映画探偵室 -2004ページ目

目違い

間違いではなくて目違いです。昔の小さな町の映画館で,または町内向けの映画を体育館で観たことのあるヒトは,せっかくいいところに差し掛かると画面の真ん中に黒い横棒が表れて上下半分づつの半端な画像になり,満場からブーイングが起こったという体験をしませんでしたか?あれは「目違い」といい,映写技師のミスの1つです。フィルムは(35ミリフィルムは)1巻が約10分にあたり,通常は上映前に数十分づつ繋いでから映写するのです。そして次の数十分にあたるフィルムを第2映写機にかけておきます。あとは交互にこれを行います。フィルム上では1コマに4つの穴(パーフォレーションという)がそれぞれ左右に付いていて,すべての穴と穴の間がコマとコマの切れ目というわけではないのです。薄暗がりでしかも手作業でフイルムを切って繋ぐと,半分だけずれることがあるのです。これはそのコマのコントラストが低い場合に(黒に近い=暗い,白に近い=まぶしいくらい明るい)特に見分けにくいものです。

シネマパラダイスでも,この繋ぎ作業をフィリップノワレが行うシーンが最初の方に出てきます。「舐めてごらん,ジェリーなんだ」と言ってフィルムの乳剤側を示します。舐めて繋ぐのです。ですからよくはがれて(切れて)またお客からブーイングが起こる,というのが昔の映画でした。

シネマパラダイス

ワタシにとって何重にも意味のある映画は前のリストにも挙げた「シネマパラダイス」(日本公開名「ニューシネマパラダイス」)です。なぜかといえば,幼少時にアメリカ軍のクラブで映画を観たり,疎開(ウワー何と古い話)にも似た形で言った先の山形の町の親戚が映画館だったこと,エトセトラ,エトセトラだからです。あの映画の中の逸話のほとんどは同じような経験があります。映写室から映画を見たり,フィルムを操作させてもらったり,隣町に運ぶのを手伝ったり...

映写の光源であるアークを焚く(ショートさせる)と独特の匂いがしたものでした。火事もありました。そしてTVの普及と共にいつしか寂れて行きました...

「ゴジラ」も怖かった。シネマパラダイスでは少年達は成人映画を見せて貰えませんが,私は小学校に上がる前から見ていました。この映画の最後のキスシーンだけを集めた映画は泣けますね。あれはイタリアで過去本当に上映された映画の断片だそうで,現在DVDにて一つ一つを調べ上げているところです。

運が向いてきた?

「懸賞付き」のハナシをしましたが,殆んど最後の「懸賞付き」ともいえるDVD(日本未公開)を遂にゲットできました。

題名は「キングラット」(どぶ鼠王)で太平洋戦争中に日本軍の捕虜となったアメリカ兵がいわゆるブローカ業で収容所の王と呼ばれるようになった話です。主演はジョージシーガル,日本人から見た最もアメリカ人(兵隊)らしいアメリカ人です。この映画も大島渚の「戦場のメリークリスマス」の下敷きになったとかならないとか言われました。(因みに戦メリの原作はファンデルポストというオーストラリア人で題名は「影の獄」ですが)。

しかし話が話しだけに色気は全くありません。残念。