186)エコファー(フェイクファー)
日経新聞で、モードの歴史を取り上げたコラムがある。今日はイッセイミアケであったが、その後半に、”モードはいま、SDGsに向かっている”との指摘があり、再生プラステイックの利用とか、動物愛護の為のエコファーがそうだと書かれていた。私が思うに、再生プラステイックの利用は、一度の使用で捨ててしまい、地球環境を汚染していたものを、2度使うだけの事で、"SDGs"(持続可能な開発目標)とは別物だと思う。また、”動物愛護の為のエコファー”などは、マイクロプラステイックで作られた物であり、完全にSDGsに反している。SDGsを考えるのなら、真っ先に使用をやめるべき素材である。世の中で、狂っていると感じる最たるものは、動物愛護の名のもとの”ヴィーガン”礼賛と、反毛皮運動である。ヴィーガンは、動物性の食物を食べていないから、動物を殺していないんだと主張するが、人である以上、他の生物を食べて生きているわけで、それが植物なら、植物を殺しているわけだ。それ以前に、人は生きる為に、住居に住んでいるが、その住居があった場所は、野生の動物、植物の生息していた場所であり、人が勝手に住居を作った為に住み家を失ってしまって、生存できなくなったり、生息地が狭まり絶滅に瀕したりしている。(その事を認識しているのなら、一軒家は作るな、とか、人は一人50平米以下のマンションに住むべきだと言った意見が出るのではないか?)毛皮についても、動物愛護とは関係のない話で、食物用であれ、毛皮用であれ、如何に飼育環境を良く保つか、そして如何に動物に恐れや苦痛を与えずに殺して利用するかが考えるべき事である。何故なら、人は食べられる物は何でも食べるのだが、住んでいる地域によって、動物も植物も異なり、また、収穫できる量も異なる。収穫の少ない地域では、基本的に収入も少ないので貧しくなり、産業も発達しにくい。そういった地域に、肉はまずくて食べられないが、毛がきれいで売れる毛皮動物がいれば、売って金を作り、生活費にするのは当然で、それを買い上げて商品を作り、売る商売は、貧しい地域を助けている事になる。(絶滅させるのは悪であるが、それを禁じる法律は十分存在する。)自分の好き嫌いで、他人を非難するのは権利ではない。権利と義務は法律によるものであり、アニメの世界での勧善懲悪などファンタジーであり、現実にそぐわない。