※2024年1月21日のお話です
1月26日のMRIまでの間、経過観察という事でD病院に行ってきました。
先生は、小梅の顔を見るなり
「あーー…やはり大きくなっていますね…。」
と一言。
「やっぱりそうですよね…。私もそう思います。」
だって前回の1月17日の診察日からたった5日で毎日一緒にいる私から見ても大きくなってるから。
ずっと認めたくなかったけど、やっぱり認めるしかないんだなと思ってた5日間。
17日、悪性腫瘍の疑いがあると言われてから
毎朝ブラッシングの時、顔を見るたび泣きながら謝った。
夜中、頬がむず痒くて掻いてしまい、血で汚れた白い毛をお湯で濡らしたタオルで綺麗にしながら、なんでもっと早く他の病院に行かなかったのか。
薬が効いてないと思ったあの時、なんでもっときちんと診察してもらわなかったのか。
もっと言うなら去年の5月に腫れた時。
1週間前、1か月前、2か月前、3か月前…
あの時、あの時、あの時。
後悔と懺悔でいっぱいだ。
15年欠かさなかった歯磨きはもうやめた。
傷んだ頬を引っ張るのが可哀想だから。
右上の歯茎の腫瘍も少し触れただけで出血がすごくなってたから。
お父さんは小梅の頬がひどく腫れてきた1月上旬から
毎日仕事から帰ってきては、保冷剤をタオルに包んで小梅の頬を冷やしてた。
2人で思いつくことは色々やった。
それでも小梅の顔と口の中の腫瘍は日に日に大きくなってた。
小梅は何が何だかわからないキョトンとした顔で私たちの顔を見上げてる。
小梅はこんなにいい子で純粋に生きてるだけなのに。
毎日食べて、散歩に行って、いっぱい寝て。
それだけで良いのに。
可愛い顔がどんどん腫瘍に侵食されて行くことが痛そうで可哀想で辛くて怖くて、早く早くどうにかしてあげたくて堪らない。
17日から21日までの5日間の間、顔にできた悪性腫瘍の事を自分なりにネットで調べた。
腫瘍で片目を摘出したシェルティちゃんを見た。
右目は失ったけど、それ以外は綺麗で元気そうに笑っていた。
両目を摘出したシーズーちゃんも見た。
下顎にできた腫瘍のために顎を切除して、それでも飼い主さんの手から食事を与えて貰って生活しているパピヨンちゃんも居た。
もしかしたら、小梅も右目は失ってもまた変わらず過ごせるかもしれない。
シェルティちゃんを見てそんな期待も少し持てた。
手術で多少顔は変わるのは覚悟の上。
小梅が元気で美味しく食事ができることが私達の望みなんだから。
「やはり、このスピードだと1日でも早く大学病院へ行ってもらう方が良いかと思います。」
「あの…やはり先生では無理なんでしょうか…例えば少しでもこの目に被さる腫瘍を綺麗にしてあげたりは…」
「お腹とかならなんとか出来るんですけどね…。多少大きくても皮膚が厚いので縫合もし易いのですが。小梅ちゃんの場合かなり腫瘍が大きく、かつ顔なので細かい神経が絡んできてしまうんですよ…。もし悪性なら少しでも残れば2、3週間で元通りです。」
もう、迷ってはいられない。
これは悪性腫瘍。認めて動かなきゃ。
1分1秒無駄にできない。
「札幌行きます。いつでも大丈夫です。」
私だけでもどうにかして行く。
吹雪いても行く。
「わかりました。では、大学病院の方に連絡をしておきます。あと、残酷な話ですが。前回もお話ししましたが小梅ちゃんの場合範囲が大きいので…最悪右目の摘出などもあるかもしれません。」
「この数日、色々自分なりにも調べました。腫瘍で目を摘出した子も見ました。それでもこの子が元気で食べられるならそうしたいです。」
「そうですね。正直、15歳という年齢だけで考えると体力的なことあもりますので普段手術もあまりお勧めしないのですが。例えば人間の元気な70代と弱った70代とでは体力が違うように、小梅ちゃんの場合はかなりまだ体力がありそうなので手術も耐えられるかと…」
「そうですよね!私たちもそう話していました。小梅は体力があるからきっと大丈夫だろうって…。よろしくお願いします。」
だって小梅だもん。
大丈夫。絶対大丈夫。
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そこから先生と、大学病院への行くための日取りと段取りの話合いをしました。
先生が紹介できるのは北大動物医療センターと酪農大学動物医療センターの2件。
※ちなみに、大学病院ですぐに手術と言うわけでは無くあくまでもまずは全身麻酔をしてMRI、CT、病理検査の為の組織除去までをやります。
患部が顔である為、どこまで腫瘍が広がってるのか正確に診断しなければ摘出手術もできないと言う状況です。
そしてそれを仮にD病院でやったとして、悪性ならまた同じ事を大学病院に行ってやらなければならず(その場合また1か月以上のタイムロス)、だとしたらその段階から大学病院でやりましょうと言う流れ。
とにかく最短で予約できる方をお願いし、先生も両方連絡を取ってみて、早い方を抑えますと尽力して下さいました。
D病院の先生も本当にお忙しいのに、真摯に対応して下さって本当に有り難かったです。
23日に先生から1月30日 10:00に酪農大学動物医療センターに予約が取れましたと連絡がありました。
その事をお父さんに伝えると、お父さんもなんとか仕事の調整をしてくれて、結果みんなで江別の酪農大学まで行くことになりました。
また、1週間待つことになります。
普段ならあっという間に過ぎ去る1週間も、とてつもなく長く感じます。
そうして書いたのが番外編でした。
手術ができるその日まで、とにかく今は待つしか無い。