「筋トレ」という言葉が一般に浸透してずいぶん経ちますが、その言葉の使い方やそこからイメージされる内容は人によって結構違うように思います。
本来の意味である「筋力トレーニング」の略として使っている人もいれば、もっと大きな括りで「筋肉トレーニング」として使っている人もいます。
筋トレという言葉以外では、筋力(ストレングス)の向上を主な目的としているという意味で「ストレングストレーニング」と言ったり、筋肉に抵抗(レジスタンス)を加えて鍛えるという意味で「レジスタンストレーニング」という言葉を使う場合もあります。
抵抗を加えるのに主に重量物(ウェイト)を用いる事から「ウェイトトレーニング」という言葉もあり、自分の体重をウェイトとして用いる場合には特に「自体重トレーニング」や「自重トレーニング」と言って区別したりもします。
腕立て伏せや懸垂のような自重トレーニングも本来はウェイトトレーニングの一部なのですが、自重トレーニングとウェイトトレーニングとは別物と考えている人も少なからずいます。
自重トレーニングを推奨する人が好んで使う言葉に「体幹トレーニング」や「ファンクショナルトレーニング」があります。
体幹の定義は人によって違う場合もありますが通常は腕や脚以外の胴体部分の事で、ファンクショナルも本来は機能的とか機能性という意味なのでいわゆる普通の筋トレと相反する点は何もないはずなのですが、体幹トレーニングやファンクショナルトレーニングを推奨する人は何故かいわゆる普通の筋トレを否定する事があります。
こうした人の推奨するトレーニングには不安定な足場でバランスを取りながらウェイトを持ち上げたり手足に軽いウェイトを着けて競技動作を行ったりという手法が多く、普通の筋トレを推奨する人からは疑問視される事もあり、両者の間で対立構造が生まれたりもします。
筋トレに対して肯定的な人もいれば否定的な人もいますが、そもそも「筋トレ」という言葉自体に多種多様な意味合いがあるので、同じ言葉を使っていても全く違う内容について語っていたりその逆の場合もあったりで、話が全然噛み合わないなんて事もあります。
ここまで何だかグダグダな内容になりましたが、結局何が言いたいかというと……。
あなたの思っている「筋トレ」と私の思っている「筋トレ」とは全くの別物かもしれないし、あなたが筋トレではないと思っている「●●トレーニング」は単に「筋トレ」のバリエーションの一つに過ぎないのかもしれませんよ?
……てな話がなかなか通じなかったりもするんで「筋トレ」についての会話は結構疲れるもんがあります。
下手すると実際に筋トレするよりも説明する方が疲れるかも……。