


山本浩二監督も今季限りが濃厚ですか・・・・・・。

ファン以上に山本監督自身や選手の方が残念かもしれませんね。

残念というよりは、無念かな。


新球場完成の暁には、カムバックして欲しいものです。



『ジャグラー』 山田正紀

ジャグラー 山田 正紀
ジャグラー
(徳間デュアル文庫)
初版:2002年4月30日
 
 
 
 
「ファーザー・ファッティ」
「ドクター・オーム」
「パンプキンマン」
「ケンタッキー・サンダース」
「レディ・シャーマン」
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量子制御コンピュータが極限まで進化したとき、霊的エネルギーの存在が確認され、それを除外する事でさらに飛躍的に進化したのだが、あろうことか、霊界の存在まで確認されてしまった。
しかも、解像度が悪いために、画面に現れる霊界はアメリカン・コミックの世界そのもの。
そこへ登場したのが、アメコミ・ヒーロー、我らが“ジャグラー”。
というわけで、ジャグラーが毎回活躍する単純なヒーローものであっても、それはそれで面白いかもしれないが、作者の視点は無論そこにはない。
 
霊界。
緩衝地帯、ファームランド。
そこを独占的に管理する、ペンダラム。
ペンダラムと良好な関係を結んでいる超巨大コンピュータ会社、不死通。
ジャグラーはそれぞれの思惑に翻弄される。
 
いくら“擬似現実ゲーム”がよりリアルになっても、絶対に体験できないものがある。
それは「死」。
プレイヤーは「ゲームオーバー」は体験できても、「死」そのものは体験できない。
それは生きている人間の誰も経験したことのないことだから、当り前といえば当り前。
 
ここに「生命言語」(ランガー)がある。
自己増殖する言語。
“擬似現実ゲーム”を「生命言語」に読ませれば、「死」を擬似体験できるのではないか。
それは、神への冒涜?
人類の進化?
ジャグラーはレディ・シャーマンとともに行動を起こす。
 
前に紹介した『ジュークボックス』 の姉妹編でしょうか。
さまざまなギミックやキッチュなものが溢れ、飽きさせません。
『ジュークボックス』がメシアなら、『ジャグラー』はアダムとイブですか・・・・・・。

『しゃべくり探偵』 黒崎緑

しゃべくり探偵―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険 黒崎緑

しゃべくり探偵 -ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険

(創元推理文庫)

初版:1997年1月31日

 

 

 

「番犬騒動」

「洋書騒動」

「煙草騒動」

「分身騒動」

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大阪弁のやりとり(ボケとツッコミ)が楽しい連作短編集。

いささか笑いのネタが古いのは致し方ないか。

第1話は2人の直接の会話。

第2話はFAXのやり取り。

第3話は電話。

と趣向を凝らしているが第2話の犯行はかなり苦しいし、全ての謎が解明される第4話もちょっと首をひねってしまうかな。



『戦争で死んだ兵士のこと』 小泉吉宏

戦争で死んだ兵士のこと 小泉 吉宏
戦争で死んだ兵士のこと
(ベネッセ)
初版:1997年12月10日
 
 
 
この作者はたしか「シッタカブッタ」シリーズを書いた人だよね。
私の持っている本と表紙の絵が違うので、私のは古い版だな。
 
今はのどかな森の中の湖のほとり、
ひとりの兵士が死んでいる。
1時間前、兵士は生きていて闘っていた。
2時間前、兵士はひとり道に迷っていた。
4時間前は、戦火に巻き込まれた子どもを助けていた。
・・・・・・
7日前、両親に恋人を紹介した。
・・・・・・
2年前、大学を卒業し就職した。
・・・・・・
24年前のきょう、この世に生をうけた。
と、ある兵士が生まれてから死ぬまでを、時間をさかのぼって淡々とかかれています。
それがかえって“死”とはなにか、“生”とはなにかを感じさせます。
私が小さい頃、「人ひとりの命は地球よりも重い」と言われてましたが、
今はどうなんでしょうか・・・・・・。
陳腐な言い方ですが、大人にこそ読んで欲しい絵本です。

『ジュークボックス』 山田正紀

山田 正紀
ジュークボックス
(徳間書店)
初版:1990年2月28日
 
「恋の片道切符」
「電話でキッス」
「カレンダーガール」
「きみこそすべて」
「小さい悪魔」
「星へのきざはし」
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老人ホームで4人が焼死、1人が行方不明となった。
そして、あるところに“グロテスク”な世界がある。
そこに5人組のグループがいるが、老人ホームで被災した5人と名前が似ている。
輪廻か?夢か? それとも仮想世界なのか?
この“グロテスク”な世界では、戦争が続いている。
その第一目標は「生命言語(ランガー)」を手に入れ、この世界を自分たちのものにすることらしい。
「生命言語」を手に入れることができれば、世界を安定させることができるらしい。
では「生命言語」とはなにか?
 
戦闘が終わると5人は50年代アメリカの世界に浸る。
本人たちも外見からしてアメリカの若者のようであり、キャデラックでダイナーズへ繰り出し、ジュークボックスをガンガンかけて、バドワイザーを飲み、ピンボールであそぶ。
だが、チラチラと老人ホームの“残滓”が垣間見える。
 
この“グロテスク”な世界では、環境も狂っている。
太陽系融合惑星。
木星高気圧、火星低気圧、金星暖気団、冥王星寒気団、メタン暴風雨、などに気候がガラリと変わる。
この“グロテスク”な世界では、戦闘機も狂っている。
ニューロ・ジャンク。
機体は再生臓器が使われ、パイロットは脳、神経はもとより、あらゆる器官を接合させ、機体と融合する。
この“グロテスク”な世界では、敵も狂っている。
なにしろ異質にすぎて、そのままではお互いを認識することすらできない!
まるでチョウと深海魚が戦争をするようなものだ。
そこで“翻訳”をして、お互いを自分たちが認識できるレベルに合わせる必要がある。
しかも“翻訳”された敵のイメージが、ハンバーガー、ホットドッグ、コークの瓶、バドワイザーの瓶など、50年代アメリカのジャンクフードそのもの。
そんな相手と一戦を交えて正気でいられるのか?
いや、もともと狂っているのか。
 
冗談みたいな世界で、冗談みたいな戦争。
それは50年代を青春した老人たちの願望か?
山田正紀の軸はぶれず、渾身のストレートを投げ込んだ!
冗談めかした世界の裏の真実を見よ(冗談です)。
 
しかし、これほどの傑作が文庫化もされず埋もれているのは実に惜しい。
古書店で見つけたら迷わず購入して読んで欲しいですね。
(期待に反していても責任は負いかねますが)
 
読むときは50年代ポップスを聞きながらだと、よりいっそうこの世界にのめり込む事ができるでしょう。  

『麦酒(ばくしゅ)の家の冒険』 西澤保彦

麦酒の家の冒険 西澤 保彦
麦酒の家の冒険
(講談社文庫)
初版:2000年6月15日
 
 
 
引き続き、タック・シリーズ。
「九マイルは遠すぎる。まして雨の夜はなおさらだ」
これは、かの有名なハリイ・ケメルマンの『九マイルは遠すぎる』 ですね。
このセリフから大学教授がある事件を暴き出すのだったかな?
 
“安楽椅子探偵”の長編版がなければ、自分で書こうという気概は買いますし(登場人物が1人ではさすがに話しが続かないので、4人のディスカッション)、内容もそれなりに面白かったのですが、気になる点がひとつ。
いくらなんでも4人でビールのロング缶を49本は飲めんでしょう。
ひとり当り6リッターですよ。
つまみも無しで。
男2人がビールがなければ生きていけないほどのビール大好き人間だとしてもかなり無理があると思います。
 
男女4人が疲労困憊の末にようやく辿り着いた一軒家。
しかしその家の家財は、1階にベッドがひとつと2階のクローゼットの中に何故かビールがぎっしり詰まった冷蔵庫があるだけ。
他には家具や道具は一切無し。
この不思議な家の謎をビールを飲みながら4人が推理していく。
(以下経過省略)
 
いかに読者を飽きさせずに会話を進めるかがポイントですね。