香港で、民主の旗頭であった新聞紙のリンゴ日報が今日で廃刊となる。

 

これは、中国の圧力で香港政府が作った国家安全法の施行により、オーナー、編集者、会社が訴追され、資金を凍結された為に運営が出来なくなった事による。

 

私は1986年~1999年の間、香港に毛皮会社を持っており、毎月、香港に行っていた。

香港人は、日本人に第二次大戦中の香港の占領などで、ある種の悪感情を持っていたとはいえ、香港自体はイギリスの教育が行き届いていた為に、非常に自由で、民主主義の浸透した良い国(地区)であった。

 

私は、自分の会社の経営がうまく行かなくなった為に撤退したのだが、仕事上の友達とは、今でも交流が続いている。

 

私のイメージでは、香港は日本の地方都市のようなもので、言葉は東京弁ではないが、同じ国のような所と理解していた。

 

その香港で、いきなり中国が、自分達に逆らう事は国家の利益にならないから、断固取り締まると宣言し、自由な行動も自由な発言も禁止し、普通の人達を逮捕している。(実際は中国の傀儡政権がやっているのだが。)

 

日本人は、想像できないかもしれないが、昨日まで、”今の政権は無能だ”と言えていたのに、今日は、何も言ってはいけないという事で、政権側が勝手な行動をしても、文句も言えなくなったのだ。

 

これは民主主義の終焉であり、死である。

私達は、もっと香港及び中国に対し抗議すべきだし、香港人を思い、そして次に狙われている台湾を思って連帯すべきだ。

 

明治以降、日本はアジアの良心として西欧の植民地支配に対抗し、何とかアジアをまとめ、西欧諸国に支配されないように行動したのだが、アメリカの策謀と資源量に破れ、敗戦したが、腕力で負けたと言える。(日本にも、軍部の暴走など、落ち度はあるが。)

 

その頃の中国は西欧列強にいいように支配されており、韓国はアジアの最貧国で、教育も受けられない国であったのだ。

 

今、中国が、その頃の西欧列強のような覇権主義を掲げ、自分の勝手な論理で無理を通そうとしている。日本は、アジアの良心として、最大限、声を上げ、価値を同じくする国々と連携して行動すべきだと強く思う。

 

日本から言論の自由がなくなる事を想像し、その恐ろしさを理解して、抗議しましょう。